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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園

72件の記事があります。

2017年10月12日【オススメ】 秋も砂浜へ!父母ヶ浜

瀬戸内海国立公園 大林めぐみ

夏の海水浴シーズンが終わると、海岸エリアは少し落ち着きをみせます。

が、香川県内には今も多くの人が集まる砂浜があるんです!

それが、三豊市西海岸に位置する父母ヶ浜(「ちちぶがはま」と読みます)。

広く遠浅の砂浜であれば、お隣の観音寺市にある有明浜や三豊干拓の方が広大ですし、海浜植物群落の多様性、多さなら有明浜なのですが、父母ヶ浜の推しポイントはなんといってもコチラ↓

1.サラサラの白い砂浜

瀬戸内の砂浜は、花崗岩由来の土砂が山から川を伝って海底に溜まり、それが海浜流にのって堆積してできたもの。波の荒い外洋と比べると瀬戸内は内湾で穏やかなため、細かい粒子の砂が波で運び去られることなく、細かい砂浜ができるのです。

2.美しい砂紋(さもん)

干潮時の波によって粒子の細かい砂が動き、浅瀬に波跡ができる砂紋はまさに自然が創り出す芸術。幅約1㎞、奥行き400mもの干潟に形づくる砂紋は必見!

<同じ模様はない自然の造形美とはこれ!>

3.夕景にただ見とれる!

父母ヶ浜から見る燧灘に沈む夕陽にただただ魅入る人が続出。特に干潮時刻と日没が重なる風のない日には、潮だまりの水面に夕陽や人の姿が鏡のように映し出され、、まるでボリビアにあるウユニ塩湖のような写真が撮れます。

4.砂団子も!実は生き物いっぱい!

砂に同化した体色、小さなからだをサササーッと移動させ巣穴に隠れてしまうスナガニ。巣穴を作る時に掘り出した砂がまるで団子のように丸いのが特徴。少し砂泥地に行くと、ウミニナやアラムシロ、ヤドカリなど干潟の生き物が見られます。

<まだ渇いていない砂団子>

<アラムシロなど巻き貝が通った跡はまるで幾何学模様>

同じ海でも季節によって何となく違う様子をみせてくれます。

下の写真は夏の干潮時の日中。

夏の強い日差しが照り返し、海も白い砂浜もまぶしい!

堤防の上からでも魚の姿がバッチリ確認できるほど海水透明度は高いです。

中州にはウミネコが。

秋は空気も澄んできて、他の季節よりも夕陽がより映えるように感じます。

父母ヶ浜は、地元の方の清掃活動によってキレイに保たれているので、赤く照らされた砂浜の中を裸足でゆっくりと歩いてみてもいいですね。

父母ヶ浜に関するHP「三豊市観光交流局」

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2017年09月22日瀬戸内海国立公園の自然7「野呂山」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

台風一過ですっかり秋の始まりを感じられるようになってきましたね。

暑い夏が終わって、いよいよ外に繰り出すのに良い季節になってきました。

さて、今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「野呂山」の景色です。

 

↓地図(GoogleMap

https://www.google.co.jp/maps/place/%E9%87%8E%E5%91%82%E5%B1%B1/@34.2656288,132.62796,12z/data=!4m13!1m7!3m6!1s0x35500c4cfef0bbfb:0x5e63d58c0ef9493f!2z6YeO5ZGC5bGx!3b1!8m2!3d34.2628632!4d132.6662405!3m4!1s0x0:0x27e8760b899778a2!8m2!3d34.2648644!4d132.6793957

野呂山は広島県呉市の海沿いにそびえる山で、なんと瀬戸内海国立公園では兵庫県の六甲山に次いで2番目に高い山です。

その高い山の頂近くには、「星降る展望台」や「かぶと岩展望台」といった展望スポットがあり、瀬戸内の大パノラマを眼下に望むことができます。

その景色は圧巻で、東は大崎上島を越えて愛媛県の大三島まで、南にはとびしま海道の島々が、西は倉橋島や江田島など、瀬戸内海の数々の島を視界に入れることができます。

かぶと岩展望台からの景色です。少し靄がかかっていて白っぽく見えますが、ちゃんと大三島まで見えました。これから涼しくなってくると、もっと鮮明な景色を楽しめるようになってきます。

山の麓や島の所々には港町が広がっていて、瀬戸内海沿岸では人と自然が一体となった文化が栄えてきたことが伺えます。瀬戸内の景色から感じられるどことなく懐かしい雰囲気は、こういった自然と文化の調和が見られるからなのかもしれませんね。

展望台からの景色の他にも、野呂山の山頂近くには「氷池」という綺麗な池があり、こちらも見所になっています。この池は、名前のとおり冬には水面が凍ってしまって、夏とはまた違った美しい姿が見られるようです。この池については、またの機会にご紹介したいと思います。

8月下旬の氷池の景色です。夏の終わりかけの時期にも、まだ少しだけスイレンが咲いていました。

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2017年08月17日瀬戸内海国立公園の自然6「仙酔島」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

昼にはセミがせわしなく鳴く一方で、夜にはコオロギなどが鳴き、秋の足音が少しずつ聞こえるようになってきました。

今回、ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は、「仙酔島」から見える景色です。

↓地図(Google Map

https://www.google.co.jp/maps/place/%E4%BB%99%E9%85%94%E5%B3%B6/@34.3831481,133.3782697,14z/data=!4m5!3m4!1s0x35510e9021d2669d:0xafe954229d1049b2!8m2!3d34.3840933!4d133.3960114

仙酔島は、広島県福山市鞆町の沖にある無人島で、仙人も酔ってしまうほど美しい島であることからこの名前が付けられたそうです。

島には橋は架かっておらず、船で渡ります。約5分程度の短い船旅ですが、途中には福寿堂(弁天堂)が建つ百貫島(弁天島)が見えていて、自然と文化が調和した風景を楽しませてくれます。

※島から帰る途中に撮った写真なので、船跡が島に向かって出ています。

仙酔島内にはいくつかの展望地があり、そこから鞆の町並みや瀬戸内海など、それぞれ違った景色を望むことができます。鞆には江戸時代の古い町並みが残されており、仙酔島からこの町を眺めると、まるで江戸時代にタイムトリップしているかのよう。また、夏には海水浴のために、多くの人が来島します。

仙酔島を含めた「鞆の浦」一帯は、広島の「宮島」と同じように国の名勝地にも指定されています。また、仙酔島は白亜紀後期の火山活動によってできた島だと考えられており、特徴的な岩石や地層を観察することができます。この島は文化的にも自然的にも、我々を魅了してきた島なのです。

残り少ない夏休み、仙酔島を訪れて、瀬戸内海の文化と自然に触れてみるのもオツかもしれませんね。


地質についてのお話は、またの機会にじっくりと・・・。

仙酔島の「五色岩」赤色、黄色などいろいろな色の岩が見えます。

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2017年08月16日【体験教室】 昆虫観察会

瀬戸内海国立公園 大林めぐみ

8月の体験教室は、夏休みの自由研究にもってこい!「昆虫観察会」

駐車場からクラフトハウスに向かうまでの間も、観察会スタートまでの間も待ち切れんとばかりに捕虫網を手にバッタやトンボを追いかけるほど子供たちはやる気十分!

そんな子供たちの高ぶる気持ちを一旦落ち着かせ、まずは昆虫を観察・採集する前に今回の講師・好井さん(かがわ自然観察会)から大切なお話を。

①森歩きの心得

 森に入ると、いろんな生き物がいて、中には飛んでくることも。森は生きものたちの住処であって、

 私たちはそこにお邪魔するお客さん。「こんにちは、お邪魔します」という気持ちで森に入りましょう。

②危険な生きものは森歩きの前にインプット!

 ウルシやハゼなどのかぶれやすい植物、スズメバチやマムシなど森の中には毒を持つ危険な生きものも。

 初めにどんな対処すればいいのか、どんな生きものなのかを知っておくことで、

 慌てず落ち着いて行動できますよ。ハチなどが人に止まっても、相手は人を物だと思っているので騒がず、

 払わず、あえてじっくり観察してみるのもよし!

③服装・持ち物チェック

 虫刺されやかぶれ予防に長袖・長ズボン、歩きやすいシューズ、暑さ対策の飲み物など準備バッチリなら

 森歩きもより楽しめます。

④やさしい気持ちで

 昆虫を追いかけると夢中になってしまいがちですが、持つ時はやさしくそっと。

 いざ放す時に羽や足が折れていたら・・・。

そんな心得や捕虫網の使い方などを教えてもらったら、お待ちかねのフィールドへ!

今年は暑さのせいか7月下旬になってもなかなかセミの鳴き声がせず、「昆虫観察会どうしよう!」とハラハラドキドキでしたが、1週間ほど前になってやっと「あー、夏休みだなぁ」と感じるほどの鳴き声が聞こえてきてホッとしました~。

【声は聞こえるけど・・・】

そんなセミ、木の幹と同化して鳴き声をする方を探してもなかなか見つかりません。

と思いきや実は目の前の木にいた、なんてことも。

成虫探しもいいのですが、宝探しのように見つけるのがセミの抜け殻探し。

抜け殻って同じように見えますが、特徴を捉えるとそれが何のセミなのか分かりますよ。

左【ツクツクボウシ】薄茶でツヤなし   発見しやすさ★★

右【ニイニイゼミ】体が丸くて泥だらけ  発見しやすさ★★★                

魚の池ではトンボ探し。

ここも暑さのせいかいつもより少ないような。そんな中でもしっかり目を見張った子供たちは小さなイトトンボを見つけ出します。

右【シオカラトンボとショウジョウトンボ】

左【クロイトトンボ】 

右【モノサシトンボ】名のとおりモノサシのように目盛りがあるのが特徴

昆虫ではないですが、遊歩道にある巣箱を使って、野鳥がいつ巣箱を必要とするのか、どんな環境が暮らしやすいのかなど「私たちだったら・・・」と考えながら設置のコツを教えてくれました。

1時間ほど遊歩道を歩き、水分補給の後は、インタープリターから今話題のヒアリについてレクチャー。

事務所から標本も持って行きましたが、「思ったより小さい!」とみんな興味津々でした。

■ヒアリの特徴

・大きさ 働きアリの体長は2.5~6㎜と個体差あり

  • ・ 色  赤っぽくツヤあり。在来種のクロオオアリはマットな黒

  • ・ 巣  ヒアリの巣はアリ塚と呼ばれる土でできたドーム状。

     巣に足や棒を突き刺すと怒った数100匹ものアリが登ってくるので危険!!

「黒い」「大きさが2.5㎜より小さい」「働きアリの大きさにバラツキがない」アリはヒアリではないので、まずは落ち着いて見てみましょう。

■でも、やっぱりヒアリかも!

という場合は、県の自然環境部局かお近くの環境省地方環境事務所にお問い合わせください。

実際、高松事務所にもいくつか「ヒアリかも」という問合せが来ますが、調べてみると在来種(日本にいる)アリだったり、はたまたアリグモというアリに擬態したクモだったり。こういった特徴を知ることである程度判断できるのではないのかなと思います。

夏休み期間中は、ビジターセンターの自由研究ネタコーナーにて、ヒアリに関するポスターも掲示していますので、興味ある方はぜひご覧ください。

さぁ、話題のヒアリについて学んだ後は、体を動かしますよ~。

昆虫観察会では恒例となりつつある、広場でバッタ捕り競争!

捕虫網を持って、1列に並んで・・・よーいドン!!

子供たち、走り回る走り回る!見かねた講師から「トンボを捕まえたいならじっとして相手が来るのを待つ。追いかけると逃げるよ~」とポイントを伝授。

まぁ、じっとしておけないですよね(笑)というか、捕まえるのはバッタなんですが。

子供たちだけでなく、大人も必死にバッタ捕りに参戦!

帽子を捕虫網にしたり、小さなショウリョウバッタに悪戦苦闘ですが、なんとか時間内に1匹以上は捕まえられました。

講師から頑張った子供たちへ上位入賞者にエコボトルを、参加賞として折り紙などをプレゼント。

そして、最後に涼を取るかき氷でバッタ捕り競争のクールダウンを。

今年は少し昆虫の姿が少なかったですが、その分「見る」「(鳴き声を)聞く」など五感を使った昆虫探しができたのではないでしょうか。

参加した子供の中には、昆虫の特徴などをよく知っている子がおり、将来どんなふうに成長していくのか楽しみで仕方ないです。

晩夏から秋にかけても、まだまだ昆虫たちはいっぱい!

心得をしっかり保ちつつ、楽しい昆虫観察を満喫してくださいね。

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2017年08月10日【体験教室】 ハチミツ絞りと蜜蝋キャンドルづくり

瀬戸内海国立公園 大林めぐみ

今年もやってきました!

大人気の体験教室「ハチミツ絞りと蜜蝋キャンドルづくり」。

なんと今回で6回目を迎えるプログラムですが、毎年キャンセル待ち続出の人気っぷりで、もはや五色台ビジターセンター夏の恒例プログラムとなっています。

今年も五色台のふもとで生業されている中田養蜂さんが講師としてミツバチの働きや手動遠心分離器を使った蜂蜜絞り体験などを教えてくれます。

まずは、「ハチミツってどうやってできるの?」という質問。

でも、これって大人でも知らない人がほとんどなのでは?「ハチミツ」=「花の蜜」と思いがちですが・・・。

ミツバチは花の蜜を一旦体の中に取り込み、酵素で凝縮分解した後、再び体内から出して巣に入れています。この甘~いハチミツ、実はミツバチが創り出しているんです!

花の蜜を舐めたことある人なら分かると思いますが、意外と甘くない・・・。

そのハチミツをいただく巣箱には、小さな八角形が集まった巣板が8枚入っています。その巣板1枚にはなんと!ミツバチが2,000匹も!巣箱にはもちろん女王バチも。

中田養蜂さんは香川県内の農家や採蜜場所に巣箱を置いているそうで、五色台だけでも800~1,000箱を5~12ヶ所に分けて置いているんだとか。

【資料と絵を見ながらフムフム・・・】

基本的なことですが、ミツバチのすごさ、身近な食品だけど意外と知らないことを少し知ってから体験をすることでいろんな疑問やミツバチに対する気持ちが変わってくるのではないでしょうか。

そんな後は、いよいよ2手に分かれてハチミツ絞り体験と蜜ろうキャンドルづくりのスタート!

まずはハチミツ絞り体験のようすから・・・。

ハチミツがた~っぷり入った巣板を持ってみると・・・「重い!!」

中田さん達から丁寧に教えてもらいながら、ナイフを使って蜜がこぼれないように表面を固めた蜜ぶたをこそぎ取ります。

この時のポイント★

・ナイフはノコを挽くように前後に動かそう。

 ナイフに蜜がくっついて「ナイフが動かない!」ということが少ないです。

・密ぶたは薄く切り取ろう。

 あまり深く刃を入れてしまうと八角形の巣が壊れてしまいます。巣板はまた巣箱に戻し、ミツバチたちが

 使うもの。できるだけミツバチが壊れた部分を修繕しなくてすむように薄く切り取りましょう。

【蜜いっぱいの巣板、結構重い!】

蜜ぶたが切り取れたら遠心分離器に巣板を入れます。

そして、ハンドルを一気に回すと・・・

【キラキラしているのは飛び散る蜜】

遠心力で蜜を飛ばすので、外側に向いている方の蜜が取れただけ。ある程度蜜が出なくなったら巣板の向きを変えて、もう反対側の蜜も遠心分離器で採蜜します。

両面とも採蜜できたら、あま~くいい香りのするハチミツのできあがり。

絞りたてハチミツは中田養蜂さんのご厚意でお土産としてお持ち帰り。

右:蜜を絞った後は驚くほど軽い巣板!

左:とろ~りとしたハチミツに思わず手が伸びそうに・・・

順番にハチミツ絞り体験を待っている間は、観察箱でミツバチをじっくり観察。

【女王バチはどこかな~?】

左上側に他より大きめのミツバチがいるよ。

子供だけでなく、大人も興味津々。むしろ大人の方が興味があるようで、中田養蜂さんにいろいろ質問したり、燻煙器やネット付き帽子など養蜂グッズを見たりしていました。

さて、こちらは蜜ろうキャンドルづくり。

まずは、上側を缶切りなどで開けた空き缶(スチール缶)に蜜ろうを入れて湯煎して溶かします。ここでやっちゃいけないのが、空き缶を直火に当てて蜜ろうを溶かすこと。これをやっちゃうと爆発することがあるので、必ず湯煎をして溶かしましょう。

その間に、キャンドルを固めるためのシリコン型の準備。

シリコン型が破れないように竹串などで穴を開けて、そこにロウ芯(火が灯るところ)となるヒモを通してくくります。

そうこうしていると、蜜ろうが溶けてくるので、ヤケドに注意しながらシリコン型にロウを流し込んでいきます。ここでのポイントが、一気に流し込まずにゆっくり少しずつロウが固まるのを待ちながら流し込むこと。そして、シリコン型は動かさないこと。固まったかどうか気になるところですが、そこはガマン(>_<。)

30分くらい経つと・・・

【見事に固まりました!】

ハチミツ絞り体験と蜜ロウキャンドルづくり組が交代して、一通り終えたらお楽しみが。

ハチミツ4種の試食&どれか分かるかなクイズ!

【さぁ、香りと味の違いを頼りに答えを導いて・・・】

ハチミツってどれも似たような味だと思っていたら、意外としっかり違いがあることが分かったようで、みんな驚きの顔をしていました。さぁ、答え合わせはどうだったのでしょうか。

正解は、①サクラ ②ビワ ③アカシア ④タマネギ

気になる人はおうちで食べ比べしてみましょう。

ハチミツの味の違いを知った後は、少しミツバチについてのお話を。

■働きバチってオスが多い?メスが多い?それともどちらかだけ?

働きバチはメスのみ。しかも外で蜜を集める外勤バチは年配のハチで、巣の門番や幼虫の世話をする内勤バチは若いハチ。これは外勤バチの方がスズメバチなどの天敵や雨で羽が濡れて飛べなくなったりと危険要素が多いことから寿命の短い年配バチが外に出るのだそう。

ちなみにオスバチは交尾のためだけに存在するので、いない時期もあるそう。

■ミツバチの寿命って?

ミツバチの寿命は1ヶ月程度。

その反面、女王バチは2~3年程度生き、中には8年生きた女王バチもいたそう。女王バチは毎日1,500~2,000個の卵を産み続けます。

■ミツバチの役割

毎日のように食べている野菜や果物。それもミツバチが果物や野菜の花を受粉して実ができるのです。ミツバチがいなくなると、ハチミツができないばかりか、野菜や果物が実らず、私たちの食卓は・・・と考えると、ミツバチって本当に有り難い!

中田養蜂さんでは香川県下の2/3の農家さんにミツバチを貸し出しているそうですよ。ちなみに我が家の畑も近所のイチゴ農家さんから飛んできたミツバチのおかげで野菜や果物が実っています。

そんなミツバチたちですが、自然環境の変化によって少しずつ変わってきているそう。

昔に比べ、蜜源となる花が減ったことでミツバチ自身も栄養が取れなくなり病気がちになったり、そしてミツバチの数が減ってきたりと自然環境の変化と共にミツバチ達の環境も変わっています。今は野菜や果物も実り、ミツバチがつくり出すハチミツやローヤルゼリーなどの恩恵も受けていますが、100年後はどうなっているんだろう・・・?

同じミツバチからでも採集する花によって味の違いハチミツができること、それも花やミツバチの状態や採るタイミング、その場所の環境によって味が変わってくることを学んだ今回。近づいてきたら手で払いがちなハチですが、古くから人の暮らしに密着し、私たちに多くの恩恵を授けてくれる大切な存在。

食事をいただく時に野菜や果物などを作ってくれる農家さんだけでなく、一緒に実りを支えてくれているミツバチにも感謝しながらいただきたいなと感じた体験教室でした。

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2017年08月08日「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を開催しました。

瀬戸内海国立公園 川原康寛

81日にミヤジマトンボ保護管理連絡協議会主催で、「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を開催しました。

ミヤジマトンボは、国内では宮島でしか生息が確認されておらず、環境省はこのトンボをレッドリストで絶滅危惧ⅠA類(絶滅の危機に瀕している種)に指定しています。そんな希少なトンボについて、地元の小学生に知ってもらうべく、当観察会は実施されました。

今回、参加してくれたのは、廿日市市立地御前小学校の5年生達。

まずはミヤジマトンボとその生息地である宮島をよく知るために、小学校で事前学習しました。

宮島の歴史や自然、トンボの生態についての話を聞き、宮島はいったいどういう島なのか、なぜミヤジマトンボが宮島にだけ生息しているのかを考えました。

そして、事前学習の後は、いよいよ宮島へ移動して観察会。

午前中に学習した、潮水と淡水が入り交じる「潮汐湿地」を観察してみます。

ミヤジマトンボはヤゴの間、この潮汐湿地で成長します。そしてトンボになって、またこの湿地で卵を産みます。ミヤジマトンボは他のトンボに比べて成長が遅く、他のトンボが暮らしている場所では、競争に負けて生きてゆけません。そんなミヤジマトンボにも潮水に強いという特技があって、他のトンボが生きてゆけない潮が入る水の中でも生きてゆけるのです。

このような潮水と淡水が入り交じった潮汐湿地が、かつては日本全国にあったのですが、人間の活動によって破壊され、ほとんど残っていないのが現状です。宮島は、昔から神様が居着く島(いつくしま)として崇められ、人間活動がほとんど及びませんでした。その結果、ミヤジマトンボが生きてゆける湿地が残っているのだと考えられています。

ミヤジマトンボを観察した後は、浜辺で飛び回っている小さなムシを追いかけてみます。

そのムシの正体は、ルイスハンミョウ。

  ↓アクティブレンジャー日記 瀬戸内海国立公園の自然3「ルイスハンミョウ」参照

   http://chushikoku.env.go.jp/blog/2017/06/3-2.html

このムシもミヤジマトンボと同様に、人間の環境破壊によって棲む場所がなくなっている生き物です。宮島には、こういった絶滅に瀕した生き物がたくさん棲んでいます。

ひと通り観察会が終わった後は、浜に流れ着いたゴミを拾いました。

ふだん人が出入りしないような場所でも、たくさんのゴミが落ちていました。

人間が何気なく捨てたゴミでも、そのゴミは海を巡って、ミヤジマトンボの生息地のような希少な環境までも汚してしまっているのです。

そして最後は、坂本先生から地御前小学校の生徒達へ熱いメッセージ。

日本各地で自然環境が破壊される中、昔のままの自然が残っている宮島は、まさに奇跡のような島です。宮島を見て育ったみんなに、これからも宮島を守っていってもらいたい!とのことでした。

何十年何百年先も、ミヤジマトンボがたくさん飛んでいる宮島であって欲しいですね。

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2017年07月27日自然観察会「干潟観察会」を開催しました。

瀬戸内海国立公園 川原康寛

瀬戸内海に棲むいろいろな生き物に触れていただこうと、7月22日に宮島地区パークボランティアの会と共催で、「干潟観察会」を開催しました。

宮島は厳島神社や紅葉の名所として有名ですが、海にもたくさんの"おもしろい"自然が広がっています。

まず、午前中は室内で、干潟の生き物オリエンテーションやフジツボの採餌観察などをおこないました。

その後、お昼休憩をはさんで、午後からはいよいよ干潟で観察会!

まず目につくのは、たくさんのカニ!

宮島の干潟には、たくさんの種類のカニが棲んでいます。

ハクセンシオマネキ       チゴガニ

オサガニ            マメコブシガニ

もちろん見つかる生き物は、カニだけではありません。

干潟にあいている穴に塩を落としてみると・・・

ニョキッと姿を現すのは、マテガイ。

たくさんのホソウミニナやヤドカリが、波打ち際に集まっていました。水際は水の蒸発がさかんで、気化熱により少し涼しいそうです。夏を暑いと感じるのは人間だけでなく、干潟の生き物も同じなのですね。

観察会では、この他にもまだまだたくさんの生き物が見つかりました。瀬戸内海は、太平洋や日本海に比べて、決して大きい海ではありません。しかしながら、そこには多くの島があり、瀬戸内海にしかない特徴的な自然環境が形成されています。そして、そのそれぞれの環境には、また違った生き物たちが暮らしているのです。

今回はその中でも「干潟」で生き物の観察をしましたが、瀬戸内海にはまだいろんな生き物が棲んでいます。これからの海水浴シーズン、海に出かけたときにちょっと足下に目を向けると、"おもしろい"自然が見つかるかもしれませんね。

皆さん、暑い中お疲れ様でした!

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2017年07月24日瀬戸内海国立公園の自然5「火の山公園」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

青い空に入道雲が見えて、ようやく夏らしい空模様になってきました。中国地方も梅雨が明けて、瀬戸内海を満喫するには絶好の季節になりました。

今回、ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は、「火の山公園」から見える景色です。

↓地図(Google Map

https://www.google.co.jp/maps/place/%E7%81%AB%E3%81%AE%E5%B1%B1%E5%85%AC%E5%9C%92/@33.9725732,130.9519271,15z/data=!4m5!3m4!1s0x354397e010f29d93:0xe43d10b2df9f0530!8m2!3d33.9727957!4d130.9594587

この火の山公園も、前回ご紹介した極楽寺山と同じように、本土の陸域にある瀬戸内海国立公園です。瀬戸内海の沿岸部には、極楽寺山や火の山のように、瀬戸内海の美しい景色を望むことができる国立公園がいくつかあります。

その中でも、本州の西端部に位置するこの公園は、瀬戸内海だけでなく九州や日本海までも望むことができます。

写真左奥に瀬戸内海、正面には九州が見えます。

見る方角を変えれば、日本海も見えてきます。

あいにくの天気であまり撮影できず、写真2枚だけの紹介になってしまいましたが、雨で空気が洗われて、遠く澄んだ景色を見ることができました。

この他にも、関門海峡や山陰側を望むスポット、砲台跡やロープウェイ等の施設もあります。

※展望台は建て替え工事中ですので、ご注意下さい(平成31年オープン予定のようです)。

また次の機会にでも、火の山公園から眺めた別の景色をご紹介したいと思います。

これからの始まる夏休み。

思い出作りに、夜景と天体観測を兼ねて出かけてみるのも楽しいかもしれませんね。

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2017年07月13日【自然情報】 屋島・梅雨のミステリー・・・?

瀬戸内海国立公園 大林めぐみ

ざぁーっと雨が降ったかと思えば、湿気ムンムン&肌ベッタベタかつ日中35℃を超える日があったりと、なかなかスカッとしない瀬戸内です。前回のAR日記でも書いたとおり、香川は降雨量が少なく、毎年渇水に悩まされるので雨はうれしいところなのですが、そろそろ梅雨明け宣言が欲しいです。。。

そんな梅雨の晴れ間にカウンター※1の機器チェックに行った時のこと。

1:屋島北嶺には、通行した利用者を計測するカウンターを設置しています。

いつものようにバッテリーチェックとカウントデータの回収をしようと近づくと、不思議なものが・・・。

【カウンターの向こうに・・・何だろう】

【葉っぱはウバメガシばかり】

落ち葉が立って、クルクルときれいな渦状になっていました。踏むと厚みのあるふわっとした何ともいえない感触でした。

前日は大雨警報が出たほど雨が降ったので、その時の水の流れでできたもの?

風?けど、まわりはウバメガシに囲まれた樹林なので、直接風が当たることもあまりなさそう。

多分、雨水の流れかなぁと思いつつも、昆虫?動物?の仕業?いろんなことを想像しましたが、謎は深まるばかり。

雨上がりには、こんな不思議な光景が見られるかもしれません。

自然がつくるミステリー、まだまだ奧が深そうです。

※カウンターはケーブルが何者か(噛み跡からイノシシだろうと思われる)に噛まれ、断線・・・(泣)

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2017年07月07日海開き神事と医王池

瀬戸内海国立公園 福田学

梅雨の合間を縫って、海開き神事が行われました。

まもなく海水浴シーズンですね。

休暇村瀬戸内東予のビーチには、祭壇が祀られて海の安全を願う関係者たちが集まりました。

真砂によせる潮騒と厳かな神職の祝詞が、霧でかすむ海に溶けていきました。

ビーチに響く子供たちの歓声を待ち遠しく思います。

休暇村瀬戸内東予の近くには、愛媛県指定天然記念物の湿地植物が観察できる、医王池(通称 蛇越池)に隣接する湿地があります。まだ花の時期には少し早いようですが、こんな生き物たちが集まってきていました。

シオカラトンボ

シオカラトンボ

ショウジョウトンボ

ショウジョウトンボ

チョウトンボ

チョウトンボ

キチョウとネジバナ

キチョウとネジバナ

ショウジョウトンボとニホンカナヘビ

ショウジョウトンボとニホンカナヘビ

湿地ではよくこんなものを見かけます。

ギラギラとした虹色の油膜のようなもの・・・。

酸化

なにか良からぬモノが地中に隠されているのでは?なんて考えてしまいますが、正体は湿原の水に溶けている鉄イオンを空気中の酸素や、鉄バクテリアが酸化させて起こる自然現象だそうです。

海水浴と合わせて医王池ものぞいてみてくださいね。

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