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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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足摺宇和海国立公園

91件の記事があります。

2019年02月27日【報告】ツバキおひっこし大作戦!後編

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

<この記事はツバキおひっこし大作戦!前編の続きです>

午後1時集合の「ツバキおひっこし大作戦!」。

ジョン万次郎像の付近には続々と人が集まり・・・

関係者も合わせて約60名が大集合!壮観です。

 

ツバキ再生プロジェクトの核とも言える足摺岬の自然を守る会の遠近会長の挨拶や、

高知県森林技術センターの黒岩さんから、植え戻す苗のお話もききました。

お二人とも声をそろえて言っていたのは

「丁寧に、心を込めて、『元気に育ってね』と声をかけること」。

作業前に、しっかり今日の心得を確認したら、早速4班に分かれて植え戻し。

各班でリーダーが植え戻し方や注意事項を教えてくれました。

3人の高校性も、指導側に回ってくれました。

 

無事、1時間程度で予定地全てに植え戻しが完了!

(イベント前、マルチング前)

       ↓     ↓

(イベント前、マルチング後)

       ↓     ↓

(イベント後、おひっこし後)

2年半かけて種から育った苗たちも、

ようやく腰を落ち着けられたように見えて、感慨もひとしおです。

(写真:市民提供)

これまで関わってくれた全員とはいきませんが、

それでも多くの方が一緒に汗を流してくれました。

この3年ほどで広がった保全の輪、ここに集結です!

作業後は、憩いのひとときも兼ねて「ツバキミーティング」。

これまで関わってくださった皆さんで集い、振り返り、語らう場です。

まずは、小学生・高校生が地域学習の中で、足摺岬で学んだことを発表してもらいました。

 

高校生は、今回のイベントを企画するまでの経緯を紹介。

何気ないきっかけで選んだ「ツバキ」というテーマを、

現場に足を運びながら、少しずつ探求していく様子が伝わってきました。

市内在住のOBの方からも、発表後に激励を頂いていました。

 

足摺岬小学校3・4年生は足摺で道路標識や水道栓に使われるツバキを取り上げ、

いかにツバキが身近なものかを、小学生らしい目線で伝えてくれました。

そのあとの足摺岬七不思議についての調べ学習では、200年前の伊能忠敬の時代まで遡り

大人顔負けの研究ぶりを披露し、初めて知ることばかりで興味深い発表でした。

5・6年生は、足摺岬小学校が取り組んでいるツバキ学習の1年間の流れを、写真と共に紹介。

メダケの竹の子採りから試食、種をとって割って蒔いて、育てていく過程を

一人一人が、それぞれの言葉で発表してくれました。

そのあとは、山下レンジャーのツバキ再生プロジェクトの「これまでとこれから」。

足摺岬の自然を45年もの間下支えし続けてくれた足摺岬の自然を守る会の話や、

1年目30名にも満たなかった再生プロジェクトメンバーが、

3年間関わってくれた人の総計約700名と、大きく成長したことなど、

いかに「人」が大切なプロジェクトであるかが伝わりました。

そしてもちろん、これからも。

イベント開会式で遠近会長からも言われたように、

植え戻した苗はこれから10年20年と見守り続けなければなりません。

45年続いた会から出る言葉だからこそ、重みを感じる長さです。

 

しかし、これまで関わってくれた人たちが勢揃いした今回、

協力してくれる人の多さには、大いに力づけられる思いでした。

山下レンジャーも、閉会の言葉をくださった市観光商工課の和泉課長補佐も、

これからもプロジェクトが長い息を保てるよう、

楽しく、有意義な活動にしていく意気込みで締めくくっていました。

(写真:市民提供)
今回ようやく種とりから植え戻しまで一巡したツバキ再生プロジェクト。

ひとまず、これまでご協力、ご支援頂いたみなさまありがとうございました。

目標の4万本植え戻しには、現在折り返し地点と言ったところ。

どうぞ、これからよろしくお願いします!

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2019年02月26日✿ツバキおひっこし大作戦!前編

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

三寒四温、雨と晴れが順繰りにやってきて、

すっかり春めいてきた土佐清水市からこんにちは。

当ブログでも、【✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ】として

2016年10月からこれまで、計17回お伝えしてきた

「足摺岬ヤブツバキ再生プロジェクト」。

振り返ればはや2年半も経過していましたが、

このほど第一号の苗が、足摺岬に植え戻されました!

今回は、その記念イベントにいたる経緯から

当日の様子までを2回に分けてお伝えします。

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まずは、今回のイベントの立役者を紹介しましょう。

足摺宇和海国立公園の公式Facebookページではすでに登場している

土佐清水市唯一の高校・清水高校の1年生3人。

総合学習「土佐清水のために自分たちでできること」の中で、

ツバキをテーマに取り上げてくれた彼ら。

昨秋から活動にも参加し、苗の鉢上げにも休日返上でやってきて、

現場に若いエネルギーを振りまいてくれました。

そして昨年末、当事務所にやってきて打ち合わせた結果、

総合学習のまとめとして、植え戻しイベントを一緒に企画してくれました。

・これまで関わってくれた人が参加できるイベント

・地元以外にもこのプロジェクトを知ってもらう

この二本柱で、誰に来てもらうか、どんな内容にするかを話しました。

この打合せで「ツバキおひっこし大作戦」というタイトルが決まり、

ハッシュタグも利用して、SNSでも発信することにしました。

(Facebook、Instagramで鋭意発信中!)

準備物や当日スケジュールなどを考えるかたわら、

高校性には主に、報道機関に取材依頼をしてもらい、

学校関係にイベント参加へのお願いにいってもらいました。

 

不慣れな電話を頑張った成果(!?)か、密着取材もしてもらえることになりました。

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種採りや播種、育苗に関わってくれた皆さんに声かけし迎えた2月23日。

雨の合間の晴れ間で、絶好の植え戻し日和!

午前中に最終準備。

ツバキの苗畑から選りすぐりの苗を積み込みます。

 

その様子は引っ越し業者さながら。

おなじみのバケツリレーに、居並ぶ軽トラ荷台を占領する苗たち。

その行き先は、もちろん足摺岬です。

苗を植え戻すに当たって、重機で土をほぐしてもらっているので、

その上に藁をしいてマルチング。土の流出と乾燥を防ぎます。

 

植え戻しの後行うツバキミーティングの会場も設営し、イベント準備は万端です。

高校生たちも、ツバキミーティング発表にむけての練習に余念がありません。

いよいよ本番・・・ですが、

長くなりすぎるので、後編へ♪

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2019年02月14日【三崎小環境学習⑤】グラスボート&ジオ学習

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

Facebookページが出来て以降、もっぱらそちらでの投稿が増えてきた

土佐清水の谷吉です。(Facebookページが気になる方はこちら!)

2018年度も、一年間通してお伝えしてきた三崎小5年生の環境学習。

今回は、最後の現地学習を行い、竜串の海を海中と陸上から見てきました。

3時間目から5時間目まで、たっぷり時間を使った授業の様子をお届けします。

最初に集まったのは、講師の一人である竹葉さんのいる竜串観光汽船の受付所。

そこで、竹葉さんが40年関わってきた竜串湾のサンゴ保全活動について、

約30年前から撮り続けてきた貴重な写真と共に、話してもらいました。

その後早速グラスボートへ・・と思いきや、まさかの乗船前テストが!

実はかなり難しいこのテスト。

土佐清水の名産「めじか節」の原料である魚種など、地元なら知っていて欲しいことから

トビウオの最高飛距離、ジンベエザメの最長記録、フグ毒についてなどの計10問。

目標の60点以上に、子どもたちの顔が曇ります・・。

残念ながら合格点はとれませんでしたが、

それならば、現地で学ぶしかない!ということでグラスボートへ。

 

夏には近くでシュノーケリングもしましたが、冬の透明度はまたひと味違います!

テーブルサンゴや見残しのシコロサンゴに棲み着いている小魚たちがよく見えます。

さらに、今回はレギュラーメンバーのウツボやフエフキダイに加え、

ウミガメや大きなエビなどたくさんの珍客が見えました。

見残しの船着き場に着くと、ここで一旦竹葉さんと別れ、

土佐清水市ジオパーク推進室の専門員、佐藤さんと奇岩巡りの始まりです。

 

観光地としても有名な竜串・見残し。

あちこちに不思議な形の石や、名前のついた岩があります。

気持ちの良い天気の中、それを散策しながら眺めて回りつつ、

どうやって自分たちが立っている場所ができあがったかを教えてもらいました。

 

触ってなでて、時には舐めて。さながら、自然の中の美術館・博物館です。

外での昼食も久々の5年生。

いつもより美味しく感じるお弁当を食べたら、見残し展望台へ。

 
見事な景色に歓声を上げる子もいれば、急いでスケッチする子も。

それぞれが、じっくりと記憶に焼き付けていました。

再びグラスボートへ戻ると、竹葉さんが待っていてくれました。

ここで土佐湾に住むクジラのお話。

 

地元でもホエールウォッチングなどで親しまれるクジラは、

実は200年ほど前に作られた『よさこい節』にも登場します。

「おらんくの池」土佐湾にいる「潮ふく魚」は、どうして土佐湾を住処にするのか。

高知県にある山々から川を伝って流れる栄養が、海の生きものたちを育てる

その繋がりについて話を聞きながら、1年間の授業を思い出します。

最後に、佐藤さんと竜串海岸を歩きながら、もう一度足下を見てみました。

 

波の化石、巻き貝の化石、地震の化石。いろいろな記憶を閉じ込めている大地。

竜串や見残しの奇岩を作り上げる「砂岩」は、三崎の地域全体に広がっていて、

削られやすい砂岩だからこそ、平野がひろがり、田畑が作りやすいことを知りました。

大地の動きによって、山ができ、川がながれ、海に繋がり、そして平野が出来ること。

それらの自然が巡り巡っていて、そこに人が暮らしていることを学んで、

これまでの1年間の授業が繋がりました。

次は最後の授業。

もう一度地域の自然を見直し、自分たちに出来ることを考えてもらいます。

おまけ

5年生の紅一点が見つけたエビ。

完全に岩やサンゴと同化していますが、かなり大きいものが中央に写っています。

みなさん、見つけられましたか?

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2018年12月20日【三崎小環境学習④】冬の環境学習

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

年の瀬もいよいよ迫る12月最終週ですね。

年末年始は天気に恵まれそうな土佐清水からこんにちは!

事務所のツバキもキレイに咲いています。

***************

さて、久々の三崎小学校5年生の環境学習について

「川の学習」と「山の学習」を合わせてお届けします。

12月の寒い中行うこの授業ですが、

これまで意識が向いていた海から振り返って、

そこに繋がる「川」と「山」の役割と、

それらの自然の中で暮らす「生きもの」について考えるものです。

***************

12/13の午後。

晴れ+暖冬という、この時期にしては

恵まれた天候で行うことができた「川の学習」。

時期的に種類は少ないながらも、水生昆虫を中心に生きものを探し、

河川の水質や、海と山をつなぐ川の中に暮らす生きものについて考えました。

 

      (ゲンゴロウ)               (模様が美しいシマアメンボ)

また、今回の舞台である三崎川の歴史について、

昭和初期の改修工事や、平成13年の西南豪雨を振り返りました。

 

学校から歩いて2分の三崎川は、登下校でもよく目にする身近な川。

その恩恵と脅威を知り、海や上流の山をつなぐ川の役割について、

次の山の学習も視野に入れて、切っても切れない自然の繋がりを考えてもらいました。

***************

12/17は「山の学習」。

少し冷え込んだ朝方、学校を出発して車で山に分け入ること20分。

到着した「辛川山」は、昨年の5年生も来た場所です。

土佐清水市森林組合の黒岩さんを先生に、ここで行ったのは「間伐体験」。

海や川の生きものの栄養源でもある一方で、

土砂崩れなど、災害を引き起こすこともある山。

そういった災害を防ぐため、しっかりと根をはり、

土や水を保つ良い森林を作るための対策の一つが「間伐」です。

黒岩さんから「伝説のノコ」を1本ずつ手渡され、

直径30cmほどのヒノキを4人で1本に取りかかりますが、

慣れないノコで1本に30分近くかかることも。

 

それでも、一本倒す毎に歓声が上がり、

なんとか一人1本ずつの間伐を完了しました。

悪戦苦闘した間伐後、森林組合の皆さんが施業している現場に赴くと、

自分たちが何十分もかかって切った木よりも大きなヒノキが、

林業機械で、ものの30秒で枝も落とされキレイに仕上げられる様子に、

みんな呆気にとられていました。

 

そんな林業機械にも試乗したことで、

森林組合の仕事の一部を体験した子たちからは、

「将来ここで働きたい!」という声も。

***************

今回は、自然の繋がりの中に生きる、人を含めた生きものについて、

山と川それぞれのフィールドで知る時間でした。

次は、人の暮らしや自然を支える大地について、

今と昔をタイムスリップするように考えていく「グラスボート&ジオ学習」。

いよいよ5年生の環境学習も最終段階です。

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2018年11月19日【足摺宇和海国立公園の秋】滑床渓谷

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

秋の行楽シーズンが矢のように過ぎ、

はやくも冬に突入しそうな気候の土佐清水からこんにちは。

さて、足摺宇和海国立公園で秋を楽しむスポットといえば、

まず最初に挙げられるのが「滑床渓谷」ですが、

去る7月の西日本豪雨災害で、県道や橋、遊歩道も甚大な被害を受けました。

 

県道270号線                 万年橋

(写真:7/8の滑床アウトドアセンターFacebookページより)

しかし、関係各所の尽力により、紅葉シーズン前にある程度の復旧ができ、

現在は、平常通り滑床アウトドアセンターまで、車でアクセスできるようになりました。

 

11/10には、滑床を愛する会主催で登山道の被害状況調査登山があり、

松野町役場、林野庁、宇和島の散策愛好会の皆さんなど総勢22名で

実際に奥千畳敷まで登ってきました。

災害の爪痕は大きく、一番利用の多いルートの

滑床アウトドアセンターから雪輪の滝までも、道が崩れていたりと

いつも通りとは言えない状況です。

  

紅葉の美しさを存分に楽しむためにも、ケガをしないよう

歩く際には、十分に足下や周囲に気をつけていただければと思います。

主な危険箇所、見所をマップにまとめましたので、参考までにご覧ください。

滑床の紅葉はもう少し見頃が続くようです。

滑床アウトドアセンターのFacebookページでは、

ほぼ毎日、紅葉の様子がキレイな写真と共にアップされていますので、

ぜひ、足を運ぶ前にチェックしてみてくださいね~♪

いつも通りとは言えない状況ですので、

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2018年10月05日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑰ 繁忙期に突入!

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

朝夕の涼しさや雲の様子などに、

いよいよ秋本番を感じる土佐清水からこんにちは!

さて、秋と言えば実りの季節。

3年目に突入したツバキ再生プロジェクトが、いよいよ繁忙期に入ります。

9/19には、昨年に引き続き強力な助っ人として協力してもらう

清水中学校2年生を対象に、ジオパークの取り組みと並んでオリエンテーションを行いました。

 

(※右写真:予定していなかった話をすることになり、急遽、廊下でプレゼン資料をつくる山下R)

ジオ、ツバキそれぞれの取り組みに対し、

中学生たちの率直な疑問や鋭い質問が飛びました。

前向きな姿勢がとても心強く、これからの活躍に期待が膨らみます。

9/25には、今年初となる種採りを行いました。

が・・無いんです!実が全然無い緊急事態です!

昨年の1回目は22人で5500粒弱集めたのに対し、

今年は16人で1000粒ほど・・。

  

裏年なのか、足摺岬にはツバキの実がほとんど見当たらない状態でした。

それでも、たくさんの団体の方が協力してくださり、

笑いが耐えない現場で、やる気も元気もみなぎりました。

9/28には、今年第3回目となる足摺岬小学校の授業。

種採りと鉢上げの両方を1日で行うハードスケジュール、

しかも今年は実が少ない、という厳しい条件の中でした。

 

昨年は501粒取れた種も、今年は148粒・・。

それぞれにひとつで20あったプランターも、

学年ごとの6つのプランターに縮小です。

 

鉢上げは、501の種からできた苗295本。

予定時間を過ぎても文句一つ言わず頑張ってくれました。

怒濤のように始まったツバキ再生プロジェクト2018秋の陣。

まだまだこれからが本番です。

種採りは昨年の経験から、作業量に想像がつきますが、

2万本近くある苗の鉢あげは、全く未知の大仕事。

協力する「ひとの輪」が物をいうシーズンになりそうです。

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2018年09月21日足摺宇和海にインターンがやってきた!

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

"My Intern"という洋画をみて感動した土佐清水の谷吉です。

今回は、そんな「インターン」が、この足摺宇和海国立公園にやってきたので、

たった2日間でしたが、その様子をご紹介します。

噂のインターン生は、高知大学農林海洋科学部の「小林くん」!

自然が好きな、20歳になったばかりの3回生です。

将来的に自然に関わる仕事を、と考える中で、

環境省の仕事に興味を持ってくれました。

我々土佐清水自然保護官事務所も、ありのままの姿を見せるべく、

詰め込みすぎ!?なスケジュールで2日間を共にしました。

【1日目】

初日は挨拶もそこそこに、足摺へ突っ走ります。

車移動中に心配していた雨が・・・。

それでも苗畑を前に、足摺岬で取り組んでいる

ヤブツバキ再生プロジェクトの話の後で、苗畑の整備も一緒にしてもらいました。

整備をしながらも、雨脚はだんだん強くなり、逃げるように足摺岬先端へ。

今年のツバキ種の状況を見ながら足摺岬を歩いて回ったり、

苗畑から移植される現場をみてみたり。

休む間もなく竜串へ。

ご飯を食べた後は、今水面下で進行中のプロジェクトの打合せへ。

まったく予備知識なしでしたが、イベントを催行する難しさは

大学生活でイベント企画をした苦労と通じるものがあったようです。

1日のまとめ代わりに、足摺宇和海国立公園のFacebookページ

記事を投稿してもらいました。

怒濤の1日を終え、「環境省=自然を守る」という強い印象が覆され、

自然を守るために必要な地域のひととの関わりや、

守るべき自然を正確に知るために、地域の文化・歴史的背景をしることも、

仕事の一部であることを感じてもらえたように思います。

【2日目】

最終日ながら、スケジュールは分単位です。

まずは大岐の浜へ行き、園地の見回りと危険木・危険箇所のチェックをしました。

実は小林君、旅行で行った韓国の松林に感銘を受け、

松林の保全に興味を持っているそう。

かつては松林だった大岐の海岸林を歩いてもらっていると、

沖縄の樹林帯を歩いた時のような「息苦しさ」を感じたそうです。

小林君の見立てでは、落ち葉や土に潜み、目には見えないバクテリアたちが、

この大岐にもたくさんいて、二酸化炭素を多くはき出しているのかも・・とのこと。

この視点は、旅行好きな農林海洋科学部学生だからこそ!

漂着ゴミだらけの海岸を歩きながら、ゴミ拾いもしてもらいました。

蚊とゴミの印象が強烈な大岐から帰ると、すぐさま移動で再び竜串へ。

今度はビジターセンターの工事現場内を見学です。

これから新しくなる竜串の集団施設地区。

今の風景と、2年後の風景は全く違うものになります。

その整い切った状態ではなく、途中段階の舞台裏をのぞくことで、

利用者目線ではない、新しい視点を持てたようです。

目の前にいろいろな選択肢が広がっている、未来ある大学生が、

土佐清水自然保護官事務所を選んでくれたこともありがたいですが、

まっさらな状態で見た国立公園や事務所の業務についての意見や、

素直でまじめな感想をもらえたことは、今後の活動にもつながり、

我々にとっても貴重な機会になりました。

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2018年08月30日国立公園バグズライフ

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

台風通過ごとに、秋の足音が聞こえてくる季節ですが、

まだまだ暑い夏が続きそうな土佐清水からこんにちは!

今回は、2年と少しのAR活動の中で見つけた、

足摺宇和海国立公園の珠玉の昆虫コレクションをご紹介します。

大自然に生きるバグズライフをお楽しみください。

緑の中に、ぽつんと浮き出るように現れた小さな赤い虫。

アカイロマルノミハムシ【高知県宿毛市鵜来島/2017年5月】

 

前にテレビで見た森の天使カリプトケファラ(離陸がキュート)と同じハムシの仲間。

大きさやフォルムは似ていますが、後足が発達したこの虫は、

「ノミ」の名の通り、危険を察知するとぴょーーーん!と飛ぶそうです。

アザミ類の葉を食べるそうですが、やっぱり近くにはアザミが咲いていました。

ジャコウアゲハ【高知県宿毛市鵜来島/2017年5月】

ひらひらと舞う蝶は、それだけで目が吸い寄せられますが、

このジャコウアゲハのメスも、キレイな模様が輝いていました。

幼虫は毒性のある植物を主食にすることで、身を守っているのだとか。

さなぎは別名「お菊虫」。有名な日本の怪談話に由来する見た目なので、

ぜひ、さなぎの姿と、名前の由来を調べてみてください。

ラミーカミキリ【高知県宿毛市鵜来島/2017年5月】

緑の茂みの中で、ひときわ目立つライムグリーン×ブラックのボディ。

しかも、後ろから見るとパンダにも見えるユニークな模様が。

目が離せなくなること間違いなしのラミーカミキリは、実は外来種

繊維材として輸入されたラミーについて日本にきたものと考えられています。

ハナムグリ【左:高知県土佐清水市大岐/2017年4月】

     【右:愛媛県宇和島市契島/2017年10月】

 

和名「花潜」の名の通り、花を愛する風流人・・ならぬ風流虫です。

花を渡り、花粉や蜜を主食とするハナムグリ。花とのツーショットが多い虫です。

これと混同しやすいのが同じコガネムシ科の仲間のコガネムシとカナブン。

見分けるポイントは大きさや形に加え、

コガネムシは葉っぱ、カナブンは樹液を主食にすることが多いので、

何の近くで見かけたか、も見分けるポイントの一つです。

アサギマダラ【高知県大月町大堂/2016年11月】

ネギの葉っぱの色という意味の「浅葱」を冠する蝶ですが、

その色合いは、緑とも青とも言えない、キレイな色です。

夏や冬に渡りをすることで有名ですが、フジバカマやヒヨドリバナ、

写真のツワブキなどを吸蜜しながら、海を渡るのだそう。

蝶蝶ならぬ超長距離移動ですね。

いかがでしたか?

こうしてみると、身の回りの茂みの中や花の近くには、

何かしら、生きものの影があるようです。

疲れたときには、是非足を止めて、

小さな生きものたちの世界に目を向けて見てください。

【おまけ】

篠山で山下レンジャーが見つけた、極小サイズのカタツムリ。

後ろの杉の葉との対比で、その小ささが分かっていただけると思います。

足下を見ると、こんなミクロの世界が広がっているかも♪

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2018年07月19日【三崎小環境学習③】どきどき!爪白シュノーケリング

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

海の行事や環境学習が立て続き、

海況が気になってしょうがない土佐清水からこんにちは!

今回は、海の子浜の子三崎の子!

三崎小5年生のシュノーケリング体験授業の様子をお届けします。

まずは挨拶。

今回の先生は、竜串の海のプロフェッショナル二人。

竜串ダイビングセンターの佐野さんと、海洋館の京谷さんです。

シュノーケリングで見る予定のサンゴが

①貝 ②エビ ③イソギンチャク どれの仲間か?

など、復習しつつ、観察対象について考えていきます。

事前学習も、海での注意も確認したら、いざ、海へ!

 

海は凪いでいるようにも見えますが、

 

実はけっこううねりもあり、視界もそれほど良くありませんでした。

 

それでも、200歳のコブハマサンゴやケンカをしてるサンゴを見ると、

そんなコンディションもなんのその。

自由時間には、毎年恒例の素潜り大会や、

マイペースな遊覧遊泳で、それぞれの楽しみ方で授業時間いっぱい

竜串の海を楽しみました。

初めてのことに少しずつ挑戦しながら、

自分の得意なこと、苦手なこと、好きなこと、嫌いなことを知って、

大人になっていく過程を見たように思います。

今回の収穫のひとつは、シーズン前の「海遊び」の極意を教えてもらえたこと!

海に潜む危険を知った上で、これまでとは違う生きものの観察眼をもった5年生。

夏休み明けにどんな成長をしているか、楽しみです。

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2018年07月09日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑯ 足摺岬の人の歴史

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

今回は、足摺岬小学校の2回目の授業。

本来であれば、足摺岬の裏の番長ともいえるメダケを

現地に赴いて収穫する予定でしたが、生憎の雨・・。

そこで、足摺岬のツバキと人の歴史を紐解く・・

クイズ大会を行いました。

クイズ挑戦者は、足摺三崎小の5,6年生たち。

いくつか紹介するので、皆さんもチャレンジしてみてください。

まずはこちら。

ヤブツバキ再生プロジェクトの主力でもある「足摺岬の自然を守る会」。

小学生たちの先生として、よく足を運んでくれています。

このクイズ、答えは②!足摺宇和海国立公園は今年46歳。

結成45年目の「自然を守る会」は公園誕生後から、

ずっと足摺岬を見つめ続けてきました。

そんな「守る会」の驚きの歴史は次の問題。

画像と共に、答えを見てみましょう。

(ぜひ、画像を拡大して目をこらしながら見てください)

→24年後→

左は1994年の写真、右は最近の写真です。

こうして、足摺岬のあちこちにツバキの苗を植えては、

長い長い時間をかけて、大切に育ててくれているので、①は正解!

 

ツワブキ(田舎料理でよく使いますよね)や、

桜の木などを植樹して、育ててもいるので、②も正解。

他にも、細々した枝払いや草刈りもしてくださっています。

 

さて・・・おわかりになったでしょうか。

すべての作業写真の日付が「20日」であることに・・。

そう!守る会のみなさんは、約30年近くは、

毎月20日に、足摺岬の自然を守る活動を続けているんです。

人が自然に関わり続ける年月というのは、圧倒されるような歴史になりますね。

次は、復習のメダケクイズ。(他のクイズは割愛)

ヤブツバキ再生プロジェクトを1年通して学んだ6年生は分かるはず

と思いきや、まさかの6年生3人中たったの1人正解。

ネックになったのは③でしたが・・・

昨年のメダケ授業で、今の6年生は食べているのに!!

もちろん、このクイズも、足摺ならではのメダケの活用方法を知るもの。

先生役の守る会会長さんも、

「他の地域は違う竹を使うけど、足摺はメダケを壁に入れよった」

「宗田節のせいろにメダケをよう使いよったよ」

と、実体験を交えて、足摺の文化と自然の繋がりを教えてくれました。

というわけで、食文化に触れたからには実際に食べるべし!

 

メダケの採り時、採ったメダケの処理の仕方を教えてもらいます。

ちょっとかけらを口にいれると、顔がくしゃくしゃになるほどの苦み。

さすが「ニガタケ」の異名をもつメダケ。

こんなの食べられるの・・?と不安になりながら、いよいよ食卓に。

料理は足摺岬の婦人会の皆さんが、朝から腕によりをかけて作ってくれました。

献立は、メダケ入りちらし寿司(ばら寿司)とポテトサラダ、

メダケと切り干し大根の煮物に、メダケとアオリイカ入りのかき揚げ。

田舎料理らしい、足摺岬のちょっと甘めの味付け!

 

とびっきりの「おいしい」を顔に貼り付けている下級生の横では

はしがあちこちから飛び込んでくる熾烈な争い。

作り手も満足してしまう、気持ちのよい食べっぷりでした。

ツバキ再生プロジェクトの視点から、足摺岬の文化を掘り下げた今回。

足摺の自然と共に歩んできた人々の暮らしの中には、

建材として、食材として、道具としてのメダケの価値がありました。

 

次世代に、しっかりとその文化を、知識と、体験と、味覚で伝えられた1日でした!

次は、秋のツバキ種とり合戦!

実がいっぱいなればいいなあ~

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