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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

瀬戸内海国立公園の自然6「仙酔島」

2017年08月17日
瀬戸内海国立公園

昼にはセミがせわしなく鳴く一方で、夜にはコオロギなどが鳴き、秋の足音が少しずつ聞こえるようになってきました。

今回、ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は、「仙酔島」から見える景色です。

↓地図(Google Map

https://www.google.co.jp/maps/place/%E4%BB%99%E9%85%94%E5%B3%B6/@34.3831481,133.3782697,14z/data=!4m5!3m4!1s0x35510e9021d2669d:0xafe954229d1049b2!8m2!3d34.3840933!4d133.3960114

仙酔島は、広島県福山市鞆町の沖にある無人島で、仙人も酔ってしまうほど美しい島であることからこの名前が付けられたそうです。

島には橋は架かっておらず、船で渡ります。約5分程度の短い船旅ですが、途中には福寿堂(弁天堂)が建つ百貫島(弁天島)が見えていて、自然と文化が調和した風景を楽しませてくれます。

※島から帰る途中に撮った写真なので、船跡が島に向かって出ています。

仙酔島内にはいくつかの展望地があり、そこから鞆の町並みや瀬戸内海など、それぞれ違った景色を望むことができます。鞆には江戸時代の古い町並みが残されており、仙酔島からこの町を眺めると、まるで江戸時代にタイムトリップしているかのよう。また、夏には海水浴のために、多くの人が来島します。

仙酔島を含めた「鞆の浦」一帯は、広島の「宮島」と同じように国の名勝地にも指定されています。また、仙酔島は白亜紀後期の火山活動によってできた島だと考えられており、特徴的な岩石や地層を観察することができます。この島は文化的にも自然的にも、我々を魅了してきた島なのです。

残り少ない夏休み、仙酔島を訪れて、瀬戸内海の文化と自然に触れてみるのもオツかもしれませんね。


地質についてのお話は、またの機会にじっくりと・・・。

仙酔島の「五色岩」赤色、黄色などいろいろな色の岩が見えます。