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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 広島

176件の記事があります。

2018年06月06日初夏の紅葉谷(もみじだに)

瀬戸内海国立公園 広島 大高下 理恵

ご無沙汰してます、広島AR大高下(おおこうげ)です。

川原ARに替わりまして、4月に復帰しました!

AR日記では宮島や大久野島などを中心に

国立公園の自然情報やイベント情報を発信していきたいと思いますので

引き続きよろしくお願いいたします☆

さて、今年は例年より早い梅雨入りとなりました。

なかなか屋外へお出かけしにくい時期ですが、

梅雨は植物や生き物にとって大切な季節。

山にしみ込んだ雨水が川となって

水辺は色々な生き物のオアシスとなっています。

宮島の紅葉谷公園には紅葉谷川が流れていますが、

実はロープウェーに向かう途中の四宮神社前に小さな小川があります。

あまり目立ちませんが、

湿地性植物のハンゲショウが生育しており、

初夏になると芽を伸ばします。

[水辺手前に生育しているのがハンゲショウ]

今はまだ青々としていますが、

梅雨時期になると小さな花が咲き、

花弁の代わりに葉が白く変化するという面白い特徴があります。

湿地が減少し数を減らしている中、

整備された公園で生育しているのは珍しいです。

また、ハンゲショウの根元を見てみると、

サワガニ、ツチガエル、アメンボなど水辺に生息する生き物が見られました。

あまりこの小川を観察する人はいないのですが、

水辺には必ず生き物が集まるので観察にはもってこいです。

この時期でしか見られない植物や生き物もいますので

是非水のある場所へ出かけてみてください。

また、紅葉谷公園は紅葉を見に秋に来島される方が多いですが、

実は春から初夏にかけての青々としたモミジもお勧めですよ~

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2018年03月29日瀬戸内海国立公園の自然10「厳島」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

瀬戸内の風景に春霞がかかり、春の訪れを感じられる季節になってきました。

今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「厳島」です。

地図(GoogleMap)

https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%8E%B3%E5%B3%B6/@34.2642371,132.2305882,12z/data=!4m5!3m4!1s0x355ab6cf888dc919:0xc91f62ebee004301!8m2!3d34.2796599!4d132.3114041

厳島(通称「宮島」)は、松島(宮城県)や天橋立(京都府)と並ぶ日本三景のひとつとして知られており、1996年には厳島神社と弥山原始林がユネスコの世界遺産にも登録されています。

海上の大鳥居や、白砂青松の浜辺、古来より残されてきた山麓といった、瀬戸内海に浮かぶ島の中でも特徴的な島です。

厳島は、島の形が「観音様の寝姿」や「女神様の横たわっている姿」に見えることから、島全体が信仰の対象として、自然のまま残されてきました。そのため、厳島では独特な生物相が形成されています。

・瀬戸内海国立公園の自然1「厳島 弥山のタゴガエル」

 http://chushikoku.env.go.jp/blog/2017/05/1-2.html

・瀬戸内海国立公園の自然3「厳島 ルイスハンミョウ」

 http://chushikoku.env.go.jp/blog/2017/06/3-2.html

・「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を開催しました

 http://chushikoku.env.go.jp/blog/2017/08/post-230.html

特に秋の厳島の自然は人気で、紅葉を楽しもうと多く方が来島します。

紅葉以外にも、山の花々、海の小さな生き物、弥山山頂からの多島海景観といった様々な楽しみ方があります。

厳島の自然は、ただ手付かずで残されてきた訳ではなく、地域の方々の多大な努力で大切に維持されてきました。環境省は、地元有志の「宮島地区パークボランティアの会」と共に、この厳島の自然を後世に残していこうと様々な活動を行っています。

(宮島地区パークボランティアの会 http://chushikoku.env.go.jp/nature/mat/m_4_1/index.html)

その活動の中で、例年、観察会を開催していますので、厳島の自然をもっと楽しみたい、厳島の事をもっと知りたいという方は、ぜひ参加してみてください。

今回で「瀬戸内海国立公園の自然」シリーズが第10回を迎えました。1年にわたって瀬戸内海国立公園の自然を紹介させていただきました。瀬戸内海の自然に、興味を持ってくださる方が少しでも増えてくれることを願うばかりです。

私(川原)は、この春をもって広島を離れることになりましたので、今回が最後の日記になります。長らくご高覧いただきまして、ありがとうございました。

瀬戸内海国立公園の魅力はまだまだたくさんありますので、ぜひ皆さんも探してみてください!

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2018年03月06日第28回瀬戸内エコツアーを開催しました。

瀬戸内海国立公園 川原康寛

春霞のただよう季節になってきた3月の始め、28回目となる「瀬戸内エコツアー」を実施しました。

今回のエコツアーは、ふだん本州側から見ている瀬戸内海を見てみようと、愛媛県今治市大三島の安神山に登りました。

早朝、広島県竹原市の忠海港からフェリーに乗り込み、大三島盛港を目指します。

大三島到着後、講師の方々と合流し、開会式を行いました。

前日まで、開催日の天気は雨予報だったのですが、当日は見事に晴れてくれました。

まずは大三島の中心にある大山神神社で、過去から脈々と受け継がれてきた自然と文化の調和を体感しました。

この神社のクスノキ群は国の天然記念物にも指定されており、樹齢3000年とも言われているそうです。あまりの大きさと偉大な姿に、参加者の皆さんは圧倒されていました。

大山神神社を参拝した後は、いよいよ安神山に登ります。


安神山山頂までの道のりは、なかなか急な勾配で、参加者の方々も少々バテ気味な様子・・・。

しかしながら、要所で先生方から大三島の植物や瀬戸内海の興味深いお話を聞かせて頂き、疲れなど忘れて皆さん興味津々でした。

また、安神山山頂から見える景色も、我々を癒やしてくれました。

左写真は、1月の下見時のものなので、まだ冬の名残を感じられます。

当日(右の写真)は春霞がかかって、春らしい景色です。

先生方のお話を聞いていると、春の陽気に誘われて、冬眠から覚めたヒオドシチョウがひらひらと飛んでゆきます。

安神山山頂に登った後は、鷲ヶ頭山までの尾根筋を通り、様々な角度から瀬戸内海の景色を楽しみました。

一通り登り切った後は、下山して入日の滝を目指します。

下山すると、「大三島の自然を守る会」の方々にお茶とミカン、大三島まんじゅうをご馳走になりました。

瀬戸内の温暖な気候の中で育ったミカンの味は格別で、写真を撮る間もなく食べ尽くされてしまいました・・・。

ツアーの締めは「入日の滝」。

瀬戸内海の島という限られた自然の中で、森が機能し清らかな水が湧き出ている様子に、瀬戸内海が育む自然について新たな一面を見いだすことが出来ました。

瀬戸内海国立公園は11府県にまたがり、海域まで含めると90haを超える日本で一番広い国立公園です。その中にはたくさんの島々があり、段々畑や潮待ちの港など自然と人々の生活が調和した独特な文化が受け継がれてきました。これらの文化は島々の間でも少しずつ違っていて、今回のエコツアーでは大三島の自然や文化を知ると同時に、それぞれの故郷の自然と文化を見直す良いきっかけになったのではないかと思います。

皆さんお疲れ様でした!

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2017年11月20日瀬戸内海国立公園の自然9「元宇品」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

山の色がすっかり変わって、秋の景色を楽しめるようになってきました。

さて、今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「元宇品」の景色です。

↓地図(GoogleMap

https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%80%92734-0012+%E5%BA%83%E5%B3%B6%E7%9C%8C%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E5%8D%97%E5%8C%BA%E5%85%83%E5%AE%87%E5%93%81%E7%94%BA/@34.3426123,132.4020355,12z/data=!4m5!3m4!1s0x355aa3c2df61421f:0x68a94c30c895690d!8m2!3d34.3476794!4d132.4617066

元宇品は広島湾にある瀬戸内海国立公園で、かつて瀬戸内海に浮かぶ離れ小島のひとつでしたが、1889年に干拓により陸繋島になりました。そんな元宇品は古くから森が神域としてみられていたことなどから開拓が及ばず、都心近くにもかかわらず豊かな自然が残されています。

元宇品南端付近には駐車場があり、その先には樹齢数百年のクスノキの大樹が植わっています。そしてその隣では、宇品灯台が広島湾を往来する船の安全を守っています。

 

駐車場からは林内遊歩道が延びており、そこではクロキ、モチノキ、ビナンカズラなど季節によって様々な植物たちが美しく色づいています。

もちろん元宇品の自然の魅力は原生林だけでなく、海沿いにも随所に見られます。

元宇品小学校と広島工業高校の生徒達が、かわいい標識を作ってくれています。

海辺に出てみると広く瀬戸内海を望むことができ、都心から近いためか、休日には多くの観光客や釣り人で賑わっています。

また、海岸沿いを歩いていると不思議な地形を見ることができます。

 

節理という溶岩が冷やされる間に規則的な割れ目が生じた岩石や、海水の波によって浸食された海食崖、他にも岩脈や断層も観察することができます。

現在、元宇品は広島本土と陸繋ぎになっていますが、その植生や地形は独特な自然を保っており、いわば都心に浮かぶ陸の孤島とも言えるのではないでしょうか。

気軽にアクセスできる場所ですので、天気の良い日にはちょっとしたお散歩やハイキングに出かけてみてはいかがでしょう。

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2017年11月10日子どもパークレンジャー「仙酔島で自然のお宝さがし ~島のお宝ガイドにチャレンジ~」を開催しました。

瀬戸内海国立公園 川原康寛

辺りが秋色になってゆく10月の中頃、瀬戸内海国立公園仙酔島で子どもパークレンジャー「仙酔島で自然のお宝さがし ~島のお宝ガイドにチャレンジ~」(10月14日~15日)を開催しました。

※子どもパークレンジャー(JPR)・・・自然保護の大切さや自然とのつきあい方、また生き物に対する思いやりの心など、豊かな人間性を育むことを目的として、環境省レンジャー(自然保護官)と一緒に国立公園などにおいて、自然観察や自然環境学習などを小・中学生に体験してもらうプログラムです。(参照:https://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/)

レンジャーは、国立公園の維持管理を行うと同時に、国立公園内の自然の魅力を様々な方法で発信しています。

今回の子どもパークレンジャー事業では子ども達にレンジャーの仕事を体験してもらうべく、子ども達自身が仙酔島の自然を調べ、その魅力を他の来島者に発信できるようになることを目標としました。

【1日目】

まずは仙酔島の対岸にある鞆の浦公民館に集合し、集まった20人の子ども達で任命式やオリエンテーションを行いました。

 

みんなまだ少し緊張している様子・・・。

オリエンテーションでは、子どもパークレンジャーや国立公園の説明、野外での集団行動の心構え等を確認しました。

オリエンテーションが終わったら、いざ仙酔島へ!

最初はみんな緊張していましたが、島に渡る頃にはもうすっかり友達です。

島に渡って、準備ができたら自然観察へ出発!

海沿いを歩き、彦浦海岸を目指します。

途中、講師の佐伯先生から、恐竜がいた白亜紀にできたと言われる仙酔島の岩石群について解説いただき、子ども達は興味深そうに聞いていました。

 

彦浦海岸では、磯の生き物を探しました。

 

 

カニやウニ、貝類や小魚といった様々な生き物が見つかりました。

ふだん何気なく見ている瀬戸内の海にも、たくさんの生き物が暮らしています。

日常生活ではなかなか見ることがない生き物たちに、子ども達も興味津々でした。

仙酔島の自然の魅力は、岩石や磯の生き物だけではありません。

海での観察が終わった後は、山に登ってみます。

 

コシダやネズ(ネズミサシ)、イヌザンショウといった植物も観察しました。

また、赤石展望台からは、瀬戸内海国立公園の特徴である海と人の生活が調和した風景を眺めることができました。

にわか雨が降る冴えない天気だったのですが、雨ならではの自然にも出会いました。

 

 

左上:コフキサルノコシカケ

右上:キツネタケ

左下:ツチグリ

右下:ドクベニタケ

自然観察が終わると、すっかりお腹はペコペコに。夜には、みんなで協力しておいしいカレーを作りました。

カレーでお腹を満たした後は、ウミホタルを観察したり、夜の自然の音に聞き入ったり・・・夜ならではの自然を体験しました。

 

 

関レンジャーが、ウミホタルを捕まえるためのトラップを仕掛けました。

写真は撮れませんでしたが、たくさんのウミホタルが捕れて、青白い光に生き物たちの神秘さを感じました。また、夜の海辺で耳を澄ましてみると、周りが暗く視覚が遮られているためか、波や風の音や山から聞こえてくる虫の鳴き声がいつもよりはっきりと聞こえていました。

瀬戸内海国立公園は、海域まで含めると日本で一番広い国立公園です。

その中にはたくさんの島があって、また島ごとに違う環境がり、そこに暮らしている生き物も様々です。

子どもパークレンジャー1日目は、そんな瀬戸内海国立公園仙酔島の魅力を一挙に体験できた日でした。

1日中歩き回って疲れたのか、10時頃にはみんなぐっすりと就寝しました。

______________

【2日目】

2日目、きちんと寝られたのか、みんな朝から元気いっぱい。

まずは海辺で、「朝の音」に癒やされます。

鳥の鳴く声や船が海上を走る音など、夜とはまた違った音が聞こえました。

朝の音を聞いて心を静めた後は、1日目にみつけた「自然のお宝」をガイドするための準備に取りかかります。みんなで話し合って、発表の内容を考えたり、発表の役割分担をしたりします。

 

2日間の思い出を込めて、みんな真剣に作業しています。

出来上がったらレンジャーの認定をもらって、いざ発表!

天気があまり良くなかったのですが、多くの保護者の方が集まってくださいました。

1日目に体験した自然を、実際に同じルートを歩きながら保護者に紹介します。

 

海岸で見つけた磯の生き物たち、山で見つけた植物・キノコたち、展望台から見えた瀬戸内海の風景。みんな頑張って仙酔島の「自然のお宝」をガイドしました。

今回集まってくれた子ども達にとって、レンジャーの「調べる」「伝える」といった仕事を体験することで、地元瀬戸内海の自然の魅力を再確認できるよいきっかけになったのではないかと思います。これからも身近な自然を発見し、伝えていってくれると嬉しいですね。

皆さんお疲れ様でした!!

 ※保護者の方にだけでなく、仙酔島に訪れる人みんなに「自然のお宝」を紹介するために、子ども達が発表したガイド資料の一部を鞆の浦の渡船場に掲示する予定です。仙酔島に行かれる際には、是非ご覧ください。

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2017年11月06日宮島で秋の生き物を探してみよう!「秋の終わりの虫さがしウォーキング!」を開催します!

瀬戸内海国立公園 川原康寛

すっかり秋が深まり、暖かかった季節とは一転変わった自然を楽しめる時期になってきました。

夏にはよく目についていた様々な生き物たちが、秋から冬にかけてはすっかり姿を隠してしまいます。

そこで、そんな隠れている生き物たちを探してみようと、自然観察会を開催しますのでお知らせします。

詳細は以下のURLをご参照ください↓

http://chushikoku.env.go.jp/to_2017/post_167.html

日  時   平成29年11月26日(日) 9:30~13:00

開催場所   広島県廿日市市宮島町

対  象   小学3~6年生(保護者同伴)

募集人数   20人(応募多数の場合抽選とします。)

申込締切   平成29年11月17日(金)必着

秋の始まりにもたくさんの虫がいました。さて、この虫たちは、寒さの厳しい冬をどうやって乗り越えるのでしょう?是非、皆さんで冬越しの準備をしている虫たちを探してみましょう!

皆様のご応募をお待ちしております!

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2017年10月25日瀬戸内海国立公園の自然8「大久野島」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

すっかり秋が深まり、昼間は心地よい日が差して、自然散策しやすい季節になってきました。

さて、今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「大久野島」の景色です。

↓地図(Google Map

https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%A4%A7%E4%B9%85%E9%87%8E%E5%B3%B6/@34.3090387,132.9651312,13z/data=!4m5!3m4!1s0x3550453047d04345:0x48c667e9a04c14fa!8m2!3d34.3113285!4d132.9921762

大久野島は、かつて日本軍の毒ガス工場があったことから「毒ガスの島」と呼ばれたり、たくさんのアナウサギが生息することから「ウサギの島」と呼ばれたりしています。

この島は、瀬戸内海の広島県部分のうちの中央あたりに位置しており、たくさんの島に囲まれています。そのため、山頂展望園地からは一面の多島海景観を望むことができます。

展望園地には、景色以外にも人間日時計や星座早見盤等の楽しい設備が置かれています。

南東側には、中国地方と四国地方の境目になっているしまなみ海道多々羅大橋(写真中央部付近)も見えます。

西側には、小久野島や大崎上島が見えます。夕方には美しい島影が見られそうですね。

北側は本州本土で島はないのですが、黒滝山という瀬戸内海国立公園に指定されている山があり、忠海の街並みと共に、風情ある景色を楽しませてくれます。

大久野島には、他にも瀬戸内海の環境を学習するための「大久野島ビジターセンター」や、毒ガス工場の資料を展示している「毒ガス資料館」があります。

瀬戸内海の景色に癒やされるとともに、環境や歴史に目を向けてみるのも、実りある行楽の秋の過ごし方かもしれませんね。

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2017年09月22日瀬戸内海国立公園の自然7「野呂山」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

台風一過ですっかり秋の始まりを感じられるようになってきましたね。

暑い夏が終わって、いよいよ外に繰り出すのに良い季節になってきました。

さて、今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「野呂山」の景色です。

 

↓地図(GoogleMap

https://www.google.co.jp/maps/place/%E9%87%8E%E5%91%82%E5%B1%B1/@34.2656288,132.62796,12z/data=!4m13!1m7!3m6!1s0x35500c4cfef0bbfb:0x5e63d58c0ef9493f!2z6YeO5ZGC5bGx!3b1!8m2!3d34.2628632!4d132.6662405!3m4!1s0x0:0x27e8760b899778a2!8m2!3d34.2648644!4d132.6793957

野呂山は広島県呉市の海沿いにそびえる山で、なんと瀬戸内海国立公園では兵庫県の六甲山に次いで2番目に高い山です。

その高い山の頂近くには、「星降る展望台」や「かぶと岩展望台」といった展望スポットがあり、瀬戸内の大パノラマを眼下に望むことができます。

その景色は圧巻で、東は大崎上島を越えて愛媛県の大三島まで、南にはとびしま海道の島々が、西は倉橋島や江田島など、瀬戸内海の数々の島を視界に入れることができます。

かぶと岩展望台からの景色です。少し靄がかかっていて白っぽく見えますが、ちゃんと大三島まで見えました。これから涼しくなってくると、もっと鮮明な景色を楽しめるようになってきます。

山の麓や島の所々には港町が広がっていて、瀬戸内海沿岸では人と自然が一体となった文化が栄えてきたことが伺えます。瀬戸内の景色から感じられるどことなく懐かしい雰囲気は、こういった自然と文化の調和が見られるからなのかもしれませんね。

展望台からの景色の他にも、野呂山の山頂近くには「氷池」という綺麗な池があり、こちらも見所になっています。この池は、名前のとおり冬には水面が凍ってしまって、夏とはまた違った美しい姿が見られるようです。この池については、またの機会にご紹介したいと思います。

8月下旬の氷池の景色です。夏の終わりかけの時期にも、まだ少しだけスイレンが咲いていました。

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2017年08月17日瀬戸内海国立公園の自然6「仙酔島」

瀬戸内海国立公園 川原康寛

昼にはセミがせわしなく鳴く一方で、夜にはコオロギなどが鳴き、秋の足音が少しずつ聞こえるようになってきました。

今回、ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は、「仙酔島」から見える景色です。

↓地図(Google Map

https://www.google.co.jp/maps/place/%E4%BB%99%E9%85%94%E5%B3%B6/@34.3831481,133.3782697,14z/data=!4m5!3m4!1s0x35510e9021d2669d:0xafe954229d1049b2!8m2!3d34.3840933!4d133.3960114

仙酔島は、広島県福山市鞆町の沖にある無人島で、仙人も酔ってしまうほど美しい島であることからこの名前が付けられたそうです。

島には橋は架かっておらず、船で渡ります。約5分程度の短い船旅ですが、途中には福寿堂(弁天堂)が建つ百貫島(弁天島)が見えていて、自然と文化が調和した風景を楽しませてくれます。

※島から帰る途中に撮った写真なので、船跡が島に向かって出ています。

仙酔島内にはいくつかの展望地があり、そこから鞆の町並みや瀬戸内海など、それぞれ違った景色を望むことができます。鞆には江戸時代の古い町並みが残されており、仙酔島からこの町を眺めると、まるで江戸時代にタイムトリップしているかのよう。また、夏には海水浴のために、多くの人が来島します。

仙酔島を含めた「鞆の浦」一帯は、広島の「宮島」と同じように国の名勝地にも指定されています。また、仙酔島は白亜紀後期の火山活動によってできた島だと考えられており、特徴的な岩石や地層を観察することができます。この島は文化的にも自然的にも、我々を魅了してきた島なのです。

残り少ない夏休み、仙酔島を訪れて、瀬戸内海の文化と自然に触れてみるのもオツかもしれませんね。


地質についてのお話は、またの機会にじっくりと・・・。

仙酔島の「五色岩」赤色、黄色などいろいろな色の岩が見えます。

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2017年08月08日「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を開催しました。

瀬戸内海国立公園 川原康寛

81日にミヤジマトンボ保護管理連絡協議会主催で、「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を開催しました。

ミヤジマトンボは、国内では宮島でしか生息が確認されておらず、環境省はこのトンボをレッドリストで絶滅危惧ⅠA類(絶滅の危機に瀕している種)に指定しています。そんな希少なトンボについて、地元の小学生に知ってもらうべく、当観察会は実施されました。

今回、参加してくれたのは、廿日市市立地御前小学校の5年生達。

まずはミヤジマトンボとその生息地である宮島をよく知るために、小学校で事前学習しました。

宮島の歴史や自然、トンボの生態についての話を聞き、宮島はいったいどういう島なのか、なぜミヤジマトンボが宮島にだけ生息しているのかを考えました。

そして、事前学習の後は、いよいよ宮島へ移動して観察会。

午前中に学習した、潮水と淡水が入り交じる「潮汐湿地」を観察してみます。

ミヤジマトンボはヤゴの間、この潮汐湿地で成長します。そしてトンボになって、またこの湿地で卵を産みます。ミヤジマトンボは他のトンボに比べて成長が遅く、他のトンボが暮らしている場所では、競争に負けて生きてゆけません。そんなミヤジマトンボにも潮水に強いという特技があって、他のトンボが生きてゆけない潮が入る水の中でも生きてゆけるのです。

このような潮水と淡水が入り交じった潮汐湿地が、かつては日本全国にあったのですが、人間の活動によって破壊され、ほとんど残っていないのが現状です。宮島は、昔から神様が居着く島(いつくしま)として崇められ、人間活動がほとんど及びませんでした。その結果、ミヤジマトンボが生きてゆける湿地が残っているのだと考えられています。

ミヤジマトンボを観察した後は、浜辺で飛び回っている小さなムシを追いかけてみます。

そのムシの正体は、ルイスハンミョウ。

  ↓アクティブレンジャー日記 瀬戸内海国立公園の自然3「ルイスハンミョウ」参照

   http://chushikoku.env.go.jp/blog/2017/06/3-2.html

このムシもミヤジマトンボと同様に、人間の環境破壊によって棲む場所がなくなっている生き物です。宮島には、こういった絶滅に瀕した生き物がたくさん棲んでいます。

ひと通り観察会が終わった後は、浜に流れ着いたゴミを拾いました。

ふだん人が出入りしないような場所でも、たくさんのゴミが落ちていました。

人間が何気なく捨てたゴミでも、そのゴミは海を巡って、ミヤジマトンボの生息地のような希少な環境までも汚してしまっているのです。

そして最後は、坂本先生から地御前小学校の生徒達へ熱いメッセージ。

日本各地で自然環境が破壊される中、昔のままの自然が残っている宮島は、まさに奇跡のような島です。宮島を見て育ったみんなに、これからも宮島を守っていってもらいたい!とのことでした。

何十年何百年先も、ミヤジマトンボがたくさん飛んでいる宮島であって欲しいですね。

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