ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年12月05日【体験教室】 サザンカの花びら染め

瀬戸内海国立公園 大林めぐみ

すっかり朝晩は冬の寒さになりましたね。

初冬の紅葉が終わる頃に咲き始めるのが、鮮やかなピンクをしたサザンカ。

11月の体験教室は、サザンカの花びらを使った染め物づくり。

今回の講師は、10月の「段ボール製オーブンでピザづくり」に続いて、角田眞理子さん(あそ美工房)。

葉や実を煮出して染液を作る草木染めはほぼ1日作業ですが、花びら染めは材料さえ集めることができれば短時間でできる染め物です。

さて、材料のサザンカによく似た花・ツバキがありますが、皆さん、違いが分かりますか?

クラフトハウス周辺に咲くサザンカを見て、まだ花が付いていませんがツバキと見比べてみましょう。

■ツバキ               ■サザンカ

花が丸ごと落ちる          花びらがバラバラになって落ちる

12月中旬~3月頃に開花        11~12月頃に開花   

<さぁ、どっちか分かるかな?>  →正解は右の写真!

サザンカの実物を見た後は、模様付けのレクチャー。

染める物はガーゼやシルク素材のショールやバンダナ。染液によっては、染まりやすい・染まりにくい素材などあるので、各自のお好みで購入しました。

<みんないろんな素材・ディテールに迷います(^^;; >

<どこにどう模様を付けようかなぁ>

模様付けに使う道具は、ビー玉やビーズ、短くした割り箸、輪ゴム、ヒモなど身近なものばかり。

「模様が付く=色素が入らない」なので、ヒモやゴムを縛る時はギュッとしっかり結ばないと色素が入ってしまい、模様が上手く付きません。

結び目は濡れるとほどきづらいため、結び目に短くした割り箸を入れてまたギュッと縛るとほどきやすくなりますよ。

たくさん模様を付けても楽しいし、シンプルに1色、絞り染めのようにギュッと1本縛っただけなどさまざま。

模様付けができたら、染液がよーく染み込むようにショールを揉む込みながら水に浸します。

そして、染液づくりにチャレンジ!

サザンカの花びらは当日採取しただけでは到底足りないので、予めスタッフが前年に採取して冷凍保存しておいたものを使います。

冷凍保存する時は、メシベやオシベ、ガクは取り除いた花びらだけにして密閉できるビニール袋などに入れるだけ。多少ギュッと押さえてもOKだそうです。

目の細かいネットに入れた花びらをボウルに入れ、そこに40℃くらいのぬるま湯と酢を1:1の割合でヒタヒタになる程度に入れて、花びらを揉み込みます。

右写真はオプションのフリージア&マリーゴールドで作る黄色の染液。

ぬるま湯と酢の割合は同じです。

どんどん揉み込んでいくと・・・

<こんなにふわっふわの泡に!>

サザンカの染液はこの泡が大事!フリージア&マリーゴールドは泡がほとんど出ません。不思議・・・。

理由はよく分からないそうなのですが、サザンカはこの泡が出れば出るほど染まる力が強いのだとか。

染液の染まる力が均等になるように、それぞれで作った染液を花びらをこしながらミックスします。

いよいよ染める時!

まずはシルクを一斉に入れてから、3秒後にガーゼ素材を投入。

これはガーゼの方が水を吸い込む力が強く、シルク素材と一緒に入れてしまうと、ガーゼに色を取られてしまうから。また同じ素材でも先に染液に浸けたものと後に浸けたものとでは先に浸けたものが色を吸い込んでしまい、後から浸けたものに色素が残らないため色ムラができてしまうからです。

ゆっくり箸を回しながら待つこと約10分。

皆さん、きれいに染め上がっていました!

染液から取り出したら、ビー玉などを外して水洗いの後、干します。

<このできあがり!いい感じ!>

サザンカのピンクはシルク素材の方がキレイに染まるのでオススメしていたのですが、中には「ガーゼ素材でやってみたい」とチャレンジされた参加者も。右写真の真ん中にあるピンクブラウンがガーゼ素材で染めたサザンカですが、なんとも渋みのあるステキな色合いになりました!

これを見た参加者は、「これ、いい色ねぇ」と絶賛。

最後は振り返りと高松自然保護官から国立公園や五色台の植物についてお話。

染料の植物を採取する時は、土地の持ち主におことわりをしてから採取しましょう。土地所有者が何かに使おうと思っているかもしれませんよ。

草木・花びら染めは、その時の植物のコンディション、水の成分、素材などいろんな条件で染まり具合が変わるので、同じ植物を使っても毎回色合いが違います。自然素材の色合いは化学染料と違って紫外線に弱く、色落ちもしやすいのですが、何度も染め直しができるのが魅力的。

身近にある植物、使う道具や材料も手に入りやすいものばかりの花びら染め。

「この植物は染まるかなぁ」いろいろと気になった植物を試してみてくださいね。

※角田さん曰く、安全を考慮して部分的でも有毒性のあるヒガンバナなどは使わないそうです。

■ツバキも同じように赤~ピンクだけど、染まる?

 ツバキはあまり染まらないよう。

 サザンカの花びら採取は、花が終わりを迎える時、落ちた花びらでも状態がキレイであれば大丈夫です。

■模様付けの注意点

 染液はタンパク質が多く不着している所ほど染液が定着しやすいそう。

 なので、模様付けなど染める前は手を洗い、きれいな状態にしておきましょう。

 また、「今着ている衣類を染めたい!」という方も多いはず。

 洗濯しても汗や皮脂は繊維に定着しているので、その部分だけ強く染まってしまい、あまり格好よくないかも。

過去AR日記もご参考に☆

2016年11月体験教室「サザンカの花びら染め」

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