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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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足摺宇和海国立公園 土佐清水

295件の記事があります。

2018年12月20日【三崎小環境学習④】冬の環境学習

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

年の瀬もいよいよ迫る12月最終週ですね。

年末年始は天気に恵まれそうな土佐清水からこんにちは!

事務所のツバキもキレイに咲いています。

***************

さて、久々の三崎小学校5年生の環境学習について

「川の学習」と「山の学習」を合わせてお届けします。

12月の寒い中行うこの授業ですが、

これまで意識が向いていた海から振り返って、

そこに繋がる「川」と「山」の役割と、

それらの自然の中で暮らす「生きもの」について考えるものです。

***************

12/13の午後。

晴れ+暖冬という、この時期にしては

恵まれた天候で行うことができた「川の学習」。

時期的に種類は少ないながらも、水生昆虫を中心に生きものを探し、

河川の水質や、海と山をつなぐ川の中に暮らす生きものについて考えました。

 

      (ゲンゴロウ)               (模様が美しいシマアメンボ)

また、今回の舞台である三崎川の歴史について、

昭和初期の改修工事や、平成13年の西南豪雨を振り返りました。

 

学校から歩いて2分の三崎川は、登下校でもよく目にする身近な川。

その恩恵と脅威を知り、海や上流の山をつなぐ川の役割について、

次の山の学習も視野に入れて、切っても切れない自然の繋がりを考えてもらいました。

***************

12/17は「山の学習」。

少し冷え込んだ朝方、学校を出発して車で山に分け入ること20分。

到着した「辛川山」は、昨年の5年生も来た場所です。

土佐清水市森林組合の黒岩さんを先生に、ここで行ったのは「間伐体験」。

海や川の生きものの栄養源でもある一方で、

土砂崩れなど、災害を引き起こすこともある山。

そういった災害を防ぐため、しっかりと根をはり、

土や水を保つ良い森林を作るための対策の一つが「間伐」です。

黒岩さんから「伝説のノコ」を1本ずつ手渡され、

直径30cmほどのヒノキを4人で1本に取りかかりますが、

慣れないノコで1本に30分近くかかることも。

 

それでも、一本倒す毎に歓声が上がり、

なんとか一人1本ずつの間伐を完了しました。

悪戦苦闘した間伐後、森林組合の皆さんが施業している現場に赴くと、

自分たちが何十分もかかって切った木よりも大きなヒノキが、

林業機械で、ものの30秒で枝も落とされキレイに仕上げられる様子に、

みんな呆気にとられていました。

 

そんな林業機械にも試乗したことで、

森林組合の仕事の一部を体験した子たちからは、

「将来ここで働きたい!」という声も。

***************

今回は、自然の繋がりの中に生きる、人を含めた生きものについて、

山と川それぞれのフィールドで知る時間でした。

次は、人の暮らしや自然を支える大地について、

今と昔をタイムスリップするように考えていく「グラスボート&ジオ学習」。

いよいよ5年生の環境学習も最終段階です。

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2018年11月19日【足摺宇和海国立公園の秋】滑床渓谷

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

秋の行楽シーズンが矢のように過ぎ、

はやくも冬に突入しそうな気候の土佐清水からこんにちは。

さて、足摺宇和海国立公園で秋を楽しむスポットといえば、

まず最初に挙げられるのが「滑床渓谷」ですが、

去る7月の西日本豪雨災害で、県道や橋、遊歩道も甚大な被害を受けました。

 

県道270号線                 万年橋

(写真:7/8の滑床アウトドアセンターFacebookページより)

しかし、関係各所の尽力により、紅葉シーズン前にある程度の復旧ができ、

現在は、平常通り滑床アウトドアセンターまで、車でアクセスできるようになりました。

 

11/10には、滑床を愛する会主催で登山道の被害状況調査登山があり、

松野町役場、林野庁、宇和島の散策愛好会の皆さんなど総勢22名で

実際に奥千畳敷まで登ってきました。

災害の爪痕は大きく、一番利用の多いルートの

滑床アウトドアセンターから雪輪の滝までも、道が崩れていたりと

いつも通りとは言えない状況です。

  

紅葉の美しさを存分に楽しむためにも、ケガをしないよう

歩く際には、十分に足下や周囲に気をつけていただければと思います。

主な危険箇所、見所をマップにまとめましたので、参考までにご覧ください。

滑床の紅葉はもう少し見頃が続くようです。

滑床アウトドアセンターのFacebookページでは、

ほぼ毎日、紅葉の様子がキレイな写真と共にアップされていますので、

ぜひ、足を運ぶ前にチェックしてみてくださいね~♪

いつも通りとは言えない状況ですので、

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2018年10月05日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑰ 繁忙期に突入!

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

朝夕の涼しさや雲の様子などに、

いよいよ秋本番を感じる土佐清水からこんにちは!

さて、秋と言えば実りの季節。

3年目に突入したツバキ再生プロジェクトが、いよいよ繁忙期に入ります。

9/19には、昨年に引き続き強力な助っ人として協力してもらう

清水中学校2年生を対象に、ジオパークの取り組みと並んでオリエンテーションを行いました。

 

(※右写真:予定していなかった話をすることになり、急遽、廊下でプレゼン資料をつくる山下R)

ジオ、ツバキそれぞれの取り組みに対し、

中学生たちの率直な疑問や鋭い質問が飛びました。

前向きな姿勢がとても心強く、これからの活躍に期待が膨らみます。

9/25には、今年初となる種採りを行いました。

が・・無いんです!実が全然無い緊急事態です!

昨年の1回目は22人で5500粒弱集めたのに対し、

今年は16人で1000粒ほど・・。

  

裏年なのか、足摺岬にはツバキの実がほとんど見当たらない状態でした。

それでも、たくさんの団体の方が協力してくださり、

笑いが耐えない現場で、やる気も元気もみなぎりました。

9/28には、今年第3回目となる足摺岬小学校の授業。

種採りと鉢上げの両方を1日で行うハードスケジュール、

しかも今年は実が少ない、という厳しい条件の中でした。

 

昨年は501粒取れた種も、今年は148粒・・。

それぞれにひとつで20あったプランターも、

学年ごとの6つのプランターに縮小です。

 

鉢上げは、501の種からできた苗295本。

予定時間を過ぎても文句一つ言わず頑張ってくれました。

怒濤のように始まったツバキ再生プロジェクト2018秋の陣。

まだまだこれからが本番です。

種採りは昨年の経験から、作業量に想像がつきますが、

2万本近くある苗の鉢あげは、全く未知の大仕事。

協力する「ひとの輪」が物をいうシーズンになりそうです。

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2018年09月21日足摺宇和海にインターンがやってきた!

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

"My Intern"という洋画をみて感動した土佐清水の谷吉です。

今回は、そんな「インターン」が、この足摺宇和海国立公園にやってきたので、

たった2日間でしたが、その様子をご紹介します。

噂のインターン生は、高知大学農林海洋科学部の「小林くん」!

自然が好きな、20歳になったばかりの3回生です。

将来的に自然に関わる仕事を、と考える中で、

環境省の仕事に興味を持ってくれました。

我々土佐清水自然保護官事務所も、ありのままの姿を見せるべく、

詰め込みすぎ!?なスケジュールで2日間を共にしました。

【1日目】

初日は挨拶もそこそこに、足摺へ突っ走ります。

車移動中に心配していた雨が・・・。

それでも苗畑を前に、足摺岬で取り組んでいる

ヤブツバキ再生プロジェクトの話の後で、苗畑の整備も一緒にしてもらいました。

整備をしながらも、雨脚はだんだん強くなり、逃げるように足摺岬先端へ。

今年のツバキ種の状況を見ながら足摺岬を歩いて回ったり、

苗畑から移植される現場をみてみたり。

休む間もなく竜串へ。

ご飯を食べた後は、今水面下で進行中のプロジェクトの打合せへ。

まったく予備知識なしでしたが、イベントを催行する難しさは

大学生活でイベント企画をした苦労と通じるものがあったようです。

1日のまとめ代わりに、足摺宇和海国立公園のFacebookページ

記事を投稿してもらいました。

怒濤の1日を終え、「環境省=自然を守る」という強い印象が覆され、

自然を守るために必要な地域のひととの関わりや、

守るべき自然を正確に知るために、地域の文化・歴史的背景をしることも、

仕事の一部であることを感じてもらえたように思います。

【2日目】

最終日ながら、スケジュールは分単位です。

まずは大岐の浜へ行き、園地の見回りと危険木・危険箇所のチェックをしました。

実は小林君、旅行で行った韓国の松林に感銘を受け、

松林の保全に興味を持っているそう。

かつては松林だった大岐の海岸林を歩いてもらっていると、

沖縄の樹林帯を歩いた時のような「息苦しさ」を感じたそうです。

小林君の見立てでは、落ち葉や土に潜み、目には見えないバクテリアたちが、

この大岐にもたくさんいて、二酸化炭素を多くはき出しているのかも・・とのこと。

この視点は、旅行好きな農林海洋科学部学生だからこそ!

漂着ゴミだらけの海岸を歩きながら、ゴミ拾いもしてもらいました。

蚊とゴミの印象が強烈な大岐から帰ると、すぐさま移動で再び竜串へ。

今度はビジターセンターの工事現場内を見学です。

これから新しくなる竜串の集団施設地区。

今の風景と、2年後の風景は全く違うものになります。

その整い切った状態ではなく、途中段階の舞台裏をのぞくことで、

利用者目線ではない、新しい視点を持てたようです。

目の前にいろいろな選択肢が広がっている、未来ある大学生が、

土佐清水自然保護官事務所を選んでくれたこともありがたいですが、

まっさらな状態で見た国立公園や事務所の業務についての意見や、

素直でまじめな感想をもらえたことは、今後の活動にもつながり、

我々にとっても貴重な機会になりました。

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2018年08月30日国立公園バグズライフ

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

台風通過ごとに、秋の足音が聞こえてくる季節ですが、

まだまだ暑い夏が続きそうな土佐清水からこんにちは!

今回は、2年と少しのAR活動の中で見つけた、

足摺宇和海国立公園の珠玉の昆虫コレクションをご紹介します。

大自然に生きるバグズライフをお楽しみください。

緑の中に、ぽつんと浮き出るように現れた小さな赤い虫。

アカイロマルノミハムシ【高知県宿毛市鵜来島/2017年5月】

 

前にテレビで見た森の天使カリプトケファラ(離陸がキュート)と同じハムシの仲間。

大きさやフォルムは似ていますが、後足が発達したこの虫は、

「ノミ」の名の通り、危険を察知するとぴょーーーん!と飛ぶそうです。

アザミ類の葉を食べるそうですが、やっぱり近くにはアザミが咲いていました。

ジャコウアゲハ【高知県宿毛市鵜来島/2017年5月】

ひらひらと舞う蝶は、それだけで目が吸い寄せられますが、

このジャコウアゲハのメスも、キレイな模様が輝いていました。

幼虫は毒性のある植物を主食にすることで、身を守っているのだとか。

さなぎは別名「お菊虫」。有名な日本の怪談話に由来する見た目なので、

ぜひ、さなぎの姿と、名前の由来を調べてみてください。

ラミーカミキリ【高知県宿毛市鵜来島/2017年5月】

緑の茂みの中で、ひときわ目立つライムグリーン×ブラックのボディ。

しかも、後ろから見るとパンダにも見えるユニークな模様が。

目が離せなくなること間違いなしのラミーカミキリは、実は外来種

繊維材として輸入されたラミーについて日本にきたものと考えられています。

ハナムグリ【左:高知県土佐清水市大岐/2017年4月】

     【右:愛媛県宇和島市契島/2017年10月】

 

和名「花潜」の名の通り、花を愛する風流人・・ならぬ風流虫です。

花を渡り、花粉や蜜を主食とするハナムグリ。花とのツーショットが多い虫です。

これと混同しやすいのが同じコガネムシ科の仲間のコガネムシとカナブン。

見分けるポイントは大きさや形に加え、

コガネムシは葉っぱ、カナブンは樹液を主食にすることが多いので、

何の近くで見かけたか、も見分けるポイントの一つです。

アサギマダラ【高知県大月町大堂/2016年11月】

ネギの葉っぱの色という意味の「浅葱」を冠する蝶ですが、

その色合いは、緑とも青とも言えない、キレイな色です。

夏や冬に渡りをすることで有名ですが、フジバカマやヒヨドリバナ、

写真のツワブキなどを吸蜜しながら、海を渡るのだそう。

蝶蝶ならぬ超長距離移動ですね。

いかがでしたか?

こうしてみると、身の回りの茂みの中や花の近くには、

何かしら、生きものの影があるようです。

疲れたときには、是非足を止めて、

小さな生きものたちの世界に目を向けて見てください。

【おまけ】

篠山で山下レンジャーが見つけた、極小サイズのカタツムリ。

後ろの杉の葉との対比で、その小ささが分かっていただけると思います。

足下を見ると、こんなミクロの世界が広がっているかも♪

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2018年07月19日【三崎小環境学習③】どきどき!爪白シュノーケリング

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

海の行事や環境学習が立て続き、

海況が気になってしょうがない土佐清水からこんにちは!

今回は、海の子浜の子三崎の子!

三崎小5年生のシュノーケリング体験授業の様子をお届けします。

まずは挨拶。

今回の先生は、竜串の海のプロフェッショナル二人。

竜串ダイビングセンターの佐野さんと、海洋館の京谷さんです。

シュノーケリングで見る予定のサンゴが

①貝 ②エビ ③イソギンチャク どれの仲間か?

など、復習しつつ、観察対象について考えていきます。

事前学習も、海での注意も確認したら、いざ、海へ!

 

海は凪いでいるようにも見えますが、

 

実はけっこううねりもあり、視界もそれほど良くありませんでした。

 

それでも、200歳のコブハマサンゴやケンカをしてるサンゴを見ると、

そんなコンディションもなんのその。

自由時間には、毎年恒例の素潜り大会や、

マイペースな遊覧遊泳で、それぞれの楽しみ方で授業時間いっぱい

竜串の海を楽しみました。

初めてのことに少しずつ挑戦しながら、

自分の得意なこと、苦手なこと、好きなこと、嫌いなことを知って、

大人になっていく過程を見たように思います。

今回の収穫のひとつは、シーズン前の「海遊び」の極意を教えてもらえたこと!

海に潜む危険を知った上で、これまでとは違う生きものの観察眼をもった5年生。

夏休み明けにどんな成長をしているか、楽しみです。

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2018年07月09日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑯ 足摺岬の人の歴史

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

今回は、足摺岬小学校の2回目の授業。

本来であれば、足摺岬の裏の番長ともいえるメダケを

現地に赴いて収穫する予定でしたが、生憎の雨・・。

そこで、足摺岬のツバキと人の歴史を紐解く・・

クイズ大会を行いました。

クイズ挑戦者は、足摺三崎小の5,6年生たち。

いくつか紹介するので、皆さんもチャレンジしてみてください。

まずはこちら。

ヤブツバキ再生プロジェクトの主力でもある「足摺岬の自然を守る会」。

小学生たちの先生として、よく足を運んでくれています。

このクイズ、答えは②!足摺宇和海国立公園は今年46歳。

結成45年目の「自然を守る会」は公園誕生後から、

ずっと足摺岬を見つめ続けてきました。

そんな「守る会」の驚きの歴史は次の問題。

画像と共に、答えを見てみましょう。

(ぜひ、画像を拡大して目をこらしながら見てください)

→24年後→

左は1994年の写真、右は最近の写真です。

こうして、足摺岬のあちこちにツバキの苗を植えては、

長い長い時間をかけて、大切に育ててくれているので、①は正解!

 

ツワブキ(田舎料理でよく使いますよね)や、

桜の木などを植樹して、育ててもいるので、②も正解。

他にも、細々した枝払いや草刈りもしてくださっています。

 

さて・・・おわかりになったでしょうか。

すべての作業写真の日付が「20日」であることに・・。

そう!守る会のみなさんは、約30年近くは、

毎月20日に、足摺岬の自然を守る活動を続けているんです。

人が自然に関わり続ける年月というのは、圧倒されるような歴史になりますね。

次は、復習のメダケクイズ。(他のクイズは割愛)

ヤブツバキ再生プロジェクトを1年通して学んだ6年生は分かるはず

と思いきや、まさかの6年生3人中たったの1人正解。

ネックになったのは③でしたが・・・

昨年のメダケ授業で、今の6年生は食べているのに!!

もちろん、このクイズも、足摺ならではのメダケの活用方法を知るもの。

先生役の守る会会長さんも、

「他の地域は違う竹を使うけど、足摺はメダケを壁に入れよった」

「宗田節のせいろにメダケをよう使いよったよ」

と、実体験を交えて、足摺の文化と自然の繋がりを教えてくれました。

というわけで、食文化に触れたからには実際に食べるべし!

 

メダケの採り時、採ったメダケの処理の仕方を教えてもらいます。

ちょっとかけらを口にいれると、顔がくしゃくしゃになるほどの苦み。

さすが「ニガタケ」の異名をもつメダケ。

こんなの食べられるの・・?と不安になりながら、いよいよ食卓に。

料理は足摺岬の婦人会の皆さんが、朝から腕によりをかけて作ってくれました。

献立は、メダケ入りちらし寿司(ばら寿司)とポテトサラダ、

メダケと切り干し大根の煮物に、メダケとアオリイカ入りのかき揚げ。

田舎料理らしい、足摺岬のちょっと甘めの味付け!

 

とびっきりの「おいしい」を顔に貼り付けている下級生の横では

はしがあちこちから飛び込んでくる熾烈な争い。

作り手も満足してしまう、気持ちのよい食べっぷりでした。

ツバキ再生プロジェクトの視点から、足摺岬の文化を掘り下げた今回。

足摺の自然と共に歩んできた人々の暮らしの中には、

建材として、食材として、道具としてのメダケの価値がありました。

 

次世代に、しっかりとその文化を、知識と、体験と、味覚で伝えられた1日でした!

次は、秋のツバキ種とり合戦!

実がいっぱいなればいいなあ~

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2018年07月04日【イベント報告】海辺の宝箱づくり

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

梅雨と台風のダブルアタックで天気予報はいつも雨・・

なのに意外と一日晴れていたりする土佐清水からこんにちは!

今回は、6/30に開催した「海辺の宝箱づくり」の様子をお届けします。

夏本番を前に、海の楽しみを紹介して、

実際に足を運んでもらうべく考えたこの企画。

土佐清水中から、ご家族や友達同士で参加してくれました。

まずは、竜串の海を舞台に、

実はそこら中に落ちている「宝物」について考えます。

 

土佐清水は竜串湾にある桜浜、爪白、見残しなど、

砂浜、磯、サンゴ、海藻豊かな海中を紹介し、

その表情の多様さに目を向けてもらいます。

その後はいよいよ宝箱づくり。

竜串湾を中心に、

土佐清水市内の浜から集めてきた貝や漂着物から、

それぞれが自分なりに選び抜いたお宝を箱に詰め込んでいきます。

厳選された宝たちがそろったら、

今度は図書館の本を使って、名前調べ。

 

漂着物には、種やプラスチック製品、石もあり、

貝やサンゴの骨にも数え切れないほどの種類が・・。

参加者の方が熱心に調べる姿に、

図書館の方も「こんなに本が使われることもない」

とうれしそうでした。

また、よく見るものは、標本として並べておきました。

 

今回は黒潮生物研究所から、二人の生きものハカセが来ているので、

名前調べもかなり本格的にできました!

少しだけ作品を紹介すると・・

  

仕切りがあると、より整然とした標本らしさが表現できますね。

  

こちらの箱は、自分の世界を表現するのに持って来い!

今回作った宝箱とは別に、もう一つ空箱をゲットした今回の参加者のみなさん。

宝物を探しにどんどん海で遊び、名前を調べに図書館に来てくれれば、

我々主催者のもくろみも成功です。

各地で海開きが始まり、いよいよ夏本番。

みなさんも是非、海で遊ぶ際には

海辺に転がっている宝物を見つけてみてください。

【おまけ】

今回、土佐清水市ジオパーク推進室の専門員さんも参加してくださり、

おもしろい宝箱を作ってくれました。

 

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2018年06月21日【三崎小環境学習②】ハカセの海学習

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

梅雨を「ながせ」という土佐清水からこんにちは!

今回は、三崎小学校5年生に身近な海「竜串」について知ってもらうため、

海のハカセがやってきました!

大月町の博士タロウとしておなじみの中地先生と、

ハカセと言うより作家感あふれる風貌の古井戸先生です。

お二人は、黒潮生物研究所で海の生き物の研究をしています。

三崎小学校のみんなにとって、一番身近な海は「竜串」。

自転車で5分ほど走ればたどり着くような、目の前の海には、

サンゴやヒトデが100種以上、ウミウシなどが360種以上がいるそうです。

 

     ウミウシ         サンゴの周りには魚が

 

  一部スケルトンのエビ     サンゴと共生するヤドカリ

中地先生も、「日本でも一番豊かな海のひとつ」と太鼓判!

みんなが知っている竜串の、知らない一面はまだまだあるようです。

他にも、中地ハカセが竜串で新発見したナマコやオニヒトデの標本を

実際に見て、触って、その生態を想像してみます。

 

  オニヒトデにおそるおそる触る         新発見したナマコの標本

この新発見ナマコ、名前を「ミジンクルマカギナマコ」というそうですが、

その特徴は?というクイズに「光る!」「透ける!」「伸びる!」「泳ぐ!」と

子どもならではのユニークな回答が。(正解は「世界最小」とにかく小さい!)

竜串の海の豊かさを支えるサンゴについても、ハカセは詳しく教えてくれました。

 

サンゴがどうやって生まれるのか、どれくらい生きられるのか。

200年以上生きているサンゴもある竜串湾。

そんな長老サンゴは、わたしたちに200年前の海の様子も教えてくれるそうです。

海の中だけでなく、磯の生きものも馴染み深い三崎ッ子。

 

カメノテ("せい")やヒザラガイ("ぐじま")は、

ちょっと食べ物には見えない磯グルメ代表格。

みんな取ったことや、食べたことがあるそうです。さすが!

前回は、竜串の海が直面してきた危機について、

オニヒトデや、自分たちの暮らしが原因で引き起こされることを学びました。

今回は、そんな竜串の海がもたらしてくれる「豊かさ」を知り、

知っているようで知らない竜串のおもしろさ、すごさを学びました。

次回は、いよいよ現場へ出動!

海でシュノーケリングに挑戦し、これまで学んだことを

実際に自分たちの目で、確認しに行きます!

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2018年06月07日【三崎小環境学習①】はじめに

足摺宇和海国立公園 谷吉萌

天気が荒れると足摺岬に潮の花が舞う 土佐清水からこんにちは!

 

雪のような白い潮の花は、近くで見ると泡だらけでした!

話変わって5月末に、三崎小学校5年生の最初の環境学習を行いました。

今年の5年生は4人!

少数精鋭で、のびのびとした発言が多く、これからの成長が楽しみな4人です。

「はじめに」と題した第1回の授業は、環境学習がはじまった経緯や、

この学習から学んでほしいことを話しました。

まずは、山下レンジャーの自己紹介から。

レンジャーいるところ国立公園あり、ということで、

レンジャーの仕事や日本の国立公園について知ってもらいました。

そしていよいよ本題、環境学習が始まるきっかけでもある竜串自然再生のお話。

海の中の環境変化やオニヒトデの大発生など、

竜串の海が経験してきた災害や、いま直面している問題を知ってもらいます。

毎年三崎小学校内のオニヒトデの認知度の高さには驚きますが、

今年も、サンゴの天敵として、名を馳せていました。

しかし、家や学校を飲み込むほどの大災害だった西南豪雨については、

おばあちゃん・おじいちゃんに聞いたことがある程度。

山や里から出た泥やゴミが川を流れ、海に押し寄せたことや、

その泥を取り除いて、サンゴを守ろうとした人々の活動の話から

今ある豊かな海が、いろいろな人の手によって守られてきたことが伝わったようです。

そんな海に、またしても迫っているオニヒトデ危機。

竜串の海を守るためには、まだまだ人の手が必要なことを知ってもらいました。

5年生は今10~11才。

これまで旅行や引っ越しで見てきた他の地域と比べて、

声を大きくして「自然が多い地元が好き!」という子もいれば、

「高知市も三崎も、どちらもいいところがある」という子も。

それぞれの価値観で、しっかりと地元の良さを捉えられていました。

これから1年の授業を通じて考えてもらいたいのは、

自然がそれぞれ繋がりをもっていて、その中に自分も暮らしていること。

そして、その自然も「守る人」たちがいてこそのものであること。

いつか大人になったとき、「自然」とどう付き合うかを考えるための一歩になれば幸いです。

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