三瓶山は中国地方に2つしかない活火山のうちの1つで、最後に噴火したのは約4千年前です。複数の峰が窪地を囲むように連なっており、人気の三瓶温泉をはじめ、周辺にある多くの火山性温泉の源となっています。「出雲国風土記」の冒頭にある「国引き神話」では、神々の1人がこの国は狭く窮屈すぎると考え、海の向こうから土地を切り取り、三瓶山と大山を杭として綱で引き寄せて、土地を広げたと記されています。三瓶山の特徴的な景観である草原は、古くから「火入れ」や放牧によって維持されてきました。北の原にある姫逃池では、初夏になると何千ものカキツバタが咲き誇ります。三瓶山では季節によって変化する壮大な景色が年間を通して楽しめます。小豆原埋没林公園では、約4千年前の噴火により奇跡的に地中に立ったまま埋もれていた太古の木々を間近に見ることができます。