大山

だいせんの北壁の拡大写真。だいせんの北壁は、尾根づたいのみせんからさんこほうほくえんの馬蹄型大断崖で、ひこう400メートル、長さ2キロメートルに渡って屏風型の岩肌がそそり立っています。その要因は爆発か、えんちょうきゅう(いただき部分中央の穴)の目のあらい安山岩溶岩に働いた侵食かによる結果とされています。
山頂付近のもくどうの拡大写真。ブナ林の中を通る登山道を抜けた先の標高1300メートル付近からは周囲が低木に変わり、標高1600メートル付近からはもくどう沿いにダイセンキャラボクが見られます。中国地方の最高峰である1709メートルのみせん山頂からは、海まで見下ろす壮大なパノラマを楽しめます。
だいせんのブナの森の拡大写真。だいせんの海抜800~1300メートルのエリアには西日本最大級のブナ林が広がっています。ミズナラ混合林とブナ帯は背の高い樹木で微生物も多いため、1000種を越える昆虫のほか、日本に生息する野鳥の種類の3分の1が生息するといわれています。
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自然&歴史

大山が歴史の中で最初に登場するのは奈良時代に編纂された「出雲国風土記」の中の国引き神話です。神々の1人がこの国は狭く窮屈すぎると考え、海の向こうから土地を切り取り、大山を杭として綱で引き寄せて、土地を広げようとしました。ここで大山は歴史上最古の神山として記されています。大山には西日本最大級のブナ林が広がり、大山の名前にちなんで付けられた固有の生き物が多く生息・生育しています。ブナ林の中を通る登山道を抜けた先の標高1300m付近からは周囲が低木に変わり、標高1600m付近からは木道沿いにダイセンキャラボクが見られます。中国地方の最高峰である大山の1709mの弥山山頂からは、海まで見下ろす壮大なパノラマを楽しめます(大山の最高峰は標高1,729mの剣ヶ峰ですが、崩落が激しく危険なため剣ヶ峰に至る縦走路のご利用はお控えください)。

アクティビティ

1965年以降大山の登山者が急激に増えたことにより山頂付近の高山植物が踏みつけられ、山頂が裸地化していきました。そのため、緑化のための苗木と浸食された斜面を安定させるための石を持って登山する「一木一石運動」という活動が地域のボランティアにより始められ、今では山の生態系は以前の姿に戻りつつあります。今でも登山者は石を山頂に持ってあがることで、この運動に参加することができます。

アクセス

登山口のある大山寺へは米子空港から車で約45分。または、米子空港から米子駅までバスか電車で約30分、米子駅からバスで約50分。

だいせんを中心とした主立った地名や施設、道路・鉄道を示した地図。だいせんはJRよなご駅の南西に位置しており、登山口周辺にはだいせんナショナルパークセンターやだいせんしぜんれきしかんなどの施設があります。周辺にはだいせんじとおおがみやま神社、桝水高原、鍵掛峠などの他のビューポイントがあります。