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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 高松

256件の記事があります。

2009年10月15日芸術の秋~~雑草いけばな~~

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

つい先日、10月の季節のクラフトイベントを行いました。
今回は、『雑草いけばな』。
あえて花屋さんで買った花を使って生けるのではなく、その辺りに生えている身近な雑草を使って生けていこうと。
今回、雑草いけばなデザイン一渓会、高木一洋(タカギイチヨウ)さんを先生としてお迎えしました。また、生徒さん達も助っ人で来てくれました!

えぇーー!雑草?!
なんていうかもしれませんが、侮ってはいけません!
秋の風情がいっぱいのススキやカルカヤ、赤い実をつけたウメモドキ、イヌタデなどいろんな材料が豊富にあるんですよ!
今まさに黄色い花を咲かせている、セイダカアワダチソウやコスモスといった外来種も使います。

この日は、高木先生が生けてくれたお花たちがビジターセンター(VC)のいろんな所にいっぱい!
他にも生徒さん達の作品もたくさん展示していて、どれを見ても感心する作品ばかり。
いつもとは違うVCの雰囲気でした。


*お出迎え*

*VC内にも*


高木先生が最初に雑草の名前などを説明して、「こんなふうに生けるといいよ」などのレクチャーを受けたらスタート!
最初は、どうしたらいいんだろうを不安気だった人も、生徒さん達の助けを借りてどんどん生けていきました。
いざ始めると皆さん止まりません。
もう、夢中です。




すると、特別ゲストがいらっしゃるとのこと。
誰だろうと思っていたら・・・。
玉井禎晋(タマイヨシユキ)先生。
実はこの方、有名なガーデンデザイナーでTVチャンピオンで優勝したこともあるそう。
たまたま、近くのイベントに参加されていて、五色台でいけばな教室を開いていますと聞いて立ち寄ってくれたのです。
実際のこの方の作品をパンフレットで見たんですが・・・
すご~~い!!!の一言。。
こんな家の庭に住みたーい!って思う素晴らしいものでした。
そんな私たちを尻目に、玉井先生、瓦を使った花器にどんどん生けてます。

そして、出来上がった作品が・・・



バッタが付いてるんですよ。
大人しいバッタですよねぇ。
なんて思っていたら!!! なんと!




ススキの葉です!
遠目で見ると、全っっく分かりません。
しばらく本気でバッタだと思っていました・・・。
いやぁ~、さすがプロは違いました。
そしてこの後、参加者達にバッタの折り方の特別講義が行われていました。

イベント終了後、出来た作品をお父さんに見せていた女の子。「すごいね!よく出来てる。」と褒められて、うれしそうでした★


まだまだ、これから紅葉も始まってきます。いろんな花も咲きますし、実も付いてきます。
芸術の秋に向けて、いけばなに挑戦してみませんか?
基本は自由に、思ったままに。
そして、女子力も上げていきましょう♪


*****五色台ビジターセンターHP*****
http://www.ab.auone-net.jp/~goshiki/

~次回、11月8(日)10:00~15:30 草木染めを行います~


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2009年10月02日五色台ふれあい写真展のおしらせです

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

 そろそろと秋の気配が見えてきている今日この頃です。
 香川も段々と色づき始めました。
 
 
 そう、秋。秋といえば・・・。
 芸術の秋ということで、今回は写真展のお知らせです。
 毎年、五色台ビジターセンターでは、ふれあい写真展を行っています。これは一般の方を中心に広く募集を行い、写真家の方に受賞作品を選んでもらって表彰を行っているという写真展です。今年度も開催していて、現在作品募集中です!

 その前年度までの受賞者の作品や、写真家の方の作品を、JR高松駅すぐ近くのサンポート高松3F「かがわプラザ」で展示しています。
 四国ならではのお遍路さんの姿や、祭りの風景など、瀬戸内海に面した香川ならではのゆったりとした雰囲気の写真を展示しています。
 見ていて、ほわっとする作品や色鮮やかでハッとする作品、さまざまで見応えありますよ。



展示したばかりの様子


 この写真展、一般の方が撮っているものが多いのですが、そんな素人が撮っているようなレベルではないんです。
 写真の構図や撮るタイミング、光の反射具合など、「すごいなぁ・・・」と感心させられる作品ばかりです。日頃からの観察力や運(日常の行い、かな)にもよるんだろうなぁと思いながらも、自分もこんなふうに撮りたい!って思いました。


 そんな穏やかな写真展会場の入り口には「うわぁっ」と思わず声をだしてしまいそうなものが・・・


そう、ゴリラです。んっ?なんかモコモコしてるなぁ。

よぉ~く見てみると・・・


 なんと!!全部松ぼっくりなのです!
 しかも大きい!! 高さ、2m以上あります。
 この他にもトトロもあるのですが、人気者で今はいろんな所に引っ張りだこです。
 これらの作品は、パークボランティアの方と県の方々中心に作られたそうです。

 ゴリラの顔はリアルで細かいところまで作られています。指や歯の部分などは、とがった松ぼっくりを使ったりと部位によって使い分けているんです。見ていて飽きません。口が開きっぱなしでした。
 「自分たちも作りたいね~」とインタープリターの方とも話していて、もし作ったらまたお披露目しますね。


 このかがわプラザでの写真展は3週間程度行っています。
 また、五色台で行っているイベントの情報など載っているビジター便りも置いていますので、ぜひ足を運んでみてください!



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2009年09月01日暑いときは涼しく! トコロテンを作ろう!

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

 だんだんと朝晩と涼しくなってきて、秋の気配を感じ始めた今日この頃です。

 少し前になるのですが、五色台VCで季節のクラフトイベント、『トコロテンを作ろう!』に参加してきました。

 トコロテンは、五色台の麓にある八十場(やそば)の名物です。香川県でトコロテンといえば?・・・八十場!と答えが返ってくるくらい有名所なんですよ。
 そういえば、トコロテンって何から出来てるの?
みなさん、知ってますか?
実は、トコロテンはテングサという海藻から作っています。今回は、テングサをトコロテンの名店、清水屋さんから分けてもらい作っていきます。

 まずは、トコロテンを洗ってから、鍋に水を入れて強火で煮詰めていきます。この時の水の配分がすごく重要なんです。だいたいテングサ50gに対して水3L位にして、煮詰めながら水を足したりして調整していきます。
 水が少ないと、ドロドロで粗熱を取る間に固まってしまうので注意です。



洗う前のテングサ

どんどん煮詰めていきます。

 30分位煮詰めていくので、火の番を交代でしながらその間に竹細工。
今回は自分たちがトコロテンを食べる器とお箸も竹で作ります。
PVさんが切ってくれた竹を縦、横好きな方向に切って器にします。
お箸は、器として切った竹の切れ端をナタであらかじめ細くして、小刀で先を細くしたりして自分好みのお箸を作っていきます。

 そんなこんなしていく内に、トコロテンが煮詰まり、粗熱を取って木綿でこして冷蔵庫へ。あとは固まるのを待つのみ。

 そして・・・出来上がり!
トコロテン突きに入れて、みんな代わる代わる突いていきます。固さはやはり水の分量のようで、少し出づらいのもありましたが成功です!


出てくるかなぁ・・・

出来たよ!モミジで色を添えて。

 酢しょうゆで食べたり、黒蜜で食べたり、それぞれ好みの味付けをして試食です。どんどん食べれそうな感じですが、結構お腹にたまるんです。これが意外と。食欲がないとき、ダイエットしたいときにピッタリかも。



初トコロテン

 意外と簡単に出来るので、みなさんも自宅でやってみてはいかが?
寒天が作りたい方は、トコロテンの工程に凍結→天日干しをして出来上がります。少し手間がかかりますが、やってみる価値ありです。

次回の季節のクラフトイベントは・・・
9月20日(日)『段ボールオーブンでピザ作り』です。
興味のある方はぜひ!

五色台ビジターセンターHP
http://www.ab.auone-net.jp/~goshiki/

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2009年07月22日竹ふうりんをつくろう!!

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

 こんにちは、高松AR大林です。
 だんだんと暑さが増してきて、自転車を5分こぐだけで汗がすごいことになってきている今日この頃です。

 さて、今回は毎月1回、五色台ビジターセンター近くにある自然体験ハウスで行われている、季節のクラフトイベントのスタッフとして参加してきました。
 
 今回の竹ふうりんを作る先生は、パークボランティアでもありクラフト名人の福西勝さんです。福西さんはよくクラフトハウスに来られて、イベントに集まった子供たちにへとお土産用のクラフトを作ってくださったり、インタープリターと一緒に準備を手伝ってくれたりと、大変お世話になっている方です。
出来た作品は、さまざまで、「カワイイ!!」、「えっ?なんでこうなってるの?」というものまで、本当にアイデアに富んだ作品を生み出してくれるクラフト名人です。

 ・・・竹ふうりん。
和なものかと思いきや、バリ島のインテリアとして親しまれているバンブーチャイムのことです。コポコポとやさしい音色の出る、心地よい涼しさをもたらしてくれます。

 開会式。まず、最初にインタープリターから注意事項と、福西さんから作り方を説明。



福西さんによる説明。 みんな真剣に聞いてます。


 そして、作業開始!
 まずは、材料を自分たちで選んでいきます。大きさや好きな風合いの竹を選んで、道具を持って、自分たちの作業台へ。
 イベントに何度も来ている方たちは、慣れたものでノコギリを使ってどんどん進めていきます。

 作業手順としては・・・竹を切る→穴を開ける位置に印→ドリルで穴あけ(スタッフで)→ひもを通して結ぶ→高さ、平行の調整→本結び、という作業の繰り返しです。しかし、その作業が25回位繰り返すせいか、「ん?次どうやるんだっけ?」と、とまどう人も。そんなとき、私たちスタッフで気軽に声をかけて、次こうですよとお手伝いしていきます。ノコギリや小刀の使い方も。

 子供たちは、親御さんに補助をしてもらいながらノコギリや小刀を使っていきます。そして、最終的には自分たちで使えるように!
以前は使えなかった子供が、どんどん出来るようになっていく姿は、親御さんだけでなく、スタッフもやってよかったなぁと思わせてくれます。



お父さんを見ながら・・・。 僕にもできるかなぁ。


 徐々に完成に近づいていく人たちは、風鈴に付けるタンザクを作っていきます。ケシゴムはんこを使って名前を入れたり、絵の具やマーカーで絵を描いたり。子供たちは特に楽しそうに絵を描いたりしていました。
 大人たちは、出来た風鈴を写真に収めたり、扇風機の前に持って行って音を楽しんだり。出来た達成感でいっぱいでした。
 ただ、子供が飽きてしまった親御さんは、子供の分も作っていたので大変そうでした・・・。



 完成ー!!


 さぁ!夏休み!
今から何しようかなぁと考えている方は、クラフト作りを体験してみては?
五色台ビジターセンター横には、オートキャンプ場もあるので、キャンプの思い出と一緒にお土産作りもできますよ。


 そして、次回の季節のクラフトイベントは・・・
8月1日(土)10:00~12:00『アンデスの楽器をつくろう!』
 サンポーニャという笛を作って、最後でみんなで演奏します。
8月16日(日)10:00~14:30『トコロテンをつくろう!』
 五色台のふもと、坂出市八十場の名物で、器とお箸も竹で手作りします。

他にも随時、いろいろなクラフト体験が出来ます。
夏休みの宿題、自由研究や工作にピッタリですよ☆

***五色台ビジターセンターHPはコチラ***
http://www.ab.auone-net.jp/~goshiki/


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2009年07月09日自然美と近代美 沙弥島

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

 こんにちは、高松ARです。
どんどんと夏らしくなって、暑さが増していく今日この頃です。


 さて、今回は坂出市沙弥島へ行ってきました。
沙弥島といっても、沖にポコッと浮かぶ島ではないんです。陸続きになっている島なのです。理由は、昭和39年から臨海工業地区造成のため付近の海域が埋め立てられ、昭和42年に陸続きとなったからです。

 瀬戸大橋のたもとからのびる道を進んでいくと、右側には無機質な感じを持つ工業地帯が、左側には真逆の緑豊かな沙弥島が見えてきます。
ゆったりと流れる空気、工業地帯の側とは思えないざわざわとした喧噪もなく、どこか懐かしい雰囲気を持っている沙弥島。

 潮風に誘われるがままに沙弥島奥へと進んでいくと、瀬戸大橋の一望できる場所へと出てきます。『ナカンダ浜』。ここは、縄文、弥生時代の各種土器・石器が出土している所でもあり、さらに、浜辺には珍しいエノキの巨木があります。このエノキの巨木を境に青々とした芝生、白い砂浜とに分かれており、思わず芝生でごろんとしたり、砂浜で裸足になってみたくなるような、のんびりとした場所が広がります。

 一見、穏やかで泳げそうな浜ですが、海水浴場ではないので決して泳がないように。 海水浴場はナカンダ浜に行く途中にある「沙弥島海水浴場」があります。そこは海水浴場百選にも選ばれています。磯が点在し、エビ・カニ・小魚等が多く生息していることから、親子で磯遊びをしている光景が見られます。





ナカンダ浜(分かりづらいけど・・・右側にエノキの巨木)


 そしてナカンダ浜から続く遊歩道を行くと、文学碑が数多く散在しています。小さな石で歌が詠まれているのが、万葉の歌人柿本人麻呂ゆかりの歌碑、もう少し進むと坂出出身の作家中河与一の小説「愛恋無限」から全国の有志によって建立された『愛恋無限文学碑』、その他にも旧石器・縄文・弥生時代の遺跡や古墳があります。これを目的に訪れる歴史・文学愛好者たちも多くいます。



万葉歌碑


 遊歩道はウバメガシのトンネルになっていて心地よい涼しさをもたらしてくれます。遊歩道途中の展望地や休憩所で瀬戸内海の風景をゆったりと眺めながら、日頃の煩わしさを忘れてリフレッシュしてみては。
  

 古代の歴史・文学、古くから地域の皆さんによって守られている自然環境、瀬戸内特有の多島美の風光、穏やかな海。そして近くには、瀬戸大橋記念公園、東山魁夷せとうち美術館があります。

 自然美・古代の歴史・文学、近代美。さまざまな顔を持つ沙弥島。
まだ行ったことのない方はぜひ!おすすめです!

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2009年06月30日荘内半島 ~浦島太郎伝説~

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

はじめまして。
6月からARとして入りました、大林です。
今年も早明浦ダムの水位が気になる季節の香川です。

 さて今回、初巡視ということで荘内半島に行ってきました。
荘内半島は、香川県の北西部にあり、燧灘(ひうちなだ)に面した半島です。
 そして、ここ、荘内半島は『浦島太郎伝説』の里でもあります。
地名も、その由来が多く残っており、太郎が生まれたところを『生里(なまり)』、釣り糸を持って通ったといわれ、休んだ腰掛石の残る『糸の越』、玉手箱を開いたところを『箱』などいろいろあります。
 以前から面白い地名だなあと思っていたら、こんな由来があったんだと納得しました。この他にも、至る所に浦島太郎由来のものが見受けられます。なんといっても、一番は竜宮城の形をした公共トイレです。写真に収めてないのが心残りですが・・・。大抵、登山口付近にあるので、ぜひ探してみてください。


 荘内半島の先端付近に、立石休憩所という展望地があります。ここへ行く道として『四国のみち』と呼ばれる歩道路があります。入り口が少し分かりづらいかもしれませんが、四国のみちと書かれた看板や案内板がありますし、県別マップル道路地図にも四国のみちと書かれてあるので大丈夫です。

 この立石休憩所へと向かう途中には仁老浜が見えるのですが、すごく澄んでいてきれいな青の海が眺められます。さすが、浦島太郎伝説の残る地だけあって海がすごくきれいです。そしてウバメガシの純木や海を眺めながら、立石休憩所へと進んでいく道は、そんなに勾配もきつくなく楽に歩くことが出来ると思いますので、近くの海水浴場に足を運んだ際に寄ってみてはいかがですか?

ただ、山の中を歩くので、サンダルより歩きやすいスニーカーなどが良いです。




 『四国のみち』からの仁老浜。


 そしてもうひとつ、立石休憩所よりも東にあるのが『紫雲出山』。
ここも、浦島太郎伝説からきた地名で、玉手箱の煙が紫の雲となってかかったことから付けられたといわれています。

 紫雲出山は、山頂近くまで車で行くこともできます。そして、さらに歩いて山頂展望地へと上っていくと・・・。
 梅雨の時期にきれいに色づく、見事な紫陽花の花道が現れます!普段見ている紫陽花よりも背が高く、なんとも鮮やかな垣根ができています。巡視に行った時も、紫陽花の花を写真に収めている方がいらっしゃいました。


 山頂展望地へ続く道


ここ山頂展望地は、四方を眺められ眺望が豊かですし、広いので小さなお子様連れにもいいと思います。それと、何これ!?っていうモノもあるので、ぜひ行ってみてください。
 海の涼、山の涼、二つの顔のある荘内半島で、夏を過ごしてみてはいかがですか?

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