瀬戸内海国立公園 高松
256件の記事があります。
2016年05月09日【体験教室】 五色台カフェ・春の野草ランチ
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
報告が遅くなりましたが、今年度最初の五色台体験教室を4月10日に開催しました。
3回目の開催となる野草試食会。毎回、興味津々で申し込んでくれる参加者と一緒に野草を採取して、仕分け、調理して食べてみようというもの。
講師は草木染めの講師としてもおなじみの角田さん。そして、地元でパン屋さんを営んでいる片山さんやいつも来て下さる頼もしいスタッフが野草探しや調理をお手伝いしてくれます。
さて、今回はどんなお料理ができあがったのでしょうか。
はじめに講師のご挨拶、諸注意などを終えたら、早速、みんなで野草探しに出かけます。
野草探し担当は忠さん。「こんな野草も実は食べられますよ~」と、おもむろにスイバを採って、口にパクリ!親御さんの中には「あ~、子どもの頃食べたわ~」と言う方、子どもは恐る恐る食べて、「・・・すっぱ!」「う~ん、微妙・・・」とさまざまな反応でしたが、そのままの野草の味を知ってもらいました。
<見たことのある野草ばかり。・・・これも!?>
初めのうちは「どれが食べられるの?」「ほんとにこんな生えているのが食べられるの?」と頭の中は「?」だらけ。(顔にも出ていましたが(笑))
そんな顔を浮かべながらも徐々にホトケノザとカラスノエンドウ、スズメノエンドウ(これは採取しません)の見分けが付いてきたり、ハコベやイタドリ、今が咲き時のゴヨウアケビの花などたくさん採取できました。だんだんと野草を見る目が「これも食べられるのかな?」と30分前とは違ってきているのが面白い。
クラフトハウスに戻ったら、みんなで採取した野草を仕分けします。
この頃になると、見比べなくても野草の名前が分かるようになっていました。
<これも採ろう!><みんな仕分けが早い!>
そして、いよいよ調理!
天ぷら、ホットケーキ、おにぎりづくり、他にもいろんなサイドメニューづくり斑などスタッフに習って作っていきます。調理に入る以前に大切な役割・野草のそうじをしてくれる人、子ども達は率先して卵焼きや酢の物などお料理に挑戦していました。包丁の使い方も慣れたもの。少し後手があったものの、予定していたお昼には全てが完成しました。
さぁ、みなさんお待たせしました!みんなで「いただきま~す!」
<卵焼きに、ワラビのちくわ詰め、奥では・・・>
・・・今回作ったお料理・・・
・天ぷら(ワラビ、ハコベ、タンポポ(花茎・葉)、タラノメ、イタドリ、スイバ、アケビ、ツバキの花、スミレ、ヨモギ)
・野草かざりのホットケーキ ・冬葉と春葉のイタドリ、クワの実など5種のジャム
・カンゾウの酢味噌和え ・カンゾウの卵焼き ・ワラビの卵とじ ・ワラビの白和え
・ワラビのちくわ挟みとオーロラソース ・ハコベと塩昆布和え ・ハコベ塩とおにぎり
・レンゲの酢の物 ・春雨とカラスノエンドウと小エビの玉葱ドレッシング和え
・フキ味噌カナッペ(焼いたお揚げの上にフキ味噌) ・野草スープ ・ビワ葉茶
前回よりも多くのお料理ができ、定番の天ぷら以外にもいろんな和え物や、野草をトッピングすることでいつものホットケーキが華やかになるなど、いろんな見せ方、味わい方があると知りました。
スーパーでも売られている山菜の他にも、昔からヨモギや桜、柏(香川県ではサルトリイバラを使っていたそう)を餅に使うなど、自然にある野草を使った食べ物が食卓に並び、それらを食べることで日本人は四季を感じ取っていたのでは。
春は新芽の時期。芽吹く力を蓄えた新芽を少しいただくことで、私たちにも少し力を分けてもらえたような気がしました。
※初めて野草を食べる方は知見のある方と必ず採取してください。
なかには食用に不向きな野草もありますので、十分ご注意ください。
2016年03月07日【鳴門】 苗木植樹と自然観察会
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
毎年、この時期に行われる鳴門市立桑島小学校6年生によるウバメガシの苗木の植樹。
もともと鳴門山はクロマツが多く、青々とした景観が特徴でしたが、昭和50年代よりマツノマダラカミキリによって媒介するマツクイムシ(マツノザイセンチュウ)による松枯れが深刻化し、松林を保護するために当時はヘリコプターによる予防散布や伐倒駆除、薬剤樹幹注入など対策を行っており、現在でも樹幹注入と伐倒処理が続けられています。
このマツクイムシによって失われた植生や荒廃した林地を回復するために、平成8年度から地元小学生を対象に鳴門山に自生している樹木の種子から育てた苗木を植樹することが始められ、今年で20年目(植樹は17年目)を迎えることになりました。
3年生だった平成24年度はドングリが豊作で、いっぱい取れた年でした。みんな大切に育ててくれたかな。
http://chushikoku.env.go.jp/blog/setonaikai/a-takamatsu/index_10.html
3年前のドングリ拾いのようす(2012年11月13日掲載)
そして、今回も自然観察の先生として、徳島県植物研究会会長・木下さんと佐那河内いきものふれあいの里から市原さんが来て下さいました。
植樹の方法だけでなく、植物や生き物について、いろいろ教えてくれます。
植樹場所は、以前、レストハウスがあった跡地。
まずは木下先生から苗木の植え方について教わりました。
予め掘ってくれている穴に苗木を植えていくのですが、土がやや固めな場所なのでスコップでほぐしてから苗木が埋もれないようにして入れ、土を戻してペタペタと少し押し固めます。その後、水やり、苗木が小さく踏まれてしまうため、苗木があることが分かるように周りに石を並べれば完成です。
木下先生から「ナルト」が付く植物を知っていますか?の問いに、
「ナルト金時」「ナルトわかめ」と、さすが地元っ子からは名産品が飛び出してきます。
先生からは、1950年に発見されたが今では野生においては絶滅してしまったナルトオウギや、地元の大人でもほとんど知らない酸味があって美味しいナルトみかんがあること。
また河川や道路沿いなど至る所で見られるナルトサワギクは、1976年に瀬戸町日出湾で帰化し、その後別ルートで持ち込まれ、今では在来種への影響や牧草地に広がり家畜の飼料に混入すると健康被害が出るなど特定外来生物に指定されていることなど、ナルトの名前にまつわる植物について教わりました。
前日に雪の降った佐那河内から来てくれた市原先生は、児童のために残雪やサンショウウオや腐木にいる昆虫などを持って見せてくれ、それを見た児童たちはおおはしゃぎ。
先生のお話を聞く姿勢や興味津々に生き物にふれる児童の姿は3年前と変わらずでした。
この他にも、森のしくみや海岸植物の特徴、展望台では望遠鏡を使って野鳥を観察したりと鳴門の自然について改めて学べた時間でした。
そして、この日急遽、先生から国立公園についてお話をと提案があり、僭越ながら瀬戸内海国立公園や鳴門の渦潮はさまざまな要因があって見られる貴重な自然現象であることをお話させていただきました。また、11月にどんぐり拾いに付き添われた3年生のお母さんが、子どもの頃ここで植樹をしたことを嬉しそうに話されていたことなど、また大人になって育った木を見にきて欲しいことを伝えました。
子どもの頃の体験は成長過程では忘れがちですが、大人になって、ふと思い出すもの。
先生たちからも3年間一生懸命育てたウバメガシが1年後、3年後・・・と、どうなっていくのか見守り、みんなで鳴門の自然を守っていきましょうと児童たちに投げかけました。
今ある自然環境、きれいだなと見ている景色は1人1人がマナーを守り、大切に思うことが続いていく秘訣なのかなと思いました。
2016年02月10日【体験教室】 竹のバウムクーヘン&焼きリンゴづくり
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
毎年2月の体験教室はドキドキ・・・。
それは、大抵この時期に雪が降ることが多く、何回か中止したことがあるから!
今回も「朝寒いな~、けど天気いいし」と思いつつ、五色台に登り始めるとなんと雪!朝に降ったばかりのようで斜面や日影に残る積雪を見てヒヤリとしましたが、道路凍結もほぼなく、参加者皆さん無事到着できたのでよかった~。
寒い冬の体験教室は、火を使って暖を取りながら、美味しいバウムクーヘンと焼きリンゴを作ります。
これも大人気プログラムのひとつで、実施2ヶ月程前にはキャンセル待ちになるほど。
まずは、食材斑と火おこし斑に分かれて準備をすすめていきます。
食材斑はバウムクーヘン生地と焼きリンゴの下準備。 体験教室ではお手軽にホットケーキミックスを使います。表示とおりの分量だと生地がもったりと少し固めになってしまうので、牛乳を足しながらゆるめに作るのが丸くフワッとしたバウムクーヘンを焼くコツです。
焼きリンゴは専用器具で底を残すようにして芯をくり抜いて、バター→砂糖→バター・・・と3回ほど繰り返し、最後はバターを詰めてお好みでシナモンをのせます。
子ども達も率先してお手伝い。リンゴの芯抜きも上手くできました!
火おこし斑のお父さん&男児チームは、煙に巻かれながらも木炭に火を安定させていきます。安定したら、バウムクーヘンを巻き付ける竹を油分が出るまで炙り、きれいに拭き取ります。注)この時に竹を焦がさないように!
<お父さんの腕の見せどころ>
そして、バウムクーヘンづくりです!
熱した竹に生地を万遍なく付けて、垂れ落ちる生地が落ち着いたら火にかけてクルクルと回しながら焼きます。この最初に生地が竹に安定して巻き付くまでが難所。生地を厚く付け過ぎると重さで落ちてしまうし、早く回しすぎても火の入りがイマイチだったりと辛抱が必要なところ。
コツとしては、コンロから下ろしたらすぐ、竹が熱いうちに生地をのせると予熱で生地がくっつきやすい(焼ける)ので安定しますよ。あと、みなさんやりがちなのが、生地がある程度焼けたら(乾いたら?)次の生地を付けがちですが、バウムクーヘンの年輪模様は焦げ色!これがちゃんと付かないと真っ白なバウムクーヘンになってしまいます。
もう1つのメニュー、焼きリンゴは直火ではなく、隅に置いて、火が全体に当たるよう時折回します。ブスブスと煮えるような音が聞こえて、柔らかくなったら完成です。
生地をのせては焼く単純作業を繰り返し、しかも完成までに最低30分はかかるため、飽きた子どもは広場で走り回る・・・。それに対して大人はバウムクーヘンづくりに熱中しています。いかに上手く、形よくフワッと焼けるかを探究し始めたようです(笑)
完成したら、いよいよバウムクーヘンを竹から外します。
節があると抜けにくいので片方をノコギリで切り落とし、生地が竹から外れやすいように生地の端部分を包丁でこそぎ取ります。1人がバウムクーヘンを、もう1人が竹を持ってお互い逆方向に回しながらゆっくりと抜いていきます。さぁ、できあがりは!?
みなさん、上手くできあがりました~!
<見てください、この笑顔!達成感が伝わります!>
せっかくコンロがあるので、他にも焼きたい物があれば持ってきて下さいとお伝えしていたところ、トウモロコシやサツマイモ、バナナなどいろいろ持ってきてくれて、そちらも楽しんでいただけたようでした。
今回は簡単にホットケーキミックスを使いましたが、バリエーションを増やしてココアパウダーやアーモンドプードル、甘みがもう少し欲しいならハチミツを足したり、ほんの少しブランデーを加えて大人風味にするなどみんなで作って楽しんでみてくださいね。
**************<3月の五色台体験教室>**************
『段ボールコンポストづくり』
家庭で出る生ゴミを栄養たっぷりの土に変身させる段ボール製コンポストを作ります。
できた土を家庭菜園に使えば、美味しい野菜が育つだけでなく循環型生活につながります。
日 時:2016年3月27日(日)10:00~12:00
場 所:五色台ビジターセンター クラフトハウス
(ビジターセンター前駐車場から木道を歩いて3分)
参加費:100円/人・別途500円/セット
持ち物:汚れてもいい服装、軍手、シャベル、前日に出た生ゴミ、防寒対策(飲み物など)
締切り:3月18日(金)※定員になり次第締め切らせていただきます
問合せ:五色台ビジターセンター http://goshikivc.web.fc2.com/
2016年02月08日【オススメ】御殿山
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
朝晩は一気に冷え込むも、日中は晴れてポカポカ陽気が続くと、「どこかに出かけてみようかな?」と思う人も少なくないのでは?
夏は高温多湿でやや霞んで見えることが多い景色ですが、瀬戸内の冬は乾燥しており、特に雨上がりは空気中の目には見えないゴミなどが洗われて落ち、景色は澄んで見えます。
そんな冬こそ行ってほしい!ARオススメの展望地をご紹介します。
今回ご紹介するのは「御殿山(ごてんやま)」。
屋島の東隣にある庵治半島の北西端に位置し、瀬戸内海国立公園特別地域に指定されている場所です。
名前から「山」とありますが、標高は83mと低く、周辺にはぐるりと一周する平坦で歩きやすい遊歩道が整備されています。
県道から住宅地を抜けると皇子神社に到着。そこから南側には漁港があり、庵治湾と港町らしい集落が広がります。神社前の広場のフェンスには恋愛の願い事を祈願した南京錠が付けられていますが、南京錠の重みでフェンスが倒壊しかねませんのでご遠慮ください。
皇子神社から3分ほど行くと、南休憩所に。
展望は他に比べるとあまり開けていませんが、さえずりを始めだした野鳥の声を聞くにはちょうどよい、ゆっくりできる休憩所です。すぐ横の桜の木にはウソ(♀)が留まり、好物の花芽を食べていました。
<ウソ♀(アトリ科)>
また5分ほど進むと、北休憩所、手前には山頂休憩所に行く階段が見えてきます。
<北休憩所・屋島全景が眺められます>
この日はご近所に住むご夫婦が歩かれていて、日影は冷えるから陽の当たる北休憩所で折り返して戻るのだそう。御殿山園地は来る度にご近所の方がお散歩や清掃をしていたりと地域に大切にされていることが目に見えて分かります。初めて訪れた時は、近所のお婆ちゃんが「女性1人だと心配」と言って、一緒に歩いてくれたことがありました(笑)
階段を100mほど登ると、スイセンやマンリョウが植えられ、四阿が整備された山頂展望所へ到着。
<山頂展望所>
女木島~大島~豊島~小豊島~小豆島まで見渡せ、四阿の先にあるベンチに座ればより抜群の眺望が楽しめます。
照射灯の横から下りる遊歩道に進むと、ウバメガシの林・トンネルの中に入ります。
この日は風もありましたが、ウバメガシ林がうまく防風林の役割をしていたので、さほど寒さは感じませんでした。
分岐で左に行くと根太鼻へ、そのまま道なりに進み、ウバメガシのトンネルを抜けるとどーんと瀬戸内海が広がるビュースポットへ出ます。屋島北嶺や荘内半島三崎もそうなのですが、閉鎖空間のウバメガシなどのトンネルを抜け出た先に広がる景色は、開けた場所よりも味わえる感動が大きいように思います。緩急って大事ですね。
<目の前には無人島の鎧島と兜島>
ビュースポットから下りた所には、サラサラの白砂の浜!完全独占状態です。
この浜に「御殿山」の由来となる、御殿跡が残ります。
1668年に高松藩主・松平頼重公(水戸光圀の兄)が別荘を御殿山に造りました。高松に戻ってから亡くなるまでの30年間、年に3~4ヶ月ほど滞在し、山の上にあった御殿がなくなった後も、浜の御殿には代々の藩主が泊まりに来ていたそう。それも1872年(明治5年)には焼失してしまい、今では池や井戸、石垣、蛭子神社が残るのみとなっています。
御殿山1周は約30分、根太鼻や御殿跡まで行くと1時間程度のコースです。
家の中に閉じこもらず、暖かい日は外に出かけてみてはいかがでしょうか。
2016年01月20日【体験教室】 冬の森歩きと餅つき
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
年明け始めの五色台体験教室は、体を動かせて寒さを吹き飛ばす、冬の森歩きと餅つき。
最近では家でつくることが減り、行事や祭りでしか見かけなくなった餅つき。
そして、今回は全国では珍しい香川の雑煮・あん餅雑煮をみんなで食べましょう。
今月は、かがわ自然観察会にご協力いただき、参加者36名で実施しました。
まずはみんなで森を歩きながら、近くにある来峰神社までお参りに。
冬の森って他の季節に比べると、一見何にもなさそうでつまらない、と思っていませんか?
いえいえ、冬だからこそ楽しめることがありますよ。
春に向けて葉や花を出すために準備している冬芽、動物の痕跡、実をつける木草、そして最近暖冬のせいか早々と花を咲かせる野草など。五色台は落葉樹ばかりでなく、ヒサカキやシロダモのような常緑樹が多いため、さみしい森ではありません。むしろ、常緑の緑が際立つ時期なのです。
<歩くと落ち葉がカサカサと音を鳴らして迎えてくれますよ>
神社に到着したら、みんなで参拝。
この日は少し霞んでいましたが、ここからの讃岐平野の風景もオススメです。
<神様に昨年のお礼とこれからもよろしくお願いします、のご挨拶>
帰りもイガグリの中を開けてみたり、木の実や落ち葉などを拾ったりと子ども達の興味は尽きません。
<赤い実をつけたヤブコウジやイノシシの足跡!などなど>
クラフトハウスに戻ったら、あん餅雑煮とからみ餅を入れるための器を家族みんなで力を合わせて作ります。竹伐りもかがわ自然観察会会員の方が手ほどきをしてくれるので、スムーズにできあがりました。最後はナタや紙ヤスリを使って、角を滑らかに仕上げます。
<小さな子どもも果敢に挑戦!切れた時は達成感いっぱいです!>
調理場ではモクモクを湯気が立ちこめてきました!餅米が準備できたら臼へ!
最初からいきなり餅をつくと米粒が飛んでしまうので、
米粒が潰れてひと固まりになるように杵でグイッグイッと押し潰した後、杵でつきます。
さぁ、声を出して、リズムを合わせて~、せーのっ!1、2、1、2!
<餅つきに慣れてきた子どもは、大人顔負けの腰の入れ方>
つけたら、お餅を丸めて、そのまま口の中へ!
少し米粒が残りましたが、それでもつきたてのお餅は格別です。
お父さん、お母さんも「子どもの時以来だった」「子どもの学校行事以外でするのはなかなかない」と大好評でした。
<あん餅雑煮の他に大根おろしや砂糖きな粉を絡めたり>
香川県民の家庭なら大抵つくる雑煮・あん餅雑煮は白味噌仕立てに大根、金時人参、そしてあん入り丸餅を焼かずに煮て作ります。甘い味噌+甘いあん入り餅と県外の方からすると「!!!」な組み合わせですが、意外とイケます。
といっても、私も子どもの頃は甘いのが苦手で食べていませんでしたが。。
昔ながらの季節行事は、大人~子どもまで世代を超えて楽しめる行事。
初めて体験する人も年配の経験者から教えてもらい、それを子どもに伝えることができ、また日常生活ではなかなかできない経験なので記憶にも残ります。
冬の森も目をこらせばたくさんの出来事や発見があるので、お天気がいい日は部屋にこもらず、外で季節を感じてみてくださいね。
※2月の五色台体験教室は只今キャンセル待ち中
************************3月の五色台体験教室*************************
【段ボールコンポストづくり】
家庭で出た生ゴミを栄養たっぷりの土に変身させる、段ボール製コンポストをつくります
日 時:2016年 3月27日(日)10:00~12:00
場 所:五色台ビジターセンター クラフトハウス
参加費:100円/1人(保険込)+別途500円/コンポスト1セット
持ち物:汚れてもいい服装、軍手、前日に出た生ゴミ、シャベル、防寒対策(飲み物など)
しめ切:3月18日(金)※定員になり次第締め切らせていただきます。
問合せ:五色台ビジターセンター http://goshikivc.web.fc2.com/
2015年12月21日【体験教室】 ミニ門松づくり
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
今年最後の五色台体験教室は、季節柄ふさわしい日本の伝統・門松づくり。
昨年も多くの方にご参加いただきましたが、今年も昨年同様、約50名の参加・門松26組の申込があり、1ヶ月前からキャンセル待ちの状態。うれしい悲鳴ですが、キャンセル待ちでご参加いただけなかった方は残念。。。来年も同企画がありましたら、ぜひ懲りずにお申し込み頂ければ幸いです。
はじめに門松の由来や作り方、デモンストレーションをしながら道具の使い方などをレクチャー。
竹とナンテンはくじで選ぶ順番を決めて、それぞれ好みの竹を選びました。
※作り方は一昨年のAR日記をご参考に。
http://chushikoku.env.go.jp/blog/2013/12/
土台にするのは直径20㎝程度の太いモウソウ竹。
刃の長い竹挽きノコギリを使って切り出すのですが、これがまぁ大変!
直径が大きい竹だと、中に立てる竹や飾る松、クマザサなどがたくさん入るから豪華にできる!と思いがちですが、土台竹が太ければ太いほど切り出すのに時間も体力もいります。そして切り出す時に注意点は、湾曲している竹の節も一緒に切ってしまわないこと。穴があくと竹の中にオアシスを入れた時に水漏れするのです。
<子どもも一緒に大きな竹の切り出しに挑戦中!>
次は束ねて立てるマダケの切り出し。モウソウ竹に比べると切り出しは楽なのですが、1番の難所は竹を均等に斜めに切ること。そんな時はボランティアさん作「斜めに切る誘導具」を使えば、どの竹も均一な角度で切ることができる優れものを使います。
節部分をまたがって斜めに切れば、笑顔のような切り口ができます。
もう一つ、竹を切るときのコツとして、切り出す終盤は切り出す方の竹を持ってノコを挽くこと。勢いのまま竹を切ると、ササクレができたりと仕上がりがちょっと残念なことになってしまいます。
<節の高さを揃えたり、こだわりはそれぞれ>
竹の切り出しが終われば、竹を水洗いしてキレイに拭き取ります。
40、35、30㎝に切り出したマダケを輪ゴムで束ねて、シュロ縄を使ってとっくり結び。
土台竹の中に束ねたマダケを入れて、隙間にオアシスを詰め、向かって右が赤松(雌松)・紅梅・ナンテン(赤)、左は黒松(雄松)・白梅・ナンテン(白なければ赤でも可)、両方にササやアレンジでサザンカを挿します。
この覚え方、お雛様と同じだと思ってくれればより分かりやすいですかね。
向かって右がお雛様=赤松(雌松)・紅梅・・・、左がお内裏さま=黒松(雄松)・白梅・・・という感じで。
そして、さらに迷うのが赤松と黒松の違い。それは葉先の固さを比べて、赤松の方が黒松より痛くないです。これも勝手な覚え方ですが、葉先が固い=力強いお父さんをイメージ=黒松(雄松)というような覚えやすい関連づけだと分かりやすいかもしれません。
そうこうしている内に段々と完成に近づいてきました!
<「バランスどう?」「あれ、これどっちだっけ?」>
<できあがり~!>
玄関に置く門松は年神さまを迎えるための依り代、そこに飾るナンテンは難を転じる(災いを避ける)という意味を持つ新しい1年を過ごすための日本の伝統行事。
最近ではあまり見かけなくなった門松ですが、「体験教室をきっかけに門松を飾るようになった」という参加者の声に嬉しくなり、また意味を知ることで「また来年も飾ろう」と日本の伝統行事に親しみ、また子ども達に引き継いでもらえればいいなと思います。
門松は29日を避けて(29=二重苦)遅くとも30日までには飾り、片付ける時期は地域によって違いますが、概ね7日前後、遅い地域では小正月(15日)まで飾るそうです。
今年も残すところ後10日。
みんなで年神さまをお迎えしましょう。
===============五色台ビジターセンターからのお知らせ==================
1月「冬の森歩きと餅つき」、2月「竹のバウムクーヘン&焼きリンゴづくり」はキャンセル待ち中です。
お問い合わせは下記にお願いします。
お問合せ:五色台ビジターセンター http://goshikivc.web.fc2.com/
【五色台ビジターセンター年末年始の休館日】
2015年12月28日(月)~2016年1月4日(月)
2015年11月19日【体験教室】 ドングリ拾いと盛り盛り置物づくり
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
11月8日に行われた今月の五色台体験教室は、「ドングリ拾いと盛り盛り置物づくり」。
ドングリを使ったクラフトは通年できるプログラムですが、ドングリ拾いはやはり今の時期だけできること。市街地にある公園では意外とできないドングリ拾い、そしてオリジナルの置物をつくりましょう!
_
いつもの体験教室で使うクラフトハウス周辺や遊歩道の中にもドングリは落ちていますが、今回はビジターセンター(以下VC)裏にあるキャンプ場内でドングリを拾います。
種類が分けられるように分別ケースと袋を準備して出発!
さぁ、どんなドングリを見つけられたかな?
_
_
初めのうちはなかなか見つけられなかったドングリも、だんだんと目が慣れてくると「あっ!ここにも!」「あった!」と、どんどん見つけられるようになってきました。
ドングリ拾いは子供だけが夢中になるかと思いきや、むしろ大人の方が夢中になることも。
拾うのはドングリだけでなく、帽子と呼ばれることの多い「殻斗(かくと)」やそれが付いたままのドングリなどさまざまなバリエーションのものを探していました。
キャンプ場には植樹されたものも含め、クヌギ、ウバメガシ、スダジイ、アラカシなど数種類のドングリが落ちていました。
また、この時期に結実する樹木が多く、それらも一緒に少し頂戴して置物をつくることにしました。
左上:スダジイ 右上:トウネズミモチ
左下:シャリンバイ 右下:ヘクソカズラ
見つけた時は「カワイイ!」とみんな見ていたのですが、名前を聞いた途端、誰も採らなかったヘクソカズラ。。。人によっては、ピーナッツバターのような香りという方もいるくらい、名前のようなひどい匂いではありませんよ。
他にもクスノキの葉を嗅いだり、トベラの実を出して触ったり、アクの少ないスダジイを食べてみたりといろんな体験もしました。
_
1時間ほど採取した後はVCに戻って置物づくり。
VC館内に設けている随時プログラムでは、直径5㎝程度の枝丸太の台座を使っていますが、今回は「盛り盛り」ということで約15㎝角板を台座に使って、普段より少し贅沢にドングリを載せて作っていきます。
キャンプ場で拾ってきたドングリだけ使うのもいいのですが、スタッフが予め用意していたものも使うと、さらにできるバリエーションが増えますよ。
_
写真にあるモミジバフウやツバキ、テイカカズラの綿帽子などは、VC周辺を巡る遊歩道内や園地の中で見つかります。これらはこれからの季節に見られる実や種子なので、遊歩道を散策して、どこに落ちているか探してみてくださいね。
_
さて、みなさんの作業のようすは・・・。
ドングリや殻斗の形、他の木の実や枝などを使ったり、ドングリに顔をつけたり、マツボックリに色を塗ったり、ああいうふうにしよう、こうしようと奮闘中です。
早い子は感性で作っていったという感じであっという間にできあがりました。なんと所要時間20分くらい!
中には、自分でストーリーを作ってそれを表すような置物を作る子や何かをオマージュしたもの、気に入った木の実を思い付いたように作っていく子など個性豊か。
親御さんの中には「やっぱり自分も作りたかったー(>_<)」と少し残念そうな方も(笑)
_
始めてから1時間30分ほど経つと、ほとんどの人が完成しました!
<できあがりにこの笑顔★>
みんな満足顔で体験教室を終えられ、そして、何より楽しそうに作ってもらえて本当によかったです。
_
このドングリ拾いの中で、参加者から聞かれた「ドングリの栄養って何だろう?アーモンドみたいにビタミンEなのかな?」という質問。ちょっと調べてみると、このようなものが含まれているのだそう。
・タンパク質と脂質が豊富に含まれている
炭水化物が68%、脂肪が18%、タンパク質が6%、ビタミンCが意外と(?)と多く含まれています。
栄養価が高いため、動物たちの栄養源として重要な役割を担っています。
また私たち人間も縄文時代から、食糧難の時にはアク抜きをして食しており、今でもドングリ粉で
作るクッキーやコーヒーとして加工しています。
因みにドングリによって渋みを感じる、感じないはタンニンの含有量の違い。タンニンが少ないほど渋みが少ないのです。しかし、渋くないからといって摂り過ぎると、お腹の調子が悪くなったりと消化器官への影響がみられるそうなので食べ過ぎ厳禁ですよ。
_
※次回の五色台体験教室:12月「ミニ門松づくり」、1月「冬の森歩きと餅つき」はキャンセル待ち中!
********************冬の特別プログラム********************************
【五色台プチ・リースづくり】
VC周辺で採れたクズを使った直径18㎝位のリースを作ります。
クリスマス用にアレンジしてもよし、通年で飾れるリースでも何でもOK!
日 時:11月21~23日(土~月・祝)受付時間 9:00~11:00、14:00~16:00
場 所:五色台ビジターセンター
参加費:300円/個
その他:スタッフにお声がけ下さい(事前予約してくださるとよりスムーズです)
問合せ:五色台ビジターセンター http://goshikivc.web.fc2.com/
_
今の時期の夕暮れは16:30~始まります。
特別プログラムを終えた後は、休暇村展望地から見える瀬戸内海の夕日がオススメです。
2015年11月13日【紅葉情報】 寒霞渓のご案内
瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ
五色台に続いては、香川県内屈指の紅葉の名所・寒霞渓です。
例年だと寒霞渓の紅葉の見頃は11月中旬なのですが、今年は色付きが早いようで、今月11日に現地巡視に行った時の様子をご紹介します。
_
【銚子渓】
銚子渓自然動物園お猿の国の近くには銚子の滝があり、車道から下りて見られる場所があります。駐車場から土庄港方面に戻る方向へ約100m進むと、谷側へ下りる道が出てきます。歩道を下りた分岐を左へ、そのまま道なりにほぼまっすぐ進むと滝壺近くへ出ます。ただし、歩道は石階段状にはなっている所もありますが、柔らかい土道で案内標識がないので不安な方や足下がスニーカーなど動きやすい靴でない方は止めておいた方が無難ですね。滝壺まで行かれる方も落ち葉の影響もあって、少し滑りやすくなったり、段差が見えづらくなっているので十分ご注意ください。
_
左:下から見た滝のようす 右:滝見茶屋から見た滝
_
10月は雨量が少なかったせいか、5月に見た時よりも水量が少なく、やや迫力は薄れますが、それでも滝や葉の落ちる音、野鳥の鳴き声などを聞きながら見る滝は見応えがあります。
イロハモミジの色付きはまばらで、全てが真っ赤に染まるということではないですが、それでもやはりきれいでしたね。
上:同じモミジでも色付きは異なります
左下:滝壺近くから下流方向へ 右下:今年はドングリの当たり年!
_
【寒霞渓】
銚子渓から寒霞渓に向かう車道沿いも紅葉が進んでいました。
途中、スギや松の緑と紅葉がいい色合いの道になっていました。
_
四方指付近
四望頂付近
_
さすが紅葉の見頃とあって、平日でも山頂駐車場はほぼ満車、大型バスには国内だけでなく、韓国や台湾など海外からの団体客で溢れかえっていました。
団体客は時間制限もあるので山頂~四望頂付近まで足を伸ばして、眺望を満喫していました。
雨上がりのよく晴れたこの日は、四阿でランチを取る人も多く見られました。
_
鷹取展望地からの眺望はオススメです!
_
そして、眺望を楽しむ方だけでなく、歩いて紅葉を楽しもうという方も多くいらっしゃいました。
巡視では、山頂→四望頂→表神懸遊歩道→紅雲亭(ロープウェイ麓駅)→(車道)→裏神懸遊歩道→山頂と約4.5㎞のコースを利用しましたが、この時期が1番利用者が多いと毎年感じます。
_
左:表神懸遊歩道下山口近くから望める奇岩・烏帽子岩(えぼしいわ)
内海湾まで見渡せ、四望頂の名の通り山、海、空に視界が開け、四方の展望を楽しめることから
名が付いたのが分かります。
右:表神懸遊歩道内 常緑樹が多いですが、程よい湿度で心地いいです。
落ち葉の絨毯をお楽しみください★(滑りやすいのでご注意ください)
_
足下を彩る小さなイワヒバの紅葉もオススメです。
_
紅雲亭に着いて、山頂を見上げるとまだ紅葉はこれから、という感じでした。
紅雲亭から裏神懸歩道口までは車道を通り、案内看板の方向に向かって進みます。
左:紅雲亭~裏神懸遊歩道口までの車道から
右:登山口~石門洞間にある法螺貝岩(左)と大亀岩(真ん中)
_
左:石門洞 モミジはまだ緑
右:裏神懸遊歩道内 少し勾配がありますが、ゆっくりと登れば大丈夫です
_
山頂展望台近くのモミジは枯れたものもあれば、まだ緑のもあり、あまり状態がよくないようです。
_
さて、秋になると葉が赤や黄色くなるのは、なぜ・・・?
秋になるとブナのような黄葉する樹木の葉の中には、緑(クロロフィル)と黄色(カロチノイド)がありますが、緑の方が圧倒的に多く含まれ、それが光合成を行う葉緑体として働いています。秋になると気温や日照時間が下がり、光合成の効率が低下し、樹木は落葉の準備に入ります。光合成で作る養分より消費する養分の方が多くなり、緑の色素が分解→減少した結果、分解されにくい黄色色素が残り、色づきます。
では、紅葉は・・・?
よく聞くのは、葉の中に残った糖の働きによって、赤色素であるアントシアニンが生成され、最低気温が8℃下回ると、葉の養分を運ぶ管が閉じられることで色付きが始まるということ。
そういえば、同じ場所、同じ樹木なのに毎年紅葉の色付きが違うことに気付いたことありませんか?
実はこのような条件が揃えば、真っ赤に色付き、きれいな紅葉が見られるのだそう。
■日中の天気がいいこと
赤い色素となる糖分は光合成によって作られます。
→糖が作られないとアントシアニンが生成されません
■昼と夜の寒暖の差があること
夜の気温が高いと、昼間作った糖分を使って活動してしまうため、鮮やかな赤になりません。
→糖の減少=アントシアニンが減少するということ
■適度な雨や水分があること
乾燥しすぎると葉が紅葉する前に枯れてしまいます。
→今年の10月は雨量が少なかったのが原因かもしれません
_
こんなことも思い出しながら、毎年の紅葉シーズンを楽しんでもらいたいですね。
_
注)寒霞渓~銚子渓にかけて野生の猿がたくさん出没します!
彼らは車すら避けないので、集団で車道に出ていたら超低速で進んでください。
決して窓を開けたり、エサを与えないで下さい。大変危険です!
2015年11月12日【紅葉情報】五色台のご案内
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ
標高の高い山地で10月に見頃を終えた紅葉も、平野部~低山では11月からが見頃を迎えます。
秋の行楽の醍醐味・紅葉の情報を少しではありますが、順次ご紹介していきます。
_
五色台の紅葉といえば、四国八十八箇所霊場第81番札所・白峯寺と第82番札所・根香寺が1番の名所。
真っ赤に色づくイロハモミジを主体とした根香寺、モミジに黄葉するケヤキとイチョウが見られる白峯寺には、多くのお遍路さんやそれを写真に収めようとする観光客が訪れます。
※お遍路さんの参拝の邪魔にならないようにしてくださいね。
また五色台をはしる車道沿いには、春にピンクに色づかせた桜が今時期には黄葉し、また真っ赤に染めるモミジにヤマハゼなどが随所に見られます。
_
そして、今回は五色台ビジターセンター(以下VC)周辺のご案内です。
VC周辺はヒサカキやカゴノキ、ウバメガシなど常緑樹が多いのですが、その中でも紅黄葉する樹木が見られます。
少し見えづらいですが、VCデッキ横のモミジも色づいています。
VCから周辺に整備された遊歩道へ入ると、常緑の中にも目に入ってくるのがモミジの色。
今年は色付きがあまりよくなく、緑~茶色く枯れたものまであり、紅葉一色というほど鮮やかになっていませんが、そこは視点を変えれば楽しめます。
目を前から下に向ければモミジの歩道が迎えてくれます。
カサカサと音をさせながら進むと、より秋らしさが増すのではないでしょうか。
_
そして、さらに上を見上げれば・・・
モミジの葉がまるで星のように★
色付きはまだですが、真っ赤に染まる頃には、欲をいえば青空ならもっときれいな景色になるでしょうね。
_
そして、秋の楽しみは紅葉だけではありませんよ。
赤い実をつけるクロガネモチ、臭うことから名が付いたヘクソカズラも色を秋らしい色を添えてくれています。他にも、周辺には紫灰色の実をつけるトウネズミモチや紫の実をつけるノブドウ。実といえば秋の代表・ドングリもありますよ。
_
また、秋には上品な大人の女性を思わせるような花も咲かせ、柵や木には赤く色づくツル植物も。
左上:チャノキ 右上:ノコンギク
左下:アキノリキンソウ 右下:ツタ
_
11月中旬~12月初旬まで見られる自然の移り変わりをぜひ見にお出かけください。
なお、五色台VCのホームページに紅葉情報を随時更新していますので、そちらもご参考に。
【五色台VCホームページ 紅葉情報】
http://goshikivc.web.fc2.com/kouyou.map.html
【五色台への交通情報:県道180号線工事による通行止めのお知らせ】
http://goshikivc.web.fc2.com/kouji.kendou/kouji.kendou180.tizu.jpg
雨の少ない香川県ですが、今年は梅雨らしく雨の日が多かった6月でした。
そんな梅雨の最中に実施した五色台体験教室は、みんなで五色台の自然素材を使ってスケッチしてみようというもの。
さぁ、どんな五色台が描けたのでしょうか。
今回の講師は、善通寺市内の小学校教諭である谷口さん。
谷口さんからは、年齢別に描きやすい方法や道具の使い方、スケッチする際のコツや注意点など教えてもらい、そのことを踏まえながら、スケッチの素材探しスタートです。
クラフトハウス前の広場には、一面黄色の花畑が。
みんな「タンポポ~!」と間違えそうになりますが、これは「ブタナ」というヨーロッパ原産の帰化植物。フランス語の「豚のサラダ」を直訳され、「豚菜=ブタナ」と呼ばれるようになったそう。タンポポが咲き終わった時季から夏頃まで咲き、またタンポポは1つの花茎に1つの頭花を付けるのに対し、ブタナは花茎が分岐して複数の頭花を付けるのが特徴なので、見分けてくださいね~。
みんなスケッチモチーフをブタナに決めたようです。
さぁ、どんなふうに描こうかなぁ。
<子どもだけでなく、大人も一緒にスケッチに参加!>
最初は描くのに戸惑っていても、講師が年齢や道具に合わせてアドバイスしてくれるので、安心。1人1人ていねいに、集中して描いていました。
ブタナを中心に描いていると、次は別のモチーフが目に飛び込んできたようです。
広場の中には、小さくもかわいらしい草花や「何だこりゃ?」と思うものも。
座ってスケッチしていると、立った時には見つけにくい、目立たないけどかわいらしい花やそこに留まる昆虫などを見つけることもできますね。
左上:ニワゼキショウ 右上:キツネノチャブクロ
左下:ツバメシジミ? 右下:ミヤコグサ
子どもが集中して描いている様子を描く親御さんたち、また1人真剣にブタナをデッサンするお父さんと最終的には大人の方が夢中になってスケッチを楽しんでいたよう。
しかし、広場の中には動くものも。バッタ好きのお父さんは小さなシバスズ捕り、子ども達もチョウやバッタが目の前で跳ねるとすかさず追いかける昆虫採取に(笑)
さて、時間もそろそろいい頃合いに。
みんなのできあがりは?
「こんなところを見て描いたよ」「こんなふうに描きたいと思って」など参加者それぞれに視点があり、また同じ方向を見て描いていても仕上げは全然違っていたりと描く側も見ているだけもスタッフも面白くもスケッチの奥深さを体験したプログラムでした。
皆さんの描いたスケッチは、現在、五色台ビジターセンターホールにて展示中です。
お友達が描いたスケッチ、またこれを見て「自分もやってみよう!」と思ったらスケッチブックと画材を持って気軽に描いてみて下さいね。