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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 広島

182件の記事があります。

2014年02月26日オススメ展望地その③「筆影山」

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

オススメ展望地第3弾は筆影山(ふでかげやま)です。
三原駅の約4km南に位置する筆影山(311m)は桜の名所として知られ、
春には遠目からでわかるほど山頂付近がピンク色に染まります。
筆影山は海に映る影や筆のようなことから江戸時代にこの名がついたとか。
影は見たことないですが、
左右均等で少し丸みを帯びた山なのでその話もうなずけます。
山頂には立派な展望台があり、
桜の時期にはしまなみをバックに満開の桜を見れる絶好の場所です。
ただし、それ以外の時期はというと
年々樹木も伸びているので若干しまなみが隠れてしまうのが
写真を撮る方には残念なところかもしれません。

[山頂展望台]

[若干枝が景色にかぶってしまいます…]

ですがご安心を!
好展望地は何も山頂だけではありません!
筆影山の東側に障害物が一切ないオススメ展望地があります!!
それはこちら↓↓↓

[人が入るとスケールの大きさも伝わるのではないでしょうか]

[東屋も新設]
いかがでしょうか?
昨年には一息つける東屋も整備され、
この開けた風景を眺めながらお弁当を食べることもできます。

山頂へ行って「ふぅ満足。」ではなく、
園路を5分ほど東に進めば絶景が見渡せます。
是非訪れていただきたい展望地の1つです。


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2014年02月14日宮島地区パークボランティア研修会開催②

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

海の中は陸に比べ観察が難しいところ。
ダイビングでもしない限りなかなか見る機会がありません。
そこで、研修会午後の部は里山から瀬戸内海の水棲生物を飼育している宮島水族館の見学とバックヤードツアーを行いました。

館内見学前にまずはバックヤードツアーです。
水面に上がって様子をうかがう魚や

[ミノカサゴ]
エサとなるプランクトンの飼育場所を見学したり、

[プランクトンの解説]

[プランクトンの卵はさらさらの状態で缶に入って売られているそうです!]
水族館で使用する海水のろ過方法や水槽の掃除方法など
飼育員の方の生のお話をうかがうことができました。

続いて、館内で観賞できる瀬戸内海の生き物をご紹介します。
生きた化石カブトガニ!
♂♀の連結個体もいました。なかなか自然界では見られません。


これは何かわかりますか?
見た目通りのネーミングですがウミサボテンといいます。
日中は縮まって砂地に隠れるため、
水族館では暗くして展示しています。


広島では福山の松永湾にしか生息していないトビハゼ。
ムツゴロウのように胸びれを使って泥干潟を這う姿が愛らしい!



“海のゆりかご”アマモ場も展示してあります。
ちなみに何匹生き物がいるか分かるでしょうか?
アマモに似せて身を隠すヨウジウオがたくさんいます。

[縦に泳ぐ黄色の魚がヨウジウオ]
タツノオトシゴも流されないようアマモに尾を絡めていました。


アマモに生息するこちらの生き物、何か分かるでしょうか?

[メリベウミウシ]

こちらも瀬戸内海ならでは!牡蠣筏です。
牡蠣1個は1日風呂桶1杯分の水を浄化するといわれ、
また様々な生物の隠れ家にもなっています。

[水中の牡蠣筏の様子]
そして、目玉はやはりスナメリ!
昨年5月に誕生したメスの赤ちゃんがかなり大きくなっていました。
現在名前を募集中です☆

[スナメリの親子]

普段観察会などで生き物を採集して観察することはあっても、
水中での自然の姿を観ることはありません。
水族館での展示は生き物本来の行動を間近で見れる貴重な場所だと改めて思いました。
宮島水族館には他にもたくさんの生き物が展示しています。
是非ここで普段出会えない海の生き物を観察してください!


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2014年02月12日宮島地区パークボランティア研修会開催①

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

当所では、パークボランティア(以下、PV)活動に資する内容をテーマに
年1回研修会を開催しています。
今年3月16日で瀬戸内海国立公園は80周年を迎えます。
「国立公園の父」といわれる田村剛博士が尽力されたという「国立公園の誕生」について
柴原自然保護官より講演を行いました。

[殆どの会員の方が出席くださいました]

当時、自然を守る制度として「天然記念物」や「名勝」は既にあったようですが、
“利用”のための“保護”という概念は国立公園制度で初めて唱えられました。
宿泊施設や登山道、展望台やビジターセンターなどが整備され、
自然を傷つけること無く、私たちが登山やダイビング、自然観賞を楽しめるのは国立公園の誕生が大きく貢献しているといえます。
どのようにして日本に国立公園が誕生したのか?
なぜ瀬戸内海が日本で最初の国立公園となったのか?
国立公園の自然保護に携わるPVの皆さんには目から鱗の話だったのではないかと思います。

その後、宮島水族館の塚本館長より
「瀬戸内海の生物多様性」についてお話いただきました。
中でも興味深かったのは館長が研究をされているフジツボについて。


フジツボって貝のイメージがありませんか?
実はカニやエビと同じ甲殻類で、内部には蔓脚(まんきゃく)という脚もあって
カニと同じように脱皮もします。
また、岩に定着するフジツボは海の生態系を見る指標にもなります。
海外を行き来する貨物船に用いるバラスト水によって外来プランクトンが日本に持ち込まれ、外来フジツボが全国的に増えています。
※バラスト水…無積載の船がバランスを保つため、出港先の海水をタンクに詰め込む水のこと
塚本館長のお話では、宮島の海岸は今でも在来種であるシロスジフジツボが優勢であることが確認されており、島内だけではなく海岸沿いでも海の生態系が守られていることがわかりました。
マクロの映像や写真を交えながら、
ユニークなフジツボの世界をお話いただき、
より瀬戸内海の魅力を感じる研修会となりました。

※午後は宮島水族館でバックヤードツアーを実施しました。
水族館の生物については次回の日記で掲載します。

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2014年01月31日出前講座②「瀬戸内海が抱える問題」

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

2限目は「瀬戸内海が抱える問題」についてです。
恵みある瀬戸内海も時代とともに様々な問題に直面してきました。
一番大きな問題は自然海岸の減少ではないでしょうか。
天然の浄化槽である干潟を始め、
磯や藻場、潮汐湿地などの減少によって
生物そのもののすみかが失われてきました。
昔から交易が盛んで戦時中軍事施設も整備された
瀬戸内海の自然海岸はおよそ37%(2009年時点)と言われています。

そして海ゴミ問題です。
島で暮らす子どもたちにとって海ゴミを目にする機会は多いもの。
ポイ捨てをするのはよくない!は勿論ですが
実は故意に捨てていなくても台風で漁具が潮に流されたり、
屋外のゴミ箱から風に飛ばされて海にたどり着いたり、
海外から(へ)もゴミが流れています。
目に見えない“海底ゴミ”の存在も初めて知りました。

[永遠に分解されないゴミは動植物にとって驚異です]

そして最後に“生物濃縮”についても触れました。
ちょっと難しい話題なのでゲームを行いました。
まずはそれぞれ生物の名前を書いたカードを配り、
みんなで生態系ピラミッドを作ります。
ハンカチを水銀などの化学物質にたとえて、
植物プランクトンが吸収、それを食べる動物プランクトンや小魚が吸収。
さて、ピラミッドの一番上の生物(人間も)はどうなってしまったでしょうか?

[化学物質に見立てたハンカチを配ります]
以前掲載した生物濃縮について↓
http://c-chushikoku.env.go.jp/blog/2013/11/1209.html

生態系をまだ学習していない5年生には少し難しかったかもしれませんが、
自分たちが海の生物を体験することで
楽しみながら海の問題に触れることができたのではないかと思います。

現在は浄化槽が整備され、昔のように生活排水や工業排水が海に垂れ流しにされ赤潮が大発生!ということはなくなりましたが、
漁獲量は下がる一方。
本当の豊かな海とはどんな海なのか、
これから未来にどんな瀬戸内海を残したいか問い続ける必要があります。

鹿川小学校の5年生はとても元気で最後まで質問が絶えませんでした。
これからも瀬戸内海を大切に思う気持ちを育んでいってくれればいいなぁと思います。

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2014年01月30日出前講座①「瀬戸内海の恵み」

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

江田島市立鹿川小学校5年生を対象に
環境総合学習「瀬戸内海の過去・現在・未来」の1コマをいただき出前講座を行いました。
テーマは「瀬戸内海の恵み」と「瀬戸内海が抱える問題」です。

[アクティブ・レンジャーって何者?からスタート]

まずは私たちが生きるために必要なものを子どもたちに訊いてみました。
「食べ物!」「水!」「住む家!」「着る物!」
確かにどれも必要です。
「では今から5分息を止めてみましょうか。」
みんな必死で息を止めていましたが、1分ほどでギブアップ。
目に見えないですが、“酸素”がなければ私たちは生きることができません。
その酸素、酸素を作り出す植物も地球上には元々なかったもの。
一体どこから発生したのでしょうか??

答えは43億年前に誕生したとされる“海”です。
海の何から発生したのでしょうか?
「ワカメ!」「コンブ!」「ヒジキ!」
さすが島の子どもたち!
海にある植物“海藻(海草)類”はよく知っています。
海藻以外の植物“植物プランクトン”は馴染みがなかったようですが、
植物プランクトンがいなければ他の生き物は生きられないこと、
瀬戸内海の緑がかった海は実は植物プランクトンの色であること、
当たり前のように目の前に広がる瀬戸内海が
実はたくさんの命を支えていることを紹介し、
瀬戸内海と自分たちのつながりに気づく導入としました。
(因みに…酸素は森からという概念がありますが、
地球上の半分以上の酸素は海から供給されていると言われています。)

いよいよ本題「瀬戸内海の恵みとは?」
海といっても瀬戸内海の顔は様々です。
“天然の浄化槽”と言われる干潟は生活排水で汚れた水をきれいにし、
“海のゆりかご”と言われる藻場はイカの産卵場や幼魚の隠れ家となり、
多様な命を育んでいます。

そこで生息しているスナメリやハクセンシオマネキ、ミヤジマトンボなどの生き物たち。
江田島ではよく見られる生き物も
実は全国的には数が少なく絶滅の危機にあるということも学びました。

[「よくいるのに絶滅危惧種なの??」という声や]


[「瀬戸内海にサンゴがいるなんて知らなかった!」という声も聞かれました。]


2限目につづく。

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2013年12月18日オススメ展望地その②「因島公園」

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

松島(宮城県)や九十九島(長崎県)など
小さな島が多い海では比較的低い場所からでも
多島美(しまなみ)を楽しむことができますが、
広島の島々はなんといっても大きい!
低い場所からでは、どこが島でどこが本土か全く分かりません。
その分高い場所から臨む瀬戸内海の景観はスケールが大きく、
特に天気がよい日は圧巻です。
そこで美しい瀬戸内海のしまなみを臨むことのできる展望地をご紹介します。

オススメ展望地第2弾は「因島公園」です。
因島南部に位置する天狗山(207m)山頂一帯が因島公園として整備され、
桜の名所としても有名です。

山頂近くには駐車場があり、
そこから15分程度で山頂まで行くことができます。
短い遊歩道ですがかなりの急勾配なので
歩きやすい靴で来られる方が無難です。

山頂にはテレビ塔と小さな展望台があり、
そこから270°の展望が開けています。


[南~西方面:船で島の規模がわかるでしょうか?]

連なる大小の島々や島に架かる橋、
瀬戸を行き交う船など広島市近郊の海では見られない光景です!

[西方面]
①生口島②鶴島③亀島④平内島⑤生名島⑥岩城島
生口島以外は全て愛媛県です。

[②南東方面]

向かいの島は弓削島(ゆげしま)で愛媛県です。
島のない都道府県の方には不思議な感じかもしれませんが、
瀬戸内海の県境はわりと複雑です。

しまなみ海道周辺は瀬戸内海でもっとも島が多い場所です。
展望地が違うだけで景観も全く変わって見えるので
展望地めぐりもオススメですよ。

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2013年12月10日ゆきんこの正体

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

「ゆきんこ」ってご存じでしょうか?
この季節になるとよく見られる
ふわふわと飛ぶ白い毛を持った小さな虫です。
「雪虫」と呼ばれる地域が多いようですが、
広島では「ゆきんこ」と呼ばれ、
子どもの頃よく捕まえて遊んでいました。
ゆきんこを見つけるともうすぐ雪が降るとか
殺してしまうとその年は雪が降らないんだとか言われていました。
(誤って潰してしまっても雪は降ったのでただの迷信ですが…)

[ゆきんこ]
お尻の白い毛は見た目もかわいらしく、
まさに雪の妖精だと思っていました。
今でもゆきんこ探しは大好きなのですが
先日、そのゆきんこの正体を知ってしまいました。
なんと…
雪の妖精ゆきんこの正体は
「アブラムシ」だったのです!!!

ゆきんこに変身するアブラムシは何種類かいるようで
以前紹介したことのある「ヌルデシロアブラムシ」もゆきんこになるそうです。
アブラムシ♀は単為生殖しますが、
秋になると羽が生えたアブラムシが生まれ、
♂と交尾、そして卵で越冬します。
ヌルデシロアブラムシの場合は
ゆきんこになってヌルデから飛び立ち、
チョウチンゴケに卵を生み、幼虫で越冬。
春にまたヌルデに戻って繁殖するようです。

ヌルデはどこにでもあるウルシ科の植物ですが、
よく見ると白い虫こぶを見つけることができます。
この虫こぶはヌルデミミフシ(耳五倍子)といって
この中にヌルデシロアブラムシが寄生、繁殖しています。

[ヌルデミミフシ:タンニンが多いため昔は染色などに使われていました]

[虫こぶの中を開けると中にはヌルデシロアブラムシが!]

ゆきんこだとかわいいんですが、
やはりアブラムシの群衆は抵抗あります。
幼虫から成虫へと姿を変える昆虫の変身ぶりには
毎度感心させられますが、
同じ成虫でもこうも姿を変える昆虫がいたとは…
見た目にだまされると本質が見えなくなるということでしょうか。
今後アブラムシを見る目が変わりそうです。


[毛が生える理由はなぞです]

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2013年11月27日紅葉づくし!

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

11月18日のAR日記で
宮島の紅葉がこれから見頃です!とお伝えしました。
例年では11月下旬はもう紅葉が終わっている頃。
しかも昨日の強風・大雨で散ってしまっただろうと思われました。
ですが、宮島の紅葉はまだまだ楽しめます!!

観光客の皆さんが一番訪れる紅葉谷公園は終盤となり、
今週末にはほぼ落葉していると思いますが、
紅葉谷公園入口の紅葉橋を渡って
右手(西方面)のもみじ歩道へ向かってみてください。
もみじ歩道まで足を伸ばさない方も多いのですが
実はここの紅葉はイチオシ!!
11月26日現在、ちょうど見頃を迎えていました!!!

[もみじ歩道の紅葉]

[ご覧の通りピークを迎えています]

[大聖院前も見頃!]

[もみじ歩道から見える大鳥居と五重塔]

[千畳閣とイチョウ]

[紅葉と五重塔]

平日にも関わらず多くのアマチュアカメラマンが訪れていました。
大元公園(宮島水族館近く)辺りの紅葉も見頃のようです。
今週宮島を訪れる方はもみじ歩道~大聖院~大元公園へと足を伸ばしてみてください。

☆おまけ☆
大久野島にイロハモミジはありませんが、
植樹したアメリカスズカケノキやフウの紅葉もきれいです。
こちらは大木ならでは!といった魅力があります。

[アメリカスズカケノキ(11月22日撮影)]
落葉の季節になると、
うさぎたちが落ち葉をせっせと食べている姿も見られます。

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2013年11月25日オススメ展望地その①「白滝山」

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

瀬戸内海国立公園の見どころといえば、
何といっても多島美(しまなみ)を見渡す景観です!
ということで、
今後オススメ展望地をご紹介していきたいと思います。

さて、本日の雨でもしかしたら落葉した地域も多いかもしれませんが、
遅いところではまだ今週も紅葉が楽しめます。
前回の日記でご紹介した宮島の博打尾コースで見られるウリハダカエデも美しいのですが、
やはりイロハカエデの紅葉は日本人の心をぐっとつかみますよね。
広島でイロハカエデの紅葉が見られるところといえば、
紅葉谷公園(宮島)や佛通寺(三原市)、帝釈峡(神石高原町)などが有名ですが
いずれもしまなみは見えません。
しまなみも紅葉も見たい!
そんな方には尾道市因島にある白滝山がオススメです。
モミジの数は多くありませんが、
赤(モミジ)と青(海)のコントラストがすばらしい!!

[観音堂前展望台からの展望(11/19撮影)]

[観音堂前展望台]

標高227mの山頂には展望台は2つあり、
観音堂前展望台からは紅葉としまなみを、
阿弥陀三尊像横展望台からは360°の絶景を見ることができます。
山頂には観音堂や多宝塔のほか、
1830年頃一観教の創始者・柏原伝六らによって制作された五百羅漢(約700体の石仏)が所狭しと並んでいます。

[700体の石仏が並ぶ]

[阿弥陀三尊像横展望台からの展望]

観音堂前展望台付近の紅葉はもう終わっているかと思いますが、
山頂にはまだ紅葉していないモミジがありましたので
今週あたり紅葉しているのではないかと思います。
山頂は視界が開けている反面、
風避けとなるものが一切ありません。
これからの季節は防寒対策をした上でお越しください。

〔アクセス〕
因島北ICより車で10分
因島南ICより車で15分
山頂駐車場より徒歩10分

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2013年11月21日猛禽類「ミサゴ」 

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

猛禽類(もうきんるい)とは
鋭い爪と嘴(くちばし)を持ち
他の動物を補食するワシやタカ、フクロウなどの鳥の総称です。
猛禽類が飛んでいる姿は威厳があってかっこいいですよね!
空をゆったりと飛んでいると思わず目で追ってしまいます。
強いイメージもあってか、「Hawks(タカ)」や「Eagles(ワシ)」など野球のチーム名でも使われています。
空を飛んでいる猛禽類を見たことはあるけど
いまいちワシなのかタカなのかトビなのかわからない…
という方多いのではないでしょうか?
実際はワシタカ目という同じ仲間で大型の鳥をワシ。
中型・小型のものをタカ。
そして、トビはタカの一種で
この辺りで見られる小型の猛禽類で尾羽が三味線のバチの形をして、
円を描きながら飛んでいるのはトビの可能性が高いです。

そして、瀬戸内海では「ミサゴ」という猛禽類を見ることができます。
魚を主食とするため海沿いや島しょ部で見られ、お腹が白いのが特徴です。



[ミサゴ(周南市沖で撮影)]

島の多い広島や山口で目にすることは珍しくないのですが、
全国的には数を減らしている猛禽類で
40都道府県で絶滅危惧種(環境省:準絶滅危惧)に指定されています。
原因としては、護岸整備のほか、釣りやレジャーで島しょ部への人の立ち入りにより営巣する場の減少、生物濃縮した化学物質や重金属等の影響も懸念されています。
生物濃縮とは、食物連鎖の繰り返しによって捕食者の方が生物体内に蓄積されやすい化学物質の濃度が上昇することをいいます。

[食物連鎖による生物濃縮のイメージ図]

最初は微量の化学物質です。
プランクトン→小型魚類→大型魚類、そしてミサゴのように生態系の頂点に位置する捕食者になると多量の化学物質が蓄積されてしまいます。
他の猛禽類も同じ悪影響を受けていると考えられ、
もちろん魚を食べる私たち自身も他人事ではありません。

猛禽類は環境汚染や生態系の影響を受けやすい存在です。
猛禽類が数を減らしているということは
生態系のバランスが崩れているということ。
彼らが空を舞う姿をいつまでも見られることを切に願います。

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