瀬戸内海国立公園 広島
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2017年11月06日宮島で秋の生き物を探してみよう!「秋の終わりの虫さがしウォーキング!」を開催します!
瀬戸内海国立公園 川原康寛
すっかり秋が深まり、暖かかった季節とは一転変わった自然を楽しめる時期になってきました。
夏にはよく目についていた様々な生き物たちが、秋から冬にかけてはすっかり姿を隠してしまいます。
そこで、そんな隠れている生き物たちを探してみようと、自然観察会を開催しますのでお知らせします。
詳細は以下のURLをご参照ください↓
http://chushikoku.env.go.jp/to_2017/post_167.html
日 時 平成29年11月26日(日) 9:30~13:00
開催場所 広島県廿日市市宮島町
対 象 小学3~6年生(保護者同伴)
募集人数 20人(応募多数の場合抽選とします。)
申込締切 平成29年11月17日(金)必着
秋の始まりにもたくさんの虫がいました。さて、この虫たちは、寒さの厳しい冬をどうやって乗り越えるのでしょう?是非、皆さんで冬越しの準備をしている虫たちを探してみましょう!
皆様のご応募をお待ちしております!
2017年10月25日瀬戸内海国立公園の自然8「大久野島」
瀬戸内海国立公園 川原康寛
すっかり秋が深まり、昼間は心地よい日が差して、自然散策しやすい季節になってきました。
さて、今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「大久野島」の景色です。
↓地図(Google Map)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%A4%A7%E4%B9%85%E9%87%8E%E5%B3%B6/@34.3090387,132.9651312,13z/data=!4m5!3m4!1s0x3550453047d04345:0x48c667e9a04c14fa!8m2!3d34.3113285!4d132.9921762
大久野島は、かつて日本軍の毒ガス工場があったことから「毒ガスの島」と呼ばれたり、たくさんのアナウサギが生息することから「ウサギの島」と呼ばれたりしています。
この島は、瀬戸内海の広島県部分のうちの中央あたりに位置しており、たくさんの島に囲まれています。そのため、山頂展望園地からは一面の多島海景観を望むことができます。
展望園地には、景色以外にも人間日時計や星座早見盤等の楽しい設備が置かれています。
南東側には、中国地方と四国地方の境目になっているしまなみ海道多々羅大橋(写真中央部付近)も見えます。
西側には、小久野島や大崎上島が見えます。夕方には美しい島影が見られそうですね。
北側は本州本土で島はないのですが、黒滝山という瀬戸内海国立公園に指定されている山があり、忠海の街並みと共に、風情ある景色を楽しませてくれます。
大久野島には、他にも瀬戸内海の環境を学習するための「大久野島ビジターセンター」や、毒ガス工場の資料を展示している「毒ガス資料館」があります。
瀬戸内海の景色に癒やされるとともに、環境や歴史に目を向けてみるのも、実りある行楽の秋の過ごし方かもしれませんね。
2017年09月22日瀬戸内海国立公園の自然7「野呂山」
瀬戸内海国立公園 川原康寛
台風一過ですっかり秋の始まりを感じられるようになってきましたね。
暑い夏が終わって、いよいよ外に繰り出すのに良い季節になってきました。
さて、今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「野呂山」の景色です。
↓地図(GoogleMap)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E9%87%8E%E5%91%82%E5%B1%B1/@34.2656288,132.62796,12z/data=!4m13!1m7!3m6!1s0x35500c4cfef0bbfb:0x5e63d58c0ef9493f!2z6YeO5ZGC5bGx!3b1!8m2!3d34.2628632!4d132.6662405!3m4!1s0x0:0x27e8760b899778a2!8m2!3d34.2648644!4d132.6793957
野呂山は広島県呉市の海沿いにそびえる山で、なんと瀬戸内海国立公園では兵庫県の六甲山に次いで2番目に高い山です。
その高い山の頂近くには、「星降る展望台」や「かぶと岩展望台」といった展望スポットがあり、瀬戸内の大パノラマを眼下に望むことができます。
その景色は圧巻で、東は大崎上島を越えて愛媛県の大三島まで、南にはとびしま海道の島々が、西は倉橋島や江田島など、瀬戸内海の数々の島を視界に入れることができます。
かぶと岩展望台からの景色です。少し靄がかかっていて白っぽく見えますが、ちゃんと大三島まで見えました。これから涼しくなってくると、もっと鮮明な景色を楽しめるようになってきます。
山の麓や島の所々には港町が広がっていて、瀬戸内海沿岸では人と自然が一体となった文化が栄えてきたことが伺えます。瀬戸内の景色から感じられるどことなく懐かしい雰囲気は、こういった自然と文化の調和が見られるからなのかもしれませんね。
展望台からの景色の他にも、野呂山の山頂近くには「氷池」という綺麗な池があり、こちらも見所になっています。この池は、名前のとおり冬には水面が凍ってしまって、夏とはまた違った美しい姿が見られるようです。この池については、またの機会にご紹介したいと思います。
8月下旬の氷池の景色です。夏の終わりかけの時期にも、まだ少しだけスイレンが咲いていました。
2017年08月17日瀬戸内海国立公園の自然6「仙酔島」
瀬戸内海国立公園 川原康寛
昼にはセミがせわしなく鳴く一方で、夜にはコオロギなどが鳴き、秋の足音が少しずつ聞こえるようになってきました。
今回、ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は、「仙酔島」から見える景色です。
↓地図(Google Map)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E4%BB%99%E9%85%94%E5%B3%B6/@34.3831481,133.3782697,14z/data=!4m5!3m4!1s0x35510e9021d2669d:0xafe954229d1049b2!8m2!3d34.3840933!4d133.3960114
仙酔島は、広島県福山市鞆町の沖にある無人島で、仙人も酔ってしまうほど美しい島であることからこの名前が付けられたそうです。
島には橋は架かっておらず、船で渡ります。約5分程度の短い船旅ですが、途中には福寿堂(弁天堂)が建つ百貫島(弁天島)が見えていて、自然と文化が調和した風景を楽しませてくれます。
※島から帰る途中に撮った写真なので、船跡が島に向かって出ています。
仙酔島内にはいくつかの展望地があり、そこから鞆の町並みや瀬戸内海など、それぞれ違った景色を望むことができます。鞆には江戸時代の古い町並みが残されており、仙酔島からこの町を眺めると、まるで江戸時代にタイムトリップしているかのよう。また、夏には海水浴のために、多くの人が来島します。
仙酔島を含めた「鞆の浦」一帯は、広島の「宮島」と同じように国の名勝地にも指定されています。また、仙酔島は白亜紀後期の火山活動によってできた島だと考えられており、特徴的な岩石や地層を観察することができます。この島は文化的にも自然的にも、我々を魅了してきた島なのです。
残り少ない夏休み、仙酔島を訪れて、瀬戸内海の文化と自然に触れてみるのもオツかもしれませんね。
地質についてのお話は、またの機会にじっくりと・・・。
仙酔島の「五色岩」赤色、黄色などいろいろな色の岩が見えます。
2017年08月08日「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を開催しました。
瀬戸内海国立公園 川原康寛
8月1日にミヤジマトンボ保護管理連絡協議会主催で、「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を開催しました。
ミヤジマトンボは、国内では宮島でしか生息が確認されておらず、環境省はこのトンボをレッドリストで絶滅危惧ⅠA類(絶滅の危機に瀕している種)に指定しています。そんな希少なトンボについて、地元の小学生に知ってもらうべく、当観察会は実施されました。
今回、参加してくれたのは、廿日市市立地御前小学校の5年生達。
まずはミヤジマトンボとその生息地である宮島をよく知るために、小学校で事前学習しました。
宮島の歴史や自然、トンボの生態についての話を聞き、宮島はいったいどういう島なのか、なぜミヤジマトンボが宮島にだけ生息しているのかを考えました。
そして、事前学習の後は、いよいよ宮島へ移動して観察会。
午前中に学習した、潮水と淡水が入り交じる「潮汐湿地」を観察してみます。
ミヤジマトンボはヤゴの間、この潮汐湿地で成長します。そしてトンボになって、またこの湿地で卵を産みます。ミヤジマトンボは他のトンボに比べて成長が遅く、他のトンボが暮らしている場所では、競争に負けて生きてゆけません。そんなミヤジマトンボにも潮水に強いという特技があって、他のトンボが生きてゆけない潮が入る水の中でも生きてゆけるのです。
このような潮水と淡水が入り交じった潮汐湿地が、かつては日本全国にあったのですが、人間の活動によって破壊され、ほとんど残っていないのが現状です。宮島は、昔から神様が居着く島(いつくしま)として崇められ、人間活動がほとんど及びませんでした。その結果、ミヤジマトンボが生きてゆける湿地が残っているのだと考えられています。
ミヤジマトンボを観察した後は、浜辺で飛び回っている小さなムシを追いかけてみます。
そのムシの正体は、ルイスハンミョウ。
↓アクティブレンジャー日記 瀬戸内海国立公園の自然3「ルイスハンミョウ」参照
http://chushikoku.env.go.jp/blog/2017/06/3-2.html
このムシもミヤジマトンボと同様に、人間の環境破壊によって棲む場所がなくなっている生き物です。宮島には、こういった絶滅に瀕した生き物がたくさん棲んでいます。
ひと通り観察会が終わった後は、浜に流れ着いたゴミを拾いました。
ふだん人が出入りしないような場所でも、たくさんのゴミが落ちていました。
人間が何気なく捨てたゴミでも、そのゴミは海を巡って、ミヤジマトンボの生息地のような希少な環境までも汚してしまっているのです。
そして最後は、坂本先生から地御前小学校の生徒達へ熱いメッセージ。
日本各地で自然環境が破壊される中、昔のままの自然が残っている宮島は、まさに奇跡のような島です。宮島を見て育ったみんなに、これからも宮島を守っていってもらいたい!とのことでした。
何十年何百年先も、ミヤジマトンボがたくさん飛んでいる宮島であって欲しいですね。
2017年07月27日自然観察会「干潟観察会」を開催しました。
瀬戸内海国立公園 川原康寛
瀬戸内海に棲むいろいろな生き物に触れていただこうと、7月22日に宮島地区パークボランティアの会と共催で、「干潟観察会」を開催しました。
宮島は厳島神社や紅葉の名所として有名ですが、海にもたくさんの"おもしろい"自然が広がっています。
まず、午前中は室内で、干潟の生き物オリエンテーションやフジツボの採餌観察などをおこないました。
その後、お昼休憩をはさんで、午後からはいよいよ干潟で観察会!
まず目につくのは、たくさんのカニ!
宮島の干潟には、たくさんの種類のカニが棲んでいます。
ハクセンシオマネキ チゴガニ
オサガニ マメコブシガニ
もちろん見つかる生き物は、カニだけではありません。
干潟にあいている穴に塩を落としてみると・・・
ニョキッと姿を現すのは、マテガイ。
たくさんのホソウミニナやヤドカリが、波打ち際に集まっていました。水際は水の蒸発がさかんで、気化熱により少し涼しいそうです。夏を暑いと感じるのは人間だけでなく、干潟の生き物も同じなのですね。
観察会では、この他にもまだまだたくさんの生き物が見つかりました。瀬戸内海は、太平洋や日本海に比べて、決して大きい海ではありません。しかしながら、そこには多くの島があり、瀬戸内海にしかない特徴的な自然環境が形成されています。そして、そのそれぞれの環境には、また違った生き物たちが暮らしているのです。
今回はその中でも「干潟」で生き物の観察をしましたが、瀬戸内海にはまだいろんな生き物が棲んでいます。これからの海水浴シーズン、海に出かけたときにちょっと足下に目を向けると、"おもしろい"自然が見つかるかもしれませんね。
皆さん、暑い中お疲れ様でした!
2017年07月24日瀬戸内海国立公園の自然5「火の山公園」
瀬戸内海国立公園 川原康寛
青い空に入道雲が見えて、ようやく夏らしい空模様になってきました。中国地方も梅雨が明けて、瀬戸内海を満喫するには絶好の季節になりました。
今回、ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は、「火の山公園」から見える景色です。
↓地図(Google Map)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E7%81%AB%E3%81%AE%E5%B1%B1%E5%85%AC%E5%9C%92/@33.9725732,130.9519271,15z/data=!4m5!3m4!1s0x354397e010f29d93:0xe43d10b2df9f0530!8m2!3d33.9727957!4d130.9594587
この火の山公園も、前回ご紹介した極楽寺山と同じように、本土の陸域にある瀬戸内海国立公園です。瀬戸内海の沿岸部には、極楽寺山や火の山のように、瀬戸内海の美しい景色を望むことができる国立公園がいくつかあります。
その中でも、本州の西端部に位置するこの公園は、瀬戸内海だけでなく九州や日本海までも望むことができます。
写真左奥に瀬戸内海、正面には九州が見えます。
見る方角を変えれば、日本海も見えてきます。
あいにくの天気であまり撮影できず、写真2枚だけの紹介になってしまいましたが、雨で空気が洗われて、遠く澄んだ景色を見ることができました。
この他にも、関門海峡や山陰側を望むスポット、砲台跡やロープウェイ等の施設もあります。
※展望台は建て替え工事中ですので、ご注意下さい(平成31年オープン予定のようです)。
また次の機会にでも、火の山公園から眺めた別の景色をご紹介したいと思います。
これからの始まる夏休み。
思い出作りに、夜景と天体観測を兼ねて出かけてみるのも楽しいかもしれませんね。
2017年06月30日瀬戸内海国立公園の自然4「極楽寺山 スイレン」
瀬戸内海国立公園 川原康寛
いよいよ梅雨本番になって、空を見上げるとちょっぴりネガティヴになってしまう時期になりました。そんなときは、無理をせず、下を見て楽しみましょう。
今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「極楽寺山のスイレン」です。
瀬戸内海国立公園のほとんどは海域もしくは島しょ域なのですが、この極楽寺山は珍しく、本土の陸域に位置している瀬戸内海国立公園です。
↓地図(Google Map)
https://www.google.co.jp/maps/place/%E6%A5%B5%E6%A5%BD%E5%AF%BA%E5%B1%B1%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97%E5%A0%B4/@34.3906824,132.3090072,16z/data=!4m5!3m4!1s0x355abeaaf8323587:0xed63917ad5bb6d10!8m2!3d34.390709!4d132.3132022
極楽寺山には「蛇の池」という大きな池があり、ここに約500株ものスイレンが植わっています。梅雨時期になると、赤色や白色など目に楽しい花々が開き出します。
6月中旬に見に行くと、まだ半分以上がツボミで、残念ながら池一面のスイレンの花は見られませんでした。
※奥に見える白い点は、全部スイレンのツボミです。
6月下旬から7上旬が見頃ですので、まさに今の時期にぴったりの瀬戸内海国立公園の自然スポットと言えるでしょう。
雨に濡れるスイレンの花に心を癒やされるのも、粋な梅雨の過ごし方かもしれませんね。
2017年06月28日瀬戸内海国立公園の自然3「厳島 ルイスハンミョウ」
瀬戸内海国立公園 広島 川原康寛
晴れた日には気温が30度を超えるようになってきて、日差しが痛く感じられるようになってきました。
海遊びを恋しく思いながら厳島の砂浜を歩いていると、何やら小さな生き物が道案内するように、私の数歩先を飛んでいきます。
今回ご紹介する瀬戸内海国立公園の自然は「ルイスハンミョウ」です。
海辺でデートするルイスハンミョウのカップル
体の大きさは2cmに満たない程度で、背中にはクリーム色と光沢のある緑~黒色の模様、頭には大きなアゴがあります。この特徴的な模様と立派なアゴから、ハンミョウは漢字で「斑猫」と書かれ、英語では「タイガービートル」と呼ばれています。どうやら日本でも海外でも、ネコのような印象を抱かれているようです。
ルイスハンミョウは西日本の海浜に広く分布していますが、最近は生息地である砂浜の環境が破壊されて、その数が著しく減少しています。そのため、環境省はレッドリストで、このムシを絶滅危惧IB(EN)類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)としています。
日本各地の海浜の自然が失われる中、厳島は島全体がご神体とされていて護岸整備などがされず、自然のままの砂浜が多く残されています。自然豊かな砂浜を必要とするルイスハンミョウにとって、厳島はまさにオアシスのような場所なのかもしれません。
瀬戸内海の白砂青松の景色の中には、たくさんの生き物が暮らしています。
この夏、海水浴に出かけた際には、ぜひ足下を見てみて下さい。きっとおもしろい発見があるはずです。
辺りが秋色になってゆく10月の中頃、瀬戸内海国立公園仙酔島で子どもパークレンジャー「仙酔島で自然のお宝さがし ~島のお宝ガイドにチャレンジ~」(10月14日~15日)を開催しました。
※子どもパークレンジャー(JPR)・・・自然保護の大切さや自然とのつきあい方、また生き物に対する思いやりの心など、豊かな人間性を育むことを目的として、環境省レンジャー(自然保護官)と一緒に国立公園などにおいて、自然観察や自然環境学習などを小・中学生に体験してもらうプログラムです。(参照:https://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/)
レンジャーは、国立公園の維持管理を行うと同時に、国立公園内の自然の魅力を様々な方法で発信しています。
今回の子どもパークレンジャー事業では子ども達にレンジャーの仕事を体験してもらうべく、子ども達自身が仙酔島の自然を調べ、その魅力を他の来島者に発信できるようになることを目標としました。
【1日目】
まずは仙酔島の対岸にある鞆の浦公民館に集合し、集まった20人の子ども達で任命式やオリエンテーションを行いました。
みんなまだ少し緊張している様子・・・。
オリエンテーションでは、子どもパークレンジャーや国立公園の説明、野外での集団行動の心構え等を確認しました。
オリエンテーションが終わったら、いざ仙酔島へ!
最初はみんな緊張していましたが、島に渡る頃にはもうすっかり友達です。
島に渡って、準備ができたら自然観察へ出発!
海沿いを歩き、彦浦海岸を目指します。
途中、講師の佐伯先生から、恐竜がいた白亜紀にできたと言われる仙酔島の岩石群について解説いただき、子ども達は興味深そうに聞いていました。
彦浦海岸では、磯の生き物を探しました。
カニやウニ、貝類や小魚といった様々な生き物が見つかりました。
ふだん何気なく見ている瀬戸内の海にも、たくさんの生き物が暮らしています。
日常生活ではなかなか見ることがない生き物たちに、子ども達も興味津々でした。
仙酔島の自然の魅力は、岩石や磯の生き物だけではありません。
海での観察が終わった後は、山に登ってみます。
コシダやネズ(ネズミサシ)、イヌザンショウといった植物も観察しました。
また、赤石展望台からは、瀬戸内海国立公園の特徴である海と人の生活が調和した風景を眺めることができました。
にわか雨が降る冴えない天気だったのですが、雨ならではの自然にも出会いました。
左上:コフキサルノコシカケ
右上:キツネタケ
左下:ツチグリ
右下:ドクベニタケ
自然観察が終わると、すっかりお腹はペコペコに。夜には、みんなで協力しておいしいカレーを作りました。
カレーでお腹を満たした後は、ウミホタルを観察したり、夜の自然の音に聞き入ったり・・・夜ならではの自然を体験しました。
関レンジャーが、ウミホタルを捕まえるためのトラップを仕掛けました。
写真は撮れませんでしたが、たくさんのウミホタルが捕れて、青白い光に生き物たちの神秘さを感じました。また、夜の海辺で耳を澄ましてみると、周りが暗く視覚が遮られているためか、波や風の音や山から聞こえてくる虫の鳴き声がいつもよりはっきりと聞こえていました。
瀬戸内海国立公園は、海域まで含めると日本で一番広い国立公園です。
その中にはたくさんの島があって、また島ごとに違う環境がり、そこに暮らしている生き物も様々です。
子どもパークレンジャー1日目は、そんな瀬戸内海国立公園仙酔島の魅力を一挙に体験できた日でした。
1日中歩き回って疲れたのか、10時頃にはみんなぐっすりと就寝しました。
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【2日目】
2日目、きちんと寝られたのか、みんな朝から元気いっぱい。
まずは海辺で、「朝の音」に癒やされます。
鳥の鳴く声や船が海上を走る音など、夜とはまた違った音が聞こえました。
朝の音を聞いて心を静めた後は、1日目にみつけた「自然のお宝」をガイドするための準備に取りかかります。みんなで話し合って、発表の内容を考えたり、発表の役割分担をしたりします。
2日間の思い出を込めて、みんな真剣に作業しています。
出来上がったらレンジャーの認定をもらって、いざ発表!
天気があまり良くなかったのですが、多くの保護者の方が集まってくださいました。
1日目に体験した自然を、実際に同じルートを歩きながら保護者に紹介します。
海岸で見つけた磯の生き物たち、山で見つけた植物・キノコたち、展望台から見えた瀬戸内海の風景。みんな頑張って仙酔島の「自然のお宝」をガイドしました。
今回集まってくれた子ども達にとって、レンジャーの「調べる」「伝える」といった仕事を体験することで、地元瀬戸内海の自然の魅力を再確認できるよいきっかけになったのではないかと思います。これからも身近な自然を発見し、伝えていってくれると嬉しいですね。
皆さんお疲れ様でした!!
※保護者の方にだけでなく、仙酔島に訪れる人みんなに「自然のお宝」を紹介するために、子ども達が発表したガイド資料の一部を鞆の浦の渡船場に掲示する予定です。仙酔島に行かれる際には、是非ご覧ください。