野生生物の保護
鳥獣の保護管理
野生鳥獣の保護と適正な管理を図ることを目的として、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」を制定しています。
管内では5箇所の鳥獣保護区が指定され、鳥獣保護区とその周辺における四国のツキノワグマやシカ、中海のカワウ対策の取組等について紹介します。
管内では5箇所の鳥獣保護区が指定され、鳥獣保護区とその周辺における四国のツキノワグマやシカ、中海のカワウ対策の取組等について紹介します。
管内の野生鳥獣の保護管理について
近年、ツキノワグマ、ニホンジカ、イノシシ、サル等の野生鳥獣が増加し、農林業への被害が深刻になっています。全国的にも生息域、生息数の拡大が問題視され、環境省及び農林水産省では、「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」(平成25年12月)において、「ニホンジカ及びイノシシの生息数を10年後(平成35年度)までに半減」することを当面の捕獲目標に設定しています。これらの獣類については被害防止のために農地に電気柵を設置したり、個体数低減のため狩猟者による捕獲が実施されており、中国四国地方でも同様に個体数調整が進められています。
一方で四国のツキノワグマについては、生息数は20頭ほどしか残っていないと考えられ、絶滅の恐れが大きいことから、関係行政機関と連携して「ツキノワグマ四国地域個体群の保全に係る広域協議会」を設置、保護方策を検討しています。
ニホンジカ(四国)(剣山山系、石鎚山系鳥獣保護区)
ニホンジカ(中国)(大山鳥獣保護区)
カワウの広域管理
希少野生生物の保護
野生生物の保全のため、絶滅のおそれのある種を的確に把握し、理解を広める必要があることから、レッドリスト(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)を作成・公表しています。また、国内の野生動植物のうち、絶滅の危機に瀕した野生生物の保護を図るため、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」を制定しています。
種の保存法で指定された国内希少野生動植物種のうち、特に管内に生息するスイゲンゼニタナゴやアユモドキ等の保護の取組を進めています。
種の保存法で指定された国内希少野生動植物種のうち、特に管内に生息するスイゲンゼニタナゴやアユモドキ等の保護の取組を進めています。
管内の国内希少野生動植物種について
中国四国地方には、イヌワシ、クマタカ、ヤイロチョウ、スイゲンゼニタナゴ、アユモドキ、ベッコウトンボなどの国内希少野生動植物種が生息しており、中国四国地方環境事務所では、このうちスイゲンゼニタナゴとアユモドキは保護増殖事業計画のもと事業を実施しているほか、その他の幾つかの国内希少野生動植物種については、関係行政機関や地域住民の方々と連携して、現状把握や保護対策のための事業を実施しています。
スイゲンゼニタナゴ
フサヒゲルリカミキリ
ウスイロヒョウモンモドキ
ヒョウモンモドキ
ラムサール条約湿地
日本は、渡り鳥などの生息地として重要な湿地について、国際的に協力して保全や賢明な利用(ワイズユース)を進めることを目的とする「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約(ラムサール条約)」に加盟しています。
全国のラムサール条約湿地の中から管内にある4箇所のラムサール条約湿地を紹介します。
全国のラムサール条約湿地の中から管内にある4箇所のラムサール条約湿地を紹介します。