ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大山隠岐国立公園 松江

150件の記事があります。

2015年08月23日磯のいきもの観察会in桂島【島根の自然】

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太

 

松江自然保護官事務所では8/23に「磯のいきもの観察会in桂島」を開催しました!

桂島は松江駅から車で30分でアクセスでき、キャンプ場もあって島根半島の中でも人気の海水浴場です。

 

台風の接近が心配されましたが、好天に恵まれたくさんの生きものたちに出会えました!

 

磯でいきものさがし!

潮位が高く、探すのがすこし難しかったです。

 

みんなで観察

みんなで集めた生きものを観察します

 

いろんな生きものがいました!

ウニやヤドカリがいっぱいいました!

ほかにもフグやアメフラシの赤ちゃんやメリベなど、いろんな生きものがいました!

 

アオウミウシ

一番綺麗だったのはアオウミウシ

 

メノウ

岩脈にはメノウが。

こういった火山活動の痕が見られるのも島根半島の海岸面白さですね。

 

磯にたくさんの生きものがいることを知り、

今後も国立公園・桂島を大切にしてくれる人が増えてくれたら嬉しいです。

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2015年07月24日環水平アーク 【島根の自然】

大山隠岐国立公園 松江 宇佐美 裕太

 
6月に三瓶山で蝶類の調査に出たときのことです。
調査を終えて空を見上げると、美しい虹のようなラインがかかっていました。

 

環水平アーク

 
帰ってから調べてみると、環水平アークと呼ばれる気象現象であることがわかりました。

 

 

さかさ虹

虹が上に凸の放物線を描くのに対し、環水平アークは下に凸の形になります。
したがって「さかさ虹」とも呼ばれるようです。

 

初めての光景に山で出会えるとは幸運でした。

 

 

東の原 観光リフト

調査や縦走をするときは東の原の観光リフトにお世話になります。

風がきもちいい!

 

 
最近三瓶で見ることのできた蝶類です。

ウラギンヒョウモンジャノメチョウ

      ウラギンヒョウモン         ジャノメチョウ

 

ムラサキシジミ ベニシジミ
     ムラサキシジミ           ベニシジミ

 
もっといろんなチョウが飛んでいますよ!

 

三瓶の少し前の様子を知る方にお話では、ここ数年姿が確認されていないウスイロヒョウモンモドキも20年前には数百と見られたそうです。
原因は草原面積の減少や管理手法の変化でしょうか。 


10年後も変わらぬ生態系が見られるようみんなで三瓶の自然を守っていきたいですね。

 

 

 

☆☆オマケ☆☆

 

アナグマ

先日三瓶周辺の中国自然歩道にてアナグマに出会いました。

カメラと目が合うと一瞬固まり、そして慌てて逃げていきました。

これがツキノワグマだったらと思うとゾッとしますが...

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2015年07月16日ユウスゲが咲いてます

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太


急に暑くなりました。
三瓶のふもとではユウスゲが綺麗に咲いています。

 

ユウスゲ

植栽活動によってかなり数は増え、花も大きく色も目立つのですが、
夕方にしか咲かないので素通りされてしまうことも多いかもしれません。

 
その他いまの時期に西の原周辺で簡単に観察できる野草

 

マイサギソウ、ネジバナ、ツリガネニンジン、コマツナギ

マイサギソウ ネジバナ

ツリガネニンジン コマツナギ

 

 

クララ、チドメグサ、オオバギボウシ、カセンソウ

クララ チドメグサ
オオバギボウシ カセンソウ

 

もっともっとたくさんの種類が咲いてますよ!

 

今年に入ってから盗掘に関する情報も聞こえてきます。
花は撮るだけ、採っちゃだめです。

 

それでは台風に気を付けてお過ごしください。

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2015年06月24日第2回 宍道湖子どもパークレンジャー 【イベント】

大山隠岐国立公園 松江 宇佐美 裕太


冬に続いて宍道湖で子どもパークレンジャーを開催。今回は生き物調査です!

 

宍道湖は国指定鳥獣保護区であり、ラムサール条約によって国際的に重要な湿地であると認められています。

さらに宍道湖とその周辺の湿地は希少な湿地生態系が残る場所として日本の重要湿地500に選ばれています。

 

自然を守ろうとするとき... 最初にすべきは「現状を知ること」ですね。

秋鹿小学校5年生のみんなにお願いして、一緒に宍道湖、秋鹿川と岡本川の生き物調査をしてもらいました!

 

秋鹿川の岸にはカニがいっぱいいます

秋鹿川にはカニがいっぱい

 

いきものを探すこどもたち

岡本川にはカエルやハゼがいっぱい

 

有名なトノサマガエルも準絶滅危惧種
でもここにはたくさんいますね!

  

シマヘビ

カエルがいるところにはヘビもいます
みなさんはヘビに触れますか...??

 

ザリガニの大きさを測ります

アメリカザリガニもいます... 16.5cmの大物でした

じつは貴重な水草をちょん切ってしまう困ったさんなのです

 

イチョウゴケ

イチョウゴケ(準絶滅危惧種) たんぼに浮かんでいました。

 

 

こどもたちからは

 

「さかなの捕まえ方がわかった」

 
「ヒルにはじめてさわった」

 

などの感想がありました。それぞれがはじめての体験をできたようですね!

 

子どもパークレンジャーは子どもたちに自然保護官(レンジャー)と一緒に活動・自然環境学習を体験してもらうプログラムです。今後は調べてもらったことを発表してもらう予定もあります。

 

貴重な種や生態系を脅かす種もいました。

子どもたちが何に興味をもってまとめていくか楽しみです。 

 
みんなこれからもよろしくね!

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2015年06月14日H27 姫逃池カキツバタ保全活動【イベント】

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太

松江の宇佐美です。
三瓶山北の原の姫逃池で行われたカキツバタ保全作業に参加しました。

 
 

2006年から続く恒例イベントです。
今年はカキツバタの開花が早く、花が散ったあとの作業となりました。

 

手刈りですっきりしました!

陸上部隊はカサスゲやカンガレイ、ショウブ、アシなどを苅っています。

 

 

綺麗ですが外来種なので苅ってしまいます。

水中部隊は外来スイレンを苅っています。水中はスイレンの根がすごいことになっています。

 

 

ジュンサイの花

ジュンサイの花
夏には周辺にミソハギが咲くそうです。楽しみ!

 

ハラビロトンボ♂ まだ黄色い
ハラビロトンボ♂
散ったカキツバタにとまる若い個体です。これから黒くなります。

 

モリアオガエルの卵
モリアオガエルの卵
たいてい樹上に生むんですが...こちらも壊さないようにきちんと保護しました。

 

猪汁

今年もジュンサイ汁に猪汁など、豪華なお昼を用意していただきました!最高です!

 
 

5/17 姫逃池の様子

↑5/17 カキツバタが咲く姫逃池の様子

カキツバタの保全をはじめて10年がたちますが、順調にカキツバタは増えているようです。

 
今年もたくさんのボランティアの方々に支えられて作業を行うことができました。
ほんとうにありがとうございました。

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2015年06月01日AR国立公園展 島根会場開催中です!

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太


こんにちわ。

  

1年を通して中四国各地を巡回しているAR国立公園展がただいま三瓶自然館サヒメルにて開催中です!

テーマは昨年に引き続き「自然と活動」。写真とパネルで国立公園の魅力と情報を紹介しています。

無料で観れる入口スペースにありますので、登山などで三瓶山に来られた方もぜひおいでください!

  

展示風景

もっとたくさん展示してますよ!

  

姫逃池に咲くカキツバタ

今回はサヒメルさんの裏手にある姫逃池がカキツバタで華やかになる時期の開催です!
こちらもぜひ見に来てくださいね!

  

西の原に咲くアヤメ

西の原ではよく似たアヤメが見られます。

こっちは草原の植物。

  

たくさんの方のご来場おまちしております!

 

~~ 中国四国の国立公園展-アクティブ・レンジャーが伝える自然と活動- ~~

会場 島根県立三瓶自然館サヒメル 島根県大田市三瓶町多根1121-8
期間 5/23(土)~6/21(日) ※6/1~6/5、6/9、6/16は休館
時間 9:30~17:00(土曜は18:00まで)

問合せ 松江自然保護官事務所 0852-21-7626

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2015年05月20日ウミネコの島【島根の自然】

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太




5/20に島根半島・日御碕園地の巡視を行いました。
ここには国の天然記念物に指定されている「経島(ふみしま)ウミネコ繁殖地」があります。



ちょうど孵化前後だったようで、ヒナや卵を抱く親鳥の姿が観察できました。



天然記念物:経島

神主以外は立ち入れない神聖な島です。



植物のほとんど生えない島と思われますので、植物質の巣材はウミネコたちがいずこから運んできたのでしょうか。
よく見るとヒナの姿が見えてきますよ。ヒナが茶色い理由がわかりますね。



日御碕の柱状節理と日御碕灯台

           日御碕園地




経島の柱状の割れ目の地形は「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」と呼びます。
溶岩が冷えて固まる際に収縮して規則的な割れ目ができるそうです。
日御碕園地一帯の岸壁は柱状節理が発達し、歩き回ることができるジオサイトになっています。



島根半島ではこのようなジオサイトが数多く存在し、ジオパーク認定を目指した活動を展開中です。



ウミネコの親子

大人になるとどうしてこんなに目つきが悪くなってしまうのか...



黄色い足、黒灰色の背中、黄色いくちばしに黒と赤の斑
鳴き声は名前の由来の通り「ミャー」ですが、5000羽集まるとかなり騒々しいです。



尾に黒い帯があります。飛んでいるときはこれで他のカモメ類の成鳥と判別できます。



飛ぶ練習でしょうか、とてもかわいいですね。
7月になるとヒナは巣立っていきます。



ヒナや抱卵の様子を観察するには双眼鏡がないと難しいと思いますが、
成鳥同士のケンカやトンビを追い返すシーンなどがたびたび見られますし、鳴き声やコロニーの迫力を感じることができます。



出雲大社から車で20分でアクセスでき、周辺には日御碕神社や日御碕灯台などもありますので、今の時期の観光におすすめしたい場所です。

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2015年05月11日自然公園におけるマナー ~動植物をとらないで!~

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太

今回は最近あちこちで気になる盗掘に関するお願いです。



登山客に盗難防止を呼びかけました

4/29に島根県と合同で船通山で希少動植物違法採取防止パトロールを実施しました。



船通山は水に恵まれ、斐伊川の源流にもなっています。
故に野草が非常に多いのですが、残念なことに盗掘も度々報告されています。



カタクリ(ユリ科)エンレイソウ(ユリ科)

      カタクリ              エンレイソウ

ランやユリのなかまは個体数も少なく、採掘は絶滅の主要因になり得ます。
中には悪気なく綺麗だからと持って行ってしまう方もいらっしゃいます。

しかしそれでは次に訪れる人が見られなくなってしまいます。

カタクリは種から花をつけるまで成熟するまでに7~8年かかります。

軽い気持ちで採取したとしても、回復には長い年月が必要です。



採掘しているところを注意させていただきました ネジバナの花粉を利用するクマバチ

↑三瓶山での採掘の事例



野草は自然の中で見るのが一番綺麗だと思います。盗掘はみんなで防ぎましょう。



==国立公園における動植物の捕獲規制に関する法令==


自然公園法

・国立公園、国定公園の特別地域では指定動植物を許可なく捕獲等は禁止
・国立公園、国定公園の特別保護地区では全ての動植物の捕獲等は禁止

「指定動植物」はそれぞれの国立公園ごとに決められています。


自治体の条例

自治体の条例で捕獲等が禁止されている場合も多々あります。
島根県においても 島根県希少野生動植物の保護に関する条例 が定められています。

(外部リンク:島根県HP)


種の保存法

「国内希少野生動植物種」「国際希少野生動植物種」「緊急指定種」が定められており、
これらの動植物は場所に関係なく許可のない捕獲等は禁止されています。



※指定動植物外でもマナーとして動植物の捕獲等は避けるよう、ご協力お願いします。
 乱獲により生態系のバランスが崩れると、生き物たちは住めなくなってしまします。



 その他特に気を付けたいマナーを4点挙げました。

特に気を付けたいマナー4点



国立公園はみんなが利用する場所です。

マナーを守ってより気持ちの良い国立公園にしていきましょう!

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2015年04月26日第35回 三瓶山山開き【イベント】

大山隠岐国立公園 松江 宇佐美 裕太

日曜に行われた三瓶山山開きの模様をお伝えします。
前年にひきつづき、すばらしい快晴です!



快晴のもと多くの人が参加しました

朝8:00 西の原で神事を執り行いました



祈りを捧げます

今年も安全に過ごせますように。。



このあとは各々で山頂を目指します。
もう登山道には雪もなく、連日多くの方が登ってますよ!



登山道を補修する様子

4/16 登山道整備の様子(三瓶自然館サヒメル職員のみなさん)

冬の間には積雪によって倒木が多く出たり道標が壊れたり...
毎年山開き前にチェックが入ります。ありがとうございました。



定の松で作られた木札が配られました

さて山頂についてみると恒例の記念品が配布されます。先着順売切御免!



さらに今年は山開き第35回記念として神楽が行われました。



手草の連舞

「手草の連舞」

鯛釣り祝三瓶山山開き35周年

「鯛釣り」  恵比須さまが飴を投げるので子どもたちも大喜びでした。



避難小屋の入口に非常用扉がつきました

山頂の避難小屋には凍結対策で扉がつきました。
引戸が開かなくなっても大丈夫です。



巡視の様子

この日は男三瓶~子三瓶まですべての嶺を巡視しました。
国立公園で黄色いシャツを見かけたら、ぜひ声をかけてくださいね!



ヤマエンゴサクミヤマキケマン

25℃の暑さでしたがまだ芽生えの植物が多く、春を感じます。
これからあっという間に初夏の雰囲気に変わっていきます。



西の原のレストハウスも生まれ変わり、この週末に合わせてオープンしました。
なにやら冷たくておいしそうなものが売ってましたよ...!



GWも好天に恵まれますように。

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2015年04月01日春の美保関探鳥会 参加者募集!【イベント】

大山隠岐国立公園 宇佐美 裕太

こんにちわ4月ですね。

春と言えば鳥たちは渡りの時期。
宍道湖のキンクロハジロをはじめとする冬鳥たちは3月のあいだにほとんどいなくなってしまいました。



定点観測場所@鳥ヶ崎

        宍道湖鳥ヶ崎ではつくしがいっぱいでした



しかしながら島根半島ではここからが面白い時期です。
日本海に突き出た島根半島・美保関(地蔵崎)は、日本海側を渡って帰る冬鳥や、

逆に北から繁殖にやってきた夏鳥たちが寄っていく鳥スポットなのです!


松江自然保護官事務所では大山隠岐国立公園・島根半島のことを知っていただこうと、
観光スポットにもなっている美保関灯台周辺でこのたび探鳥会を開催します!



探鳥会チラシ

「興味はあるけれど、野鳥を双眼鏡で観察したことはない」という方は実は多いのではないでしょうか?
今回は双眼鏡も貸し出しますので、はじめてのバードウォッチにもおすすめの企画です。



美保関灯台の周りは短い自然観察路になっており、静かにしていると鳥の方からやってきます。

探鳥会の時間は鳥のゴールデンタイムに合わせて朝7時~と早めに設定しています。



美保関灯台

    (鳥を見た後に灯台ビュッフェで朝食もいいですね・・・!)



先日見に行った際にはまだ渡り鳥には会えませんでしたが、灯台の上でハヤブサ2羽が高らかに鳴いており、目の前を飛んでくれました(写真の鳥はトビ)。




どんな出会いがあるかはその日のお楽しみですね。

たくさんの方のご参加をお待ちしています。




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~春の美保関探鳥会~鳥たちの渡りに出会おう!~

日時:4/19(日)7:00~9:00
集合:美保関灯台駐車場 7:00 ※公共交通機関はありません
参加費:50円(当日保険代)

▼問合せ・申込み
松江自然保護官事務所 0852-21-7626 担当:宇佐美
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※定員に達しましたので募集を締め切らせて頂きました。

 たくさんのお申込みありがとうございます。

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