大山隠岐国立公園 松江
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2017年06月30日国立公園島根半島 「加賀の潜戸」へ潜戸太鼓を奉納する桂島海開きが開催されます!
大山隠岐国立公園 大山淳子
大山隠岐国立公園内島根町加賀にある、加賀の潜戸(かかのくけど)は、
国の名勝・天然記念物に指定されています。
それが今年、指定されてから90周年を迎えます。
加賀潜戸遊覧船でいくことができる
加賀の潜戸は、長い年月をかけ、断層や浸食によってできた
新潜戸(しんくけど)と旧潜戸(きゅうくけど)からなっています。
先日、私も大山隠岐国立公園の魅力の把握のために、乗船してきましたので、
そのときの写真とともに紹介していきます。
新潜戸は、高さ40m、長さ200mの海の大洞窟です。
(写真右:潜戸内から撮影。写真では伝えられないほど壮大な洞窟です。)
神話で、支佐加比売命(きさかひめのみこと)が猿田彦ノ命(さるたひこのみこと)を産んだ場所といわれており、暗い洞窟内で、支佐加比売命は、黄金の矢で洞窟を射ました。その際、開いた穴から光が射し込み、洞窟内が光り輝き、「あゝ、かかやけり」といわれたのが、「加加(かか)」の地名のはじまりで、後に「加賀」と改められたといわれています。(濁らず"かか"と読みます)
射られた金の矢は勢いあまって沖の島まで貫通させ、猿田彦ノ命がこの穴を的に弓の稽古をされたので、この新潜戸から奥に見えている島は的島(まとじま)とよばれています。
船頭さんの素晴らしい腕により、船がギリギリ通れるくらいの幅の入り口を抜けて、洞窟からは、入り口の天井から滴った水の歓迎を受けました。とても冷たく、神秘的な印象を受けました。潜戸内を航行している間もなんだか別の世界に来たような気持ちになりました。
旧潜戸は、西日本唯一の「賽の河原」(さいのかわら)があります。
(写真左:海側からみた旧潜戸。
写真右:旧潜戸内より撮影。フレームに収まらないほどの大きさ。)
賽の河原は、幼くして亡くなったこどもたちが、母・父を想い、河原の石を積み上げるといわれています。積んだ石を、鬼たちが倒していくが、お地蔵様が鬼を追い払い、助けてくれると伝えられています。
新潜戸は神潜戸、旧潜戸は仏潜戸とも呼ばれており、
加賀の潜戸は2つの異なった印象を持つ神秘的な景勝地です。
長いトンネルを抜けて出た先には、こどもたちが一生懸命積み上げたと思われる石の塔が奥の方まで続いています。
こどもたちを想って供えられたと想われるおもちゃや花がたくさん供えられていました。
幼くして亡くなってしまったこどもたち、これから一緒に歩いていこうとしていた親御さんたちの想いも詰まった場所だと感じました。
その加賀の潜戸に向かって、潜戸太鼓を奉納するイベントも用意されている、
桂島海水浴場海開きが、7/9(日)に行われます。
10:30から、桂島で海の安全祈願の後、
11:00から、
海では、漁船・遊覧船によるパレードが、
陸では、加賀の潜戸に向かって、潜戸太鼓の奉納が行われます。
今年の海での安全を願って、ぜひ足を運んでみて下さい。
2017年06月28日国立公園島根半島 北浦海水浴場が海開きしました!
大山隠岐国立公園 大山淳子
6/25(日) 北浦海水浴場で海開き神事が行われました。
清めの雨の中、
海水浴場すぐそばの伊奈頭美(いなづみ)神社で、今年度も事故なく利用していただけるよう安全祈願祭神事、玉串拝礼が関係者により行われ、
浜では、海に安全祈願を行い、榊、御神酒、御神米を海へ流しました。
神事のあとは、地元のみなさん参加による地引き網が行われました。
雨の影響もあり肌寒い天気でしたが、たくさんのこどもたちが力いっぱい地引き網をひきました。
(中には腰まで浸かって網を引く姿も!)
豆アジなどの魚がかかっていて、見つけたこどもたちはうれしそうに親御さんに見せていました。
何年ぶりかの清めの雨にも恵まれて、無事に海開きが行われました。
北浦海水浴場は、遠浅で小さい子どもさんから大人の方まで家族でも楽しめる海水浴場です。
天気のよい日は、エメラルドグリーンに輝く海を、眼でも楽しめます。
また、SUP(サップ Stand Up Paddle boat)というボードの上に立って海上散歩ができるアクティビティもできたり、キス釣りなども人気のようです。
たくさんの方が、安全に海水浴を楽しめますように、改めてお祈りします。
2017年06月21日島根半島の海水浴場 夏を迎える準備始まってます!
大山隠岐国立公園 大山淳子
こんにちは 松江アクティブレンジャーの大山です。
梅雨に入り、最近は気温も上がってきて、
暑い日を過ごすことが多くなってきましたね。
みなさん水分を取って、熱中症には十分お気をつけください。
島根半島には、入り江が多く、ビーチもたくさんあります。
これから大山隠岐国立公園内の島根半島の海水浴場は続々と海開きを迎えます。
みなさんもうそろそろ海で泳ぎたい気候になってきたのではないでしょうか。
先日6/19(月)に、松江市島根町加賀の桂島海水浴場では、海水浴シーズンに供え、海岸清掃が行われ、私も参加してきました。
島根小学校と島根中学校の生徒のみなさん、保護者、関係者のみなさん、島根支所の方、計約250人が参加されました。
約2時間の清掃で、たくさんのごみが集まりました。
みなさんお疲れ様でした。
桂島海水浴場を利用される際は、こういった活動のもとできれいなビーチを使えることを忘れずに、気持ちよく利用したいですね。
桂島海水浴場の海開きは、7/9(日)です。
さて、今週末には、一足早く松江市美保関町にある北浦海水浴場が6/25(日)に海開きを迎えます。
島根半島のビーチは透明度が高いといわれていますが、中でも北浦海水浴場は、遠浅で家族でも楽しめる、山陰屈指の美しさを持つビーチだといわれています。真夏の太陽の下で、エメラルドグリーンに水面が輝くそうです。
午前10時より、海開き安全祈願祭神事が、伊奈頭美(いなづみ)神社で行われます。
玉串拝礼の後、
場所を、東浜へ変え、
海に安全祈願を行います。
神事のあとは、
記念事業として、地引き網を10時半頃から行う予定とのことなので、是非ご見学にお越しください。
なお、地引き網は天候により中止になる可能性もあるとのことですので、ご了承くださいませ。
今後、島根半島にある海水浴場の様子を報告していきたいと思いますので、ご期待ください。
2017年06月09日三瓶山の登山者数の計測に行ってきました
大山隠岐国立公園 大山淳子
こんにちは
大山隠岐国立公園 松江管理官事務所の大山です。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
三瓶山 西の原登山口と北の原にある姫逃池登山口には、
登山者数を把握するためのカウンターを設置しております。
月に一度、どれくらいの方が登山をされたのか、カウンターの計測を行っています。
ちなみに去年一年間の計測の最終結果は、
西の原登山口 12,976人
姫逃池登山口 9,554人でした。
(入山・下山合わせて)
霧が濃かったり、一度に何人かで通られる場合があると、きちんと計測できないこともあるようで、確実な数字ではないのですが、最低でもこれだけの方々に利用していただいております。
これから三瓶山を登られる際は、誤作動を防ぐために
カウンターの前は、お一人様ずつのご通行にご協力下さればと思います。
このカウンターの点検のあと、西の原から男三瓶へ続く登山道をパトロールしたのですが、
その際、「オオスズメバチ」に2回遭遇しました。
2回とも頂上へと続く登山道で、頂上付近でした。
オオスズメバチが3mくらい先にいるのを見つけて、
立ち去りたかったのですが、その道を通るしかなかったので、
距離を取って、しゃがんでスズメバチがいなくなるのを待ちました。
すると、危険を察知したのか、
こちらに近づいてきて、耳の近くを1分近く飛び続けていました。
その間、私はしゃがんだまま耳を押さえてうつむいていたのですが、
その後、危険ではないと判断されたのか、飛んでいってくれました。
幸い刺されることはなかったのですが、
注意喚起という意味で、みなさまにお知らせをしておこうと思います。
遭遇した場合の対処方法を調べたところ、
もしもスズメバチに遭遇したら、
ゆっくりとしゃがむか、姿勢を低くして、
↓
静かにその場を離れることだそうです。
スズメバチは、巣の近くに何者かが近づくと、
①警戒して近くを飛び回ります。
その次の段階に進むと、
②あごをカチカチ鳴らして威嚇してきます。
これが最後の警告で、
③それでも巣の近くにいるとなると攻撃してくるそうです。
速やかに、けれど静かに立ち去りましょう。
もし警戒段階でも、手やタオルではたこうとしたり、大声を出したりするのは、ハチを興奮させてしまうので危険だそうです。
山に入る前の、スズメバチ対策としては、
①黒い服を着ない → 黒いものをより攻撃する習性がある
(白い服を着ているからといって攻撃しないわけではない)
②香水やにおいの強い整髪料をつけない → 興奮を誘う
といったことがあります。
これをしておくと全く遭遇しなくなるというものではありませんが、
出会う確率を下げるために気をつけておいた方がよいと思います。
スズメバチの被害に遭うことなく、楽しい登山を楽しんでいただければと思います。
では、先日見かけた、三瓶山のヤマツツジの写真でお別れしたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
2017年05月24日5/21(日)クリーン三瓶に参加してきました!
大山隠岐国立公園 大山淳子
はじめまして
大山隠岐国立公園松江管理官事務所に、5/1に着任しました大山淳子です。
残念ながら、だいせん、ではなく、おおやまと読むのですが、これも何かの縁だと、何かに導かれてここにやってこられたのかな、と思っています。
これから島根半島東西部、三瓶山に関する情報をお届けしていきたいと思っています。
また満喫プロジェクトという、外国人の方にも国立公園をもっと楽しんでもらうという取り組みの担当にもなりましたので、そちらに関する情報なども今後発信していきたいと思います。
よろしくお願いします!
さて、今回は、
5/21(日)に参加してきました「クリーン三瓶」についてお伝えしたいと思います。
天気がよくて、三瓶山がくっきりと姿を見せてくれました
今年で38回目の開催となる「クリーン三瓶」は、文字通り、三瓶山を、ボランティアで集まって下さったみなさんで清掃するというイベントです。
清掃場所は、西の原、浮布池、お手植えの松、山頂、三瓶自然館、三瓶外周路の各周辺です。
開会式の様子
しかし、うれしいことに、このイベントのおかげだったり、三瓶山を利用されるみなさまのおかげだったりで、最近は清掃するゴミが減少傾向にあるそうです。
そこで、前回に引き続き、私が参加した班では、西の原で外来植物のブタナの除去を行いました。
島根県立三瓶自然館の井上さんの説明を受け、ブタナの除去を行います。
ブタナは、見た目はタンポポに似た、ヨーロッパから来た外来植物です。
なぜ除去をしないといけないのかというと、外来種であるブラックバスが日本の魚の生息場所を圧迫するように、本来日本で生育する生物のすみかをブタナが圧迫しているからだと、井上さんが説明下さいました。
タンポポとの見分け方は、
タンポポ→茎が茶色
ブタナ→茎が緑、だそうです。
切れ込みの入った毛が生えているような葉を持っています。
よく見ると、一面ブタナに覆われているといっても過言ではないかもしれません。
スコップで掘り、根から取り出します。
これがなかなか力のいる作業です。
しかし、ブタナ根絶のためにせっせと作業をします。
この日は、本当にいい天気で、熱中症に注意しながら、作業をしました。
葉を摘み取るだけでも、綿毛が拡散するのを防げるため有効だそうです。
みなさんのおかげで、2時間の作業でこんなに集まりました。
みなさん本当にお疲れ様でした!
また、別の班では、三瓶山の草原景観を守るために昨年度山麓の西の原登山道脇で伐採した木の運び出し作業を行いました。
その木は、今年度から三瓶山麓にある三瓶バーガーさんのご協力で、薪として販売し、一部を三瓶山の自然環境維持のため「島根社会貢献基金」に寄付してくださることになりました。
軽トラック約4台分の木を運び出しました。
店舗一階部分で販売されます。
さらに、三瓶バーガーさんのご厚意で、今回参加して下さったみなさんにバーガー100円引きのクーポンの配布がありました。
今回のクリーン三瓶の日から、三瓶山景観維持のために、販売したハンバーガー1個につき1円の寄付もして下さることになりました。
そのクーポンを使い、お昼は三瓶バーガー。
おいしくいただきました。
みなさんで力を合わせて作業をし、かなりのブタナを除去できたと思いますが、まだまだあります。
こうやって実際に作業をして、本当に多くのブタナが繁殖していて、本来ここに生息しているはずの植物のすみかを圧迫しているのだなと、実感しました。
そういった植物がのびのびと本来の場所で暮らせるように、これからもこういった活動に参加していきたいと思います。
この日記を読んでくださったみなさんも一緒に参加してもらえると嬉しく思います。
読んでくださりありがとうございました。
2017年02月02日【日御碕】 和布刈(めかり)神事
大山隠岐国立公園 松江 森上亜依
こんにちわ! 松江自然保護官事務所の森上です。
気がつけば1月もあっという間に終わり、2月になりました。
寒い日が続きますが、暦の上ではもう春ですね。
そういえば、先日プライベートで松江市内にある、とある神社に
参拝した際に梅の花が満開に咲いているのを見かけました。
寒い中、一生懸命花を咲かせ、参拝者を迎えてくれる姿に、
「 三寒四温 」
なんとなく、春の訪れを感じるかのように聞こえますが
本当の意味は少し異なり、冬の言葉であると教えてもらいました。冬季に、寒い日と暖かい日が繰り返しやってくる様を現すようです。つまり、ここ数日のぽかぽか陽気はある意味、「疑似春」 なのでしょうか??
毎年、いち早く春を知らせてくれる梅の花。
そして疑似春に、暦の上での立春・・・う~ん、やっぱり春が待ち遠しい!!
何はともあれ、春はすぐそこ!!( のはず!笑 )
2月に突入しましたが1日1日を大切に過ごしてゆきたいと思います~!
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【 大山隠岐国立公園 島根半島西部エリア:出雲日御碕 】
2月1日(水)日御碕宇竜地区 宇竜港周辺
日御碕地区で伝統的に行われている、豊漁を祈願する早春の神事である
「和布刈(めかり)神事」に私も参列させて頂きました!
ウミネコの繁殖地でも知られる、日御碕ですが、この和布刈神事のいわれには
そのウミネコがもたらす、興味深いストーリーがあります。
【 和布刈神事のいわれ 】
成務天皇6年旧暦5月の早朝、1羽のウミネコが潮のしたたる和布(わかめ)を
口にくわえて飛んできた。そして、日御碕神社の欄干に何度もその和布を掛けたので、
神主がこのことを不思議に思い、神前にお供えし、そしてそれらを水で洗い乾かしたら
和布になったという。
そのような故事にならって、以来毎年旧暦正月の5日に、宇竜港・権現島の
熊野神社で「和布刈神事」が行われています。
権現島は女人禁制で、神事の際には御渡海(ごとかい)神事といって、地元の漁船が大漁旗を立て
神官、宇竜区長、来賓の方々を乗せて島へ渡り、そこで今年初めての和布を刈り、神前に
お供えして和布刈神事の御祭典が執り行われます。
また、なんといっても神事のみどころであるのが、祭典終了後に権現島より御舟で岸へと戻る際、
権現島で待機していた赤下帯姿の裸役の若者たちが、寒風吹きすさぶ中、海に飛び込み
岸に向かって泳ぎ帰り、舟と岸の間に桟橋を掛け、関係者の上陸を助け神事を終える、という光景です!
13時から御渡海神事が行われました。
大勢の方々が見守る中、神官さん・区長さんを先頭に、来賓の方々が舟へ乗り込みます。
そして、対岸にある権現島へ渡ります。島にある熊野大社で祭典が執行されます。
地元の保育園の子供たちや小学生、地域の方々、そして県外から訪れた人など
多くの方々が見守る中で、神事がはじまりました。
関係者の方々が権現島へ渡られ、祭典が執行されている間、
待機中ということもあって、広島から来られたというカメラマンの男性二人組と
出雲からお越しの神事を巡られているという女性と、少しお話をさせて頂きました!
その3名の方に、どのように神事を知って来られたんですか?と尋ねたところ
みなさん共通して、インターネットで調べてやってきました!と言われていました。
さすが!!!!インターネットですね!!!
また、今回の神事ではみさき.comさんや、日御碕コミュニティセンター実行委員会さんなどが
主体となって、和布刈神事をテーマとした俳句の募集やフォトコンテストを開催していたこともあり
大勢の方々で賑わっていました。
広島県からお越しの男性お二人は、今回の旅を通じて日御碕が大山隠岐国立公園エリアで言うことを知ったとのことで、引き続き国立公園エリアの絶景を写真に収めて帰ります!!と仰られていました。
(ありがとうございます!我々も、大山隠岐国立公園のPRにしっかりと努めていきます!!)
そうこうしているうちに、熊野神社での祭典を終えた関係者の方々が
舟に乗り込みだし、権現島から対岸へ移動されはじめると、いよいよクライマックスです!!
団長をはじめ、7人の代表の方々が 神社に向かって礼拝し、順番に海の中へ飛び込みます。
大勢の観覧の方々が見守り、子供たちの「がんばれ~!がんばれ~!」という温かい声援の下で
岸を目指して泳いで海を渡ります。
男性方が無事に岸に着くや、いなや拍手喝采。
関係者の方々も岸に戻り、こうして和布刈神事も終わりを迎えます。
日御碕、早春の風物詩である和布刈神事。
古くから伝わる習わしが今もなお、受け継がれており、豊漁を祈る神事を経て
ようやく出雲のワカメの刈り取りが解禁になるといいます。
さすが神話の国出雲ですね。
このような貴重な神事に参列でき、本当によかったです!
ぜひ一度、出雲の地で、神話を感じる感動体験を味わってみてはどうでしょうか!
PS.この日は地域の方による、お接待のふるまいもあり、わたしも頂きました*
あったかくて、美味しくて、...ごちそうさまでした!!
2017年01月13日明けましておめでとうございます。
大山隠岐国立公園 森上亜依
新年、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
みなさん年末年始はどのように過ごされましたでしょうか?
私は年末年始、登山に明け暮れていました。
"元旦はやっぱりご来光を拝みたい!"ということで、大山隠岐国立公園である伯耆大山にプライベートで行ってきました。
山頂では、新年をお山で迎える多くの登山者の方々で賑わっていましたが、
当日は視界がとても悪く、ガスが抜ける気配のない状況でした(残念!)
しかし!!多くの方々の念が通じたのか、ほんの一瞬だけガスが抜けて、
剣ヶ峰まで続く、厳しくも美しい稜線が顔を出してくれました。
待ち望んでいたすばらしい景色に、思わず胸が熱くなりました。
(※厳冬期の登山は危険も伴います。十分情報収集して計画を立て、正しい装備で行いましょう。)
(2017/1/1 伯耆大山弥山より)
さて、2017年は酉年です。
国指定鳥獣保護区である宍道湖に集う渡り鳥たちも寒空の下、穏やかに過ごしているように感じます。
そして今年はよりいっそう、島根エリアの豊かな自然や景色、生き物などをご紹介していきたいと考えます。
また、みなさんにとって開運鳥(とり)込める一年になりますように!
私自身もアクティブレンジャーとして、日々精進していきたいと思います。
(羽ばたくコハクチョウ) (17/1/5 日御碕より西の空に彩雲をみる)
2016年12月22日はじめまして!松江アクティブレンジャーです!
大山隠岐国立公園 松江 森上亜依
松江自然保護官事務所の自然保護官補佐として11月1日より着任致しました、森上です。
大山隠岐国立公園の島根エリア、三瓶山・島根半島、
そして鳥獣保護区である宍道湖が業務の担当になります。
プライベートでも毎週末、大山隠岐国立公園に通うほど
このエリアの豊かな自然環境、山岳の大ファンです。
これからは大山隠岐国立公園のアクティブレンジャーとして、
島根エリアのさらなる魅力発信に努めていくと共に、
これから先も人と自然とが上手に共生していくことができるような環境整備に
取り組んでいきたいと考えます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【三瓶エリア】
12.15(木)前日の寒波により早くも、三瓶は雪に覆われました。写真は西の原から男三瓶までの登山道中です。個人的に冬の雪に覆われる頃の山が好きです。自然が本来あるべき姿を物語っているかのようで、その美しさに魅了されます。
これから本格的にシーズンインする冬山ですが、その美しさと恐ろしさは紙一重なところがあるので、十分な知識と経験、計画と装備が必要ということを改めて確認しましょう。
一方で、三瓶山では、気軽に楽しく冬山を楽しむ体験イベントが催されるようなので、要チェックです!
【島根半島西部エリア】
12.21(水)の現場の風景です。海が穏やかな1日でした。
この時期、早朝にはウミネコの大移動が見られます。経島はウミネコの繁殖地として国指定を受けている地です。11月上旬、彼らが遙か北の海からこの地へ飛来してきます。再びこの地を飛び立つまでの間、マナーを守りながら、暖かく見守りたいと感じました。
これからアクティブレンジャーとして、大山隠岐国立公園島根エリアにおける活動や取り組みなどを
発信していきたいと思います。引き続きよろしくお願い致します。
2016年08月12日【イベント報告】子どもパークレンジャーin宍道湖
大山隠岐国立公園 大利茜
身近な自然環境について体験し学ぶ「子どもパークレンジャー」が、
島根県松江市の「宍道湖(しんじこ)」でも開催されました。
★子どもパークレンジャーとは?
http://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/about/index.html
★宍道湖について
国指定鳥獣保護区であり、ラムサール条約によって国際的に重要な湿地であると認められています。
希少な湿地生態系が残る場所として、宍道湖とその周辺の湿地は日本の重要湿地500に選ばれています。
宍道湖のカワセミ(3月撮影)
今回の子どもパークレンジャーのテーマは『宍道湖を知ろう、触ろう、伝えよう』。
生活の中に当たり前にある宍道湖について、"知って、触って、伝える"体験をし、
研究の結果をまとめて、夏休みの自由研究等にも活かしてしまおうという企画です。
教えてくれるのは阿部先生!
宍道湖の生きものや自然環境のスペシャリストです。
【1日目:7/22宍道湖西岸(宍道湖グリーンパーク】
ここは宍道湖の上流にあたる場所です。
任命式の後、ヨシの生えている湖岸で水中の動植物について調べました。
水質調査や生き物調べ、観察メモ。
子どもたちはどんどん宍道湖の生き物に興味がわいていっている様子でした。
【2日目:7/27宍道湖東岸(千鳥南公園)】
ここは宍道湖の下流です。
1日目の上流側と、環境や水質もずいぶん違います。
どんな生き物がいるのかな?
【3日目:8/10宍道湖北岸中央(秋鹿道の駅)】
最終日は宍道湖のほぼ中央にあたる場所です。
阿部先生から今日のポイントを伝授してもらい、さっそく水質調査です。
砂浜の環境では、生き物たちはどんな様子なのかな?
秋鹿道の駅をはさむように、「秋鹿川」と「岡本川」が宍道湖に流れ込んでおり、
この2本の川の河口についても、生き物の調査を行いました。
秋鹿(あいか)川 岡本(おかもと)川
【まとめ】
そして最後に、研究成果のまとめ作業です。
この日採取した生き物の観察メモを書いたり、夏休みの宿題用にタイトルやテーマを考え、
ノートや模造紙にまとめていきます。
みんな一生懸命に、図鑑を開いたり、顕微鏡やビデオカメラを使って観察したりしていました。
ハゼやドジョウなどの魚類、カエルなどの両生類、カモなどの水鳥、猛禽類、貝、水草、エビやカニ、トンボやヤゴ、アメンボやタイコウチなどの水生昆虫、ライギョなどの外来種まで・・・
全3回で本当にたくさんの動植物を発見しました~!
そして最後に、3日間がんばったみんなへの「修了式」がありました。
宍道湖のさまざまな環境や生き物について学んだ皆さんは、
もう立派な「子どもパークレンジャー」です。
これからも宍道湖の自然にふれ、たくさんの人にその素晴らしさを伝えていってくださいね!
ご参加くださった皆さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。
7/8(土) に、第一回日御碕子どもパークレンジャーを開催しました。
そもそも、子どもパークレンジャーって初めて聞く方もいらっしゃると思います。
その前に私たちレンジャー、アクティブレンジャーについて触れたいと思います。
私たちアクティブレンジャーは、国立公園の自然保護官・管理官とも呼ばれるレンジャーの仕事をサポートすることが仕事です。
レンジャー=(イコール)パークレンジャーです。
そのレンジャーの仕事とは、管理事務所によって内容が変わったりもしますが、
・公園内の植物や動物の保護の為の調査
・公園内の環境省が制作した設備の整備や維持
・公園内の施設の安全確認やパトロール
・公園内に何か建造物を建てたりやイベントが行われる場合、自然への影響がないかなどの確認
などです。
そういったことのサポート(特に現地に赴いての活動)をしているのが、アクティブレンジャーで、
小中学生を対象にレンジャーやアクティブレンジャーと一緒に自然の中で活動して、その体験から自然の素晴らしさを感じて学んでもらうのが、子どもパークレンジャープログラムです。
そこで、今回は、
日御碕コミュニティセンターさんが毎年行っている小学生向けのプログラム「海の学校」に、環境省も加えていただき、いつものプログラムにさらにもう少し自然の素晴らしさを学ぶ要素を加えて子どもパークレンジャーを開催させていただけることになりました。
全部で三回開催する予定で、
第一回が7/8(土)に島根県出雲市の北端、島根半島の西の端にある日御碕のおわし浜で開催されました。
日御碕コミュニティセンター長あいさつ 瀬川自然保護官によるこどもパークレンジャーの説明
三部構成で、
シーカヤック体験、海辺のいきもの観察、サザエの殻積み上げ大会・実食が行われました。
シーカヤックでは、島根半島、主に日御碕・桂島でスクールやツアーをしておられるガイナカヤックスのスタッフのみなさんの指導の下、自然の楽しさを学んでもらいました。
ほとんどのこどもたちが初めての体験で、海のスポーツの楽しさ、練習すると上手くなっていくこと、ルールを守るからみんなで楽しめることなど学んでくれたのではと思います。
終わりの時間が近づくころには、初めてとは思えないほどみんな上手にカヤックを乗りこなしていました。
海辺のいきもの観察では、(公社)日本技術士会会員の田中先生の指導の下、どんないきものが海にいるか、実際にこどもたちにタモで捕まえてもらい、捕まえたいきものを先生の解説のもと、みんなで観察しました。
貝なのに水が嫌いなタマヒキガイや、カメノテ、ウミウシ、ウニなどいろいろないきものがいました。
二班に分かれて観察をし、それぞれいろいろないきものを見つけることができました。
いきものを探した海岸には少なからず海からの漂着物やごみがあり、ゴミ拾いをしました。
そのゴミを、海の上にも浮いていたらどのように見えるか鳥や魚の気持ちになって考えました。えさと間違えて食べてしまう可能性、最終的にはその魚を人間が食べることになる危険性も教えてもらい、ゴミを捨てない大切さを教えてもらいました。
観察後、捕ったいきものは海へ帰しました。
サザエの積み上げ大会・実食では、自然のいきものは同じ種類でもいろいろな形をしているということ、自然のものを使って遊ぶ楽しみ方、自然の恵みをもらって生きているということを学んでもらえたと思います。
今回の活動で、新しく友達ができた、もっと観察がしたい、シーカヤックが印象に残ったといった感想をアンケートに書いてくれました。
自然の中でいろいろと体験したことによって、みんなそれぞれにとって心に残るもの、自然の素晴らしさを感じる経験になってくれたと思います。
最後に、子どもパークレンジャーの手帳を参加してくれたみんなに手渡しました。
観察ノートが含まれているので、今回の体験をきっかけに植物・鳥・昆虫などの観察に興味を持ってくれたら、その手助けになればと思います。