足摺宇和海国立公園 土佐清水
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2017年11月16日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑫ 挑戦に次ぐ挑戦!
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
日が短くなって、就寝時間が1時間くらい早くなった土佐清水の谷吉です。こんにちは。
毎度おなじみのヤブツバキ再生プロジェクト!
今回は「初めての鉢上げ!汗と涙の共同作業」と
「中浜小12名、種まきに挑戦!」の2本でお送りします。
【11/1鉢上げ】
1年前に蒔いた種は、立派な苗に生長しました!
2016年度の種はツバキ以外の植物も併せて、全部で約5000。苗にして約3500本。
これをすべてポットに移し替えていきます。
第1回目となる今回は、牧野植物園のアドバイザーの方に来ていただき、
正しい鉢上げの仕方を教えていただきました。
私は初めての作業ばかりでしたが、参加された皆さんにとって、こういう作業はお手の物!
うんうん頷きながら聞いてらっしゃいました。
ポットに基本パーツを入れる 用土を混ぜる 苗を移植する
工場のラインのように、分担作業でパーツが組み合わさり、
ものすごい速さで仕上がっていくポット苗。
13時から始め、ノリにのって(引くに引けなくて?)16時まで頑張った結果、
3時間この人数でやり続けて約1450鉢・・・のこり約2000鉢分・・。
この作業が今までで一番時間も労力もかかっている気がします。
そして、思い出してほしいのが、前回のツバキ記事。
そう!
2017年はツバキだけで、すでに13000粒以上を蒔いているのです!
来年の作業量を考えると、ちょっとゾッとしますね。
【11/6中浜小種まきデビュー!】
お次は、小学生の挑戦!
前回記事で足摺小学校も行った種取り&種まきを、
4月から一緒に活動してくれている中浜小学校と行いました。
時期が遅く、残念ながらツバキの実は採れませんでしたが、
今年分で不足中のシャリンバイを探してもらいました。
最初はシャリンバイなんて知らなかった子たちも、
一度見たら、すぐに他の樹と見分けられるようになりました。
秋晴れで、絶好の収穫日和!仲良く種を採っていきます。
例に漏れず種取りは白熱し、12人で718粒のシャリンバイをゲットしました!
取り終わったら皮をみんなで剥いて、クリーニング。
この作業がなかなか大変!
種を蒔き終えたら記念撮影です。
さぁ、しっかり世話をして、冬を無事に越せるかな?
さらなる挑戦の道が見えてきたヤブツバキ再生プロジェクト。
さて、残りの鉢上げ、がんばりますよぉ~!!
2017年11月14日【紅葉情報】今が見頃!滑床渓谷
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
朝夕の冷え込みに、すでに負けてしまいそうな土佐清水の谷吉です。
しかし!この寒暖だからこそ楽しめる、
あのシーズンがやってきました。そう、紅葉です!
今回は、足摺宇和海国立公園内で、このシーズン最も人が訪れるスポット
「滑床渓谷」から紅葉風景を紹介します!
(昨年度は、成川渓谷や高茂岬も含めた記事で紹介しています)
紅葉状況は、11月9日現在で、色づいたものもあれば、これからのものも!
1週間程度は見頃が続きそうです。
森の国ホテルさんの公開している下のマップを利用して
(地図下の)万年橋を起点に、オススメコースも併せてのご紹介です!
初めての方におすすめなのが、万年橋ー雪輪の滝(片道40分)コース。
少しアップダウンもありますが、紅葉する樹木を楽しみながら、
滑床の名所、雪輪の滝を楽しめるコースです。
AMだけ/PMだけ滑床で、といった時間制限がある方にもおすすめです。
少し足を伸ばしたい方におすすめなのが、万年橋ー千畳敷(片道70分)コース。
雪輪の滝以外にも絶景ポイントの多い滑床を、
ゆっくり散策しながら堪能したい人には、是非足を運んでほしいコースです。
お弁当やおやつ持参で、ピクニック気分を味わってみては?
私は、他に目的があったので、三本杭まで行ってきました。
こちらは5~7時間の登山コースですので、健脚の方向けです。
滑床渓谷沿いをまっすぐなぞるように登り、 尾根筋の葉が落ちたブナ林を抜けると、
鬼ヶ城山系でも格別に景色が良いと評判の三本杭です。
天気に恵まれ、360度の大パノラマが満喫できました!
山頂付近は、毎年11月3日頃がブナの紅葉の見頃だとか。
最後に
*季節の変わり目で天候が変動しやすい季節です。
気象条件に注意し、携行品も冬物を取り入れると安心!
*滑床渓谷は15:30から薄暗くなります。
時間に余裕を持ったコース設定が◎!
*遊歩道でも、滑りやすいところや倒木があります。
しっかり足下に注意して、けがをしないよう散策を楽しみましょう!
2017年10月31日篠山deモニタリング&バケツリレー!
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
台風やら秋雨前線やらで、秋を楽しむより
カビとの戦いに追われていた、土佐清水の谷吉です。
さてさて、8月の山の日にイベントを行った篠山!
アケボノツツジの花を楽しむ春以外でも、夏山の楽しみをご紹介しました。
今回は、そのイベントでも体験してもらった「モニタリング」と「バケツリレー」を含む、
実際の保全活動の様子を届けします。
活動するのは篠山観光開発協議会のメンバー。
年に数回集まり、繁忙期のパトロールや、モニタリング、バケツリレー(覆土)、
鹿よけの柵の修繕などを行い、篠山アケボノツツジの保全活動を行っています。
ここに、今回は植物の専門家、愛媛新聞記者なども加わって総勢16名での活動になりました。
山頂に到着したら、4つの班に分かれて調査開始。
最初のミッションは「モニタリング」。
最近テレビなどでも使われ、なじみのある言葉になりましたが、要は「観察」すること。
毎年同じアケボノツツジの木や、その子どもたちを追いかけて、
その成長や衰退を観察しています。
爪の先ほどの芽を探し、マーキングしていきます。
地面に這いつくばって観察すると、
消えてしまった芽もあれば、新しく芽吹いた物も見つかりました。
まだまだデータが少ないので、これから記録を重ね、
変化にいち早く気づけるよう、観察を続けていくことが大切です。
もう一つが「バケツリレー」。
花が美しいアケボノツツジですが、視線を下に下げると・・
斜面では土が流れ、アケボノツツジの根が露出してしまっています。
1本1本は細いこの根も、栄養分を吸い上げる重要な役目を担っているのです。
そこで、その根を覆う土を「バケツリレー」で運ぶわけです。
人数がたくさんいても、なかなかの重労働。今回は16名が一丸となってリレーしました。
これから先も、アケボノツツジの花を楽しめるように、
まだまだ模索段階ですが、地道な一歩を踏み固めているところです。
今は協議会で行っている保全活動ですが、
地元の人や篠山やアケボノツツジを愛する人たちにも、こういった活動を知ってもらい、
一緒に歩んでいける道にすることが、次なるステップとなりそうです。
2017年09月29日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑪ ツバキ収穫大作戦!
足摺宇和海国立公園 土佐清水 谷吉萌
秋雨の季節はカビとの戦いな土佐清水からこんにちは!
いよいよ昨年の育苗開始から一年が経とうとしているヤブツバキシリーズ。
試験的な育苗を経て、今年度からは年に1万本の育苗を目標に、
4年内に4万本の苗を揃えよう、という大きな道筋が定まりました。
ということで、1万という途方もないような数字に立ち向かうべく、
またしても種子集めの季節がやってきました!
学校との連携や、他活動・新聞でのアピールもあり、
なにより地元の盛り上がりが後押しとなって、
9月21日の種子採取には22人もの方が集まり、約5400粒もの種が集まりました。
滑り出しは好調です!
また、シリーズ前回の投稿でお知らせした清水中2年生は、
9月26日に足摺岬での実習を行いました。
最初に前回授業の復習として、足摺岬ヤブツバキを取り巻く環境を歩いて見て回ります。
実際にびっしりメダケが生えている場所を見て「やば!」の声も。
その後は、足摺岬の園地内を歩き回り、自分たちの手で実を取り、種を取り出す作業です。
集めたら、しいなや虫食いのある種を取り除いて、プランターに蒔いていきます。
総勢80名以上の手で、約6900粒という大きな数字が達成され、
この数には、生徒さんからも満足げな笑みが浮かびました。
9月28日には、今年度はじめからツバキについて学び始めている
足摺岬小学校のみなさんも、種取りと育苗を開始しました。
足摺岬に立地している、という地の利を活かして、
学校の近くでツバキの実を集め、20人で501粒集めました。
しっかり水やりをして、立派な苗に育ててくれるでしょうか?
(同じく春から活動を始めた中浜小は11月に行う予定です)
種は植えたものすべてが芽生えるわけではなく、
ツバキに関しては約7割程度の発芽率というデータがこの1年で出ました。
つまり、目標の10000本の苗のためには14000粒以上の種まきをしなければならず、
あと1500粒はとる必要がありますが、このペースで行けばすぐに完了しそうです!
たった3回の活動で早くも約13000粒の種が収穫できてしまいましたが、
そこに携わった120人以上の人手を考えると「ひと」の大切さをひしひしと感じます。
足摺岬小学校のみなさん 中浜小学校のみなさん
地元のみなさん 清水中学校2年生のみなさん
1年を経て大きく広がった足摺岬ヤブツバキ再生プロジェクトの輪。
これまででできあがった繋がりを確かなものにしながら、
さらに大きくしていくための、次のステップが見えた気がしました。
2017年09月27日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑩ 挑戦者新登場!
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
いよいよ秋めいてきた土佐清水からこんにちは!
すくすく育っている事務所前のツバキをご紹介した前回のツバキシリーズ。
今回は、9月から新登場の助っ人たちのお披露目です。
やってきたのは、土佐清水市の新地名「清水が丘」にある清水中学校です。
この清水中学校の2年生が、ウワサの助っ人さんです!
2年生の総合学習テーマは「清水のために行動できる自分になろう」。
これに、ヤブツバキ再生プロジェクトがどう絡んでいくのか?
第1回授業のようすとともに、この疑問の答えについてお話しします。
第1回目の授業は中学校で行いました。
3つのクラスが一堂に会し、まずは、土佐清水の「いいとろこ」を考えてみます。
海や緑などの自然や、魚や野菜といった食べ物、
お祭りや人付き合いなど、たくさんの「いいとろこ」が出てきました。
次は、これらの「いいとろこ」はどうやってできたのかを考えていきます。
ここで例として登場するのが足摺岬のヤブツバキ。
観光スポットとして立ち寄る方も多い足摺岬。
そこに色を添えるツバキ自体も市の花であり、
もちろん、生徒さんからも「いいところ」としてあげられていました。
では、この足摺ツバキはどうやってできたのか。
どうやって足摺岬が作られたのか、という大地の成り立ちから見た足摺岬についてや、
なぜ足摺岬にツバキ林ができたのか、という歴史的・文化的な背景を知ってもらいます。
こうして、「いいとろこ」はどうやって成り立っているのかを紐解くと、
その魅力を構成してきた人や自然のうごきが感じられ、
よりいっそう魅力が引き立つんじゃないか、という投げかけをしました。
授業おわりの振り返りでは、
「今まで土佐清水の魅力について考えたことはあったけど、
なぜなのか、まで知れて良かった」
「ただ魅力を知っていても、成り立ちを知らないと
十分に魅力を伝えきれないことがわかった。そう考えると知らないことだらけ」
「文化や自然など、素晴らしいモノが多くある。自分たちが守らないと」
など、魅力に感じる物事そのものだけでなく、
奥行きをみる視点が養われたように見受けられました。
この総合学習の目的は、
こういったバックグラウンドを含めた土佐清水の「いいところ」すべてが、
自分たちの生まれ育った土佐清水なんだ、という誇りに繋がること。
そして、その清水のために何かできないか、
ということを考えてもらうことが最終目的です。
今回中学2年生から、これだけのふるさと自慢が出ました。
この魅力を守っていきながら、さらに磨き上げるための
自由なアイデアが生まれる授業にしていきたいと考えています。
そのための実践として、次回授業は実際に足摺岬に行き、
足摺ヤブツバキの現状と、その保全活動の実習を行います。
2017年09月22日第27回 コーラル&フィッシュウォッチング!
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
一雨ごとに、暑さが和らいできた土佐清水からこんにちは。
そろそろ泳ぎ納めした方も多いのではないでしょうか?
今回は、晩夏に海を満喫した大月地区パークボランティア(以下PV)の
主催イベントの様子をお届けします。
今年で27回目になる「コーラル&フィッシュウォッチング」というこのイベント。
豊かな大月の自然を愛する大月PVの、
大月の魅力を町内外の人に伝えたいという思いからスタートしました。
お昼過ぎに集合し、まずは開会のご挨拶。
今回の参加者は町外の方がほとんど!
PVメンバーの家族・友人から、遠く県外から聞きつけて参加してくださったかたもいました。
もちろん初めて大月の海で泳ぐ方もいらっしゃるので、泳ぐ前に少しだけお勉強!
毎年好評の黒潮生物研究所・シュウ先生による海の勉強会です。
知られざる海の魅力を学んだ後は、いよいよ実践。
お待ちかねのシュノーケル体験です。
グループに分かれて、PVメンバーに教えてもらいながら大月の海へ!
初めてのひとも、常連さんも、みんなで一緒に海の中を堪能します。
気持ちよく泳いだ後は、さっぱりシャワーを浴びて、夕方からは懇親会。
こちらもPVメンバーが中心になって用意したご馳走がずらりと並びます!
PVメンバーが地元でとった魚を華麗に捌いた新鮮なお刺身や、
地元婦人会が用意してくれたイヨ飯(魚飯/魚の炊き込みご飯)、
そして、夏の風物詩・流しそうめんなど、海山里の幸が目白押しです。
あたりも真っ暗になり落ち着いた頃合いで、
参加者・主催者入りまじりの自己紹介+一芸披露。
ゆっくり一日かけて親睦を深めたおかげか、
気の置けない友人や、里帰りした子どもや孫を迎えたような雰囲気でした。
天気にも恵まれ、楽しい集いにおいしいご飯。
夏の締めくくりにふさわしい時間を提供し、
参加者それぞれに、海の思い出をプレゼントできたのではないかと思います。
2017年08月31日✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ 近況報告
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
まだまだ夏を満喫したいような、
秋の涼風が待ち遠しいような、そんな土佐清水からこんにちは!
最近ご無沙汰していたヤブツバキシリーズ。
今回は、久々に当事務所のヤブツバキたちの成長具合をご報告です。
3月のAR日記では、小さな芽がちらほら出ている程度でしたが、
な、な、なんと!
しばらくお知らせしていない間に、まるでジャングルのような有様です!
目を(芽を?)疑うかも知れませんが、これは紛れもないツバキ。
5月から定期的に撮影したものを時系列で追ってみると・・
3月半ばのこの状態から → 1ヶ月ごとにこんなに変化が!
(↑2秒ごとのコマ送り画像です↑)
シャリンバイやトベラなど、同時期に蒔いた他の植物と比べてみました。
ツバキの5月以降の快進撃は目を見張るものがあります。
5月半ばから始めた施肥によって、一気に発芽してきました。
9月以降は、ツバキ関連の動きがまたまた活発になります。
昨年から育てた苗が大きくなってきたので、ポットに植え替える地道な作業もあれば、
今年植える分の種とり(ツバキは1万本!)もしていきます。
そして、2学期を迎える学校関係では、
引き続きツバキプロジェクトに関わってもらう足摺岬小学校・中浜小学校に加えて、
強力な助っ人たちも新たに登場する予定です。
昨年度の活動初めから約1年を迎え、
次のステージを迎えるヤブツバキ再生プロジェクト
今後の続報に、乞うご期待です~!
2017年08月18日【イベント報告】篠山満喫1DAYツアー!
足摺宇和海国立公園 土佐清水 谷吉萌
少し前に花火大会のあった土佐清水からこんにちは!
先日ご紹介したイベント「篠山満喫1DAYツアー!」が無事終了したので、今回はその報告です。
イベントの趣旨は、「山の日」に合わせて
足摺宇和海国立公園を代表する山の一つ、篠山に親しむことです。
ただ登るだけではなく、オリエンテーリングゲームを通して、
『篠山の歴史・文化を知ってもらう』
『現在行っているツクシアケボノツツジの保全活動についても体験を交えて知ってもらう』
『さらに、周辺地域のおすすめスポットも紹介する』
→篠山全体を満喫してもらいたい!という内容。
全部で16名の方が参加してくださり、下は4歳から上は69歳まで!
まさに、老若男女のつどいになりました。
簡単に開会の挨拶と自己紹介をしたら、まずはウォームアップがてら30分ほど歩きます。
年齢差も、日頃の運動量もばらばらですが、ゆっくりと周りの景色を楽しみながら登ります。
30分で、篠山の7合目に到着。
ここで、「山(下)」と「谷(吉)」チームに分かれます。
今回は、豪華景品のかかったチーム対抗戦です!
山頂までの間に計10問のチェックポイントが設けられ、
そこでクイズやミッションをクリアするごとにポイントが加算されます。
たとえば、7合目にある「大杉」。この樹齢と幹周を当てるクイズ。
みんなで手をつないで、それぞれの身長を足してみます。
答えは山頂で、ライバルチームと一緒に答え合わせ。
より近い方がポイントゲットです。
保全活動を体験してもらうミッションもありました。
アケボノツツジの次世代が育ってきているか把握するために行っている
モニタリングの体験として行ったのが「プチモニタリング!」
提示した3つの選択肢から、これぞ!と思う芽を答えてもらいます。
近くには親木があるので、その様子をしっかり観察します。
ここでは、小学生の子が「葉っぱのまわりに細かい毛がたくさん」
「葉っぱがちょっと丸っこいよ」と、鋭い観察眼を発揮しました。
最後は山頂に集まって答え合わせ。
僅差で競り合いましたが、最終的には1ポイント差で優勝チームが決定。
豪華景品は、宇和島市側のふもとにある御槙地区の
「みまきガーデン」のランチバイキング無料券!
主催側の、また遊びに来てほしいという思いが込められています。
ゲームの後は、山頂でお昼ご飯。
適度な運動後の初めての山ランチ、なんだかご飯がいつもよりおいしいです。
ゆっくり休んだら、またけがをしないように下山します。
ちょっと疲れは出ましたが、ゴール到着時にはこの笑顔!
この後の温泉も、最高に気持ちいいに違いありません。
登山の後は、御槙地区の「祓川温泉」へ。
贅沢な、源泉かけ流しの知る人ぞ知る秘境温泉です。
地元の方々で運営されているこの温泉、
地元の木材で湯を沸かす薪ボイラーを導入しています。
お風呂で疲れを癒やした後は、この薪ボイラーについてもお話を聞きました。
見慣れない大型暖炉のようなこの機械に、みんな興味津々です。
登山から温泉まで、盛りだくさんの一日を終え、
皆さん夏の思い出をひとつ増やして帰っていきました。
今回のイベント、発端は、御槙の方(今回の主催のひとり)から
もっと篠山という素晴らしい資源を活かしていきたい!という
熱い思いが持ちかけられ、始まりました。
保全活動はしていても、なかなかそれを伝える場がなかった状況に、
この声があったことで、人がつながり、舞台ができあがりました。
地域の魅力を「保全し、さらに活かす」ことの
新たな形を、見いだした気持ちになりました。
参加者の皆さんも楽しかった、という言葉を多く残してくださいましたが、
主催者も、おおきな収穫を得た、篠山満喫1DAYでした。
2017年07月28日【イベント報告】オオキンマンリターンズ!
足摺宇和海国立公園 谷吉萌
そしてようやく開催できた「オオキンマンリターンズ」
7月22日に、夏空の下で行ったこのイベントについて報告します。
まずは、漂着ゴミについて学びます。
自然由来の、植物の種や動物の骨、貝など、手にとって見てもらいます。
お次は人工物のゴミを見てもらいます。
ビーチサンダルの型を抜いた後の素材や、漁具、
小さくなったプラスチックゴミは、数え切れないほど浜に散らばっています。
これらは、海に住む生き物の命を奪うことがあることを知ってもらいます。
場所を移動し、ここからは、大地のお話し。
「土佐清水市ジオパーク推進室」のスペシャルトークです。
浜に下りたらまずは足下を観察。
何を見るかというと 砂!大岐の浜は、白浜という印象が強いですが、
この白い砂、何でできているんでしょう・・
自然観察・七つ道具の虫眼鏡でズームアップ!
一見ただの砂粒ですが・・よ~くみると、実は貝やサンゴのかけらがちらほら!
大地は、生き物のかけらからもできあがっているんですね。
海の中に小さな生き物がたくさんいる証拠が、この白さの理由です。
その小さな生き物を食べる大きな生き物がいて、
最終的には鯨のような大きな動物も住める、豊かな生態系が見えてきました。
お話がおわったら、いよいよオオキンマン探し。
今回は、清水中学校の美術部の子たちも参加してくれました。芸術性に期待大です!
どんなものが作れるかな?
集め終わったら移動して、ゴミとオオキンマンのパーツとをより分けていきます。
室内に入る前に、ある程度の汚れを落として水気を拭き取り、
机にスタンバイしたら、いよいよ制作開始!
最後に、自分たちのオオキンマンについて紹介してもらいました。
この発表が、作者の世界観や独創性の表現の場。
非常に面白い作品が多く、盛り上がりました。
たとえば
特徴:あんぱんちができる
3歳児の独特な世界観を、
指示を受けながらお父さんが表現しました。
この腕のリアルさと、背中のメッシュマントには
深いこだわりを感じますね・・。
特徴:背中のS字フックは変幻自在の刀!
観光客が来たら魚をさばいて振る舞う
宗田ぶっしーくん(土佐清水市ゆるキャラ)のライバル
清水中学校の3年生美術部員の力作
そのままカフェにありそうな完成度。
この設定も、さすが中学生と入ったところです。
総勢14名で作り上げた作品数は、なんと21体!
ゴミとはいえ、世界に一つしかない素晴らしい作品群になりました。
今回は、これらの作品を大岐の浜の遊歩道沿いに設置して、
利用者の方々に観覧してもらうことにしました。
アート作品としての楽しみと、浜のゴミに着目してもらう呼び水の役目があります。
クリーンな浜辺をみんなで保っていこう、という
ちょっと趣向を変えたメッセージになるのではないでしょうか。
木枯らしや北風を感じる季節になりましたね。
今月は、まだまだ連続投稿が予想される土佐清水の谷吉です。
今回は、久々の三崎小環境学習が行われたので、お知らせします!
(今年は、お隣の下川口小合同で、両校5・6年生対象の授業でした)
三崎小23名、下川口小11名の総勢34名で、いつもよりずいぶん賑やかな授業。
集合したら、それぞれの自己紹介から始まりです。
お互いをよく知るために、各校入り交じりで出発します。
グラスボートに乗ったら、みんな視線は海に釘付け。
グラスボートで海中遊覧を案内してくださるのは、竜串観光汽船の竹葉さんです。
外の気温(この日は10度)に比べて、海の水温はどうだと思う?と聞くと
「5度!」「もっと寒い!」という声が。
正解は「21度くらい」。海の方が暖かいんです。
なぜかな・・と考えてみると、すぐに「黒潮があるから!」という答えが。
よ~く考えれば、南から暖かい海水を運ぶ海流に思い当たります。
グラスボートを下りたら、弘法大師が見残したという言い伝えもある見残し海岸。
ここからは、市のジオパーク推進室、佐藤さんが案内してくださいました。
岩や地層を観察して、何千万年も昔の時の流れを感じるジオツアーの始まりです。
斜めに突き刺さったようにそびえる岩。
これは実は、昔水平に溜まった砂や泥が、大きな地球の動き(地殻変動)で
こうして起き上がった物なんだよ!というと「へぇえ~」という声が。
そこら中にある穴ぼこがどうやってできたのか、
そこにぽつぽつ見られる茶色い塊が何か、
など次から次へと飛び出す質問に答えてもらいました。
見残し海岸を堪能したら、お昼ご飯。
せっかくなので、他校の子たちと一緒に食べます。
ご飯を食べたら、お待ちかねの自由時間。
歩き疲れた~なんて言っていた子も、ここぞとばかりにはしゃぎ回ります。
潮だまり観察に勤しむ子や、カメノテさがしに熱中する子、
奇岩をアスレチック場にして駆け回る子など、過ごし方は様々でした。
そして帰りのグラスボートの中。
今10~12歳のみんなが生まれる少し前、
2001年の西南豪雨で、サンゴが壊滅的な被害を受けたお話がありました。
目の前で見たサンゴが、一度泥に埋まって無くなってしまったこと、
その後いろんな人が関わって、サンゴが復活できたこと、を知りました。
最近、集中豪雨が多く、いろいろな地域で土砂災害が起きています。
また、竜串で同じことが起きないようにするためにはどうしたら良いのか。
次回の授業では、それを考えるために「山」に向かいます!
【おまけ】
本日一番人気だった生きものは「ウツボ」。
日本最大級のシコロサンゴに感動しつつも、目はウツボ探しに忙しく・・
(どれがウツボかわかりますか?)
「ウツボおいしいと思う人~」という質問には、
ほとんど全員が「はーーーい!!」と元気に答えていました。
さすが高知の子です。