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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大山隠岐国立公園 米子

239件の記事があります。

2012年11月22日大山 鏡ヶ成の湿原景観保全作業を行いました

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

標高900mに位置する鏡ヶ成は、すでに冬の始まりを迎えています。
先週は約30cmの積雪が確認された日もあったそうです。
その雪も少し融けかけた11月20日に、
鏡ヶ成で草原景観保全作業を実施しました。

米子自然環境事務所では、
鏡ヶ成湿原の景観保全・自然環境保護活動を実施しておりましたが、
今年度からはボランティアの皆さんを募って、活動を実施しています。
5月の活動に引き続き、今回も鳥取県自然保護ボランティア等からご参加頂き、
総勢18名で作業を行いました。

鏡ヶ成湿原では、湿原内の植生に応じたゾーニングが実施されています。
11月の作業では、その範囲を参考に設けられた低木林等伐採実施範囲で
事前に刈り取ったササ等の回収作業や、
ササやハイイヌツゲなどの湿性低木の刈り取りを行いました。

当日はあいにくの曇り空で、
しっかり防寒対策を取って作業にあたりましたが、
作業を行ううちに「暑い!!」という声が聞こえるくらい
皆さん本当に一生懸命、作業を行って下さいました。




刈り取ったササなどの回収作業。ブルーシートを使って運搬しました。


ハイイヌツゲの切り株を残すとたくさんの萌芽が発生するため、
地際からの切り取りを行うなど、細かな作業も必要です。

鏡ヶ成湿原は乾燥化が進み、湿性植物の減少が見られています。
乾燥化には様々な要因が考えられますが、
生活スタイルの変化から人の手が入らなくなってしまったことも
要因のひとつとされています。
険しい山岳の景色から里山の景色など、様々な自然景観がある中で
人の手が入ることで保たれる草原・湿原を好んで生きる生きもや植物があると思うと
自然との関わり方を考えさせられます。

ご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました!!

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2012年11月01日大山 三の沢にて植樹祭が行われました

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

大山は今まさに、紅葉のシーズンです。
平日の今日も、あいにくの曇り空の下でしたが、
たくさんの方が大山の紅葉を楽しみにいらっしゃっていました。

そんな中、大山三の沢で、大山沢対策記念植樹祭が行われました。

大山は現在、火山の年齢としては、解体期という時期にあたり、
各所に大きな崩壊地が見られ、大雨などによって大量の土砂が流れるなど、
土砂災害を引き起こす側面も持っています。
大山南壁のダイナミックな景観の象徴でもある、一の沢、二の沢、三の沢も
大規模な崩壊によってできた地形です。

鳥取森林管理署では、大山の治山事業を実施されており、
今日は三の沢堤防の隣接地で大山沢対策記念植樹を開催されました。

植樹する樹木は、ブナ、ミズナラ、ウリハダカエデ、ヤマボウシなど
大山に在来する樹木です。
鳥取森林管理署の職員さんの指導を受けながら、
私たちも植樹をさせて頂きました。
地元の江府小学校からも子どもたちが植樹に参加し、
元気に活動してくれました。


三の沢での植樹際の様子


私たちも植樹させて頂きました


江府小学校の皆さんも
森林管理署の職員さんの説明を真剣に聞いています


元気な子どもたちも植樹をしてくれました
今日、協力してくれた子どもたちのように
樹木も元気に育ってくれると良いですね。


その後、大山の森の秘密に触れる場所をご案内頂いたのですが…
それはまた、後日、ご紹介したいと思います!!


<大山冠雪情報>
今日は日中もとても気温の低い大山でしたが、
大山の山肌を見ると…なんと白い!!
大山の冬はもう間近です。
装備や気象条件など、十分に注意して登山を行って下さい。


元谷からの様子
北壁の尾根の谷沿いに白い雪が見えます


桝水原からの様子
山頂付近にうっすらと雪が見えました

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2012年10月30日中海ウォーキング大会が開催されました

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

今年で17回目を迎える
彦名・水鳥ふれあい中海ウォーキング大会が開催されました。
水鳥公園周辺の中海堤防を歩きながら、
チェックポイントのクイズに答えるウォーキング大会です。
地元の方がたくさん参加され、大変盛り上がりました。

クイズは水鳥公園や、粟島に関するものが出題されました。
粟島は、現在は陸続きになっていますが、江戸中期の頃までは
中海に浮かぶ島であったそうです。
照葉樹の森が広がる粟島には、不思議な伝説も残されており、
そんな伝説からもクイズが出題されました。

ウォーキングの終了間際には、あいにくの雨に見舞われてしまいましたが、
雨の中でも、皆さん中海ウォーキングを元気に楽しんでいらっしゃいました。


真剣にクイズに回答中の皆さんです。


後ろに見える小高い丘が粟島です。粟島神社が祀られています。
その植生は珍しく、鳥取県の天然記念物にも指定されているそうです。


米子水鳥公園には、今、たくさんの水鳥たちがやってきています。
この日は、ネイチャーセンターから間近に
コハクチョウを観察することもできました。
水鳥をよく観察していると、それぞれに個性があるようで、
とてもおもしろいです。
気軽に水鳥を観察できる米子水鳥公園へ、
皆さんも是非いらっしゃって下さい。

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2012年10月22日大山秋の一斉清掃に参加しました

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

大山では春と秋の年2回、関連する団体や一般ボランティアの皆さんによる
一斉清掃が実施されています。
昭和52年から始まるこの運動は、
みんなでゴミ拾いをし、大山をきれいにしようという目的の他に、
ゴミの持ち帰り運動を多くの方に理解して頂く機会でもあります。

今年も、大山寺周辺や鏡ヶ成周辺など各地で清掃活動が実施され、
64団体、約750人の方が参加されました。

また、秋の一斉清掃では、
外来種であるセイタカアワダチソウ・アメリカセンダングサの
抜き取り作業も実施されました。

外来種とは一般に、人為的に持ち込まれた生物のことを指します。
その土地での繁殖力が在来種を上回ってしまうなど、
在来種に与える影響が問題視されていますが、
もとはと言えば、人間の生活のために人為的に持ち込まれたものや、
人間の行動によって運び込まれたものなのです。
今回の一斉清掃は、外来種についても考える機会となりました。

参加された皆様、お疲れ様でした!!


清掃の様子。よく見ると小さなゴミが落ちています。


鏡ヶ成では、アメリカセンダングサやブタナの抜き取り作業も実施しました。


こんなにゴミが集まりました。本当にお疲れ様でした!!

<大山の紅葉情報>
3~4合目のブナの森も、黄色く色づいてきたようです。
5合目付近では、赤い葉も目立ち、
その後は標高が上がるにつれて紅葉も深くなります。
このまま荒天もなく、
きれいに紅葉が進んでくれることを祈ります!!

4合目付近の様子。
当日は天気も良く、ブナの葉が黄色く光って見えました。
順調に紅葉が進んでいるようです!!
今月末は一番の見頃でしょうか?

5合目の様子。
標高が上がるにつれて、紅葉が深まります。

7合目付近から。
5合目以降の色づきを上から見るとこんなにカラフルです!!

夏山登山道から見た三鈷峰、ユートピア方面です。
そちらもずいぶん紅葉が進んでいるようです。

多くの方の手で秋の一斉清掃を終えた大山です。
紅葉シーズンにもたくさんの登山者の方がいらっしゃいますが、
ゴミの持ち帰りなど、登山マナーに是非ご協力をお願いします!!

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2012年10月12日親子で秋のクラフト教室開催!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

10月に入り、大山も一気に気温が下がり、涼しい気候となりました。
そんな秋深まる大山の鏡ヶ成で、秋を楽しむクラフト教室を開催しました。

当日はあいにくの曇り空。涼しいというより肌寒いくらいの気温です。
さすが、標高900mの鏡ヶ成は秋の深まりも早い様子です。

今回のクラフト教室では、秋の恵みを使って動物を作製しました。
中でも、ススキを使ったフクロウの作製がメインイベントです。

まずは、クラフトに使う秋の恵みを探しに行きました。
始めに、フクロウを作るためのススキの穂を集めに、
鏡ヶ成にあるスキーゲレンデへ向かいます。
鏡ヶ成のススキの草原は秋の大山の美しい景色のひとつですが、
その草原景観も、刈り取り作業などひとの手が入ってこそ保たれている景色です。
秋の恵みに感謝しながらススキを収穫しました。


フクロウを作るために、穂の長いススキを探して収穫します。

その後、鏡ヶ成野営場まで秋の落とし物を拾いながら散策しました。
どんぐりや木の枝もたくさん見つかりましたが、
地面に落ちた葉が葉脈だけをきれいに残して、
レースの模様のようになったかわいい落とし物も見つけました。

そして野営場に着くと、お昼ご飯の準備です。
薪を使って火起こしをし、その火を使って飯ごう炊飯を行いました。
上手に火を使ってご飯が炊け、みんなでカレーライスを食べました。


火起こしも上手にできました!!

午後からは、いよいよクラフト教室の始まりです。
自分で収穫したススキを使ってフクロウを作製します。
ススキの穂を柔らかく丸め、フクロウの形を作っていくのですが、
これがなかな難しい作業です。
特に小さな手では作るのが大変ですが、スタッフに手伝ってもらいながら
自分だけのフクロウを作りました。


頑張って自分だけのフクロウを作りました!!

他にも、拾ってきたドングリなどを使って思い思いに工作をしました。

秋の自然と楽しむ方法のひとつに、クラフトもおすすめです。
秋の恵みを少しだけおすそ分けしてもらって自分だけの作品を作ると、
自然への愛着も深まるかもしれません。


同じ材料でも、個性あふれるフクロウがたくさんできました。

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2012年09月11日大山 汚泥キャリーダウンボランティアイベントが開催されました!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

大山の山頂避難小屋には3つのトイレがあります。
このトイレに蓄積した汚泥をヘリコプターなどの野生生物に影響を与える方法ではなく
人力で山麓まで運搬するという鳥取県主催のイベントが開催されました。
今回で5回目を迎えるこのイベントに、
定員いっぱいの200名のボランティアの皆さんが集まって下さいました。
今年も県内外から多くの方々が参加されました。

参加者の皆さんは、次回キャリーダウンの際に使用するための空のボトルと
参加証でもあるゼッケンを付けて大山山頂を目指します。
そして山頂で空のボトルと汚泥が約2リットル入ったボトルを交換し、
回収所のある下山野営場まで下山するという内容です。

私は山頂でのボトルの受け渡しのお手伝いをさせて頂きました。
皆さんが笑顔でボトルを受け取りに来られる様子に、
大山が多くの方に愛されていることを感じました。


山頂でのボトルの受け渡しの様子


お子さんの参加者もいらっしゃいました

山にトイレがあり、利用できるということは実はスゴイことなのです。
山には、普段私たちが生活している環境と同じように、
上下水道が完備されている訳ではありません。
大山では、山頂避難小屋にエコトイレを設置し、利用して頂いています。
しかし、そこには多くの労力が掛かっています。
今回のボランティアの作業もそのひとつです。
山でトイレを利用する際には、感謝して大事に利用したいですね。

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2012年09月07日中海 渡り鳥の飛来調査がスタート!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

まだまだ残暑の続く米子市ですが、朝晩はずいぶん涼しくなってきました。
夏の終わりを感じる瞬間が少しずつ増えてくるこの時期、
米子自然環境事務所でも夏の終わりを感じる調査がスタートしました。
中海での渡り鳥の飛来状況調査です。

ラムサール条約にも登録されている中海は、
西日本でも有数の渡り鳥の飛来地です。
米子自然環境事務所では、その渡りの時期に合わせて
野鳥の生息状況調査を行っています。
これは、近年問題になっている鳥インフルエンザに感染した鳥がいないかを
監視することを主な目的としているものです。
本格的な渡り鳥の飛来はまだ先のことですが、
毎年この時期から中海の定点箇所にて調査を実施します。
今回は今年度最初の調査のため、中海を一周し、実施しました。
やはりまだまだカモ類の姿は少なかったですが、
それでも中海を代表する冬鳥のひとつであるキンクロハジロや、
マガモなどの姿を確認することもできました。

これから寒くなると、一挙に野鳥たちが中海へ渡ってきます。
たくさんの野鳥の姿が見られること、鳥インフルエンザが発生しないことを祈って、
今年度の飛来調査を開始します。


調査の様子。まだ今年の渡りは始まっていません。


参考写真:中海を代表するカモ類のキンクロハジロ。
この写真では分かりにくいですが、
モヒカンヘアのような頭頂部の長い黒い羽と金色の目が特徴です。

ちなみに…
今、島根県安来市の吉田川では、
羽を傷めてしまった1羽のコハクチョウが生活しています。
飛ぶことができずに、そのまま吉田川に残ってしまったものと思われますが、
それでも元気に脚を使って川を泳ぎながら、生活しています。
動物の生きる力を信じて、餌付けなどもせず、静かに見守って下さい。
この冬にやってくる仲間たちとうまく関係を築いてくれることを祈ります。


吉田川のコハクチョウ。元気に川を泳いでいます。


◎野鳥との接し方について◎
1.死亡した野鳥には素手で触らない。
2.野鳥などの野生動物の排泄物に触ったら、手洗い・うがいをする。
3.野鳥に近づきすぎないように心がけ、楽しく観察してください。

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2012年08月08日今年のユートピア お花畑の様子

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

この時期、大山の人気スポットのひとつがユートピア尾根に広がる
お花畑です。
先日、ユートピアのお花畑を現地確認してきましたので、
その様子をお伝えします。

お花畑までは、通称ユートピアコースと呼ばれるルートを歩きます。
このルートは健脚者向けのコースです。
急な傾斜や細いガレ場となっている場所もあります。
登山される場合には、十分に注意して通過して下さい。
また、今年の大山は暑いです。
水分をしっかり持って、登山に挑んで下さい。

ユートピア尾根に出ると、そこはまさにお花畑!!
斜面一面にさまざまな山野草の開花を確認できました。
美しい大山のお花畑を形成している主要な植物をご紹介します。

ユートピア尾根の様子

お花畑の様子

まず、きれいな紫色の花を咲かせるナンゴククガイソウです。
下方から順に小さな淡い紫色の花を咲かせます。
ユートピアのお花畑には、ナンゴククガイソウの群落で、
紫色の模様ができていました。

ナンゴククガイソウ

次に目立つのが、ピンク色の花です。
シモツケやシモツケソウが可憐なピンク色の花を咲かせています。

シモツケ

シモツケソウ(大山隠岐国立公園指定植物)

そして、背の高い白い花をつけているエゾノヨロイグサです。
丸くドーム型に盛り上がったように花を咲かせるのが特徴です。

エゾノヨロイグサ

淡い紫色の花を連ねているのは、オオバギボウシです。
たくさんの花を確認することができました。

オオバギボウシ

そして小さな5つの花弁を持つピンク色の花はシコクフウロです。
なかなか見つけにくいかもしれませんが、
登山道脇で十分確認ができました。

シコクフウロ(大山隠岐国立公園指定植物)

鮮やかなオレンジの花はコオニユリです。
ユートピアのお花畑をより一層、華やかにしてくれています。

コオニユリ(大山隠岐国立公園指定植物)

そして非常に残念なことですが、
お花畑には踏み跡が何カ所か確認されました。
ひとりが踏み跡をつくることで、その跡に次々と人が入ってしまい、
お花畑が荒廃してしまう可能性があります。
まずは、自分が登山道を外れて踏み跡をつくらないこと。
そして見つけた踏み跡にも侵入しないで、
お花畑を楽しんでほしいと思います。

指定植物とは・・・
環境大臣が当該国立公園の重要な構成要素になっていること等の観点から指定したもので、これを採取又は損傷する場合には、環境大臣の許可を要します。大山の自然の中でも、特に大切にされている植物です。

※ユートピアコースの下山道として利用されてきた砂すべりルートですが、
 昨年の台風12号の影響で土砂が流され、非常に危険な状態です。
 下山時にもユートピアコースを戻られることをお勧めします。

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2012年08月03日大山 木工教室でバードコール作り!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

大山もいよいよ夏真っ盛り。
大山情報館の温度計も30℃を表示する日が多くなりました。

そんな中、大山のブナを利用した木工教室を実施しました。
冬の雪の重みで折れ曲がり、枯損木として処理されたブナの枝などを使い、
バードコールやキーホルダーを作製する木工教室です。

大山周辺には西日本最大級のブナの森が広がり、
その景観は美しく、水資源や多くの動植物にも豊かな恵みを与えています。

そんな大山のブナを使って作るバードコールとは、
木の枝にアイボルトを差し込んだ、鳥と仲良くなるための道具。
アイボルトを回すと、摩擦で鳥の鳴き声のような音が出ます。

まずは好きな枝を選び、のこぎりでちょうど良い大きさに切ります。
木の枝の模様もよく見るとそれぞれに個性があります。
自分だけの作品作りは、素材の個性を発見するのもひとつの楽しみです。

その後は枝を切る作業ですが、初めてノコギリを使う子も
大人に支えてもらいながら上手に枝を切っていました。
切った枝に、ドリルで穴を開ける作業もなんと自分で行います。
講師の桑原正さんに教えてもらいながら、大きなドリルを使って、
自分で穴を開けました。


一生懸命、初めてのノコギリで枝を切りました!!


こんなに大きなドリルの機械も自分でチャレンジです。

そしてその穴にアイボルトを差し込んで回すと、
鳥のさえずりのような音がします!!
この音で、鳥と会話するようにして野鳥を観察することができます。


開けた穴にアイボルトを差し込むと、良い音がするかな?

その他にも、キーホルダーを作製しました。
今度は少し慣れた手つきでノコギリを使って、
紙やすりやペンで模様を書いて、
自分だけのオリジナルのキーホルダーを作製しました。


かわいいクマのキーホルダーができたね!!

その後、実際にバードコールを大山の森で使ってみようと
観察会に出かけました。
歩きながら挑戦したのが、五感を使って自然を探すビンゴゲーム。
様々なお題に沿った自然のものを探すゲームなのですが、
参加者の女の子がいっぱい見つけてくれました。


観察会の様子

途中で佐蛇川を渡った時には、オタマジャクシを発見。
勇気ある彼女はオタマジャクシを触って確認してくれました。
感想は「ふわふわしてる!!」とのこと。
さらに、クリの木の近くを通った時には、まだ青いクリの実を発見。
それを素手で触って「やわらかい!!」と教えてくれました。
いわゆるイガグリを触ったことのある大人なら、なかなかできない行動です。
私も触ってみると想像以上に柔らかく、びっくりしました。


若いクリのイガの柔らかさにびっくりしたのは大人の方でした。

そして肝心のバードコールですが・・・
お昼過ぎの時間帯は、ちょうど鳥の休憩時間ということで、
なかなか上手に鳥と会話はできませんでしたが、
キツツキ科の仲間の声などを聞くことができました。


鳥の声に耳をすましています。
この時聞こえたのは、オオアカゲラの鳴き声。

これからもずっと使える、大山のブナのバードコール。
ちょっとだけ鳥との距離を縮める道具なので、
むやみやたらと鳴らして、鳥たちが混乱してしまわないよう、
少しの音で思いやりを持って使いましょう。
(※さえずりの時期は、特に注意が必要です。過度の使用は控えましょう。)

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2012年07月30日中海 海開きイベントに参加しました!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

鳥取県と島根県の県境には、中海という汽水湖があります。
海水性と淡水性の生き物が共存する、特異な環境を持った湖です。
自然豊かな中海は水鳥の飛来地としても知られ、
ラムサール条約にも登録されています。
しかし近年、中海の水質は人間の生活環境の変化とともに、
急速に悪化したそうです。
以前は湖水浴も楽しむことができた中海ですが、
湖の富栄養化が進行することで様々な影響が出ています。

そんな中海を以前の「泳げる中海」にしようという思いから、
中海周辺では多くの環境活動がなされています。

そのような活動をされている団体のひとつである
NPO法人未来守りネットワーク主催の「第3回中海海開き」が
7月24日に開催されました。

イベントが開催された岸辺は、
透き通った水の底に様々な色の貝殻がたくさん見えて、
とてもきれいに見えました。
集まった子供たちは、気持ちよさそうに泳いだり、
中海の小さな生き物探しに夢中でした。


岸辺の様子

子供たちが見つけて来てくれた貝を、私も一緒に観察しました。

元気な声で遊んでいました!!

中でも、ベテランの男の子チームは、
慣れた様子で中海の貝を見つけてきて、解説をしてくれました。


男の子チームの真剣な姿。

中海の生き物についての解説もみんなで聞きました。

お昼ご飯には、中海で捕れた大振りのアサリのお味噌汁を頂き、
お腹でも中海の大切な自然資源を体感しました。
周辺の環境活動の努力により、中海で海開きイベントが開催できるようになりましたが、
それでも、以前の中海を取り戻す途中の段階です。
子供たちが、思うように泳ぎ、生き物に触れて遊んでいる様子を見ると、
その背中はとても頼もしく感じました。
未来の中海の姿を想像しながら、自然環境を考える日となりました。

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