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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大山隠岐国立公園 米子

239件の記事があります。

2017年12月18日船上山避難小屋を冬期閉鎖しました

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

ラニーニャの影響で今年の冬は寒いそうです。ラニーニャ...。名前はラテン系で暖かそうな響きですけどね。最近、こちらではずっと小雪が舞っています。

さて今回は、船上山避難小屋の冬期閉鎖を紹介します!

127日に赤崎山楽会、琴浦町と一緒に船上山の避難小屋の冬期閉鎖作業を行いました。

船上山は3年ごとに山焼きが行われており、今年は実施の年だったようです。

そのためでしょうか、オレンジの草の部分が、去年よりも鮮やかに思えました。


山頂には雪がありました。


船上山の避難小屋は、老朽化に伴い平成24年に建て変えられました。1階がトイレ、2階が休憩所となっています。


小屋内にある書き込みノートには、きれいであることが書かれていることが多く、日頃の維持管理の努力もあるのでしょうが、皆さんがマナーを守って使用していただいていることが伺えました。

ありがとうございます。


船上山避難小屋は、例年4月上旬に再び使用できるようになります。

船上山は、後醍醐天皇ゆかりの地なので歴史も楽しめますし、頂上まで登りが1時間かかりません。

登山を始めてみようと思われている方にぴったりの山です。春に船上山に登ってみませんか?

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2017年12月06日中海の島にどんな動物がいるかな?

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

県外から事務所のある米子市に移り住んで日が浅い方がこう言われました。「こっちの人達は、傘差さないね。」

まさか!と思い、観察してみたのですが、少々の雨なら割りそのままの方が多くて驚きました。我慢強い県民性の現れなのでしょうか。

さて今回は、小雪のちらつく中、野生動物調査に同行した様子を紹介します!

中海は国指定鳥獣保護区に指定されています。

鳥獣保護区内にはいくつか島があるのですが、その中の1つで、どのような野生動物が生息しているか、センサーカメラを設置して調査していました。

今回は、調査目的を達成したので、本格的な雪が降る前に、調査をお願いしている業者さんとセンサーカメラの取り外しに行きました。

慌てふためく野鳥に謝りながら、島へボートで向かいます。


無人島の獣道に取り付けられたセンサーカメラには、タヌキやネズミ、ヌートリアが撮影されたようです。


陸から離れているのに、タヌキがいるとは驚きです!ネズミもどこから来たのでしょう。


これはヌートリアの巣のようです。初めて見ました!いつもは小指くらいの糞が落ちているようですが、今回発見できずに残念でした。


かわりに、何かの卵の抜け殻を見つけました。カワウでしょうか?かなり大きいですね。


私達の知らない所で、動物達のドラマが繰り広げられているのでしょうね。

痕跡を見ながら、妄想が膨らみます。

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2017年11月30日中海の野鳥を見守っています

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

11月に国立公園の大山(だいせん)が雪をかぶっているのは珍しく、平地でもアラレが降りました。

スタットレスタイヤもいつもより早めに交換しました。紅葉も終わりきっていないのに冬が来てしまい、変な天気が続いています。そろそろ日光が恋しい...。

さて今回は、中海(なかうみ)での野鳥調査の様子を紹介します!

月に3回、国指定鳥獣保護区とラムサール条約湿地に登録されている中海で、野鳥の健康状態やどんな野鳥がどれだけ飛来しているか調査をかねて見守っています。

1130日の定点地からの中海です。

空と中海が同じ色でつながっているように見えますね。幻想的だ...。

写真では小さすぎて確認できませんが、この日は2000羽程度の野鳥(主にカモ類)がいました。


定点地に私が姿を見せると、サーーーと野鳥達は静かに遠ざかっていきます。(寂しい...)

双眼鏡をのぞくと、野鳥達は健やかで愛らしい姿を見せてくれます。

中にはお腹を空に向けているものがおり、「ガーーン!もしかして......鳥インフルエンザ!!」と額に縦線が入ったりするのですが、毛繕いで背中をきれいにしたいだけのようで、びっくりさせられることがあります。

このまま健康で春を迎えてくれることを祈るばかりです。

※鳥インフルエンザが発生する時期となっています。野鳥がたくさんいる場所へ行かれる方は、次のことにご注意いただくようお願いします。

http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/2017yachotonosessikata.pdf

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2017年11月17日湿原保全作業を行いました!(鏡ヶ成)

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

いつもより早い紅葉、いつもより早い鳥インフルエンザの発生報告...。季節の移り変わりについて行けていません...。今年の自然界は、何でも少し早めのようです。初雪も早いかも!?

さて、今回は湿原保全作業の様子を紹介します!

1116日に鏡ヶ成(鳥取県日野郡江府町)の湿原を保護するため、刈り取った草木を搬出する作業を行いました。


鳥取県西部総合事務所日野振興センター、江府町、休暇村奥大山、鳥取大学、一般ボランティア、鳥取県自然保護ボランティア、自然公園財団、サントリーの合計34名が参加いただきました。


ここは戦前に草原化する計画があり、人為的に水はけをよくするため手を加えられています。湿原の草原化が進んでしまった今、再び湿原を取り戻そうと、鳥取大学の協力を得ながら調査研究を行い、保全活動を進めています。


湿原部に生えているササやツゲなどの草木は、乾燥化を進めてしまう原因の一つなので、刈り取りを行います。そして、湿原の植物は富栄養化を嫌うため、刈り取ったものは湿原外に持ち出します。


小雪がちらつく中、刈り取った草木を運ぶ作業は大変だったと思います。皆さん、お疲れさまでした。

午後からは、湿原部を覆っていた草木を取り除いたことによる日照変化を鳥取大学の山田さんに報告していただきました。


どんどん良くなっている鏡ヶ成湿原の次の保全作業は、来年の春を予定しています。

ボランティアを募集しておりますので、興味のある方はぜひお問い合わせください。

大山隠岐国立公園管理事務所 電話:0859-34-9331

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2017年11月06日中海ウォーキング大会&松江環境フェスティバルに参加しました!

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

皆さん、よい3連休でしたか?各地でいろんなイベントが開催されましたね。

私達も啓発活動として、イベントに参加してきました。

AR日記が草のネタばかりなので、今回は街中での活動の様子を紹介します!

115日(日)、午前は「第22回彦名・水鳥ふれあい中海ウォーキング大会」にスタッフとして参加しました。

ウォーキングコースは、沢山の水鳥を観察することができる米子水鳥公園ネイチャーセンター(米子市)周辺です。


コースの要所には、自然にちなんだクイズが出題されており、参加者はそれに答えながら歩きます。


私達はクイズ出題係で、参加者に面白おかしくヒントを交えながら、クイズに答えてもらいました。


自然に親しみながら歩くことで、少しでも身近な自然に興味を持ってくれる人が増えるといいですね。

午後からは、「第242017松江環境フェスティバル」(松江市)に参加しました。

環境問題について楽しみながら学べる場の提供、ということで、ブースでは大山隠岐国立公園の紹介をすると共に、「ガッツアイ」というネイティブアメリカンのお守りを作るワークショップを行いました。


これが大盛況!本来の目的である国立公園の説明が、ゆっくりできないほどでした。でも、皆さん喜んでいただけたようなので、広い意味でよしとしましょう!


子どもが沢山参加してくれたので、来年出展するようなら、子ども向けに説明できるようなもの(マナーや自然についてのチラシとか...)を用意したいですね。

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2017年10月28日希少種保護のための草集めをしました!

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

野外イベント目白押しの時期に、季節はずれの台風で残念な思いをされた方も多かったと思います。もしかして、雨女の私がイベントに参加しているから?そうだったら、ごめんなさい。

さて今回は、草集め作業の様子を紹介します!

1028日に新庄村(岡山県真庭郡)で、新庄自然保護連絡協議会、岡山理科大学、岡山県環境保全事業団、大山隠岐国立公園管理事務所の約15名が、草刈後の草を集めて束にする作業を行いました。


国立公園内の草原に生息している、希少な動植物を守るのが目的です。

昔はどこの家でも牛を飼っていたので、飼料を採るために定期的に草刈りが行われていました。しかし、生活スタイルの変化や高齢化により、最近ではあまり草刈りができなくなっています。

草刈りできずにススキなどが大きくなってしまうと、他の植物やそれを食べる昆虫達が生息しにくい環境になってしまいます。希少種となった里地里山の生き物は、人の生活と密接に関係しているのです。

刈ったままだとススキの下にいる植物達に光りが届きにくいので、それを取り除く必要があります。


雨が降る中、休憩中に一緒に作業していた男性が、「ススキは屋根に利用していたくらいだから、刈ってあるものを取り除くと、地面は濡れてないから座れるよ。」と教えてくださいました。なるほど!


今回集めた草は、地元の牛を飼っている所に引き取っていただけるようですが、今後活動を広げるに当たって、刈り取りした草を有効利用していくのが課題となっています。

草原という限られた場所でしか生きることができない生き物のために、みんなで命を繋ぐ取組みができたらと思います。

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2017年10月23日わくわく自然体験in鏡ヶ成を行いました!

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

これから紅葉がきれい時期になりますが、今年の大山の紅葉は早いと言われています。今回の台風で葉が落ちていないとよいのですが...。

さて今回は、自然啓発活動の様子を紹介します!

1015日に鏡ヶ成(江府町)にて、わくわく自然体験in鏡ヶ成を行いました。

鳥取県西部総合事務所日野振興センターと休暇村奥大山との共催で毎年実施しており、今年は約50名の参加がありました。

本当なら擬宝珠山に登りながら自然観察を行う予定でしたが、この日はあいにくの霧...。やむなく雨の日プログラムを実施することになりました。

最初に日野振興センターの自然保護監視員が鏡ヶ成の植物をスライドで紹介しました。

その後、大人と子どもとで別れて少しだけ外に出てみることになり、子ども達には誰が一番雨を集められるかゲームを行ってもらいました。

樋から勢いよく落ちる雨水を、歓声を上げながら集めている様子は、とても楽しそうでした。

鏡ヶ成は私達が住む米子市の上流であり、ここに降る雨が地下にしみこみ私達が普段使っている水に繋がっていることを説明しました。

外から戻った後は、鏡ヶ成も指定されている国立公園についてのお話しをしてから、昼食の郷土料理の団子汁をいただきました。

午後からは大人も子ども一緒にススキのフクロウ作りです。

ススキの穂の取扱いが難しかったようで、皆さん苦戦されていましたが、完成したものはどれも個性的でかわいいものになりました。

アンケートを見ると、皆さんそれなりに楽しんでもらえたみたいでした。

次回は天気のいい鏡ヶ成にぜひお越しいただきたいです。

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2017年09月29日外来植物除去のための勉強会が行われました!

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

秋の気配を感じるようになりましたね。店頭にも新米などの秋の味覚が並ぶようになりました。

鳥取県は美味しい食べ物が沢山あるので、食べ過ぎ注意です。

さて今回は、外来植物除去のための勉強会の様子を紹介します!

紅葉シーズンを前にきれいな大山に来ていただこうと、1015日に大山秋の一斉清掃が開催されます。

毎年沢山の人が参加し、ゴミ拾いを行っているのですが、秋の一斉清掃では美しい景観や元々生息している植物を保全する目的で外来植物の除去も行っています。

926日桝水高原(伯耆町)にて、一人でも多くの方に外来植物の除去方法を知ってもらおうと、勉強会と実習が行われました。(主催:大山の美化を推進する会)

参加人数は20名。講師の話を真剣に聞く皆さんの姿が印象的でした。

外来植物の一つであるセイタカアワダチソウは、「ロット」と呼ばれる地中に伸びる根で数を増やしていきます。なるべく根を掘り起こして抜くよう指導がありました。

実習は短い時間でしたが、沢山の外来植物(ほぼセイタカアワダチソウ)を除去することができました。

 

1015日の大山秋の一斉清掃は、一般参加できます。大山博労座(大山町)、桝水高原(伯耆町)、鏡ヶ成(江府町)の会場で行われます。

一緒に秋の大山で、自然環境を守る活動に参加しませんか?

興味のある方はぜひ、以下にお問い合わせください。大山の自然環境を守る活動に参加していただける登録ボランティアも随時募集しています!

■大山の美化を推進する会 事務局(大山町観光商工課)

 0859-53-3110

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2017年09月16日山焼きの出前授業を行いました!

大山隠岐国立公園 米子 番原 昌子

8月から大山隠岐国立公園管理事務所の一員となりました番原昌子(ばんばらまさこ)です。

これから皆さんに、仕事の様子や大山蒜山地域の自然を楽しく紹介できたらと思っています。

どうぞ、よろしくお願いします!

916日(日)川上小学校(真庭市蒜山)で3、4年生を対象に山焼きについての出前授業を行いました。

阿蘇や秋吉台の山焼きは有名ですが、蒜山でも山焼き文化が残されています。

山焼きと環境保全は結びつきにくいかもしれませんが、火を入れることによって健全な草原が形成され、そこでしか生きることができない動植物の大切な生息場所になっています。

最初に大山隠岐国立公園管理事務所のレンジャーが、国立公園について説明しました。

クイズ「大山隠岐国立公園にある山の中で、蒜山の山はどれだ?」は、大変盛り上がりました。


お次に山焼きの中心人物である多久間さんが、50年前の石油がなかった生活の中で、牛や馬、ススキが生える草原がどんなに大切だったかを説明しました。

ユーモアを交えた語り口に、大人も子ども引きつけられました。


津黒いきものふれあいの里の雪江館長は、山焼きをした後にどんな花が咲き、希少な動植物が生息しているかを説明しました。

子ども達は、生き物が紹介されると、「かわいい」と言いながら熱心に話しを聞いていました。


最後に、山焼き時に使用するジェットシュータという消火器を子ども達に体験してもらいました。

水が沢山入ったリュックは大変重く、その重さと遠くまで水が飛ぶ装置に歓声が上がっていました。


今日の出前授業の感想を子ども達に聞かせてもらったのですが、「人が手を加えることで守られている自然がある。それが山焼き!」ということを理解してもらえたようでした。

山焼きボランティアは、高校生から参加できます。興味がある方は、以下にお問い合わせください。

津黒いきものふれあいの里

TEL0867-677011  FAX0867677012

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2017年08月07日外国人が見た大山の新たな魅力

大山隠岐国立公園 森安 唯

先週8月5日、大山隠岐国立公園内、大山寺のまわりを

カメラを持って歩く、大山写真教室を開催しました。

今回は外国人の方に大山隠岐国立公園の魅力を知ってもらうおうと

外国人の方限定で行った写真教室。

参加者は、フランス、タイ、アメリカ、ロシア、ブラジル、中国の6カ国!

今回講師をお願いしたのは、元新聞記者で、多くの国々で写真を撮影されている

カメラマンの河野さん。大山に関する写真集も出版されています。


素敵な日本式の庭園やいろいろな表情のお地蔵さん、石畳などさまざまな

テーマでみなさん思い思いに写真を撮りました!

みんなで順番にモデルになって撮影会も行いました。

これはお地蔵さん?

これは看板むすこかな?

大山寺の参道沿いだけでもたくさんの撮影テーマがありました。

少し違った視点で撮影した写真もあり、外国人の方によって大山の新たな魅力の発見にもなりました!

また、今回8/1から8/31までの1か月間

外国人の方が見た大山隠岐国立公園をテーマに外国人の方からの写真を募集しております。

詳しくは環境省中国四国環境事務所ホームページをご確認ください。

http://chushikoku.env.go.jp/to_2017/post_149.html

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