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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大山隠岐国立公園 米子

239件の記事があります。

2012年07月23日大山 今年の砂すべりの様子

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

大山は梅雨も明け、いよいよ多くの登山者の方で賑わいを見せる季節です。
ユートピアコースは、この季節、多くの草花を見ることができるため、
とても人気のあるコースです。
そのユートピアコースの下山ルートとして利用されていた砂すべりコースですが、
昨年の台風12号の影響で大きくその様子が変わり、通過困難な状態でした。
その後、今年の融雪と降雨の影響も重なり、危険度の高いルートとなっています。

今回、現地の様子をお伝えしますが、ユートピアコースで登山される際には、
下山時にも同じユートピアコースを利用されることをお勧めします。

まず、上宝珠越から砂すべりコースへ向かう下山ルートですが、
そちらも岩場の下り坂です。
しっかり両手を使って下山して行きます。


砂すべりまでの下山ルート

すると砂すべりといわれる、小さな砂礫のたまったルートが見えるのですが、
その砂すべりまで降りるには岩壁を降りる必要があります。
昨年までよりも、岩壁が削られ、砂礫が流されているため、
降りる岩壁の高さは高く、非常に危険なポイントです。


砂すべりへ降りる岩壁を下から撮影。非常に危険です。

砂すべりに関しても、小さな砂礫に大きな岩石が混じっている状態で、
下山するにつれて、岩石の大きさも大きくなります。
巨大な岩が段差となっている箇所もありました。
また、ルートには水の流れも確認でき、気象条件によってより危険度が増しますし、
今後も大きく様子が変わる可能性があります。


砂すべりの様子。大きな石が混じっています。


砂すべり下方の様子。

その後の元谷堰堤までのルートも、土砂の流出による地形変化のため、
昨年までとは全く違うルートになっています。

それでも、砂すべりの砂礫は、少しずつ回復している模様です。
今年はまだ危険性が高いため通行は難しいですが、
大山の様子をゆっくり、じっくり見守りたいと思います。

最後に、下山時にユートピアコースを利用される場合には、
道幅の狭い箇所もありますので、
登山者とのすれ違いに十分注意して通過して下さい。

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2012年07月10日蝶と草花の自然観察会を行いました!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

大山の豊かな自然の中で生きる蝶と草花の観察会を
鏡ヶ成湿原で実施しました。

しかし、当初予定していた7月7日(土)は悪天候に見舞われたため順延に。
翌日の8日(日)に開催することになりました。
チョウは雨が降ったり、気温が低いと、
活動が少なくなり、なかなか姿が見えません。
そして当日の朝の天候はというと…
白い霧のカーテンが掛かる涼しい天候。
鏡ヶ成湿原らしい幻想的な風景なのですが、
チョウの活動には少し不安な天気です。
それでも観察会の時間には少し空も明るくなってきて、
開始することができました。

まずは、講師の方による網の使い方のレクチャーです。
今回はチョウを捕まえることが目的ではなく、
観察のために少しだけ人間の近くに留めることが目的です。
傷をつけない無理のない網の使い方を教わりました。


観察会の様子。観察が終わると、チョウは放してあげます。

観察会を開始して、まず見ることができたチョウが
ウラギンヒョウモンです。
気温の低かった当日は、
一度とまった人間の温かい指からなかなか離れることなく、
こんな写真を撮ることができました。


【ウラギンヒョウモン】温かいひとの指からなかなか離れません。

さらに、講師の方が温かい息を吹きかけると
両翅を広げる場面も見られました。
チョウは翅を使って体温調節をしているのだそうです。

また、ヒメシジミを多く見ることができました。
小さなチョウですが、ノアザミの花につかまり、
しっかり吸蜜していました。
とてもきれいな翅に感心しきりです。


【ヒメシジミ】全国的にも貴重なチョウのひとつです。

そして碁石を並べたような白黒の模様を持った
ゴイシシジミを見ることもできました。
ササの上で吸水している様子をみんなで観察しました。


【ゴイシシジミ】ササに残った雨粒で吸水中です。

他にも、アサギマダラやクロヒカゲ、ヒメキマダラヒカゲなどの
チョウを観察することができました。

全国的にも草原性のチョウについて絶滅が危惧されているものがあります。
ひとの手入れがあることで保たれる草原が少なくなることで
生息地が少なくなり、減少していることも原因のひとつであるようです。
チョウの視点から自然環境の保全について考える機会となりました。

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2012年06月20日中国自然歩道を歩こう!!~大休峠コース~

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

「中国自然歩道」をご存知でしょうか?

日本全国には、9つの地方ブロック毎に長距離自然歩道が整備されています。
四季を通じて手軽に、楽しく、安全に自らの足で歩くことを通じて、豊かな自然や歴史・文化とふれあい、心身ともにリフレッシュし、自然保護に対する理解を深めることを目的としている自然歩道です。

中国自然歩道は、中国5県に巡らされた長距離自然歩道です。
鳥取県内を走る中国自然歩道は大山隠岐国立公園内を通過しているものもあります。今回は、大山町川床から琴浦町一向ヶ平までの大休峠コースを歩きました。総距離約9kmの道のりです!!

実は、大休峠コースは大山の歴史とも深いつながりのある道です。その様子が体感できるのが、川床をスタートして1時間程で登場する石畳道です。ぬかるみやすい道に石畳を引いた道は、大山寺までの旧参道のなごりとなっています。石を敷き詰めた旧参道を歩くと大山寺への信仰の厚さを、時代を超えて感じることができます。


大休峠までの石畳道の様子

道のりの中盤には、大休峠避難小屋があります。開けた場所でベンチもあるため、名前の通り昼食休憩などに適しています。野鳥の鳴き声も良く聞こえる場所です。


大休峠避難小屋の様子。(トイレあり)

休憩後、下り道を歩いて行くと、これまでとは雰囲気の違ったヒノキ林に出ます。明るいヒノキ林からはなだらかな下り坂となり、気持ちの良い散策ができました。


ヒノキ林の様子

そして最後に登場するのが大山滝です。もともと3段の滝であったものが昭和9年の台風による増水の影響で2段の滝となり、昨年の台風12号によって深い滝壺が土砂で埋まり、まっすぐな1段の滝となりました。それでも滝のパワーを存分に感じることができます。これまでの疲れを癒やしてくれました。


1段になった大山滝!!

しかし、最後の最後に登場するのが、急な登り階段です。最後の一踏ん張りでした!!


余力を残して挑んで下さい。

まだまだ伝えきれない魅力が盛りだくさんの大休峠コースです。
自然歩道とはいえ山道には違いありませんので、装備を調えて、是非歩いてみて下さい!!

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2012年06月04日夏山シーズンのスタート!! 大山夏山開き祭

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

6月2日、3日に大山夏山開き祭の前夜祭と山頂祭が行われました。
夏山開き祭が始まって66回目の今年もたくさんの人で賑わいました。

大山夏山開き祭といえば前夜祭のたいまつ行列!!
なんだそうですが、実は私は参加できなかったので、参加した自然保護官の写真を見せてもらってびっくり!!
2000人によるたいまつ行列によって、大神山神社の石畳がまるで火の河のようです。
いつもの参道の様子とはひと味違った、幻想的で熱気のある雰囲気が伝わってきます。


前夜祭 たいまつ行列の様子。

翌日の3日は、私も合流し、大山山頂で行われる登山者の安全祈願の神事に参加すべく、山頂を目指しました。登山道は大勢の登山者で埋め尽くされました。私のように初めて神事に参加する人も、毎年欠かさず参加されている人も、みんなが同じ目的を持って行列をなしている光景は、普段の登山とは違った感覚を感じさせてくれます。改めて、大山が多くの人に愛されている山だと感じました。


この日たくさんの登山者が大山山頂を目指しました。

いよいよ本格的な夏山シーズンのスタートです。
これからの季節、大山は暑さが増すとともにたくさんの高山植物が開花します。
ぜひ大山に登山に来てください!!

~今まさに!!大山で見られる花~


ダイセンクワガタ@元谷大堰堤 大山の指定植物です。


ダイセンミツバツツジ@夏山登山道脇 大山の指定植物です。


イワカガミ@夏山登山道脇9合目付近 今まさに満開です!! 


ツガザクラ@9合目木道脇 こちらも大山の指定植物です。

指定植物とは・・・
環境大臣が当該国立公園の重要な構成要素になっていること等の観点から指定したもので、これを採取又は損傷する場合には、環境大臣の許可を要します。大山の自然の中でも、特に大切にされている植物なんです。

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2012年05月30日アダプト・プログラムとは? 中海の清掃活動に参加しました!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

5月26日(土)に実施された中海へ注ぐ意宇川河口での清掃活動に参加しました。
その名も「アダプト・プログラム みんなで中海をきれいにしよう」。
自然再生センター、中海アダプト・プログラム実行委員会の主催によるイベントです。

活動前には、中海アダプト・プログラム実行委員長 田守氏からアダプト・プログラムの説明がありました。
アダプト・プログラムとは…
地域住民や市民団体等が公共のスペースを分担して、自分の子どものように面倒をみるという、住民と自治体が協働で進める、新しい「まち美化活動」の仕組みだということです。
中海では、中海湖岸3エリアについて約90団体がアダプト・プログラムに参加されています。担当地区には参加団体のネームプレートが設置されているそうです。米子市の湊山公園もエリア内ですので、歩かれる際には、足元のプレートにも注目してみて下さい。


今回は、その3エリアとは別の意宇川の河口付近で清掃活動を行いました。こちらについても昨年から定期的に清掃活動を実施されています。ここには、環境省、島根県ともに準絶滅危惧種と認定されているオオクグの生息地があります。護岸工事等で減少した自生地にゴミが漂着することで、さらにその生息環境に影響を与えています。
実際に川岸の清掃箇所に立ってみると、地面はとても柔らかいことが分かります。本来は漂着した枯れ草等が腐葉土となり豊かな植生を生んでいたのでしょうが、現在は土に還らないプラスティックやビニール等のゴミが混じって漂着し、またそれら漂着ゴミから水へと化学物質が流れ出すことで水質にも影響を与えているそうです。

自然再生センター環境学習部長 阿部氏からは漂流ゴミの説明がありました。どの川も湖も世界と繋がっているため、中海から外へゴミを流出させない努力が必要であるというお話が印象的でした。身近な中海での清掃活動が世界の環境問題に繋がっていることを強く感じる機会となりました。

※清掃活動といえども、その場所によっては、車両・落水事故等の危険がある場合があります。必ず1人ではなく複数人で行い、十分注意して行うこと、イベント等で可能な場合は保険加入を行うことが大切だそうです。


増水時には水量が増すため、たくさんのゴミが藪の中へ漂着します。

約1時間で集まったゴミです。

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2012年05月23日大山夏山開き目前!! 登山道整備作業に参加しました。

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

来る6月2日・3日は大山夏山開き祭が開催されます。
いよいよ夏の大山登山の本格的なシーズンがスタートします。
昨年の夏山シーズンの入山者数は約2万8千人と、たくさんの方が夏の大山を楽しまれています。

今回は、登山者の方の安全確保のための登山道の整備の様子をお伝えします。

大山遭難救助隊を始め、関係機関が集まり、夏山登山コース・ユートピアコースに分かれて出発しました。

まず、夏山登山コースについては、登山道自体に大きな損傷は無かったものの、登山道を外れずに歩いてもらうための登山道脇の注意喚起の看板やロープの修繕を行いました。
最も多くの利用者がある夏山登山道も、国立公園の中で特に貴重な自然環境のある特別保護地区に指定されています。
登山道から外れることなく、自然への負荷をできるだけ抑えて、多くの方に夏の大山を楽しんで頂けるようご協力をお願い致します。

また、下山時に人気のある行者谷コースについては、この冬の豪雪の影響で木道が荒れている箇所があります。
通過の際には、十分ご注意下さい。

続いて、ユートピアコースについてです。
これからの季節は花のシーズンとなり、人気のコースですが、健脚者向けのコースです。
こちらもこの冬の豪雪の影響で、倒木等があったため、危険木の処理を行いました。
また、ユートピアコースに接続し現在は使われていない登山道の分岐点では、迷い込まないよう注意喚起する看板について修繕を行いました。


危険箇所の看板の修繕作業。

下山時には、砂すべりコースの確認を行いました。
昨年は台風12号の影響で土砂がすべて流され、谷が深くえぐられ通行不可能な状態でした。
今年は土砂も回復しつつあり、通行することはできましたが、今も土砂が崩れている状態です。
念のために、ヘルメット等の装備をお勧めします。
また、元谷へと向かう下山道は台風で流されてしまい、昨年までと全く違った地形・景観になっています。
このコースに慣れた登山者の方も、十分に注意して通過して下さい。


砂すべりの様子。土砂は歩けるほどに体積しているが、頭上からの土砂に注意が必要。

砂すべりから元谷までの下山道。道が残っている箇所も大きくえぐられている。

比較的馴染みやすく思われる夏山の大山であっても、標高の差による気温・天候の違いや、自身の体調・体力によって非常に厳しい登山になることがあります。
また、シーズンによって登山道の状況にも変化があります。
必ず事前に下調べを行い、登山に備えて下さい。

加えて、大山の登山道の多くは、貴重な自然の残された国立公園の特別保護地区にあたります。
自然環境への思いやりをもって、ルールにそった気持ちの良い登山を楽しんで下さい。

いよいよ夏の大山が始まります!!

(※特別保護地区…公園の中で特にすぐれた自然景観、原始状態を保持している地区で、最も厳しく行為が規制されます。動植物はもちろん、石や葉の持ち出しも禁止されています。)

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2012年05月11日鏡ヶ成湿原景観保全作業を実施しました!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

鏡ヶ成湿原は大山の南東部に位置し、大山山系の山々に囲まれた盆地状の地形で、
山地湿原の少ない鳥取県では貴重な標高900mにある湿原です。
米子自然環境事務所では、鏡ヶ成湿原の景観保全・自然環境保護活動を実施しておりましたが、
今年度はボランティアの皆さんを募っての活動を計画しました。
5月10日には、鳥取県自然保護ボランティアの皆さんをはじめ、
総勢20名の皆さんで作業に取り組みました。

今回の作業は、以前に刈り取られた木道沿いのササや灌木等の片付けと、部分的な灌木の伐採・片付け作業です。
近年の鏡ヶ成湿原では、乾燥化による稀少な湿性植物の減少が問題となっています。
そこで乾燥化の原因のひとつになっている灌木やササの刈り取りを行い、
湿原の乾燥化を抑え、また地表面の日照を増やすことで、
湿性植物の生長しやすい環境をつくり、湿原景観の回復を目指しています。


灌木片付け作業の様子。

参加者の皆さんには精力的に作業をして頂き、これからの花の季節に向けて、
植物と来場者の皆さんのお出迎え準備にもなりました。
植物に詳しい参加者の方も多く、私もたくさん勉強させて頂きました。

昔は、地域農業と密接な関わりの中で草原・湿原景観を保ってきた鏡ヶ成で、
現代の関わり方を考える機会になりました。
自然にふれあうには様々な方法がありますが、
今回の作業のように実際に自然植生に手を加える方法での関わり方もあります。
専門的な知見に基づく作業なので個人的には実施できない体験ですが、
機会があれば参加してみると、また新しい視点が持てるかもしれません。

鏡ヶ成の花の季節はこれからです!!
皆さん是非、お立ち寄り下さい。


<ショウジョウバカマ>
日照の増えた場所では、花の数も増えているそうです。

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2012年04月17日春の大山一斉清掃に参加しました!!

大山隠岐国立公園 米子 石田弓子

はじめまして。
4月より米子自然環境事務所にアクティブレンジャーとして着任しました石田弓子です。
大山隠岐国立公園を担当します。
まだまだ新米で力不足ではありますが、
大山・蒜山地域や中海の魅力を精一杯、発信していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします!!


さて、4月15日には『春の大山一斉清掃』が行われました。
毎年4月の第3日曜日に行われる清掃活動であり、
今年でなんと70回を数える、歴史ある大山の自然を守るための行事です。
大山地域をフィールドとし活動されている皆さんや、地元の皆さん、
また一般参加者の方を含む、総勢約800名で清掃活動に取り組みました。
米子事務所でも毎年参加させて頂いていますが、
私は、大山情報館下の博労座駐車場から槙原駐車場までの道路脇のゴミ拾いに参加しました。


当日は天気に恵まれ、大山もきれいに見えました。


4月初旬まで残っていた雪も溶け出して地面は見える状態でしたが、
まだまだ多くの雪が残っている箇所もありました。
今期、観測史上最大の積雪を観測した大山ですが、
ゴミの中には雪のために破壊されてしまった標識等もありました。
また、道路脇という性質からか、ペットボトルや空き缶、たばこのフィルターなど、
ポイ捨てしやすいゴミが目立ったように感じました。


清掃の様子。ゴミ以外にも春の訪れを発見する場面も。


ゴミ拾い清掃の後、回収されたゴミの仕分け作業にも特別に参加させて頂きました。
全清掃箇所から回収されたゴミの量は1140キロにも及びました。
参加者の皆さんには燃えるゴミ、燃えないゴミに仕分けしながら作業して頂きましたが、
その中でもリサイクルできそうなものや、有害で危険なゴミ等について、
再度仕分けを行いました。
中には粗大ゴミのような大きなゴミや、家庭ゴミと思われるものもありました。


回収されたゴミの一部。

ゴミを捨てるためには、製品を構成する素材ごとに仕分ける必要があるものもあります。
捨てられたカサの解体作業等を行っていると、
自分たちがさまざまなモノに囲まれて生活していることを改めて感じました。
ひとの生活のためにひとが作ったモノであれば、
ひとが最後まで責任を持たなければなりません。
私自身、普段の生活を考え直す機会になりました。

参加された皆さんの大山の自然に感謝する気持ちを感じる1日でした。
このようなひとの輪がどんどん大きくなるよう、
初参加の私も背筋を伸ばす思いです。

参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。

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2012年03月30日

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

春は旅立ちと出会いの季節。
とうとうこの日がやってきました。
4年間つとめた米子自然環境事務所ですが、
月曜日からはもう来ることはないのだと思うと感慨深いです。
毎日、事務所の机から見えていた大山ですが、
今日はあいにくの曇り空。薄ぼんやりとしか見えません。
それでもやっぱり綺麗です。

この4年、米子ARとして地元出身者でありながら知らなかった大山の姿を
たくさん見ることができました。
その中で感じたことは、やっぱり大山って良い山だ!と言うことです。
荒々しい姿も、優美な姿も…
この仕事に就き、その姿に触れ、大山にやってくる方々と触れあえたことは
一生の中でかけがえのない時間となりました。

いろいろと拙く、大山の魅力を伝えきれなかったとは思いますが、
次の米子ARがまた新しい風を吹かしてくれることを願います。
みなさま、大変お世話になりました!

大山周辺で見かけたときには声をかけてくださいね!
4年間ありがとうございました☆


◎もうすぐ今年も大山と一緒に桜が見ることができる季節になります。

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2012年03月16日大山見聞録③ 鳥越峠~駒鳥小屋

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

今回ご紹介するのは、秋の紅葉時に人気のある
鳥越峠、駒鳥小屋です。
駒鳥小屋に行くには伯耆町の文殊堂から、
もしくは江府町の木谷からのルートがありますが
歩きやすいのはどちらかといえば木谷からのルートでしょうか。
木谷~文殊越~鳥越峠~駒鳥小屋というルートです。
秋になると木谷登山口の近くの駐車スペースにはたくさんの自動車が止まっています。

木谷から鳥越峠まではカエデ類が多く、
真っ赤に紅葉しとても綺麗です。
鳥越峠は烏ヶ山へ向かう分岐点でしたが、
2000年の鳥取西部地震により崩落箇所が多々あり、現在では通行禁止となっています。
鳥越峠から駒鳥小屋方面へ進むと、眼前の斜面に褐葉したブナ林が広がります。
急斜面を下っていくと駒鳥小屋に到着です。


◎道中の紅葉

◎鳥越峠を越えると現れるブナ林

◎駒鳥小屋から見える振袖山。
近くの地獄谷から水のせせらぎが…。癒やされます。

(写真はすべて10月のものです)

さてこの駒鳥小屋へのルートですが
1つ気をつけていただきたいことがあります。
なにかというと、実は道中迷いやすい箇所があるのです!
文殊越付近は似たような風景が続きます。ピンクのテープが目印なのですが
そのテープが木谷方向と文殊堂方向どちらにもあるので、曲がる場所を間違えやすく、迷いやすいのです…。
なれていない方は2人以上で行動された方が良いかもしれません。

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