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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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足摺宇和海国立公園 土佐清水

298件の記事があります。

2012年04月27日滑床山開き式典2012

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

4月26日、愛媛県松野町に位置する滑床渓谷にて滑床山開き式典が行われました。

山開き式典
松野町や宇和島市、国の機関や地元小学生など関係者計約70名の参列です。
この日はあいにくの雨空、傘を差しながらの神事となりました。
先週末に降った300mm超の雨のためか、渓谷の水の勢いもいつに増してありました。

全体的にしっとりとした冷ややかな空気の中、目黒和霊神社の宮司さんによる各儀が進められ、各代表による玉串奉奠や、目黒緑の少年隊による渓魚の放流もあり、神事が今年も無事執り行われました。

目黒緑の少年隊による渓魚の放流

その後は、主催者および来賓挨拶があり、当所の自然保護官も挨拶をさせていただきました。

また、今年は愛媛県南予地方にて“いやし博”が開催されています。
各市町における様々なイベントが企画され、そのひとつである、滑床渓谷を利用した様々な体験プログラムも用意されているようです。
そのひとつであるキャニオニングのデモンスとレーションが活動団体代表のフォレストキャニオンにより披露されました。

キャニオニングのデモ

雨の降る中だったのでやや寒そうに見えましたが、もうすぐ暑い季節がやってきます。
そうなれば、この体験プログラムも火照った身体をクールダウンする楽しい、ものとなるでしょう。

昨年はシーズン中に滑床渓谷にて事故がありました。
様々な活動が展開される中、ケガや事故など安全にはくれぐれも気を付けて、滑床渓谷で楽しく活動してほしいです。

松野町のゆるキャラも登場しました
“のぶしくん”と“いよびじんちゃん”

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2012年04月24日柏島・竜ヶ浜キャンプ場完成!

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

大月町西南部の柏島、竜ヶ浜に新しく竜ヶ浜キャンプ場が作られました。
その完成とオープン記念式典が4月21日(土)にあり、保護官と共に出席してきました。
神事と関係機関による挨拶等が行われました。

完成記念式典

そして、その後は朝から町民が待ちに待った“もち投げ”が管理棟前の駐車場にて行われました。

もち投げ
このエリアは、祝い事があると何俵ぶんもの餅を地域の方々に振る舞う風習があります。
福をみんなで分かち合うといったことでしょうか。
この日も100名以上の町民が駆けつけ、カゴや袋を片手に空を舞う福餅をそれぞれに獲得しており、とても賑やかしい一時でした。

竜ヶ浜キャンプ場の完成した施設は、トイレとシャワー室が併設した管理等、炊事場、テント設営のためのウッドデッキが15サイトあります。

管理棟(シャワー・トイレ)

炊事棟

ウッドデッキ(テントサイト)

夏になれば、浜へ出てシュノーケリングもすぐきます。
また、テントサイトの周りには塩性湿地に囲まれ、希少な植物も生えています。

サイト前に広がる塩性湿地

キャンプ場周辺の湿地や海などの自然環境は地域の宝、国の宝です。次世代にこの貴重な自然を残していくためにも、キャンプ場利用と自然環境保全のバランスを上手にとりながら、自然という宝を生かした地域活性化につながっていくとよいですね。

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2012年04月16日【大月PV】オニヒトデ駆除活動

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

平成24年度になり、今年度も様々な活動が始まっています。
そのうちの一つである大月地区のパークボランティアの会の活動があります。

4月中頃に、昨年度の活動報告と今年度の方向性の話をしました。
その後、酢酸注射によるオニヒトデ駆除活動がありました。

PVによるオニヒトデ駆除活動

この日の駆除活動は4名、ウェットスーツ等に着替え船に乗り込み、



この日に駆除したのは14匹。
竜串湾に比べると数としては少ないものの、以前は見られなかった場所にまでオニヒトデが迫ってきているようです。


以前までオニヒトデ駆除は、L字型やはさみ型のカギ等でオニヒトデを引っかけネットに入れて船まで引き上げ陸上にて処分するという方法でした。

オニヒトデ採取する際に用いる手カギや手バサミ

刺傷する危険性が高かったネットに集められたオニヒトデを引き上げる作業

この方法は、オニヒトデをネットに入れる際や船に引き上げ時などにオニヒトデのトゲに刺され、人によってはアナフィラキシーショック症状がでたりと、かなり危険が伴う作業。
また、駆除個体の処分としてかかる様々な費用や手間も多大でした。
パークボランティアの方々もこういったオニヒトデ駆除作業でトゲに刺される事故は幾度かあったと聞いています。

昨年度、マリンワーカー事業によるオニヒトデ駆除の新しい手法として酢酸注射による駆除方法が開発されました。
酢酸は、(もちろん濃度は違いますが)いわゆる台所にもあるお酢のようなもの。
理科の教室でよく見かけた柔らかい薬品ボトルには駆除用に希釈した酢酸がはいっており、ホースでつながった鉄砲型の注射器のグリップを握ると針からオニヒトデに注入されるというものです。

酢酸注射駆除の機具

このような注射駆除による方法は、海外では特殊薬品で実施されていたようですが、駆除に用いるその薬品が高額なこと、誤射時の人体や海への影響が懸念されていました。
そこで、安価で人体への影響も少ない酢酸での効果検証が行われ、様々な実験検証により、海水温等の環境条件により変わりますが、駆除に適した酢酸の濃度が定められ現在も研究が続けられています。

この手法を開発した黒潮生物研究所の職員による説明会などを受け、大月PVでもこの手法を用いて駆除を行い始めています。

陸上と違ってダイビングによる駆除活動は、参加できる人が限られてしまいます。
オニヒトデ駆除対策は人手不足が大きな課題です。
人体と環境負荷が少ない薬品でかつ効率が良く安全に行えるという点で優れているこの方法は、何より駆除活動に参加する人手を増やす方法として一役買ってくれるのではないでしょうか。

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2012年03月12日〔三崎小学校環境学習〕H23-13「足摺海底館こどもガイド」

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

3月9日(金)、三崎小学校5年生の環境学習13回目「伝える学習」として、こどもガイドを足摺海底館にて実施しました。

海底館こどもガイド

今回ご案内した団体様は、愛媛県松山市より観光バスでお越しの22名。
対する児童は、3つのグループに分かれて対応することにしました。

この日は朝から雨。
こういった天気は、観光バスもスケジュールに遅れや変更がでるややこしいものです。
実際に、予定が見えにくい感じでした。
しばらくレスト竜串の2階にて待機することになり、海底館職員の文野さんにガイドの最終確認をしていただくことに・・・。

本番ガイド前に話すことを確認
3~4人で1グループで担当したところを大きな声で元気よくガイド発表をし、文野さんより最後の助言をいただきました。

「緊張していないのか?」と尋ねたら「まったく~!!」とのこと。
今年度の5年生はなかなか肝が据わっておりますね!
途中「あれっ?」という所もあったりしましたが、
本番に強い彼らは、現場に出ればスムーズにことが運ぶことでしょう。

今回は団体到着直後に昼食となり、その休憩終了後に子どもガイドが始まりました。

自己紹介からガイド開始
雨の中ではありましたが、“子どもたちが案内する”ということを聞き全員ご参加いただきました。ご理解とご協力に感謝の一言です。

昼食を終えた人から順繰りに約8名を1組にし、ガイド開始です。
当初は、海中展望塔までの道のりを奇岩の説明を入れながら向かうというものでしたが、
天候と時間の関係により、ひとまず海中展望塔までさくさく歩き、
まずは展望塔館内で魚を見た後、奇岩説明をしながらレスト竜串まで帰ってくるという流れに変更しました。
館内では、一緒に丸窓を覗きながら竜串の海や魚の話の中で、参加者の方から瀬戸内海との海の違いの話も出ていました。

展望塔内で魚解説

逆再生で帰りに奇岩解説
当日の状況で急遽変更したガイド手順でしたが、緊張もなく思ったように難なくできたとのことでした。
とはいえ、やはりもう一度は挑戦したいという声もあり・・・。
全体的にスケジュールが押していたため慌ただしい様子ではありましたが、
バスのお見送りをし無事終了しました。

バスのお見送り
連日の悪天候により学校行事も延期になっているものが多々あるとか。第2回目のリベンジ1人ガイドができるように、日頃の行いを改め次回は快晴を望みたいですね。

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2012年02月29日〔三崎小学校環境学習〕H23-12「“伝える校内発表」

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

2月26日(日)に三崎小学校の校内発表会がありました。
総合学習などで一年間学んできたことや体験してきたことなど、各学年で様々な発表をします。
校長先生の挨拶から始まり、1年生から順番にステージへ上がり、大きな声で保護者にむけて朗読やダンス、合唱や暗唱、劇など様々な発表です。
個性あふれる発表に会場からは発表のアンコールを受ける学年もありました。

5年生は6月からの環境学習について。
発表タイトルは「三崎の海・山・川 そして・・・」です。
それぞれ山川海のテーマで一つ一つの授業を紹介したい所ですが、時間に限りがあるため今回は抜粋して紹介していました。
・川の生きもの調べについて
・シュノーケリング体験について
・間伐体験と間伐材について
上記に加え、3月の上旬に予定している足摺海底館ガイドを画面で案内していました。保護者の方々をお客様に見立て、バーチャルガイドです。


個性的な自己紹介から始まり、身振り手振りを使って海中展望塔まで奇岩などの説明していく勇姿。
これで、人前でしっかりと話す本番のイメージがわいてきていることでしょう。
今年の子どもたちは、本番に強いように思うので自分を発揮してがんばってほしいです。

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2012年02月28日【自然観察会】気持ち悪い・臭い・嫌いな虫も今日は主役!

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

2月25日(土)に当事務所主催の自然観察会「冬のかくれんぼ虫~越冬昆虫を探そう~」を実施しました。
夏に比べ冬は何かと生きものが見られないイメージが強いですが、この季節ならではの“かくれんぼ虫”を観察していくプログラム。
臭かったり、気持ち悪いイメージを植え付けられ普段毛嫌いされがちな虫たちをこの日ばかりはスーパースターにしイメージ打破させるのが今回のねらいです。
そんな観察会講師を引き受けてくださったのが、高知昆虫研究会の方々。
(高知昆虫研究会 http://www.cc.kochi-u.ac.jp/~arakawar/kenkyukai/index.html )
高知新聞のこども高知新聞コーナーの一つである「いきものがかり」でもおなじみの昆虫先生をお迎えしました。
会長の中山 紘一氏、別府 隆守氏、髙井 幹夫氏、景山 寛司氏の4名です。


開催前までは晴れマーク続きだったにも関わらず、なぜかピンポイントで土曜日だけ傘マークに。そして日に日に上がる降水確率に心が折れそうになりました。
前夜からパラパラと降り始め、当日の朝も予報通り雨がザーザーと降っている始末・・・。
参加者から開催するのかどうかの問い合わせを朝からいただき、
「小雨でも実施します!」と答えたものの内心、気が気でなかったのはいうまでもありません。
そんな朝の雨降り天気にもひるむことなく参加表明し来てくださったのは、大人子どもあわせて20名。
定刻に近づくにつれ、少しずつ小雨になり、虫探しをする頃には雨もやみ、曇り空になりほっと胸をなで下ろしました。

足摺の遊歩道ツバキのトンネルを通り、越冬中の虫たちを探し観察していきました。

常緑の葉裏に所狭しと寄り添いくっついているオオキンカメムシたち。
最初は、カメムシというだけで臭いだの何だのと触るのも拒否していた参加者の皆々でした。

しかし、講師陣の様々なおもしろ観察グッズの登場に引き込まれ、徐々に虫を見たり積極的に触ったりしていく姿が見られました。

今回の観察会では、

あえてカメムシのにおいをかいでみたり、葉っぱに隠れている小さな虫をルーペで観察したり、

樹皮の間に隠れていたサツマゴキブリを手にのせてみたり、

土の中に隠れている小さな虫たちを観察したりと盛りだくさんでした。

今回の参加者から、カメムシがキレイだということや山のゴキブリだってごく普通の昆虫であることに気づいたり、あまり好きでなかった虫も興味がわき他の虫も見てみたいという声がありました。
スーパースター大作戦は、講師のおかげで大成功です。

嫌いなものを好きになるのは難しいことですが、偏見だけで拒否していたものも、実際じっくり見てみると、そこには今まで目をつむって見えていなかった新たな発見があるはずです。
少しでも興味がわけば、その意識が変わるチャンスだといえるのではないでしょうか。

最後に、足摺岬で確認されたカメムシ類を紹介していただきました。

その一部を以下に紹介。
いずれも足摺半島内で確認された種で髙井幹夫氏による写真提供です。

写真左:アカギカメムシ
写真右:オオツノカメムシ(右下は同種の越冬個体)

左上:キュウシュウクチブトカメムシ 右上:ヒメケブカカスミカメ
左下:リュウキュウヒイロカスミカメ 右下:タイワンメンガタカスミカメ

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2012年02月10日平成23年度自然公園指導員研修会

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

2月8日、今年度の自然公園指導員研修会がありました。


日々活動する自然公園指導員の中で、今回の研修会参加者は8名。
県の林業振興・環境部環境共生課課長の小松氏の挨拶より会が始まりました。

授与式
今回は、通算10年以上の活動実績のある方々対象の感謝状贈呈がありました。
今年度受賞されたのは、以下の4名です。
・乾 正二 氏
・岡崎 正勝 氏
・竹葉 秀三 氏
・中平 隆和 氏
継続して日々活動してくださっている自然公園指導員には感謝の気持ちでいっぱいです。
こういった方々の日々の活動の積み重ねこそが、今の自然環境の維持・改善がなされていくものかと思います。今後もよりいっそう活動に励んでいただきたいです。

その後、研修として、元高知地方気象台次長の武知 智さまによる「地球温暖化と私たちの暮らし」という演題でお話をいただきました。

研修会
世界の年平均気温の推移は右肩上がり。
日本では100年間で約1.15℃上昇傾向にあるとのことです。
地球温暖化には街の“都市化”が大きく影響を及ぼしており、気温上昇に加速を付けています。
今後100年での気温上昇は、気象災害の増加、生態系の破壊(絶滅種の増加)、海面水位の上昇・・・等々、様々なことを引き起こしていくことでしょう。

地球温暖化に関しては、専門家の中でも様々な意見があるとか・・・。
信じる信じないは、人それぞれ。
それでも今一度、自分自身に問うときかもしれません。

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2012年02月08日〔自然再生〕第8回竜串自然再生協議会

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

2月6日午後より、第8回目の竜串自然再生協議会を行いました。
山や海の専門家、漁業、林業、観光業、地元住民等と様々な立場の方々が出席しています。

竜串自然再生事業の詳細は、下記参照。
(竜串自然再生プロジェクト http://www.tatsukushi-saisei.com/top.html )

今回の議題は、、、
①竜串自然再生に関わる本年度の取り組みについて
②竜串自然再生協議会委員任期について
③竜串自然再生協議会後援名義およびロゴの使用について



環境省からは、引き続き行っている海域・陸域での調査や、オニヒトデ等サンゴ食害生物の駆除手法調査(マリンワーカー事業)、見残し地域の漂着ゴミの除去(グリーンワーカー事業)、三崎小学校の環境学習についての紹介をしました。また、大阪で行われたサンゴ保全・再生シンポジウムの開催についての報告もしました。

そして各主体では、引き続き行っている取り組みに加え、新規で取り組まれた藻場の再生や保育間伐の実施などの報告をしていただきました。
また、先月実施した竜串自然再生の取り組みを素材にした環境教育プログラム「四万十高校の森川海の学習」の実施報告もありました。
(下記参照)【環境学習】四万十高等学校自然環境コース「海学習」 http://c-chushikoku.env.go.jp/blog/2012/01/23/index.html 

その後、協議会としては初の試みとして特別講演を実施しました。
幡多広域観光協議会の事務局長である福家保さんをお招きしまして「幡多地域における教育旅行と自然を活かした観光のあり方」と題しまして講演をいただきました。

幡多広域観光協議会事務局長 福家 保 氏

幡多広域において自然体験を素材としたプログラムを企画し、他地域の修学旅行生の受け入れを展開している事例を紹介いただきました。
しかし、この幡多のすばらしさはまだまだ知られていないのが現状です。
一度来ればやみつきになる場所。
それが竜串を含めた幡多地域であるように、「ここの自然が好きだ!また来たい!」というリピーターが増えれば地域の活性化につながります。もちろん様々な問題も出てくることも予想されますが、そこから自然に対する考え方やその大切さが改めて浮き出てくるのではないでしょうか。
福家さんの言葉にあった「“点”ではなく“面”で情報発信を!」を胸に、境なく「人と地域と自然」をつなげていくことが大切ですね。

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2012年01月30日〔GW事業〕竜串見残し地区清掃

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

1月25日の午前中、見残し付近の浜辺に打ち寄せられた漂着ゴミを回収するため、見残し地区の清掃が行われました。
これは、GW事業の一環で行われている作業で、そこに同行してきました。
この日は風も強く雪が舞う中、活動に集まったのは5名。
竜串漁港より船に乗り込み見残しへ向かいました。


普段船で着岸しないような場所には、大きな発泡スチロールやブイなどが塊で岸を占拠していることがあります。
黒いブイはまだ目立ちにくいですが、発泡スチロールは白いため遠方からでもとても目立ちます。
近づくと陸の上方に発泡スチロールがまるで吹きだまりのような集合体。
波で高く打ち上げられたものがたまりにたまったのでしょうか。
これは、岸に上陸しないと見えなかったものです。
・・・となると、
木々でうまいこと隠れて外から見えていないだけで、このような場所は他の岸にはまだまだたくさんあるということ。
これをすべて取り除いていくのはなかなか大変な作業です。
その他の漂着ゴミとしては、昔の養殖で使われた壊れた漁具類、ビンやペットボトル、その他プラスチック類の破片などが多くありました。

細かく砕けたプラスチック類が散乱

清掃後、キレイになりました

今回3カ所の岸で取り除かれた漂着ゴミは山になりましたが、これもごく一部です。

船数往復で集まった漂着ゴミの山

その他にも遊歩道にかかった枝等の整備やゴミ拾いなど様々な整備活動がおこなわれています。
1人でも多くの観光客の来訪と、いかに気持ちよくその場所と時を過ごしてもらうかが観光にとっては重要なこと。
そういった観光視点で、地域の観光業に関わる方々にも協力いただきキレイに保たれている国立公園だと思います。

「自然公園」という名の通り、自然を保護していくことはもちろん大切なことです。
しかし、「保護」という名の下、人を寄せ付けないような所は果たして公園といえるのでしょうか。
日本は古来、自然と上手に共存してきた国。
これからもそうであるように、今後もその公園の魅力を引き出しつつ利用促進し、“保護と利用のバランス”を保っていくことが何にも増して大切なことかもしれませんね。

今日の一枚

自然の力でひしゃげた“ブイガエル”

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2012年01月24日〔三崎小学校環境学習〕H23-11「“伝える”ためのガイド学習」

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

1月23日(月)に三崎小学校5年生の環境学習、第11回目「ガイドに向けて足摺海底館を学ぼう!」を実施しました。


今回の講師は、3年目と着実に経験を積んでいる足摺海底館職員の文野さん。

今回は強風吹き荒れる中、自転車にまたがり学校から文野さんの待つレスト竜串へ。
そこでは、海底館データや魚プリントを見ながら「海底館について」を学んでいきます。
プリントで魚の写真と名前を確認したら、早速海中展望塔へ向かいます。

海底館について学ぶ

・・・と、その前に、展望塔の中だけがガイドではありません。
もちろんそこへたどり着くまでの道中もしっかりガイドしなくてはなりません。
しかし、子どもたちにとって、どんな風にガイドをしたら良いのかイメージがわきません。
そこで、文野さんがレスト竜串からお手本を見せながら海中展望塔へ。

まずは、笑顔で挨拶と共に施設についてのアナウンス。
展望塔までの距離やトイレの有無などを元気よく伝えます。

ガイドのお客様体験
そして歩きながらサンゴについてや奇岩についてなど歩きながら海中展望塔の中へ。

触れる体験を促すのもガイドの手法の一つ
らせん階段をゆっくり下って海中に潜り込みます。

実際に見られる生きものを確認

海中展望塔の丸窓から見えるのは魚だけではありません。
サンゴやウニ、魚など海の生きもの等々。
また、丸窓の秘密も伝授。

台風時に窓にふたをする役割を知る

まだまだ海底館について知りたいことがたくさんあるようで、ガイドまでは文野さんが後日、個別に対応していくことになりそうです。

今まで海・川・山・地域を体験学習してきた各授業を思い出してくれるでしょうか。
今度はそれら“ふるさと”竜串の自然を他県からやってくる観光客に紹介する側にまわります。
ガイド本番の日は未定で、まだまだお客さんを案内している姿が想像もつかない児童たちではありますが、自分なりに感じたことなどを織り交ぜながらガイドのシナリオを作成し、竜串の魅力についてを発信してほしいと思います。

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