ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2009年6月

17件の記事があります。

2009年06月30日ラジオに出演しました。

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

こんにちは、松山ARです。
愛媛県の今治市、西条市、新居浜市の一部で放送されている、
コミュニティ放送・“FMラヂオバリバリ”では現在、
地元の海(今治の海、瀬戸内の海)のことをもっと知って、
もっと好きになって欲しいという想いのものと、
「ビーチクリーンキャンペーン」という企画が展開されています。
ラジオ番組内でゲストを招き、海の環境を守るために活動している人、
グループの活動を紹介したり、年に2回、ビーチ清掃や講座などが
予定されています。

このビーチクリーキャンペーンの中で、松山ARもゲストとして、
身近な国立公園である瀬戸内海国立公園についてや、
レンジャー、アクティブレンジャーの仕事について、
お話する機会をいただきました。

とはいえ公共の電波で仕事のお話しを、というのが実質初体験だったもので、
いろいろお話を引き出していただいたものの、かなり緊張しました…。
収録してみて、あぁこう説明できたらよかった、と思うところもありますが、
良い経験になりました。私の分はつたないお話ですが、他の回では
多彩なゲストの方が登場されていますので、今治近辺にいらっしゃる方は
是非聞いてみてください。


収録スタジオ

また、ビーチクリーキャンペーンのブログでは、これまでのインタビューの
内容や、瀬戸内海の生き物のこと、イベントの裏側などについて書かれて
います。こちらもご覧ください。

FMラヂオバリバリHP
http://www.baribari789.com/index.html

■FMラヂオバリバリ ビーチクリーンキャンペーン■
http://fmbari-umi.jugem.jp/

放送時間:毎週金曜日8:40~8:55『すっぴん小町』番組内
(周波数:78.9MHz 愛媛県の今治市、西条市、新居浜市の一部で可聴)
松山AR出演は…
6月26日(金)(放送済み)、7月3日(金)


FMラヂオバリバリのみなさま、お世話になりました!

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2009年06月30日荘内半島 ~浦島太郎伝説~

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

はじめまして。
6月からARとして入りました、大林です。
今年も早明浦ダムの水位が気になる季節の香川です。

 さて今回、初巡視ということで荘内半島に行ってきました。
荘内半島は、香川県の北西部にあり、燧灘(ひうちなだ)に面した半島です。
 そして、ここ、荘内半島は『浦島太郎伝説』の里でもあります。
地名も、その由来が多く残っており、太郎が生まれたところを『生里(なまり)』、釣り糸を持って通ったといわれ、休んだ腰掛石の残る『糸の越』、玉手箱を開いたところを『箱』などいろいろあります。
 以前から面白い地名だなあと思っていたら、こんな由来があったんだと納得しました。この他にも、至る所に浦島太郎由来のものが見受けられます。なんといっても、一番は竜宮城の形をした公共トイレです。写真に収めてないのが心残りですが・・・。大抵、登山口付近にあるので、ぜひ探してみてください。


 荘内半島の先端付近に、立石休憩所という展望地があります。ここへ行く道として『四国のみち』と呼ばれる歩道路があります。入り口が少し分かりづらいかもしれませんが、四国のみちと書かれた看板や案内板がありますし、県別マップル道路地図にも四国のみちと書かれてあるので大丈夫です。

 この立石休憩所へと向かう途中には仁老浜が見えるのですが、すごく澄んでいてきれいな青の海が眺められます。さすが、浦島太郎伝説の残る地だけあって海がすごくきれいです。そしてウバメガシの純木や海を眺めながら、立石休憩所へと進んでいく道は、そんなに勾配もきつくなく楽に歩くことが出来ると思いますので、近くの海水浴場に足を運んだ際に寄ってみてはいかがですか?

ただ、山の中を歩くので、サンダルより歩きやすいスニーカーなどが良いです。




 『四国のみち』からの仁老浜。


 そしてもうひとつ、立石休憩所よりも東にあるのが『紫雲出山』。
ここも、浦島太郎伝説からきた地名で、玉手箱の煙が紫の雲となってかかったことから付けられたといわれています。

 紫雲出山は、山頂近くまで車で行くこともできます。そして、さらに歩いて山頂展望地へと上っていくと・・・。
 梅雨の時期にきれいに色づく、見事な紫陽花の花道が現れます!普段見ている紫陽花よりも背が高く、なんとも鮮やかな垣根ができています。巡視に行った時も、紫陽花の花を写真に収めている方がいらっしゃいました。


 山頂展望地へ続く道


ここ山頂展望地は、四方を眺められ眺望が豊かですし、広いので小さなお子様連れにもいいと思います。それと、何これ!?っていうモノもあるので、ぜひ行ってみてください。
 海の涼、山の涼、二つの顔のある荘内半島で、夏を過ごしてみてはいかがですか?

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2009年06月29日三崎小学校5年生の環境学習、今年も始まりました

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

竜串自然再生事業の一環として、地元の小学校で環境学習を行っています。
それも今年で、4年目。
今年度の環境学習は、6月25日(木)に生徒数7名で幕開けしました。
年間テーマは、「ふるさと大好き~海を知る!川を知る!山を知る!~」です。「児童たちにとっては、現在進行形だからまだふるさとになっていないけれど、大人になってからもこの竜串を大切に想ってほしい」との願いが込められています。

第1回目のテーマは「~海を知る~竜串の海の生きもの魚編」、竜串地区にある水族館「足摺海洋館」にて行われました。
(高知県立足摺海洋館 http://www.a-sea.net/manbow/


みんなで大水槽の魚に餌やり

講師を担っていただいたのは、足摺海洋館の職員・浜田さん。

館内の中心にある高さ約6mの大水槽の上にあがり魚の餌やり体験をした後、職員ダイバーによるサメの餌やりを見学しました。
手から直接サメの口に餌を与えている姿を見ながら「まれに咬まれてしまうこともあるんだよ」という話に、先生を含めみんなが「ひぃぇ~・・・」と。
実際に直接触ることができるタッチングプールでは、魚のサイズが小さいからかおそれることなく触れていました。


職員ダイバーの手から餌を直接サメの口へ


水族館の要であるバックヤード見学では、水族館の仕組みについて学びました。
海水を管理しているポンプや濾過装置の説明を聞いたり、みんな一生懸命メモをとっています。

また、特別にこれからデビューを控えている魚たちを見たり、網にかかったサメの冷凍個体などをみせていただきました。
サメと聞いたとたん児童たちは、ややおっかなびっくりでしたが、よく耳にする「サメ肌」の話を聞きながら実際にどんなものなのか直接さわってみるという経験をしました。


サメ肌って・・・

それぞれの水槽にいる魚をもとに、竜串の海にいる様々な生きものを学んで、まず「ふるさとの海を知る」第一歩です。

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2009年06月25日RCCエコロジーファンド表彰式

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

中国地方にお住まいでない方はあまり聞き慣れない方もいらっしゃると思いますが、RCCは広島地域を対象としたローカル放送局です。
RCCエコロジーファンドは、RCCが地球環境を守ろうと地域で活動する人々や団体を応援しようと5年前から始められました。

今年度で5回目。
これまでに延べ、154団体に助成金を贈り、応援して来られました。
今年度は37団体が応募され、
その中からRCCエコロジー大賞1団体、RCCエコロジー賞、
奨励賞、特別賞各4団体が選ばれました。
そして、今年度RCCエコロジー大賞に選ばれたのは・・



なんと!私も常日頃から大変お世話になっている
環境省瀬戸内海国立公園宮島地区パークボランティアの会のみなさんです!!


広島地区AR日記の中でも何度かその活動は紹介されていますが、
どんな団体か?というのは今までご紹介がなかったようなので、
この機会に簡単にご案内させて頂きます。


宮島地区パークボランティア(以下PV)の会は平成12年に発足しました。
宮島を主な活動範囲として環境省広島事務所と連携・協力し、
国立公園の保護と適正な利用に寄与する活動を目的とした
自然観察会や美化清掃活動、環境保全活動に広報活動と幅広く活動されている
とてもアクティブな47名のメンバーで構成されている団体です。

私も清掃活動などで会員のみなさんとご一緒させて頂くことがあるのですが、
とにかくみなさんパワフル!
私は環境や動物保護などの問題に関して、
自分のやっていることは微力だなと頭を悩ますこともしばしばあるのですが、
PVのみなさんを見ていると「できないこと」にヤキモキするのではなく、
「まずは自分たちにできることからやっていく」という姿勢に
いつも気が引き締まる思いがします。

そして、PVのみなさんのみならず、
今回の表彰式では多くの方々が
各地で環境活動に取り組んでいることを知りました。

環境のために何かしたいけど何からすればわからない。
もし、そんな方がいれば是非アンテナを張ってみてください。
身近に自分たちができることから活動をされている方がたくさんいらっしゃると思います。



今回、大賞を受賞されたPVのみなさんの活動内容は
年4回発行されている広報紙「みせん」に載せられています。
環境省HPに過去の活動記録も掲載されていますので、是非ご覧ください↓
http://c-chushikoku.env.go.jp/nature/mat/m_4_1/index.html




受賞団体代表者のみなさんで記念撮影。

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2009年06月22日【大月PV】~スノーケル&シーカヤック指導~

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

6月20日、土佐清水市青年会議所主催で小学5・6年生対象のプログラム「スノーケル&シーカヤック」がパークボランティアの指導のもと大月町で行われました。


海に入る前に・・・

この日は、清水ではザンザン降っていた雨も大月では全く降っておらず、太陽もでている不思議な天気。波はややあるものの、子どもたちの興奮はとめられません。今か今かと海ににじり寄っている子もいました。
注意事項やそれぞれの道具の説明の後、2班に分かれて海へ入りました。

スノーケル班では・・・
まずは道具の確認。全部揃っているかチェックしていきます。
ライフジャケットをきちんと着ていることを確認しあったら、マスク、フィンの付け方指導。まだ水中ではないですが、スー、ハーっとスノーケルを使って呼吸の練習です。
その後は、みんな海へ一直線。
揺れる波間に見える姿は、色とりどりの水鳥のようでした。

スノーケル班

シーカヤック班では・・・
子どもたちが乗るのは2人乗りのカヤック。カラフルなカヤックが並ぶ中、ここでもライフジャケットをきちんと着ているか確認です。
2人組ができたら、オールの使い方・動かし方を練習します。
1艇ずつ順繰りに海へと送り出していきます。海に出てすぐは、アワアワしている子どもたちの姿も見えましたが、すぐに慣れて2人で協力しながらスイスイと波を乗り越えていました。

シーカヤック班

途中、雨が降ったりしましたが、参加者の子どもたちはみんな両方とも体験でき、無事終了となりました。

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2009年06月19日環境教室「身近な自然から・・・」

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

学校帰りに図書館を利用する子どもたちに環境教室を開きたいとの要望から、6月18日の夕方、「身近な自然から環境を考えよう」というテーマで環境教室を開催しました。参加してくれたのは、小学2・3年生と職場体験で図書館に来ていた中学生の女の子。

身近な生きものの話の導入として、「いきものみっけ」の手帖を紹介しました。
http://www.mikke.go.jp/(いきものみっけホームページ)
子どもたちに見たことある生きものを聞いてみると、「これ(ツクシ)はよく見るけど、これ(アメリカザリガニ)は見たことない」などなど。また中には、「お父さんとクワガタ採りに行ったぁ」などの声があり、今の子どもたちでも家族と近くの山や海に遊びに行くことがわかり、思わず自分がにんまり。こういう話はなんだかうれしいですね。


魚の頭の骨の一部を観察「どうなってんだ?」

引き続き、サンゴ・魚・ウミガメの頭骨の他、ウニの殻・イカの甲、ヤシやハマユウの種などなど様々な漂着物をもとに海の生きものについて。
漂着物を一つ一つ見ていく中で、イカやハリセンボンの一部分から生きている姿を思い浮かべて描いてもらうと、皆なかなか絵が上手い!
また、みんなカメの頭骨にはおっかなびっくり。その後は、いろんなものを手にとってじっくり観察する姿もありました。


漂着物からイカの生きている姿を描いてみる

国立公園は海ばかりでない、せっかくだからとシカの角をもとに山に棲む生きものの話。子どもたちは図鑑の動物たちを指しながら「これ(タヌキ)見た!」「これ(テン)はここにはおらんやろ~」など様々な声がありました。「テンもいるよ。それにこの間、雄のシカが道路脇で夕食中だったよ。」と話をすると、「え~っっ!」と驚く子どもたち。実物を手にとることはできないため図鑑を見ながらでしたが、子どもたちはやっぱり哺乳動物が好きですね。
 

図鑑を見ながら動物の話でわいわい

 今回は少人数での開催でしたが、一人一人と顔を合わせての環境教室はいいですね。地元っ子たちとのふれあいは、大人との会話とはまた違った感覚で刺激を与えてくれます。

しかし、ここでも子どもが少なく休校になってしまう学校も少なくありません。今回の教室が、今ここにいる子どもたちにとって、地元のすばらしさや自然環境について何か気づくきっかけになってくれていたらいいな、と思います。
ただ「ここが好き」、「生きものが好き」ということでもかまわないはず。そんな気持ちの人が、一人でも多く増えていけば、きっとそこから何かにつながっていくのではないでしょうか。

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2009年06月18日中海・宍道湖一斉清掃

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

こんにちは。
梅雨入りしたはずの米子ですが、ここ数日は晴れの日が続いています。
どうやら本格的な梅雨は来週からやってきそうです。

さて先日14日の日曜日にラムサール条約湿地に登録されている
中海・宍道湖の一斉清掃が行われました。
この一斉清掃は中海、宍道湖の周辺地域に住む人たちにラムサール条約の趣旨である
「環境の保全」と「賢明な利用(ワイズユース)」をもっと意識してもらうために、
6月の環境月間にあわせて鳥取、島根の中海・宍道湖沿岸7市町で行われています。
4回目の今年は鳥取県の境港市で開会式があり、
鳥取・島根両県知事のほか境港市長や、
たくさんの団体、地域の方々490人が境港市リサイクルセンターに集まりました。

開会式の後、清掃場所である中海干拓地西側護岸に移動し
さっそく清掃開始です。
約900mの清掃区間にあるゴミや流木をみなさんどんどん拾っていきます。
サンダルの靴底や料理に使うおたまなど、
なぜこんな場所に流れ着くのかと首をかしげてしまうようなゴミもたくさんありました。
拾っても拾っても岩場の陰にはよく見るとまだゴミが隠れています。
たった45分間の清掃時間の間に3.2トンものゴミが集まり、
道路にはゴミがいっぱいに詰まったゴミ袋が帯のように置かれていました。


◎ひたすら拾います。ゴミ袋がどんどん重くなっていきます・・・。

◎このゴミ袋の帯が900m近く続いていました。

この日の一斉清掃の会場のあった7市町全体での参加者は7433人、
28トンものゴミが集まりました。
一見きれいに見えていた中海や宍道湖のゴミの多さに驚くとともに、
保全活動の大切さを実感した日となりました。

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2009年06月17日今年もやってます緑のカーテン

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

梅雨入りしたものの、あまり雨は降らず晴れの日が続いている土佐清水です。
というものの今は梅雨です。蒸している日は唸りたくなります。
とはいえど、風がある日は窓を開ければさわやかなものです。

クールビズといえば、ノーネクタイ、冷房温度の28℃設定、空調調整、緑のカーテン・・・など色々あります。
ここでは式典などがない限りいつでもノーネクタイなので、1年中クールビズってことになりますが・・・。

そこで楽しいクールビズってことで、ここではアサガオの緑のカーテンでさわやかな風を事務所に吹かそう作戦です。


左上:5月15日発芽、左下:5月27日新しい葉がでました
右:6月8日プランターいっぱいにふさふさになりました

5月上旬に植えたアサガオが、中旬には芽を出し、あっという間にプランターいっぱいにフサフサになりました。


ネットまでもう少し!

6月初め頃はフサフサした毛をまとったツルを伸ばしてふらふらしていたのが、中旬にようやくカーテンのベースであるネットまで届き、絡まりはじめてくれました。


緑のカーテンのはじまりです

緑のカーテンはまだまだ始まったばかり。毎日観察しながら楽しくクールビズです。

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2009年06月12日大山夏山開き~山頂祭~

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

こんいちは!
今回は前回ご紹介した大山夏山開き前夜祭の続編、
大山夏山開き山頂祭についてご紹介したいと思います。

夏山開き前夜祭から一夜明けた7日、
大山情報館は午前6時になる前から賑やかでした。
それもそのはず、この日は待ちに待った大山夏山開き山頂祭当日。
午前10時から始まる神事に間に合うようにみなさん続々と集まってきます。
前日のたいまつ行列では月が見えるほど天気が回復していたことから
山頂祭当日も良い天気かな?と思っていましたが、
大山情報館から一歩出るとガスで前が白い状態・・・。
しかし、何とか雨は降っておらず神事も予定通り行われるということ。
当事務所もみなさんと一緒に大山山頂に向けて出発しました。

登山道は、やはり山頂祭ということもありいつもより多い利用者が。
みなさん「あとちょっと、頑張れ~!」と言い合いながら登っていきます。
登山道はガスで展望が全くありませんでしたが、
7合目より上の登山道の周辺にはイワカガミの群落が広がり
みなさん楽しそうに写真を撮りながら登っていました。
8合目を過ぎ、登山道が木道になる頃には雲を抜け眼下には雲海が広がりました!


◎列なす登山者

◎左上:ダイセンクワガタ、右上:ツガザクラ
 左下:イワカガミ、右下:アカモノ
 

◎雲海の広がる大山山頂

10時からの山頂祭では関係機関の方々と登山者代表として
一番遠方の新潟から来られた方が玉串を奉納し厳かに神事が進められました。


◎神事の様子
登山者のみなさんの安全を祈願しました。

さて、この夏山開き祭をもっていよいよ大山は本格的な登山シーズンを迎えました。
今年も中国地方最高峰のこの大山に多くの人々が訪れると思います。
この山頂祭に参加したみなさんが願ったように、今シーズンは不幸な事故が起きないよう心から祈るばかりです。

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2009年06月12日離島のいきもの事情 -上島町・高井神島-

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 こんにちは、先日の降雨で断水の危機から免れた松山のARです。

 さて先日、松山自然保護官事務所の管内で、事務所から最も遠い場所の
ひとつ、上島町の魚島村へ許認可の現地調査に行く機会がありました。
私は在任3年目にして初上陸です。

 旧魚島村の有人島である魚島・高井神島へは、四国や本州側からは
直接行く手段がなく、愛媛・広島県の県境辺りの、土生港(広島県・因島)、
弓削港(愛媛県・弓削島)から快速船・ニューうおしま2が唯一の
交通手段です。船に車両は搭載できないので、人のみが渡れます。
片道およそ1時間。
 2島をじっくりまわろうと思うと、松山から日帰りではなかなか
難しいところです。


高井神島の集落

 そんな高井神島に、四国の中でこの島だけで生育が確認されている
樹木があります。


ナタオレノキ(シマモクセイ)。
ナタが折れそうなほど、木が固いことからこの名前がついたのだとか。
愛媛県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類に指定されています。
西日本の海岸や島しょ部にまれに見られる亜熱帯~暖帯の常緑高木。
キンモクセイなどと同じく、秋に花が咲くそうです(花は白色)。


ナタオレノキの葉

 どうして、この島だけに生育しているのか、はたまたどうやって
たどりついたんでしょうか。

 周囲の陸地からは離れた、瀬戸内海の中央に位置する島ですが、近年は
ここにもイノシシが海をわたって出没するのだとか。
生物たちのたくましさには驚くことばかりです。

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