ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2009年11月

12件の記事があります。

2009年11月30日朗報!ミヤジマトンボの生息地が増えました!

瀬戸内海国立公園 広島 大髙下理恵

以前に何度かご紹介したことのある
絶滅危惧種ミヤジマトンボの朗報です!
ミヤジマトンボは世界でも香港と日本の2カ国のみに生息し、
日本の中では広島県の宮島、しかも島内でもわずか3箇所にしか生息していない
超希少中の希少種です。

詳しくは↓
5/11 http://c-chushikoku.env.go.jp/blog/2009/05/472.html
6/11 http://c-chushikoku.env.go.jp/blog/2009/06/491.html
7/10 http://c-chushikoku.env.go.jp/blog/2009/07/510.html


生息地も真水と海水が入り交じる海浜湿地という特殊な場所のため、
現在ある3箇所の生息地が台風などの災害で埋まれば、
絶滅する可能性が非常に高いトンボです。

そこで、新たな生息地を確保するため、
ミヤジマトンボ保護管理連絡協議会では
昨年から生息に適当と思われる1箇所を選定・環境整備を行い、
今年の夏、初めて既存の生息地より成虫の飛来が確認されました。


そして先週木曜日。
そこで産卵し幼虫がいるかを確認するため、
協議会で調査に向かいました。
幼虫が確認されれば、新たな生息地誕生・・ですが、



湿地内の9箇所を調査した結果、
3.36~13.8㍉の大小様々な幼虫(ヤゴ)が15匹確認されました!!
大きさが異なることから、複数の雌が違う時期に産卵したと考えられるようです。


まだまだ絶滅の危機から遠退いたわけではありませんが、
ミヤジマトンボの明るい将来に貴重な一歩です。


[作業風景]



[ミヤジマトンボの幼虫:いっぱいいるとクモのよう・・]



[横から見た幼虫:恐竜のような背中のトゲトゲが特徴です]

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2009年11月30日第9回環境学習「~山を知る~竜串湾一望!・・・」

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

11月27日、三崎小学校での環境学習「山を知る!~竜串湾一望!行者山へいこう~」を行いました。
三崎小学校のすぐ近くにあるこの山は、標高355mほどの小さな山。海に面している三崎地区を眼下に海を一望するのには最高の場所かもしれません。
今回の講師は、アクティブレンジャーである私が担い、子どもたちに山の上から竜串湾の全貌を見せるべく行者山へ。
担任教諭のこどもの頃は、別の登り口からのアプローチだったようですが、今はパラグライダーや林業のためのルートが整備されており、今回はここから登ります。
山へ入るための準備として柔軟体操をしながら注意事項を話したら、いざ行者山へ出発!

写真上:両腕を使って斜面を登っていきました
写真下:ルートのほとんどはヒノキ林

行者山は、ほとんどが植林されたヒノキ林。
その林内を歩くと、尾根沿いにぽつんぽつんとスオウチクと呼ばれている竹の株が植わっています。これは土地の境界線として昔使われていたようです。今回設定したルートのよい目印になりました。
今回は、道なき道(けもの道など)を通って行く冒険コースから、パラグライダーの離陸地(以下、離陸地)、そして行者山の社をお参りするコース。
林道から外れ、シダ類などの下草に覆われているところや大きな岩のあるところなどをよじ登りながら尾根をいきました。
そこでは、動物の足跡や糞、食べ跡、休憩場所、角研ぎ跡などを観察。

イノシシの足跡や食痕

その痕跡から姿は見られないものの、シカ、イノシシ、モグラ、イタチの仲間など様々な動物の姿が浮かび上がりました。
離陸地に着き、この半年間、学習してきた海や川を上から眺めました。
最後に行者山の社まで行きお参りしてから、登山道を通って無事下山しました。


離陸地より海を望む

すぐ目の前の山でも、なかなか「ちょっと行ってくる」というわけにはいきません。
でもこういった機会を増やして、子どもたちにも身近な自然を知ってもらえたらなぁと思います。

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2009年11月26日幻想風景 足摺きらり2009

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子


足摺岬のキャンドルロード

11月20~23日の4日間、キャンドルナイトとして「足摺きらり」が開催されました。
土佐清水市HP (http://www.city.tosashimizu.kochi.jp/topic/2007/071102.html#03)

中日は雨のため中止になりましたが、残りの3日間は天候も回復し無事開催。
足摺岬の万次郎像のまわりや歩道沿い、お寺などに数百本のキャンドルが灯されていました。
暗闇に浮かぶキャンドルライトは、そこを幻想的な場所へと変え、普段とは違った姿を見せてくれていました。
中には、子どもたちの手によって描かれたモノもありました。一つ一つにいろんな想いが込められているかもしれませんね。


足摺岬にある金剛福寺

キャンドルに込められた想い


12月には、土佐・龍馬であい博のプレイベントとして、「土佐・龍馬ゆめ燈篭」が開催されます。
会場は、高知県内の4箇所(高知・安芸・土佐清水・檮原)。
そのうちのひとつが、ここ土佐清水。
足摺岬では、12月19・20日の2日間開催されます。
天候に恵まれ、再びこの足摺岬が幻想的な空間に包まれるのを楽しみに、日頃の行いをよくしておきたいですね。

土佐・龍馬ゆめ燈篭の詳細は下記をご覧ください。
土佐清水市HP (http://www.city.tosashimizu.kochi.jp/topic/2009/091126.html

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2009年11月24日秋の散策のススメ

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

秋も深まる11月。
紅葉の便りがあちこちから届く頃、今治の大角鼻や、四国最西端の佐田岬の
遊歩道沿いでは、ツワブキとノジギクの花が見頃を迎えます。
黄色や白の花々と甘い花の香りが目と鼻を楽しませてくれます。
今年のツワブキの花の見頃は例年よりも早めの11月上旬だったようです。

(撮影:2009年11月6日、大角海浜公園にて)


散策するときには、よく周りを見ていると、いろいろなところで
季節を感じることができます。

茂みで賑やかに鳥が鳴いているなぁと見てみると、色鮮やかな
ジョウビタキでした。
あまり人を警戒しない性格らしく、オス、に続いてメスが
すぐ目の前の道端へ降りてきました。


ジョウビタキは、秋に渡ってきて、冬を日本で過ごす冬鳥です。
オスは腹部が目立つオレンジ、メスは地味目な灰褐色ですが、
雌雄とも翼には目立つ白い模様があります。
見上げると茂みにはノブドウの実がたくさん。お食事中だったようです。

他にも、秋に花や実をつける植物がたくさん。
派手さはありませんが、白く小さな花や下に落ちたたくさんのどんぐりなどを
見つけると、なんだか幸せな気分になれます。


写真:アシズリノジギク、ナワシログミ、ハマヒサカキの花、ウバメガシのドングリ
〈撮影:2009年11月18日、佐田岬にて〉

だんだんと寒く、日も短くなるこの頃ですが、色とりどりの落ち葉や
どんぐり、また木の実に集まる鳥たちが賑やかな季節。
晩秋の散策へ出かけてみませんか?

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2009年11月18日鳴門 森林自然観察会

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

 先週、11月12日に鳴門公園で自然公園財団鳴門支部主催の森林自然観察会が行われました。
参加者は、鳴門市内の桑島小学校3年生の生徒さん達で、今年で14年目になります。
この観察会は、鳴門山のウバメガシから落ちるドングリを拾って育て、6年生になったらこの山へ植樹するといったもの。

 今回、講師として迎えたのは、徳島県植物研究会会長の木下先生と徳島県自然保護協会理事の和田先生です。

 最初に、松がなぜ枯れるのか? 
 子供達は「冬だから?」
いいえ、松食い虫や酸性雨によるもの。松にも、人間でいうところの新型インフルエンザのような耐性のない虫がいるんだそう。
 あと、マダラカミキリ。
この虫が松に卵を産むための勢いを付けるために、木を食べていくことも。
香川はこの虫が比較的多くいると、先生が教えてくれました。

 そして、いざドングリ拾いへ。
今年は豊作で、みんなドンドン集めていきます。



 ドングリを拾っている途中にある「コウヤボウキ」や「ヒメアブラ」などの説明を。ドングリ拾いの途中で、虫や気になる植物は声をかけて積極的に先生に聞いていました。

 ここで先生から、ドングリについてお話しが。
ドングリって、年によって実のなる量が違うのって知ってました?
子供達の答えは・・・「疲れたから今年は休む!」
この答え、近いんですよ。実は。
毎年、ドングリがたくさん落ちていたらどうなるか?
これを食べる動物がいますよね?
となると・・・
エサがたくさん→子供を産む力がある→増える→エサがさらに必要→ドングリが地面に残らなくなる→種がないから次の世代が育たない
といったふうになるんです。だから、毎年実をたくさん付けないのは自分たちが生存していくために必要なこと。
 引率の先生やお母さん達も「ためになるわぁ~」と感心していました。
 
 じゃあ、次にドングリをたべてみよう!
まず、ウバメガシを。皮をむいて、パクリ!
・・・マズイーー! と、渋い顔の子供達。
じゃあ、次にシイの実を。
おいしい~~! これには満足顔。




 その他にもアキグミを食べたり、ヘクソカズラの匂いをかいだり。
特にアキグミは好評で、
「おやつに持って帰ろう~」と言って取ったり、おかわりしている子供達続出!自然には、おやつになるものもあることが分かったかな?

 少し寒かったですが、最後まで子供達は元気いっぱいに、一生懸命いろんなことを知って、覚えて帰りました。
 これを機にもっと自然のこと、身の回りの動植物のことに興味を持ってくれることだと思います。



最後にみんなで記念写真


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2009年11月13日草木染めに挑戦!

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

 秋も深まってきた今日この頃。
 毎月1度行われている、五色台ビジターセンターでの季節のクラフトイベント。
 11月の今回は、草木染めに挑戦しました。

 今回の先生は、国営まんのう公園のインタープリターであり、自然観察指導員でもある角田真理子さん。旦那さまの忠司さんもスタッフとして来てくれました。こちらのお二人、地元山本町でも『あそ美工房』を開いており、草木染めをしたり、一緒に何かやりたいと思った方とイベントをしたり、さまざまな活動をされています。


 まず、最初に作業工程や、草木染めについてのお話し。
 今回はビワの葉、ヤシャブシの実、クサギの実、メリケンカルカヤの4種類を使ってガーゼ素材のストールに染め物をしていきます。

 布って、何でも染められると思うでしょ?!
実は、タンパク質の量で染めの仕上がり具合に影響するんだそう。
綿は植物由来だからタンパク質がない。
そういうときは・・・
牛乳に一晩浸して、タンパク質を吸収させます。
今回は先生があらかじめ用意してくれました。

 今回使うメリケンカルカヤは自分たちで採取。
そして、模様をつけるためにビー玉や板、洗濯バサミ、割り箸などを使います。
 ビー玉をかぶせて輪ゴムでしばったら、輪っか模様。
 割り箸をかぶせて屏風状に折り曲げ、下から上、そして上から下へヒモをグルグル通すと・・・クモの巣模様。
 あとは板を挟んだり、四つ折りして端っこを洗濯バサミではさんで花模様など。
 染まったらどんなふうになるだろう、とワクワクしながら作っていくのが楽しい!
 予想全く出来ず!




 模様付けが終わった人から、染めムラをなくすために一旦水の中へ。
乾いた所が染まりにくくなるので、十分に付けます。(1時間位)
その間にカルカヤの色を出すために煮ます。
鍋はホーローかステンレスが良いそう。


 そして!
いよいよ染めます!
カルカヤはこして、鍋の中の温度を50℃までに下げてから、一斉に鍋の中へ。



 ガーゼ素材はすごく水を吸うので、シルクなどを一緒に染める場合は、先にシルクなどをいれます。でないと、ガーゼが吸ってしまうからだそう。
 やさしく、つつかないように混ぜます。
 だいたい15分程度。
 次に、少し布の温度をさましてから、色を定着させるための『みょうばん水』に付けます。
 これは水1リットルに対して布の重さの5%のみょうばんが目安。
 定着が終わったら、一度水洗いして、ほどいていきます。
 どんなふうになってるだろう・・・



 外し終わったら、色が出てこなくなるまで水洗い。
 色をもっと付けたい人は、後からでも追加で染められるのが草木染めのいいトコロ。
 さぁ!出来た人から干しましょう。



 出来上がったストールは、すごくきれいなものばかり。
先生も、「今日の色はすごくいい!」とおっしゃっていて、
普段カルカヤもこんないい色はなかなかでないのだそう。
みなさんの日頃の行いの良さですかね。

 家でもできる草木染め。
 薬品など、害のあるモノは一切使っていないので安心。
 色水を持って帰って、やってみるという方もいらっしゃいました。

 どんな植物からどんな色が出るかはやってみてからのお楽しみ、というのが草木染めの醍醐味じゃないでしょうか。
 みなさんもぜひどうぞ♪


 次回『季節のクラフトイベント』は・・・
 12月20日(日)13:00~五色台クラフトハウスにて
 『門松をつくろう!』です。
※五色台ビジターセンター ホームページ
 http://www.ab.auone-net.jp/~goshiki/

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2009年11月12日秋の滑床渓谷 行楽シーズンは、人も○○も・・・

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

先週末、滑床渓谷へ行ってきました。
紅葉のはじまっている渓谷沿いを歩いて雪輪の滝まで散策。
水のある風景の中の紅葉は、穏やかな気持ちにさせてくれます。
滝からの帰り道、ヘビがスルスルっと歩道を横切っていました。
この日は暖かな日でしたが、渓谷で陰りがあるためか動きはとてもゆっくり。
ヘビを含め両生爬虫類にとっては、ぼちぼち冬支度にかかる頃ですかね。


滑床渓谷 雪輪の滝


万年橋の駐車場には、渓谷の紅葉を楽しみにきた方々の車でいっぱいになっていました。そんな満車状態の駐車場を見ながら「さすが紅葉シーズンだなぁ」とのんきに感心していたら、人や車だけでないことに気づきました。
森からの訪問者です。

駐車場は賑やか。車も人もサルも・・・

サルです。
人がたくさん来る行楽時期は、人慣れしてしまったサルもまた森からここへ出向いてきます。
何台かのボンネットの上でグルーミングをしあったり寝ころんだりとひなたぼっこをしながら、“餌くれ”アピールをしていました。
近づいても逃げる様子もないので、気にせず帰り支度のため車のドアを開けていました。
少し目を離した隙に、私とドアの隙間をするりっと車内に侵入。
(そのさりげなさには感心してしまいます。見事です。)
サルがティッシュボックスをつかんだところで気づき威嚇。「あっまずい!」と思ったのか(内心私も思いましたが・・・)サルはあわてて何も持たずに車外に飛び退いていきました。
危うく被害を出すところ。何事もなくて本当によかったです。
それでもまだ隙をねらいたいのか数mほどの近距離で待機していました。

いつでも隙をねらっています。

他の地域でも、人がサルに近づいて、咬まれた、ひっかかれた、荷物を略奪された等々、様々な事件をいまだに耳にします。

今回、子どもを抱えた雌ザルもいました。子どもはまだ警戒心が強くすぐに逃げたものの、親ザルは全く動じていない。
人を軽視しているのが明らかです。
そんな親のもと育ったサルが、「食べ物は人がくれる」と気づいてしまったら大変なことになります。
そんなサルが出ないことを願うばかりです。

ねらわれやすいのは、ほとんど子どもや女性、もしくはビニール袋などを持っている方です。もちろん、口の開いたバックやリュックも標的のひとつ。
場合によっては、車中まで侵入し食べ物をとっていくこともあります。
間接的な餌付けにつながらないように注意しなければいけませんね。


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2009年11月12日鏡ヶ成のイヌセンブリ

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

みなさんイヌセンブリという植物をご存じですか?
イヌセンブリは環境省のレッドデータブックの中で絶滅危惧Ⅱ類に分類されている植物で、
山野の湿った草地に生え10~11月頃に開花する2年草です。
よく似たセンブリは胃腸薬などに使用されとても苦いのですが、
イヌセンブリはセンブリに比べさほど苦くなく薬効もあまりありません。

以前からこのイヌセンブリが鏡ヶ成にはえているときいていたのですが、
先日、鏡ヶ成の植生調査に行った際に初めて実物を見ました。


◎イヌセンブリ

通常イヌセンブリの草丈は30cm近くになるそうですが、
この鏡ヶ成のイヌセンブリは定期的に草刈が行われているため
5cm程度しかなくなかなか見つけるのが大変でした。
ちなみにイヌセンブリとセンブリの見分け方としては
イヌセンブリの方が葉っぱが太く、花の中のひげのような毛がもさもさ生えていること、苦みが弱いなどがあるようです。

せっかくなのでセンブリも探してみましたが少し時期が違ったのか開花しているものはありませんでした。
みなさんもイヌセンブリを是非探してみて下さい!


◎センブリ
確かに葉っぱが細いです。

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2009年11月10日スナメリ発見!!【イベント】

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 先日お知らせしたスナメリの目視調査が松山の中島汽船にて
11月7日に実施されました。
(10月21日お知らせ http://c-chushikoku.env.go.jp/blog/2009/10/21/index.html
 
21名の方にご参加いただき、松山の中島行きの定期航路のフェリーにて
往復2時間の航路で甲板上からスナメリを探しました。

夏の調査同様、船の操舵室を見学し、スナメリの発見ポイントなどについて
「この辺での発見が多いんですよ」とお話を伺っていた矢先のこと。


「あ、ほら! あそこ」


計6頭のスナメリが確認されました。
残念ながら私のカメラにはうっすら痕跡のようなものしか写りませんでしたが、
参加されたご夫婦のカメラに見事に収まっていました。
写真を提供いただいたので、ぜひご紹介したいと思います。





上写真:写真右下方向へ向かう4頭
 先頭の背中、2頭目、3頭目の頭部、4頭目は水中に確認できる
下写真:写真左方向へ向かう2頭
 奥に1頭の背中、手前水中にもう1頭
(参加者の中嶋さん撮影)

船の間近に出現し、それぞれの目で元気に泳ぐスナメリの姿を確認すること
ができて、本当にこの海でスナメリが生息していることを改めて実感し、
一同感激しました。

中島汽船の方のお話によると、今回も発見があった睦月島~野忽那島の
航路間で特に秋から冬にかけて、また午前中に見ることが多いと思う
とのことでした。
 また、西航路でも発見の多いポイントがあるようです。
山口、岡山などでも発見の多い決まったポイントがあるようで、
そのポイントではいつも同じ個体が見られているのか、
またどの様にその海域を利用して、どのように過ごしているのか…
関心は尽きません。


調査に利用した中島汽船の定期フェリー(東航路)

中島汽船HP(航路など)
http://www.nakajimakisen.co.jp/index.html

 11月1日~14日までの間は、瀬戸内海全域でのスナメリの目撃情報を
引き続き募集しています。詳しくは下記のホームページをご覧ください。

スナメリモニタリング ホームページ
http://www.denshimap.jp/setouchi/sunameri/index.html
(調査の趣旨やスナメリの特徴なども紹介しています)

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2009年11月10日絶景!!

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

 寒さが一段落したと思ったら、雨が続きますね。
 インフルエンザも流行っていますが、体調など崩されていませんか?


 先週、荘内半島沖にある『粟島』へと巡視に行ってきました。
生まれてからずっと香川に住んでいながら初上陸。
けっこう、離島って行ったことないかも。

 三豊市詫間町の『須田港』から小さな船に乗り込み、どんどん離れていく紫雲出山を眺めながら出港して約15分。
 あっという間に粟島到着です。


 粟島に降り立つと、離島独特の穏やかな空気が流れていました。
 出会う人も、平日のお昼とあってご年配の方や猫ばかり。
 
 展望地への途中、粟島海洋記念館(有形登録文化財)や日本最古の海員養成学校跡地の公園側を通り抜けます。この場所は映画『機関車先生』のロケ地となった場所でもあるのです。
 この他にも、映画のロケ地となっている場所、けっこうあるんですよ。

 そして、展望地へと案内してくれる案内板はカワイイものばかり。
 動物の絵が付けてあったりして、しかも分かりやすい。
 きちんと手入れをしてくれているんだなぁと感じました。


 展望地へと向かう歩道はみかん畑を抜けて、階段をどんどん登っていきます。
 しばらく歩いていると、カサッ、ポタポタッと音がしてきました。
 一瞬、「なんだろう」と思ったら、木の実が落ちる音でした。
今の時期に多い、ドングリやクヌギ、松ぼっくりが歩道に落ちていて、クラフトに使えそうなものでいっぱいです。
 子供達、ここへ来たら楽しいだろうなぁ。 





 登り始めて約40分。
 少し急な坂でしたが、頑張って展望地まで行くとご褒美です!


 ・・・「うわぁぁぁぁ・・・・!」
 1人でしたが、思わず声が出てしまいました。。。


 瀬戸大橋も広島県も岡山県も讃岐平野も、一望できます!

 しばらく、この景色を独り占めさせていただきました。
 一部しかお見せできませんが、あとは行ってみてからのお楽しみ!
 ぜひ、この景色を実際、自分の目で確かめてみてください。
 360°見渡せる瀬戸内海の多島美の眺めを。

 
 今回は見られませんでしたが、粟島では5月~10月にかけての日没あたりにウミホタルを観察することができます。
 これは、浜辺に青く光る夜行性の貝ミジンコの仲間。
 また、西浜でビーチコーミングや海に浮かんでいるブイ(浮き)に絵を描いて『ブイブイ人形』(←カワイイ!)もあちこちで目にすることができます。
神社の階段にも置いてありますよ。


今からは、さらに紅葉が増してきて、もっと景色が様変わりしてきます。
この絶景を見に行ってみませんか?


 ※三豊市コミュニティバス:一律100円
 (JR)詫間駅前~須田(須田港のすぐ近く)を運行中
  (詫間駅にバスの時刻表や観光マップなどもあります)
 ※粟島汽船
  須田港(詫間町)~粟島~志々島~宮の下港(詫間町)を運航中
 (平成21年11月5日現在)
 
 

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