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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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瀬戸内海国立公園 松山

154件の記事があります。

2009年09月10日愛・しまなみ博【イベント】

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

先日、身近な環境保護活動や海や島の美しい自然が残ったふるさと・
今治を紹介することをメインテーマにした、「愛・しまなみ博
~Love the Earth~」というイベントがあり、
しまなみ海道の国立公園に関してお話しをするため保護官と2人で
出席してきました。

瀬戸内海国立公園は、多島海や白砂青松といった景観をもつ
日本で一番長い歴史を持つ国立公園の一つですが、範囲も広大なためか、
地元の人にあまり国立公園として認識されていない所が多いのかなという
実感を持っています。
少し、楽しいイベントには固いお話だったかもしれませんが、
一人でも多くの方に今治の自然景観のすばらしさや国立公園について、
知ってもらえればという思いでお話ししました。

イベントには、地元特産物などの飲食ブースのほか、エコカーや
ソーラーパネルなどを展示した企業や、竹を利用したマイ箸づくりなどの
エコブースが並び、自転車発電競争や、セグウェイの乗車体験など趣向を
凝らした様々な催しが行われていました。


マイ箸づくりのブース

エコカーの展示
(写真:今治青年会議所提供)

「環境保護」というと壮大なテーマで難しい、というイメージをもたれる人も
いるかもしれませんが、身近にある自然や普段使っているものを大切にする
ことなど、だれでもできること、みんなでしないとできないことがあります。
地元を愛して大事にすること、ひとりひとりの力が集まって大きな力になる
こと、楽しいイベントから伝わったのではないでしょうか。

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2009年08月31日夏から秋へ

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

学校の夏休みも終わろうかという8月26日、四国最西端の佐田岬灯台周辺の
管内巡視に行ってきました。
やはり佐田岬も、まだ夏休みということもあってか、家族連れや若者が多く、
訪れる人の車も県外のナンバーが目立ちました。

日差しはまだまだ厳しいですが、空気は爽やかで、木々に囲まれた灯台までの
遊歩道を歩く足取りも軽くなります。
歩道を彩る植物も、夏から初秋の顔ぶれに変わりつつありました。


(写真上)灯台とセンニンソウの花の白さ、空と海の青さがなんとも爽やか。
(写真下)四国最西端の標識ができました。遠くに見えるのはもう九州です。

駐車場から灯台まで、約1.8km・徒歩30分と、少し距離があるため、
中には駐車場まで来たもののその行程を知り、諦めて引き返してしまう人も…
駐車場からの眺めも良いのですが、是非「最西端」まで足を運んでみて
ください。


空には秋の季語にもなっているうろこ雲。鳥が羽ばたいている姿の様でした。
※「うろこ雲」とは俗称で、「巻積雲」という上空高くに浮く雲
なんだそうです。


太陽のスポットライトを浴びていた、オオキツネノカミソリの花。

日ごとに涼しさを感じるこの頃。
新しい季節の訪れを感じる瞬間は、いつも新鮮でうれしい気持ちになります。

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2009年08月26日今年の海水浴場は

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

8月も終盤、愛媛では、不安定なお天気の日や秋を思わせる涼しい日が多く、
夏のレジャーも取りやめてしまった人も多いのではないでしょうか。
各地の海水浴場では客足が今年は伸び悩んでいるようですね。

以前お知らせしたイベントは、残念ながら延期となりました。
実施をめざして再度準備していますので、またお知らせいたします。

さて、瀬戸内海国立公園には、「白砂青松」とよばれる多くの砂浜や
「鼻」とよばれる半島や岬の突端が区域に含まれています。
夏は海岸利用の盛んな時期。海岸がどの程度、またどのように利用されて
いるのか確認するため、現地調査を行いました。

現地に行ったのが、おそらく平日だったこともあり、さほど混雑している
海岸はありませんでした。親子連れや、若者のグループが多く見られ、
帰省客も多いのか、関西方面や広島ナンバーなどの車がずらりと
並んでいました。


越智郡上島町の弓削島にある松原海水浴場(H21年8月5日撮影)。
環境省が選定した快水浴場100選の一つに選ばれています。
(快水浴場100選 http://www2.env.go.jp/water/mizu-site/suiyoku2006/data/index.asp?info=65)



今治市北端の大角鼻(H21年8月6日撮影)。
しまなみ海道の来島海峡大橋が見えます。
砂浜と隣接するキャンプ場にもテントが並んでいました。

松山や今治沖の島しょ部や広島との県境に近い上島町の島々などは、
気軽に自然が満喫できるレジャースポットとして人気があり、
特に夏休みの休日には島へ向かうフェリーも賑わいを見せます。

なかなかタイミングよく、外のレジャーを楽しむのが難しいなと感じた
今年の夏。
みなさんは夏を満喫できましたか?

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2009年08月04日自然とのふれあい行事開催のお知らせ -今治市 小島・馬島-

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

8月に入り長い梅雨が明け、ようやく夏本番というお天気になってきました。

さて、今回はイベントのお知らせです。


瀬戸内海国立公園における美しい景観を楽しみながら、
地域の自然や歴史を楽しく感じることができる島へ、探検に出かけませんか?
環境省のレンジャーや、地元のガイドさんがご案内します。 

名  称:「親子で歩こう!瀬戸内の島・探検隊」

日  時:平成21年 8月22日(土)※少雨決行、荒天中止。
        9:00~16:30  (受付 8:45 ~ )

場  所:小島、馬島(愛媛県今治市)

定員・参加対象
  小学4~6年生の子どもとその保護者
  10組・20名程度(先着順、申込締切 8月19日(水))

主  催:中国四国地方環境事務所 高松事務所 松山自然保護官事務所
共  催:社団法人今治地方国立公園協会(今治地方観光協会)
協  力:今治地方観光ボランティアガイドの会

問い合わせ・申込先
  松山自然保護官事務所 〒790-0808 松山市若草町4-3
松山若草合同庁舎4階
   TEL:089-931-5803  FAX:089-931-6813
  (受付時間:平日 9:00~17:00 ※不在の場合もあります)

詳細は以下の中国四国地方環境事務所ホームページをご覧ください。
http://c-chushikoku.env.go.jp/pre_2009/0731a.html

瀬戸内海に浮かぶたくさんの島、ひとつひとつに個性的な生き物やその島と
人との関わりがあります。

下見の時に見られた、島や、島へ渡る船で出会った風景をご紹介します。

島で出迎えてくれたいきものたち。

小島にたたずむ芸予要塞史跡。

島への渡船は来島海峡大橋の真下を通ります。

夏休みに身近な島の探検、してみませんか?

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2009年07月23日スナメリ調査、結果は…

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 なかなか明けない梅雨に昨日ほどやきもきした人が多かった日はないのでは。
昨日の日食は観測されましたか?

 さて、先日お知らせしたスナメリの目視調査が松山の中島汽船にて
実施されました。
 松山の忽那諸島への定期航路のフェリーで、2時間ほど甲板上から観察。
途中、参加者は普段あまり見る機会のない船の操舵室を案内していただき、
船長さんに操舵室の機器について説明やスナメリの発見ポイントなどのお話を
聞くことができました。

写真:スナメリ調査中!


写真:午前中の参加者の皆さま。おつかれさまでした!

午前の部17名、午後の部1名の参加者が集まったのですが、
結局、一人の参加者がスナメリを見たとの報告でしたが、スタッフ・
他の参加者は残念ながら確認できませんでした。
いつでも発見があればいいのですが、広い瀬戸内海に棲む野生動物。
こればかりは仕方ないですね。

また、7月18日香川県・粟島近辺の1時間ほどの調査では8名が参加し、
1頭のスナメリを発見、7月20日山口県の牛島汽船での調査は大雨のため
中止となったそうです。

 引き続き7月18日~31日までの間は、瀬戸内海全域でのスナメリの
目撃情報を募集しています。詳しくは下記のホームページをご覧ください。

スナメリモニタリング ホームページ
http://www.denshimap.jp/setouchi/sunameri/index.html
(調査の趣旨やスナメリの特徴なども紹介しています)


 さて、冒頭に触れた日食、皆さんの地域では見られたでしょうか。
松山では前日の雷雨があがり、晴天へ向かう途中のお天気、といった具合。
土佐清水は雲越しに肉眼で見られたようですが、直接はまぶしくてみれない…
私は当日は事務所にいたので、麦わら帽子の穴のピンホールを利用して、
紙に太陽の像を投影して観察してみました。

上の写真が22日11頃、松山で最大の欠けが見られた頃。
下の写真が23日11時半頃、通常の太陽光のもと、同じように写した写真です。
上の写真、三日月型の太陽の光が投影されている様子、わかるでしょうか?

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2009年07月14日スナメリ調査が行われます【イベント案内】

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 小中高校は、夏休みも近づき待ち遠しい日々を過ごしているでしょうか。
ここ数日、気温もぐんぐん上がり、松山も暑い日が続いています。

 さて、今週末7月19日日曜日に「瀬戸内海における超長期的生態系・
景観モニタリング手法研究会 事務局」というところの呼びかけで、
一般の方を募集し、スナメリの目視調査が松山の中島汽船にて実施されます。
(※スナメリとは、瀬戸内海などに生息する2m弱の海棲哺乳類
(イルカやクジラの仲間)です)
 調査と言っても、フェリーに乗って、スナメリの姿を探すだけ、
の誰でもできる簡単な調査イベントで、子供から大人まで広く
参加してくださる方を募集しています。
私もフェリーに乗り、スナメリの説明など調査のお手伝いをします。

(スナメリ調査の案内)


(香川や山口でも同様のイベントが予定されています)

 また、19日を含む7月18日~31日の間は、瀬戸内海全域でのスナメリの
目撃情報を募集しています。
 期間中、いつもお出かけの海やフェリーに乗る際に、スナメリを
見かけた場合は、情報をお寄せください
(インターネットやGPS機能付きの携帯などからも情報を寄せれるようです)。
 詳しくは下記の事務局にお問い合わせを、あるいはホームページを
ご覧ください。

スナメリモニタリング ホームページ
http://www.denshimap.jp/setouchi/sunameri/index.html
(調査の趣旨やスナメリの特徴なども紹介しています)
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瀬戸内海における超長期的生態系・
 景観モニタリング手法研究会 事務局
担当:土屋、今井
E-mail:sunamerimap@gmail.com
〒734-0015 広島県広島市宇品御幸4-4-7
TEL: (082)251-3928
FAX: (082)251-3988
--------------------------------------------

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2009年07月01日海開き!

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

さぁ、7月です。

例年、休暇村瀬戸内東予で行われている海開きの神事に、
今年も松山自然保護官事務所から出席させていただきました。
風雨も関係ない、海のすぐ目の前にある休暇村の研修センターで
神事が執り行われ、休暇村の職員の方々と、この夏の海水浴などの
海岸利用者の安全を祈願し、玉串を奉納いたしました。



神事が終わったところで、また雨が降り出しました。
いつもなら、早く梅雨明けして夏本番がこないかなぁというところですが、
恵みの雨をしみじみとありがたく感じる今年の夏です。
とはいえ、全国では豪雨で災害もあったようですね。
思わぬところで被害を受けることもあるかと思いますが、
自然を楽しむレジャーでは、おごらず充分注意して、
心から楽しみたいですね。


写真:昨年夏の休暇村瀬戸内東予の海岸

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2009年06月30日ラジオに出演しました。

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

こんにちは、松山ARです。
愛媛県の今治市、西条市、新居浜市の一部で放送されている、
コミュニティ放送・“FMラヂオバリバリ”では現在、
地元の海(今治の海、瀬戸内の海)のことをもっと知って、
もっと好きになって欲しいという想いのものと、
「ビーチクリーンキャンペーン」という企画が展開されています。
ラジオ番組内でゲストを招き、海の環境を守るために活動している人、
グループの活動を紹介したり、年に2回、ビーチ清掃や講座などが
予定されています。

このビーチクリーキャンペーンの中で、松山ARもゲストとして、
身近な国立公園である瀬戸内海国立公園についてや、
レンジャー、アクティブレンジャーの仕事について、
お話する機会をいただきました。

とはいえ公共の電波で仕事のお話しを、というのが実質初体験だったもので、
いろいろお話を引き出していただいたものの、かなり緊張しました…。
収録してみて、あぁこう説明できたらよかった、と思うところもありますが、
良い経験になりました。私の分はつたないお話ですが、他の回では
多彩なゲストの方が登場されていますので、今治近辺にいらっしゃる方は
是非聞いてみてください。


収録スタジオ

また、ビーチクリーキャンペーンのブログでは、これまでのインタビューの
内容や、瀬戸内海の生き物のこと、イベントの裏側などについて書かれて
います。こちらもご覧ください。

FMラヂオバリバリHP
http://www.baribari789.com/index.html

■FMラヂオバリバリ ビーチクリーンキャンペーン■
http://fmbari-umi.jugem.jp/

放送時間:毎週金曜日8:40~8:55『すっぴん小町』番組内
(周波数:78.9MHz 愛媛県の今治市、西条市、新居浜市の一部で可聴)
松山AR出演は…
6月26日(金)(放送済み)、7月3日(金)


FMラヂオバリバリのみなさま、お世話になりました!

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2009年06月12日離島のいきもの事情 -上島町・高井神島-

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 こんにちは、先日の降雨で断水の危機から免れた松山のARです。

 さて先日、松山自然保護官事務所の管内で、事務所から最も遠い場所の
ひとつ、上島町の魚島村へ許認可の現地調査に行く機会がありました。
私は在任3年目にして初上陸です。

 旧魚島村の有人島である魚島・高井神島へは、四国や本州側からは
直接行く手段がなく、愛媛・広島県の県境辺りの、土生港(広島県・因島)、
弓削港(愛媛県・弓削島)から快速船・ニューうおしま2が唯一の
交通手段です。船に車両は搭載できないので、人のみが渡れます。
片道およそ1時間。
 2島をじっくりまわろうと思うと、松山から日帰りではなかなか
難しいところです。


高井神島の集落

 そんな高井神島に、四国の中でこの島だけで生育が確認されている
樹木があります。


ナタオレノキ(シマモクセイ)。
ナタが折れそうなほど、木が固いことからこの名前がついたのだとか。
愛媛県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類に指定されています。
西日本の海岸や島しょ部にまれに見られる亜熱帯~暖帯の常緑高木。
キンモクセイなどと同じく、秋に花が咲くそうです(花は白色)。


ナタオレノキの葉

 どうして、この島だけに生育しているのか、はたまたどうやって
たどりついたんでしょうか。

 周囲の陸地からは離れた、瀬戸内海の中央に位置する島ですが、近年は
ここにもイノシシが海をわたって出没するのだとか。
生物たちのたくましさには驚くことばかりです。

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2009年06月01日しまなみ海道誕生10の彩り再発見・市街地サイクリング

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

 こんにちは、日差しは強いけれど爽やかな風が吹く松山です。
「水無月」となりましたね。例年、水不足が心配される松山ですが、
今年は5月の時点で雨が少なく、懸念されているようです。
行事があるときは雨は心配のタネですが、潤いの雨がほしいところです。

さて、31日は今治地方観光ボランティアガイドの会が主催する、
“しまなみ海道誕生10の彩り再発見”の第4彩に参加してきました。
今回は、今治市街や今治城、来島海峡を、自転車やフェリーを利用して
満喫するコースでした。



市街地をサイクリングし、歴史のお話などを聞いた後は、今治港と大島を
結ぶフェリーに自転車を乗せ、30分の船旅。
 車、バイク、自転車、人。橋ができても通勤、通学、観光などに、
たくさんの方が利用されています。船では、橋からの眺めとはまた違い、
ゆったりと景色を楽しめます。

大島へ到着後、昼食・休憩をとり、今度は今治へ向けてしまなみ海道の
サイクリングを楽しみます。
5月21日の日記で、「しまなみ海道と自転車」についてご紹介しましたが(http://c-chushikoku.env.go.jp/blog/2009/05/21/index.html)、
来島海峡大橋は、しまなみ海道の橋の中で最も長く、橋だけで約4km。
また、その下をたくさんの大型船も通る大橋の高さは約80mもあります。
絶景の橋上へ行くには、自転車・歩行者用の螺旋状のスロープを
自力で登らないといけません。



写真:橋中央の螺旋状のものが自転車・歩行者用のスロープ


  それでもやはり、橋の上は爽快。みなさん颯爽と走り抜けていきます。
今治-大島間は、フェリーでは来島海峡の急潮や大橋を間近に、橋からは
海峡や島々のパノラマの壮大な景観を楽しむことができます。
ほどよい運動と雄大な景色、町や今治城の歴史のお話や、来島海峡大橋に
ついての説明など、ガイドさんなしでは気付かない「発見」が
たくさんあったコースでした。

 今治には島しょ部、海岸に国立公園が点在し、様々な魅力が満載です。
“しまなみ海道誕生10の彩り再発見”では、そんな今治地方の国立公園などを
中心に、市民ガイドさんの案内で計10回、いろいろな楽しみ方や魅力を
教えてくれます。
「しまなみ海道10周年記念 しまなみ海道誕生10の彩り再発見」
http://www.oideya.gr.jp/shimanami_10th_anniversary.html

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