アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
✿足摺ヤブツバキ保全シリーズ⑪ ツバキ収穫大作戦!
2017年09月29日秋雨の季節はカビとの戦いな土佐清水からこんにちは!
いよいよ昨年の育苗開始から一年が経とうとしているヤブツバキシリーズ。
試験的な育苗を経て、今年度からは年に1万本の育苗を目標に、
4年内に4万本の苗を揃えよう、という大きな道筋が定まりました。
ということで、1万という途方もないような数字に立ち向かうべく、
またしても種子集めの季節がやってきました!
学校との連携や、他活動・新聞でのアピールもあり、
なにより地元の盛り上がりが後押しとなって、
9月21日の種子採取には22人もの方が集まり、約5400粒もの種が集まりました。
滑り出しは好調です!
また、シリーズ前回の投稿でお知らせした清水中2年生は、
9月26日に足摺岬での実習を行いました。
最初に前回授業の復習として、足摺岬ヤブツバキを取り巻く環境を歩いて見て回ります。
実際にびっしりメダケが生えている場所を見て「やば!」の声も。
その後は、足摺岬の園地内を歩き回り、自分たちの手で実を取り、種を取り出す作業です。
集めたら、しいなや虫食いのある種を取り除いて、プランターに蒔いていきます。
総勢80名以上の手で、約6900粒という大きな数字が達成され、
この数には、生徒さんからも満足げな笑みが浮かびました。
9月28日には、今年度はじめからツバキについて学び始めている
足摺岬小学校のみなさんも、種取りと育苗を開始しました。
足摺岬に立地している、という地の利を活かして、
学校の近くでツバキの実を集め、20人で501粒集めました。
しっかり水やりをして、立派な苗に育ててくれるでしょうか?
(同じく春から活動を始めた中浜小は11月に行う予定です)
種は植えたものすべてが芽生えるわけではなく、
ツバキに関しては約7割程度の発芽率というデータがこの1年で出ました。
つまり、目標の10000本の苗のためには14000粒以上の種まきをしなければならず、
あと1500粒はとる必要がありますが、このペースで行けばすぐに完了しそうです!
たった3回の活動で早くも約13000粒の種が収穫できてしまいましたが、
そこに携わった120人以上の人手を考えると「ひと」の大切さをひしひしと感じます。
足摺岬小学校のみなさん 中浜小学校のみなさん
地元のみなさん 清水中学校2年生のみなさん
1年を経て大きく広がった足摺岬ヤブツバキ再生プロジェクトの輪。
これまででできあがった繋がりを確かなものにしながら、
さらに大きくしていくための、次のステップが見えた気がしました。