アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
知夫里島の名垣
2016年04月15日
隠岐
こんにちは!隠岐の久永です。今回は牧畑と知夫里島(島根県知夫村)の名垣をご紹介します。
牧畑とは平地のない地形とやせた土地の中でも島に住む人々が協力し、持続的に作物を作ることを目的に1970年頃まで行われてきた農法です。この牧畑では土地を石垣や木柵で区切り、放牧と畑作(アワ・ヒエ、大豆・小豆、麦)を4回転で行います。名垣はこの石垣の名残です。現在は放牧の牧の区切りとして利用されています。
↓名垣については以前にもふれております。
(http://chushikoku.env.go.jp/blog/2015/08/post-42.html)
名垣が残っている知夫里島の赤ハゲ山及び赤壁一帯の景観は西ノ島の国賀海岸と並んで国立公園を代表する景観でありますが、近年、高齢化などにより、石垣の管理が行き届かず、一部が崩壊しつつあります。
これを受け、今年度環境省事業では石垣の積み方の調査を行う予定です。
下見では過年度業務で積み直した箇所はとてもきれいに積み上がっていましたが、所々、冬場の強風などで積んである石が落ちている箇所も見られました。
今年度業務で少しでも積み方の工夫を整理することができるよう地域の方々と取り組んで参りたいという思いを強くしました。また業務の様子をご紹介したいと思います。