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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

紫陽花と分解者

2011年07月19日
高松
先週このAR日記でお知らせしました【国立公園写真展】
その香川会場のみで展示している写真と、同じ風景が見られる場所があります。
それが、三豊市荘内半島にある【紫雲出山】

ここ紫雲出山は、約1000本もの桜が咲く名所ですが、
今の時期はなんといっても紫陽花。
梅雨の長雨によって、山頂へ車道が土砂崩れのため
通行止めになっていましたが、先週末修復が終わり通行可能になりました。

山頂駐車場から遊歩道を歩いて行くと・・・

高さ2mはある紫陽花。

いつもはカメラマンがいますが、この日は誰一人おらず貸し切り。
もう7月半ばですが、今月いっぱいまでは見られるとのこと。
ぜひ、見に行って欲しいですね。
 
巡視日は朝から雨が降っていましたが、お昼前には止み、
徐々に夏の空が見えてきました。

そして、山頂展望地からは

遠くに石鎚山が見えました!(島の上辺り)

紫雲出山は何回か訪れていますが、今日が一番の青空!
雨のおかげで空気が浄化され、よく見渡せる!

改めて眺望のいい場所だなぁと、風景に心奪われながら戻る途中、
保護官の「うわぁ~。。。」という声が。
「何ですか?」と近寄ると・・・

(左)かわいいポーズをとっても、どう見ても三葉虫。。。
(右)ミミズをお食事中

調べてみると、【オオヒラタシデムシ】の幼虫でした。
で、親御さんはコチラ↓↓



どうやら以前紹介した、【センチコガネ】と同じ
分解の役割を担っている昆虫でした。
《参考》
http://chushikoku.env.go.jp/blog/setonaikai/a-takamatsu/index_2.html
(2010年10月8日 日本のいのち、つないでいこう)

センチコガネは糞の掃除、このオオヒラタシデムシは死骸を食べることで
掃除をしてくれる昆虫でした。
で、この【シデムシ】の由来。気になりませんか?
【死体から出てくる虫】=死出虫=シデムシ、だそう。。。

そんな見た目はあんまりカワイクないシデムシですが、
この分解者たちがいなくなると、死骸や糞だらけの森になってしまい
森の物質循環がうまく働かなくなります。
それに、実はこのシデムシの種類が多いほど、数が多いほど
森の土壌に栄養が行き渡り、豊かな森だといえるのです。

桜や紫陽花の美しさは、このシデムシが土壌を豊かにし、
その栄養を行き渡らせているおかげなんでしょうね。
紫雲出山に行った際は、この影の立役者にも注目してみてください。