ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2010年4月

18件の記事があります。

2010年04月30日カタクリの山・毛無山

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

すでに大型連休にはいられた方も多いのでしょうか?
今日は大山隠岐国立公園の中でGWにお勧めの山を紹介したいと思います。
その名も「毛無山」。毛無山の稜線が岡山県と鳥取県の県境となっています。
鳥取県側の登山道入口は、江府町俣野・大きなタンクが目印。岡山県側は、
新庄村の田浪野営場から登ります。どちらも1時間半程度で山頂まで登れる軽登山には手頃な山です。

この山はこの時期、多くの人々があることを目当てに訪れます。
それがこのカタクリの花です。
29日に島根県と盗掘防止パトロールを合同で行った船通山もカタクリで有名な山ですが、
この毛無山も船通山に負けないくらい多くの人がカタクリを目当てに登っています。


◎カタクリの花

カタクリの開花時期は例年4月の終わりからGWの終わりまで、という
本当に短い期間しか見ることが出来ません。

今日、毛無山に巡視に行ってきたのですが
今年のカタクリの花は寒かったせいか例年に比べやや少なめの様子。
ただ、鳥取県側から登ると4合目を過ぎたあたりからカタクリの花があり、
もう少しすればショウジョウバカマ、イワカガミの花なども見れそうです。
おそらくGWの中ごろが見頃だと思われます。
是非みなさんカタクリの花を見に毛無山に訪れてくださいね!


◎カタクリの群落
 もう少しで満開でしょうか。

ところで今日の巡視、毛無山の頂上ではもうすぐ5月であるにもかかわらず
雪がちらほら降っていました。
山麓と山頂では気温差は激しく、天候も変わりやすいものです。
みなさん登山の際には防寒着、雨具などを準備してください!

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2010年04月30日鳥取県・島根県動植物違法採取防止合同パトロール

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

以前の日記(こちら)にも書きましたが
4月29日~5月31日は鳥取県と島根県の野生動植物違法採取防止強化月間です。
月間初日にあたる29日に鳥取県と島根県の県境に位置する船通山で
両県合同パトロールが行われましたので今回はその様子についてご紹介します。

船通山は比婆道後帝釈国定公園内にある山です。
29日は大型連休の初日と、
船通山も見どころの一つであるカタクリの花の時期ということもあり、
山頂には多くの登山客の方々がいました。
船通山には初めて登ったのですが、1時間程度で登れ
いろいろと珍しい花も道中見ることができ、楽しい山でした。

鳥取県側は日南町からの登山道、島根県側は奥出雲町からの登山道を
各県の関係機関やボランティアの方々がそれぞれ登り、
山頂で合流して一般登山者の方々に
違法採取防止のチラシ配布などの啓発活動を行いました。


◎チラシ配り中

◎紙芝居で啓発

これからのグリーンシーズン、大山隠岐国立公園にもたくさんの花が咲き始めます。
あとから来る人たちのために
景色や花の姿は胸や写真に納めて、思い出とゴミをしっかり持ち帰るようお願いします。

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2010年04月28日滑床渓谷 山開き2010

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

4月28日に、愛媛県松野町に位置する滑床渓谷の山開き式典があり、自然保護官と共に出席してきました。


白いしぶきをあげ流れる滑床渓谷

この日は天気はよかったものの、連日雨が降り続いていたせいか、渓谷を流れる水が多く、白いしぶきと轟音が響いていました。
普段の滑床渓谷をさらさらと流れる雰囲気ではなく、今回は違った様子を見せてくれたように思います。


山開き式典

その中で式典は例年通り、宮司さんによる祝詞などの神事に加え、各機関代表の玉串奉奠、子どもたちの渓魚放流も行われました。
渓谷内の増水により勢いのある流れの中での放流は、子どもたちに緊張を与えていたかもしれません。


尾﨑自然保護官挨拶

この4月で土佐清水は自然保護官が変わり、環境省代表として新任の自然保護官も滑床渓谷の感想を交えながら挨拶をしました。
報道陣や近隣市町などの行政職員、地元小学生など関係者約70名が出席されていました。

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2010年04月28日シカの島 - 松山市 鹿島 -

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

先日、保護官と松山市の鹿島へ現地調査に向かいました。
鹿島は比較的事務所から近い場所なのですが、点在する管内の公園には、
なかなか定期的には行けない所も多く、久しぶりに訪れました。

松山の事務所から車で30分ほどの旧北条市の港から、鹿島は船で3分ほど。
周囲1.5km、標高114kmの小さな島で、人は住んでおらず、
居住者はシカなど、野生の動植物たちです。


鹿島の概観 小さくまあるい形をしています。

船を降りた頭上ではにぎやかな鳴き声が。
見上げるとアオサギが営巣しているコロニーがありました。


人とほどよい距離を保ち、その姿を見せてくれる鹿島の野生シカたち(シカは、県指定の天然記念物に指定されています)。
島の周囲や頂上の展望地へ向かう遊歩道では、
シカたちの自然の姿を見ることができます。

また、歩道を歩いて20~30分ほどで登ることができる頂上の展望台からは
周囲の島や、旧北条市の町並みを見渡すことができます。


松山からほど近い無人島。
GW連休には鹿島まつり、夏季には海水浴などで賑わいますが、
その他の時期に静かに島内を散策するのもオススメです。

※注意
現在、島を一周できる周歩道は、落石、土砂の崩壊の危険性があるため通行止めになっています。

アクセスなど、鹿島の情報は松山市のホームページに掲載されています。
http://www.city.matsuyama.ehime.jp/kanko/1179555_1021.html

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2010年04月26日登山者カウンター☆設置位置調査

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

少し前のことですが、4月15日に大山に現地調査に行ってきました。
今回、何を調査したかというと、
今年度から大山の登山道に設置予定の登山者カウンターの設置位置です。
今回はこの様子をご紹介したいと思います。

4月15日といえば、それまで春めいていた大山が一気に冬に逆戻りした日・・・。
通勤途中、白く雪化粧をしている大山を見上げた際
(今日の調査どうなるの・・・)と思いましたが
雪にも負けずに調査へ出発しました。

まずは行者登山道の入口のある元谷まで行ったのですが
ただでさえ石がゴロゴロして滑りやすい元谷が
雪に覆われてさらに滑りやすく・・・。


◎雪に覆われた大山元谷

カウンターの設置位置を決め
次は大山の登山客のほとんどが使用する大山夏山登山道へ。

夏山登山道は、1合目までには阿弥陀堂へ続く道や散策コースなど
いろいろな道が交差しているため、散策を楽しむ人と登山客を判別するために
少し登ったところに付けよう!ということで
1合目~2合目の日当たりの良さそうなところを探して登ったのですが
現在、大山夏山登山道ではまだ樹木は開葉しておらず、
夏に果たしてこの場所に日が差すのか・・・という問題もあり
倒木などで日当たりの良くなっているところを探すのは、なかなか大変な作業でした。
しかしなんとか条件にぴったりな場所を見つけることができました!


◎ここなら夏でも日が差すはず・・・



おまけ◎元谷からの大山。冬山って感じですね~

・・・お知らせ・・・

修理のため使用禁止だった下山公衆トイレの修理が
修理完了のため使用可能になりました。

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2010年04月24日沖ノ島(宿毛市) 地域活性化とは・・・

足摺宇和海国立公園 土佐清水 新堀麻子

宿毛市にも沖ノ島があります。
大月町の柏島の奥にに見える周囲17kmほどの島です。

写真上:大月町からみた沖ノ島
写真下:沖ノ島からみた大月町方面

その宿毛市の離島“沖ノ島”へ4月24日行ってきました。
この沖ノ島は人口300人弱程。
1日2便ある定期船にのり、約2時間で島へ行くことができます。
とはいえ、天候の影響で欠航になることもしばしばです。

島に近づくと、海の碧さと谷合いに所狭しと並ぶ石垣が目に飛び込んできます。

島内の石垣の町並み 母島(もじま)

周囲の海を見れば・・・この碧さ

島内の園地には、トイレ・あずまや・展望所・炊事場などがあります。
ゆっくり1泊2日キャンプをしながら海に山にと島内をめぐるのも楽しそうです。

沖ノ島にある園地、360°見渡せます

そんな沖ノ島で、昨年度末に行われた地域活性化のためのアートプロジェクト。
地域活性は皆が望んでいることでもあります。
様々な方々がいて様々なアイディアを駆使し、形となる。
その方法は色々あり、それが別の見方を生み出してしまうこともあります。

地域活性化のためのイベント、意見は様々

自然や芸術に対する感じ方は皆様々です。
賛同する人もいればそうでない人がいるのも当然のことです。

しかし、地域活性は大事なこと。
皆で合意を図りながら、着実に浸透していくような小さな変化の積み重ねの中で地元が活きていければ・・・と思います。

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2010年04月23日大山春の一斉清掃

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

4月18日に大山春の一斉清掃が行われました。
この一斉清掃は「大山の美化を推進する会」が
毎年春のグリーンシーズンと秋の行楽シーズン前に実施しており、
今回で春・秋あわせて66回目を迎えました。

朝9時、大山の博労座駐車場を含む6地域には関係機関やボランティア等たくさんの人々が集まり一斉清掃が開始されました。
当所もみなさんに交じって大神山神社参道~金門周辺の清掃を行いました。
参道の周辺は例年満開になっているミヤマカタバミ、オウレンの花やタチツボスミレなどの可憐な花たちが、咲き始め、という感じ。
やはり4月中旬の雪のせいでしょうか。少し花の開花状況が遅く感じられます。

下を注意深く見ながら参道を進んでいくと、参道の石畳の隙間には煙草の吸い殻などのゴミがちらほらと・・・。


◎一斉清掃へ出発!

◎大人も子どもも協力して拾います。

参道周辺は比較的ゴミの少ない箇所でしたが、
他の清掃地点と合わせると中身がいっぱいに詰まったゴミ袋が約350袋もありました。
ここ数年減少傾向にあったゴミですが今年は昨年より多い1トンを超すゴミがありました。
その中には、今年もタイヤや家電製品などの不法投棄が行われていた箇所があったようです。

何はともあれ、これからのグリーンシーズン綺麗になった大山に是非来てくださいね!



◎下山神社で見つけたダイセンキスミレ。今年は初めてみました!

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2010年04月23日佐田岬灯台周辺が再整備されました!

瀬戸内海国立公園 松山 永田清美

こんにちは、松山ARです。
松山自然保護官事務所は保護官がこの春で交代し、気持ちも新たに新年度を始動しました。
しかし、なかなか「春」らしい日が続かない今年のお天気。
出張もお天気のご機嫌を伺いながらです。

さて、保護官との現地の確認や関係各所への挨拶・業務打合せが続く日々ですが、
先日訪れた四国最西端・佐田岬(さだみさき)では、昨年度、町により駐車場付近のトイレや展望台などがが再整備され、工事が完了していました。

ヤブツバキが生い茂る椿山展望台。
手すりも新たに設置されました。


階段を登った先は・・・


木製のデッキができた椿山展望台


以前はこのような感じでした(2010年1月)。

その他、遊歩道の階段に手すりがつけられたり、看板が新しく立てられたりと、歩きやすく、また楽しみやすくなっています。
よいお天気の日には、四国最西端へ足を伸ばして遊びに行きませんか?

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2010年04月23日『地球のいのち、えがいてみよう』

瀬戸内海国立公園 高松 大林めぐみ

なんだか雨ばかりでスッキリしませんね。
しかし、もうすぐGW!
みなさん、どこかへお出かけになりますか?
まだ予定がないという方。
こんな企画はいかがでしょう?

五色台ビジターセンターでは、利用者参加型企画を行っています。
大きな模造紙に絵が描かれていますが、それは景色のみ。
なんだか寂しい感じがしますね。
そこでみなさんが見たことのある生き物などを、自由に景色の中に入れていってもらいます。


まだ最初は景色のみ

絵を描いて貼ってみたり、折り紙で表現してみてもいいです。
五色台周辺にはこんな生き物がいるんだよ、ということを
改めて知ったり、知ってもらったり。


少しずつ生き物が増えてきました!

まだまだ生き物はいっぱいいます。
五色台周辺は山あり海もありで、海の中に棲んでいる生き物、
浜辺や意外とみんなの近くに棲んでいる生き物、
また山の中に普段は隠れて棲んでいる生き物。
まだまだたくさんいます。

このことをきっかけに生き物の多様性を知ってみませんか?
今年10月には愛知県名古屋市で
【生物多様性条約第10回締約会議(COP10)】が開催されます。これだけだと難しく感じるかもしれません。
しかし、身近な生き物から知って興味を持つことから始めてみては?
動物や花や木、小さな虫から目に見えない菌までが
繋がっていることが、だんだんと見えてきます。

この企画は5月9日まで行っています。
ぜひ、足を運んでご参加下さい。

****五色台ビジターセンター****
http://www.ab.auone-net.jp/~goshiki/



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2010年04月22日ちょっと一休み・・・オオソリハシシギ

大山隠岐国立公園 米子 米田美里

先日、業務の打合せで米子水鳥公園に行ったときのことです。
園内のつばさ池に凄い鳥が飛来したよ、と水鳥公園の解説員の方に教えてもらいました。

スコープを覗くとつばさ池の縁に、くちばしの長いシギがいます。
その名も「オオソリハシシギ」!
名前の由来は大きく反り返ったくちばしから、ということですが
この鳥の凄いところは、なんと言ってもその長距離飛行です!


◎オオソリハシシギ

なんと確認されている中で一番長い無着陸飛行距離は1万1000キロ!
渡りを行う野鳥の中では1番の移動距離といえるのではないでしょうか。

オオソリハシシギは南半球の大陸沿岸で越冬し、
春になると北半球の北極沿岸で繁殖をするそうです。
降下や上昇によるエネルギー消費を抑えるためにノンストップで飛行を続けるそうですが・・・。
渡りの前には栄養をたくさんとり太っていたオオソリハシシギですが
目的地に着いた頃には体重は半減しているそうです。

越冬に向かう際には越冬地までノンストップで進むオオソリアシシギも
繁殖地へ向かう際には休憩を取りながら帰るそうです。
やはり休憩を取りつつ帰った方が繁殖に有利なのでしょうか?


◎水鳥公園の観察窓のすぐ下にいました。

・・・ちなみに・・・

水鳥公園で野鳥の観察をしていると、水面を我が物顔で泳いでいるいきものが・・・。

「あっ!ヌートリア!!」

害獣として外来種駆除の対象となっているヌートリアですが
水鳥公園では子どもたちの人気者とのこと。
なにやらいろいろと考えさせられてしまいました。

◎泳ぐヌートリア

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