第7回 気候変動適応中国四国広域協議会 議事概要
第7回気候変動適応中国四国広域協議会
日時:令和4年1月27日(木)9:30 - 12:00
場所:Webex によるオンライン開催
開会
第1部(公開)
1 環境省気候変動適応室より情報提供(資料1)
【質疑応答】
○白井アドバイザー(山陽学園大学 地域マネジメント学部 地域マネジメント学科)
気候変動適応計画の改定内容について、「適応」に関する国民の認知率の目標値があるが、その目標値がかなり低いように感じる。環境省はどのように考えているか。
気候変動適応の普及啓発について、具体的に予算などは決まっているのか。
○気候変動適応室
気候変動の適応の取組の認知が低いのが課題であり、KPIに入れている。
今までも、イベントや啓発活動を通して、認知度の上昇を目指してきたが、国立環境研究所や自治体とも連携しながら、今後は啓発の機会を増やし活動を強化したい。
予算については、従前から「気候変動適応における広域アクションプラン策定事業」の一環で普及啓発を実施している。また、国立環境研究所の気候変動適応センターの役割として、セミナーなどを通じて普及啓発活動を実施している。
IPCCの第6次評価報告書のワーキングツール3の公表に合わせ、研究機関とも連携して普及啓発の機会を増やしていきたい。
2 気候変動適応における広域アクションプラン策定事業 中国四国地域 令和3年度事業報告(案)(資料2-1)
【質疑応答】
特になし
○事務局
「気候変動適応における広域アクションプラン策定事業 中国四国地域令和3年度事業報告」に関して、アドバイザーの皆様から補足やご助言をいただきたい。
○藤木アドバイザー(兵庫県立大学/兵庫県森林動物研究センター)
山林の植生・シカ等の生態系分科会では、二年間の議論で方向性は定まったと思う。モデルアクションエリアとなる大山蒜山周辺地域、石鎚山系周辺地域で、各構成団体が何をしなければいけないか、何ができそうか見えてきたと思う。さらに、来年度のモデルアクション検討会を通して、具体的で実効性のある方策を取りまとめられると考えている。
○石川アドバイザー(国立大学法人高知大学 名誉教授)
モデルアクションエリアと各構成団体が定まったため、来年度に期待をしている。
石鎚山系では、高標高域で雪が少なく、すでに影響が出てきおり、取組や対策が後追いになっている。表層的にみれば、影響がないように見えるが、山に立ち入ってみると部分的には下層植生がなくなっている場所もある。このように、入ってみないとわからない影響も多いので、基礎自治体にも関わってほしいと思っている。
北側は雪が残っているが、特に、南側に関しては雪がなくなっている状況である。
○目崎アドバイザー(公益財団法人黒潮生物研究所)
方向性が見えてきたが、実施体制などの具体化が課題である。
広く面的に理解できるような情報収集、担い手不足を機材などの技術でカバーできるかを検討して、モニタリング体制の構築を考えたい。
将来予測もエリア別にみられるようになった。予測をフィードバックしながら、アップデートしていくようなモニタリングができるのではないかと考えている。
サンゴに限らず海藻・魚類など、水産試験場の関係者と協力しながら、様々な情報を得られるように、モニタリング結果の一元化を目指せればよい。
○野田アドバイザー(国立研究開発法人水産研究・教育機構 水産大学校 水産学研究科)
水産業を取り巻くステークホルダーを増やす良い機会になればと思う。
水産関係者だけでなく、アクションが多様に取り組まれるようになることを期待している。
○白井アドバイザー(山陽学園大学 地域マネジメント学部 地域マネジメント学科)
瀬戸内海・日本海の地域産業分科会の市民参加型モニタリングに関しては、各自治体と協議が必要である。市民参加型モニタリングは、それ自身が適応アクションだと考えるが、モニタリングの結果が適応アクションに繋がる仕組みを作ることが、1つのアクションになるのではないかと考えている。
例えば、市民参加型モニタリングにより、気づきを得た水産事業者に対して、自助、互助を促していく仕組みを作ることも可能なのではないかと考えている。
3 地方公共団体取組紹介
(1)国民参加による気候変動情報収集・分析事業報告(香川県:資料3-1、愛媛県:資料3-2)
(2)地域気候変動適応センター
(鳥取県、島根県、広島県:資料3-3、山口県:資料3-4、徳島県:資料3-5、高知県:資料3-6)
【質疑応答】
○白井アドバイザー(山陽学園大学 地域マネジメント学部 地域マネジメント学科)
愛媛県の柑橘類への影響についての対策はあるが、小規模零細農家や高齢化が進むことで対策が取れなくなってしまうことが政策課題ではないか。農家の経営統合や後継者育成を視野に入れた適応策の検討が必要だと考えられる。
香川県の県民向けワークショップの参加者、地球温暖化防止活動推進員だけなのか。影響の情報収集は不十分ではないか。コロナの影響で集客は困難だったと思うが、狙いや成果をどのように活用するかが重要である。
○愛媛県
関係部局や試験研究機関が連携し、農地や高齢者対策等、総合的な施策を進めることが重要である。
○香川県
ワークショップ参加者は、推進員を対象としていない。ファシリテーターとして、推進員をグループ毎に配置した。しかし、オンライン開催のため、参加人数は少なかった。
○白井アドバイザー(山陽学園大学 地域マネジメント学部 地域マネジメント学科)
市民参加型モニタリングについては、先行事例が各種あるので、参考にしていただきたい。
第2部(非公開)
気候変動適応における広域アクションプラン策定事業 中国四国地域 令和3年度事業報告(公開資料)
閉会