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アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

五色台体験教室~今年も来ました!「変形菌入門講座」~

2026年08月07日
高松 竹本 末佳

五色台体験教室~今年も来ました!「変形菌入門講座」~

みなさんこんにちは。今回は、大人気体験教室の一つである「変形(へんけい)(きん)入門講座」のご報告です。
さて今回の講師をご紹介します。和歌山県立自然博物館学芸員の川上(かわかみ)新一(しんいち)先生です。変形菌に関する著書も多数出版されていて、あちこちの変形菌講座で引っ張りだこの川上先生。今年も講師として来てくださいました。今回も、午前は座学、午後はフィールドワークと盛りだくさんの内容です。
 
講師の川上新一先生
まずは座学からです。(ねん)(きん)は、植物でも動物でもなく、菌類でもないアメーバ生物に属することがわかっています。粘菌のなかの3グループのうちの一つが変形菌です。世界では1100種以上の変形菌が確認されていて、日本では600種以上が確認されています。この数は年々増え続けています。(以下は変形菌の生活環です)
変形菌の生活環
座学では、変形菌の生活環や、どのようにして動いているのか、ヒトが持っているアメーバ細胞は何か(答え:白血球)、粘菌の性がたくさんある話、また、夜の間に変化することが多いといった説明もありました。
今回の座学で興味深かったお話は、変形菌が子実体になる前の「変形体」の話です。実は変形体を使って様々な実験が行われており、イグ・ノーベル賞を受賞している研究もあります。
迷路を作成し、そこに変形体を広げます。そこに餌を置くと、最短経路にだけ筒状の変形体を残すという研究。また、地図上の東京都に変形体をおいて、周辺の主要都市に変形体が大好きなオートミールを置くと、変形体はオートミールに辿り着くまでの最短距離を見つけてくれます。この行動パターンを読み込ませたプログラムを作成すると、交通や上下水道などのインフラ整備が最短距離で構築できるのではないか、といった夢のあるお話でした。
座学風景
今日見られるかもしれない変形菌の種類をおさらいし、午後からフィールドへ出発です。前々日には大雨が降っていましたが、はたして変形菌は現れてくれるのでしょうか、雨上がりに見られる変形菌はまた違った見え方がするのでしょうか、楽しみです!
一心不乱に変形菌を探す参加者
梅雨時期によくみられるツノホコリが大量に発見できました。透き通って見えますよね。
ツノホコリ(透明に見える)
ツノホコリ(胞子がみえる)
ホソエノヌカホコリの未熟体も発見しました。
ホソエノヌカホコリ未熟体とアカイボトビムシ
最後の観察地点で今まで見たことがなかった変形菌を発見しました。クダマキフクロホコリです。
クダマキフクロホコリ
持ち帰って調べます
クラフトハウスに戻り、本日の成果を発表しました。本日見られた変形菌は10種類でした。雨が続いたので昨年度よりは少し少なかったのですが、初めて見る変形菌もあり、大満足のフィールドワークでした。
本日の成果
五色台ビジターセンターでは、現在、「あやしい「菌」たち 変形菌・冬虫夏草・地下生菌」の企画展を8月30日まで開催中です。ぜひお越しください。
また、定期的に体験教室を開催しています。年間スケジュールはこちら。気になる体験教室がありましたら、ぜひご参加ください。