
アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
企画展「外来種~What is Alien Species?~」と体験教室のご報告
2025年10月09日
高松
AR日記をご覧の皆様、こんにちは!
今回は、五色台ビジターセンターと共同で開催中の企画展「外来種~What is Alien Species?~」のご紹介と、9月20日の体験教室「外来種を調べよう!」のご報告です。
今回は、五色台ビジターセンターと共同で開催中の企画展「外来種~What is Alien Species?~」のご紹介と、9月20日の体験教室「外来種を調べよう!」のご報告です。
会場には、中央テーブルに特定外来生物セアカゴケグモの20倍模型、実物標本やフィギュアなどを展示。その左右には、外来種に関するパネルと在来種の写真(五色台VC提供)を向かい合わせに展示しています。奥のモニターでは、面河山岳博物館からお借りした外来生物の生態や駆除の様子などを紹介した動画を上映しています。小さなお子様にも楽しんでいただけるよう工夫しました。
9月20日の体験教室には3組7名の方にご参加いただきました。
身近な植物から「在来種」を当てるクイズや、「外来種」「外来生物」「特定外来生物」などの用語説明、香川県においては「国内外来種」となる日本固有種の「コハクオナジマイマイ」の観察を通して、人の活動によって分布域を拡げる外来種の問題を一緒に考えていただきました。
身近な植物から「在来種」を当てるクイズや、「外来種」「外来生物」「特定外来生物」などの用語説明、香川県においては「国内外来種」となる日本固有種の「コハクオナジマイマイ」の観察を通して、人の活動によって分布域を拡げる外来種の問題を一緒に考えていただきました。
屋内でのクイズや展示物説明の後、野外フィールドワークへ。
玄関を出てすぐの黄色い花はヨーロッパ原産の外来種「ブタナ」。別名の「タンポポモドキ」の方がすんなりみんなの頭に入るようです。今花盛りのヨモギは在来種。参加者からは「春のヨモギのイメージしかなかった、こんな姿を見たのは初めて。」と驚きの声。視界に入っていても、そうと知らなければ気付かないものですね。
玄関を出てすぐの黄色い花はヨーロッパ原産の外来種「ブタナ」。別名の「タンポポモドキ」の方がすんなりみんなの頭に入るようです。今花盛りのヨモギは在来種。参加者からは「春のヨモギのイメージしかなかった、こんな姿を見たのは初めて。」と驚きの声。視界に入っていても、そうと知らなければ気付かないものですね。
五色台ビジターセンター隣のキャンプ場では、特定外来生物であるセアカゴケグモが昨年夏に発見され、以後定期的に駆除を行ってきました。セアカゴケグモが好む場所は、大人の膝より下の低い位置で、1~2㎝くらいの狭い隙間。オートサイトのシンク裏や配電盤ボックスなど、潜んでいそうな場所をみんなで見回っていきます。
配電盤の中にメス1匹と卵のうが4個見つかりました!「有名だけど生きているのは初めて見た!」と参加者からも驚きの声が上がっていました。特徴的な卵と不規則な巣も生で見てもらえてよかったです。
配電盤の中にメス1匹と卵のうが4個見つかりました!「有名だけど生きているのは初めて見た!」と参加者からも驚きの声が上がっていました。特徴的な卵と不規則な巣も生で見てもらえてよかったです。
次の観察場所はクラフトハウスへ向かう木道です。
入り口にはおいしそうに色づいたエビヅル(在来種)。美味しい山の恵みをいただきました。
その向かい側には、すべてを覆い尽くしそうな勢いで茂るクズ(在来種)。世界の侵略的外来種ワースト100に指定され、アメリカなどで大きな問題となっているそうです。今は花が見頃を迎え、甘い香りも楽しめます。
入り口にはおいしそうに色づいたエビヅル(在来種)。美味しい山の恵みをいただきました。
その向かい側には、すべてを覆い尽くしそうな勢いで茂るクズ(在来種)。世界の侵略的外来種ワースト100に指定され、アメリカなどで大きな問題となっているそうです。今は花が見頃を迎え、甘い香りも楽しめます。
木道をさらに進むと、有名な外来植物3種が茂っています。お分かりになりますか。
その場で3種とも当てたのは、なんと8歳の女の子でした!
その場で3種とも当てたのは、なんと8歳の女の子でした!
写真中央から上、黄色く咲いた花がしぼんでいるのが「メマツヨイグサ」
写真手前に紫色の実を垂れているのは「ヨウシュヤマゴボウ」
シュッと伸びて青々とした草は「セイタカアワダチソウ」
花を付ける前のセイタカアワダチソウを識別できるとは、普段からよく自然を見て、目が肥えている証拠ですね。
五色台VCスタッフの曽根さんが、ヨウシュヤマゴボウの実を摘んで見せてくれました。
1粒だけにすると、最初に食べたエビヅルの実と似ています。でもこちらは有毒植物。実と根に毒があります。小鳥は熟れた実を好んで食べるようですが、人間はまねしてはいけません。ティッシュにくるんでつぶしてみると、きれいな赤紫に染まりました。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、体験教室はこれにて終了。
最後に答えていただいたアンケートには、出会った虫、食べた木の実などのイラストが描かれ、「外来種かどうかという視点で動植物を観察するのが新鮮でした」「子どもが虫採りや川遊びで魚を持って帰って育てたりすることがあるので、今回のテーマが気になっていました。見つけた生き物を連れ帰る前にちゃんと調べようと思いました」「セアカゴケグモの生態が見られてよかったです」など、伝えたい部分がきちんと届いたうれしい感想がならんでいました。
フィールドも合わせて2時間の体験教室。初めての講師役でしたが、五色台ビジターセンターのスタッフの皆様、参加者の皆様のご協力で、私もとても楽しい時間でした。
ありがとうございました。
企画展「外来種~What is Alien Species?~」は11月3日までの開催です。
体験教室で実施したクイズを10月18日から、中央テーブルに新たに設置します。
一度展示をご覧になった方も、よろしければ再訪してクイズに挑戦してみてください!
写真手前に紫色の実を垂れているのは「ヨウシュヤマゴボウ」
シュッと伸びて青々とした草は「セイタカアワダチソウ」
花を付ける前のセイタカアワダチソウを識別できるとは、普段からよく自然を見て、目が肥えている証拠ですね。
五色台VCスタッフの曽根さんが、ヨウシュヤマゴボウの実を摘んで見せてくれました。
1粒だけにすると、最初に食べたエビヅルの実と似ています。でもこちらは有毒植物。実と根に毒があります。小鳥は熟れた実を好んで食べるようですが、人間はまねしてはいけません。ティッシュにくるんでつぶしてみると、きれいな赤紫に染まりました。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、体験教室はこれにて終了。
最後に答えていただいたアンケートには、出会った虫、食べた木の実などのイラストが描かれ、「外来種かどうかという視点で動植物を観察するのが新鮮でした」「子どもが虫採りや川遊びで魚を持って帰って育てたりすることがあるので、今回のテーマが気になっていました。見つけた生き物を連れ帰る前にちゃんと調べようと思いました」「セアカゴケグモの生態が見られてよかったです」など、伝えたい部分がきちんと届いたうれしい感想がならんでいました。
フィールドも合わせて2時間の体験教室。初めての講師役でしたが、五色台ビジターセンターのスタッフの皆様、参加者の皆様のご協力で、私もとても楽しい時間でした。
ありがとうございました。
企画展「外来種~What is Alien Species?~」は11月3日までの開催です。
体験教室で実施したクイズを10月18日から、中央テーブルに新たに設置します。
一度展示をご覧になった方も、よろしければ再訪してクイズに挑戦してみてください!
【予告】『中国四国の国立公園展』(1月24日(土)~2月24日(火))
中国四国のアクティブ・レンジャーが、美しい自然や自然を守る取組みを写真とパネルで紹介する巡回展『中国四国の国立公園展』が来年1月24日から五色台ビジターセンターで開催されます。どうぞおたのしみに!