アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
中国四国地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、大山隠岐、足摺宇和海国立公園があります。
【動画】増えすぎたニホンジカ、何が問題なの?
2022年05月16日
松山
中国四国地方環境事務所
現在、環境省四国事務所では、剣山山系と石鎚山系の国指定鳥獣保護区内にセンサーカメラを設置し、ニホンジカの生息状況調査をしています。
近年、増えすぎたニホンジカが草や木を食べ尽くしてしまうことが、各地で大きな問題となっています。それは山の上だけの問題と思っていませんか?
シカの増えすぎた山では、希少な草木がなくなり、林が消滅し、素晴らしい風景が様変わりしてしまいます。影響はそこで終わりではありません。地表が露わになり木々が立ち枯れた林間は、雨水を貯める力を失い、山肌が削られ、土石流を引き起こすなど、やがては私たちの生活を脅かす大きな災害へとつながります。
シカの食害による植生の急激な変化は、決して山や森だけの問題ではないことを広く知っていただくために、環境省公式YouTubeサイトでは、国指定剣山山系鳥獣保護区のニホンジカによる環境の変化と保全活動を伝えています。
ぜひご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=-bf42uFVwUY
動画では、剣山山系の現状をたくさんの写真で紹介しています。
次のAR日記では、石鎚山系のニホンジカ生息調査に同行した際の模様を春の山の姿とともにお伝えしたいと思います。