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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【観察会】え?カタツムリにとんがり帽子?

2021年07月13日
瀬戸内海国立公園 辻優子

アクティブレンジャー日記をご覧の皆様、こんにちは

今回は、五色台ビジターセンターで行われた体験教室「カタツムリ観察会」の様子をお知らせします。

カタツムリ観察の装備講師は矢野重文さん(日本貝類学 会評議員、みんなでつくる自然史博物館・香川 理事)。カタツムリ愛にあふれる優しい先生です。 

写真は、矢野先生の観察スタイル。「落ち葉のあるところで寝っ転がるから、長袖長ズボンは表面ツルツル。足下は給食センターで使う用の長靴。これが丈夫でいいんだよね~。あとは、ヘッドライトに頭に装着するルーペ。これだと両手が空くから観察にはぴったり。」とのこと。帽子に手袋で装備は完成です。

実際の観察の様子です。

地面に近づいて、ヘッドライトで手元を照らした上で、装着ルーペでのぞきながら、落ち葉をめくっていきます。

だからこんな小さいカタツムリも発見できます!

手のひらにのっている1mmぐらいの小さい粒がナタネガイ科の1種。指でつまむとつぶれてしまうのでそうっと扱います。

13人の参加者も一緒にカタツムリ探し。

こんな小さいカタツムリを発見する子も!

どこにいるかわかりますか?

葉っぱの先の方ですよ。

小さいものにもびっくりですが、一番びっくりしたのはこれ!このヤマクルマガイの「ふた」は、とんがり帽子型。「ふた」って薄い膜のようなものかな、と思っていたのでこんな形に出会えてうれしくなってしまいました。

この日、クラフトハウスには、カタツムリ大好きのスタッフが収集した10種類以上のカタツムリも展示していました。

最後の質問タイムでは、参加者からの熱い質問が多数。

「カタツムリを食べる生き物は何ですか?」

「カタツムリは減っていますか?」

「カタツムリの大人と赤ちゃんの違いってどこですか?」などなど

小さいもの、形のおもしろいものなどカタツムリの多様性に触れることができた観察会でした。

矢野先生によると、カタツムリの専門家は香川県内に2人しかいないそうです。現在、新たに専門に勉強したい人を絶賛募集中とか。我こそは、という人はぜひぜひ手を挙げてくださいね。

五色台ビジターセンターでは今回のカタツムリ観察会の他、月に1度ぐらいの割合で様々な体験教室を行っています。また、スタッフが近くの自然を案内するツアー「森を歩こう!」も予約制で行っています。興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせ下さい。

 五色台ビジターセンターhttps://goshikivc.jp/