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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【五色台体験教室】「初秋の昆虫観察会-ヤスデやミミズもさがすよ!-」を実施しました。

2020年09月08日
瀬戸内海国立公園 辻優子

9月5日(土)に五色台ビジターセンターで「初秋の昆虫観察会」を開催しました。

最初にクイズです。

この写真は、今回の観察会で見ることができたある生き物の赤ちゃんです。左に写っているのは成人女性の人差し指ですから、比べてみると、どのくらい小さい生き物なのかがわかりますよね。

さて、この生き物とは、次のうちどれでしょう?

1番 シロアリ

2番 ゴキブリ

3番 カマキリ

答えは、このAR日記の最後にありますので、最後までお楽しみに。

今回の講師は6月の観察会に引き続き、松本慶一さん(NPO法人 みんなでつくる自然史博物館・香川)。他にも、補助スタッフとして、脇悠太さん・細川涼太さん・原直誉さん・山田秀夫さん・福西勝さん。みなさん、生き物や五色台のことに詳しい人たちです。

まずは、多目的広場の前で昆虫採集!

「そうそう。網に入った虫をかごに入れるのも難しいよね。」小さな子どももお父さんに見守られながら一生懸命、かごに移しました。

この日、この草むらで見つけた生き物は以下の通り

ウスバキトンボ、ツマグロヒョウモン、キチョウ、ウスイロササキリ、エンマコオロギ、トノサマバッタ、クルマバッタ、ショウリョウバッタ、ヤマトフキバッタ、クマスズムシ、シバスズなど

草むらのあとは、落ち葉の下や土の中の生き物探しです。

まずは、スタッフが水路にたまった落ち葉や土を掘り上げます。参加者は、移植ごてや手でそれをかき分けて生き物を探します。見つかった生き物はビニール袋に入れてクラフトハウスに持ち帰り、観察です。

携帯型顕微鏡をのぞいて細かいところも観察します。

ヤスデは手に乗せても大丈夫。

コロナウイルス感染予防のため、集まっての観察が難しいので、みんなで一緒に観察したい生き物は、プロジェクタを使って、スクリーンに映してみました。

ここで見つけた生き物は以下の通り

ノラクラミミズ、イシムカデの仲間、アマビコヤスデ、モリヒラタゴミムシの仲間、モリチャバネゴキブリ、カメムシの一種、コメツキ幼虫、ホナシゴミムシの一種、ニセハリアリ、オカダンゴムシ、ウメマツオオアリ、シロハダヤスデの仲間など

最後に講師によるまとめです。

・見ることのできた生き物の一覧から、この場所がどういう場所なのかがわかります。

・昆虫はそれぞれ棲んでいる環境が違います。また、その環境を支えてもいます。私たち人間が生きる環境もこの小さな生き物たちに支えられているのです。

この後、捕まえた生き物を採集場所で放して解散となりました。

クラフトハウスの使用は事前申請が必要ですが、多目的広場はいつでも利用できます。五色台ビジターセンターに駐車して木道を3分ほど歩いていくのがお勧めです。採集した生き物の名前などが知りたくなったら、五色台ビジターセンターにたくさんある図鑑などで調べることができます。スタッフに相談してみましょう。

五色台ビジターセンターについての詳細は、HPをご覧ください。

https://goshikivc.jp/

最後に、最初のクイズの答え

一緒に写っているのがお母さん。ということは・・・・

答えは2番、ゴキブリです。詳しくはモリチャバネゴキブリ。家などにいるチャバネゴキブリとは違って、名前の通り森林など自然の中で生きているゴキブリです。お母さんは、卵を卵鞘(らんしょう)と呼ばれるカプセルに入れて生みます。写真はその卵鞘の中から赤ちゃんが出てきたところです。生まれたばかりの赤ちゃんは透明で、緑色に見えるのは内臓、黒いのは目です。

次回の体験教室は、

10月10日(土)「五色台の伝説・昔話」講演会です。根香寺に伝わる牛鬼伝説や勝賀城城主であった香西氏にまつわるお話しなど、聞いて楽しく、みんなに教えたくなる話です。ぜひ聴きに来てください。詳細は、以下のページをご覧ください。

https://goshikivc.jp/experience-class/