アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
【開催報告】「孫と楽しむ!海辺の生き物調べIN宮島」を開催しました!
2019年07月31日干満の差が4メートルにもなる瀬戸内海。
自然海岸が残る宮島では、干潮時に広大な干潟が出現します。
そんな干潟には生き物がいっぱい!
宮島の海辺の生き物を知ってもらおうと、
宮島地区パークボランティアの会では毎年「海辺の生き物調べ」を企画し、
今回は27名の方にご参加いただきました。
一見何も居なさそうな干潟ですが、
砂地に下りて視線を落とすと、
ホソウミニナやアラレタマキビなどの貝類、
ケフサイソガニやマメコブシガニなどのカニ類、
それにアナゴの赤ちゃんなど次々に見つかりました。
また、今はカニにとって繁殖期。
じ―――っと座って砂泥地を観察すると...
ハクセンシオマネキやチゴガニの求愛ダンス(ウェービング)がたくさん見られました。
[拡大:ハクセンシオマネキ] ↓ [拡大:チゴガニ] ↓
反対側の砂浜に行ってみると、
直径2~3センチの穴がポツポツ・・
その穴に、流し入れたサラサラの乾いた砂を目印にし、
掘ってみると、出てきたのは真っ白なスナガニ!
ここでは普通に見られますが、
ハクセンシオマネキやスナガニなどは希少種。
自然海岸が残る宮島だからこそ見られる生き物がたくさん観察できました。
最後は海の掃除屋に出てきていただきました。
カキのむき身を置いてみると、
臭いを頼りにたちまちアラムシロやヤドカリ、マメコブシなどが群がっていました。
海が生き物たちの死骸でいっぱいにならないのは彼らがいるからなんですね。
大元無料休憩所に戻り、
今日見つけた生き物の記録とスケッチをしました。
今まではカニの違いは分からなかったかもしれませんが、
「前歩きができるマメコブシ」や
「片方のハサミが大きいハクセンシオマネキ」などそれぞれカニの特徴が描かれていて、
"観察眼"が養われたようでした^^
夏休みは始まったばかり!
干潟の観察は干潮2時間前からがベストです。
潮見表を見て、干潟へ出かけ、(熱中症に注意しつつ)じっくりじっくり観察してみてくださいね!
広島は埋め立てされているので市内の河川でも河口干潟がたくさんあります。
広島駅前猿猴川でもたくさんのカニが見られますよ☆