アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
【報告】ツバキおひっこし大作戦!後編
2019年02月27日<この記事はツバキおひっこし大作戦!前編の続きです>
午後1時集合の「ツバキおひっこし大作戦!」。
ジョン万次郎像の付近には続々と人が集まり・・・
関係者も合わせて約60名が大集合!壮観です。
ツバキ再生プロジェクトの核とも言える足摺岬の自然を守る会の遠近会長の挨拶や、
高知県森林技術センターの黒岩さんから、植え戻す苗のお話もききました。
お二人とも声をそろえて言っていたのは
「丁寧に、心を込めて、『元気に育ってね』と声をかけること」。
作業前に、しっかり今日の心得を確認したら、早速4班に分かれて植え戻し。
各班でリーダーが植え戻し方や注意事項を教えてくれました。
3人の高校性も、指導側に回ってくれました。
無事、1時間程度で予定地全てに植え戻しが完了!
↓ ↓
2年半かけて種から育った苗たちも、
ようやく腰を落ち着けられたように見えて、感慨もひとしおです。
これまで関わってくれた全員とはいきませんが、
それでも多くの方が一緒に汗を流してくれました。
この3年ほどで広がった保全の輪、ここに集結です!
作業後は、憩いのひとときも兼ねて「ツバキミーティング」。
これまで関わってくださった皆さんで集い、振り返り、語らう場です。
まずは、小学生・高校生が地域学習の中で、足摺岬で学んだことを発表してもらいました。
高校生は、今回のイベントを企画するまでの経緯を紹介。
何気ないきっかけで選んだ「ツバキ」というテーマを、
現場に足を運びながら、少しずつ探求していく様子が伝わってきました。
市内在住のOBの方からも、発表後に激励を頂いていました。
足摺岬小学校3・4年生は足摺で道路標識や水道栓に使われるツバキを取り上げ、
いかにツバキが身近なものかを、小学生らしい目線で伝えてくれました。
そのあとの足摺岬七不思議についての調べ学習では、200年前の伊能忠敬の時代まで遡り
大人顔負けの研究ぶりを披露し、初めて知ることばかりで興味深い発表でした。
5・6年生は、足摺岬小学校が取り組んでいるツバキ学習の1年間の流れを、写真と共に紹介。
メダケの竹の子採りから試食、種をとって割って蒔いて、育てていく過程を
一人一人が、それぞれの言葉で発表してくれました。
そのあとは、山下レンジャーのツバキ再生プロジェクトの「これまでとこれから」。
足摺岬の自然を45年もの間下支えし続けてくれた足摺岬の自然を守る会の話や、
1年目30名にも満たなかった再生プロジェクトメンバーが、
3年間関わってくれた人の総計約700名と、大きく成長したことなど、
いかに「人」が大切なプロジェクトであるかが伝わりました。
そしてもちろん、これからも。
イベント開会式で遠近会長からも言われたように、
植え戻した苗はこれから10年20年と見守り続けなければなりません。
45年続いた会から出る言葉だからこそ、重みを感じる長さです。
しかし、これまで関わってくれた人たちが勢揃いした今回、
協力してくれる人の多さには、大いに力づけられる思いでした。
山下レンジャーも、閉会の言葉をくださった市観光商工課の和泉課長補佐も、
これからもプロジェクトが長い息を保てるよう、
楽しく、有意義な活動にしていく意気込みで締めくくっていました。
(写真:市民提供)
今回ようやく種とりから植え戻しまで一巡したツバキ再生プロジェクト。
ひとまず、これまでご協力、ご支援頂いたみなさまありがとうございました。
目標の4万本植え戻しには、現在折り返し地点と言ったところ。
どうぞ、これからよろしくお願いします!