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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

初夏の紅葉谷(もみじだに)

2018年06月06日
広島 大高下 理恵

ご無沙汰してます、広島AR大高下(おおこうげ)です。

川原ARに替わりまして、4月に復帰しました!

AR日記では宮島や大久野島などを中心に

国立公園の自然情報やイベント情報を発信していきたいと思いますので

引き続きよろしくお願いいたします☆

さて、今年は例年より早い梅雨入りとなりました。

なかなか屋外へお出かけしにくい時期ですが、

梅雨は植物や生き物にとって大切な季節。

山にしみ込んだ雨水が川となって

水辺は色々な生き物のオアシスとなっています。

宮島の紅葉谷公園には紅葉谷川が流れていますが、

実はロープウェーに向かう途中の四宮神社前に小さな小川があります。

あまり目立ちませんが、

湿地性植物のハンゲショウが生育しており、

初夏になると芽を伸ばします。

[水辺手前に生育しているのがハンゲショウ]

今はまだ青々としていますが、

梅雨時期になると小さな花が咲き、

花弁の代わりに葉が白く変化するという面白い特徴があります。

湿地が減少し数を減らしている中、

整備された公園で生育しているのは珍しいです。

また、ハンゲショウの根元を見てみると、

サワガニ、ツチガエル、アメンボなど水辺に生息する生き物が見られました。

あまりこの小川を観察する人はいないのですが、

水辺には必ず生き物が集まるので観察にはもってこいです。

この時期でしか見られない植物や生き物もいますので

是非水のある場所へ出かけてみてください。

また、紅葉谷公園は紅葉を見に秋に来島される方が多いですが、

実は春から初夏にかけての青々としたモミジもお勧めですよ~