アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
【三崎小環境学習⑥】間伐体験!
2018年02月09日この冬一番の冷えこみということで、土佐清水でも雪が舞い、
山も一部で雪化粧が見られる一週間でした。
そんな中、三崎小5年生が向かったのは、土佐清水で一番高い今ノ山の山腹。
今回は、山の恵みと脅威を学ぶべく、間伐体験にやってきました。
前回グラスボート&ジオ学習で、山からやってくる栄養が海の生き物を育む一方で、
土砂災害など大きな被害をもたらすこともあることを学びました。
この学習で、山の現状と、それに対する人々の取り組みについて、知ってもらいます。
今日の講師は、土佐清水市森林組合の山下林栄組合長と、若手精鋭3名。
また、今回の現場は国有林ということもあり、
森林管理署の森林官、別名フォレストレンジャーの朝比奈さんも同行してくださいました。
現場は、三崎側上流の辛川山。
26年生のヒノキが植えられていますが、林内は真っ暗。
地面まで陽の光が届かず、下草も生えていません。
「間伐」は、こういった場所で、木を間引く作業のこと。
それによって、隙間から光が入るようにし、木々がのびのびと育てるような環境を作るのが目的です。
間伐の重要性が分かったら、早速実践!
あえてノコギリを使い、木を切ることの大変さを知ってもらいます。
四苦八苦しながらも、体を動かすと暖かいので、とにかくノコを引く!引く!引く!
一本の木を倒すのに、ものすごく時間がかかるけど、倒した後には、頭上に青空が現れます。
たったの一本、されど一本。これが間伐の極意です。
冷える林内から脱出し、お昼は暖かい日差しを浴びながら。
山の中で食べるご飯は格別です。
腹も膨らみ、体もぬくもったら次の作業場所へ。
今度は、林業機械を見学しつつ、少しだけ触らせてもらいました!
普段見ることも少ない大きな機械に、ちょっと怖じ気づく子も。
しかし、ベテランの組合員さんに教えてもらいつつ操作すると・・
終わったとたんに、興奮気味にどのボタンが何をするのか教えてくれました。
普段目にすることのない、山の仕事。
今日ノコギリで切ったような木が、実際にお金になるのは30年後。
小学生のみんなにとっては、想像が難しいくらい長い時間かもしれません。
そして、山に木があることで、
川が流れ生き物が住み、里に水がやってきて、海へと栄養が巡って行くことを考えると、
山の仕事は、とても面白く意義のある仕事に思えたはずです。
次はいよいよまとめの授業。
みんなが1年を通して見てきた山、川、海と、それに関わる人たち。
自分たちがどう向き合っていくべきか、それを考えてもらう時間にします。