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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

中海の野鳥達【コブハクチョウ】

2018年01月16日
米子 番原 昌子

遅ればせながら、本年もよろしくお願いします!

個人的な今年の目標の一つとして、AR日記をはじめとするSNS関係をもっと頻度を上げて更新できればと思っています。

より一層、皆様に楽しんでもらえるよう頑張ります!

前置きが長くなりましたが、今回は、コブハクチョウを紹介します。

ネタが少ない冬...。それでも月3回、中海(なかうみ)の野鳥調査には行っているので、そこで見られる野鳥達をシリーズ化して紹介していきます。

 

コブハクチョウは、ヨーロッパ西・中部、モンゴル、バイカル湖東部、ウスリー川地域で繁殖、アジアでは冬に中国東部、朝鮮半島に渡るとされています。

迷鳥(本来の渡りの経路から外れた珍しい鳥)としての記録もあるようですが、野生渡来の個体がいるかどうかは、不明とされています。

 

写真のコブハクチョウは、幼鳥(巣立ってから大人になる前の若鳥)ですが、どうして本来いないはずの野鳥が中海にいるのでしょう?

この地域で見られるコブハクチョウは、ペットや観賞用に輸入されたものが野生化したものと言われており、中海周辺で繁殖していると聞いています。

 

 

他の野鳥達は、私の姿を見るとワワーーと逃げていくのですが、コブハクチョウは余裕の表情です。大サービスでハートマークまで作ってくれました。

本来いないはずのコブハクチョウが繁殖することで、渡来してきているコハクチョウやオオハクチョウに何らかの影響を与えているかもしれません。

しかし一番の問題は、先のことを考えずに外来生物を持ち込んだ人の行動です。

日本に持ち込まれた外来生物の多くは、人の都合によって連れてこられたものです。

現在、生態系に影響を及ぼしたり、人に危害を加えたりする外来生物が問題になっていますが、人も生態系の一部であるということを忘れず、生き物達と向き合っていきたいですね。