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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【紅葉情報】 寒霞渓

2017年11月20日
瀬戸内海国立公園 大林めぐみ

香川県屈指の紅葉の名所といえば、小豆島の寒霞渓。

標高600800mの寒霞渓山頂~星ヶ城山付近は紅葉も見頃~終わりを迎えていましたが、紅雲亭~草壁港まではまだ見られそうです。

先週11月16日に巡視した時の寒霞渓の紅葉の様子をお届けします。

8:02に高松港を出航したフェリーには、観光バスや個人旅行者でいっぱい。

高松空港は、上海、台湾、韓国を東アジア主要都市圏だけでなく、アジアの国際ハブ空港でもある香港と就航しているので、ここ2~3年で外国人観光客も増加しました。寒霞渓も外国人観光客に大人気の観光スポットです。

<寒霞渓山頂展望台>

10:00過ぎの山頂には、すでに大型観光バスや地元・観光客で賑わっていました。

イロハモミジはオレンジ~真っ赤に染まり、紅葉を撮影する観光客も多かったです。

この時期は、1年の中でも山頂~紅雲亭(ロープウェ麓駅)の周遊歩道を利用する方が多く、私も山頂~裏神懸歩道~猪谷池~紅雲亭

表神懸歩道~四望頂~山頂を歩きましたが、上り下りともに歩いてたっぷりと寒霞渓を堪能する人、上りはロープウェーに乗って上から景色を眺めて、下りを表神懸歩道から下りてくる人などさまざま。

寒霞渓には、谷間の奇岩怪石が眺められる表12景、裏8景と呼ばれる20の景色があります。

<裏神懸歩道>

左:裏8景のひとつ・松茸岩から眺める東斜面

右:同じく石門

裏神懸歩道は、表神懸歩道に比べ、石段や急傾斜が多いので、歩きやすいスニーカー、できるだけリュックなど手があくようにすることをオススメします。雨上がりの濡れた路面は、表・裏神懸歩道ともに滑りやすいので十分注意しながら、無理せずゆっくりと歩きましょう。

  

  左:小豆島霊場第18番札所でもあり、裏8景のひとつ・石門洞

  ここの紅葉はもう少しで見頃を迎えそうです。

  右:車道から石門洞までの参道兼裏神懸歩道

裏神懸歩道登山口を出て、猪谷池~紅雲亭は車道沿いを歩きながら、西斜面の紅葉が眺められます。

車窓からだと山陰に入って見えなくなるのも早いですが、歩くとその眺めは十分に楽しめます。

紅雲亭から表神懸歩道を上ると見えてきたのは、表12景のひとつ・錦屏風岩。近くに案内板があるのですが、形が変わっていることに気がつきました!

寒霞渓の奇岩怪石は、長年の風雨の浸食によってできたもので、私たちが生きている間にも形がどんどんと変わっているのかもしれません。

表神懸歩道は、コンクリート舗装されているので、比較的歩きやすいですが、上り・下りともに約1~1.5時間ほどかかるので水分や歩きやすい服装・スニーカーなど準備しましょう。

<四望頂>

空・山・海の視界が開け、四方が眺められることから名付けられた展望地。

<鷹取展望地からの眺め>

「歩く時間がないよ~」という方は、山頂駐車場から徒歩5分ほどにある鷹取展望地がオススメです。

寒霞渓には紅葉だけでなく、この時季に花を咲かせる小さな植物もありますよ。

左<集塊岩の上に咲いたツメレンゲ(ベンケイソウ科)>

右<ミセバヤ(ベンケイソウ科)>

ミセバヤは環境省・香川県共にレッドデータブックに掲載されている貴重植物。

山頂は見頃を終えましたが、山麓にかけてはまだきれいな紅葉が見られます。

この週末は小豆島に出かけてみてはいかがでしょう。

小豆島旅ナビ

寒霞渓ロープウェー

■■自然の中でのマナーを守りましょう■■

①キレイな花や見たことのない植物があっても、後から来る人のためにも採らずに見るだけにしましょう。

②ゴミは必ず持ち帰りましょう。また風で飛んだり、荷物からポロッと落ちないように気をつけましょう。

③展望地など柵がある場所では、柵外に出ないでください。そのための柵です。

④撮影する時は場所を譲り合って、気持ちよく☆

 写真を撮りたい気持ちは分かります!ですが、みんなも撮りたいんです!