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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

希少種保護のための草集めをしました!

2017年10月28日
米子 番原 昌子

野外イベント目白押しの時期に、季節はずれの台風で残念な思いをされた方も多かったと思います。もしかして、雨女の私がイベントに参加しているから?そうだったら、ごめんなさい。

さて今回は、草集め作業の様子を紹介します!

1028日に新庄村(岡山県真庭郡)で、新庄自然保護連絡協議会、岡山理科大学、岡山県環境保全事業団、大山隠岐国立公園管理事務所の約15名が、草刈後の草を集めて束にする作業を行いました。


国立公園内の草原に生息している、希少な動植物を守るのが目的です。

昔はどこの家でも牛を飼っていたので、飼料を採るために定期的に草刈りが行われていました。しかし、生活スタイルの変化や高齢化により、最近ではあまり草刈りができなくなっています。

草刈りできずにススキなどが大きくなってしまうと、他の植物やそれを食べる昆虫達が生息しにくい環境になってしまいます。希少種となった里地里山の生き物は、人の生活と密接に関係しているのです。

刈ったままだとススキの下にいる植物達に光りが届きにくいので、それを取り除く必要があります。


雨が降る中、休憩中に一緒に作業していた男性が、「ススキは屋根に利用していたくらいだから、刈ってあるものを取り除くと、地面は濡れてないから座れるよ。」と教えてくださいました。なるほど!


今回集めた草は、地元の牛を飼っている所に引き取っていただけるようですが、今後活動を広げるに当たって、刈り取りした草を有効利用していくのが課題となっています。

草原という限られた場所でしか生きることができない生き物のために、みんなで命を繋ぐ取組みができたらと思います。