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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

第一回日御碕子どもパークレンジャー開催!

2017年07月12日
大山隠岐国立公園 大山淳子

7/8() に、第一回日御碕子どもパークレンジャーを開催しました。

そもそも、子どもパークレンジャーって初めて聞く方もいらっしゃると思います。

その前に私たちレンジャー、アクティブレンジャーについて触れたいと思います。

私たちアクティブレンジャーは、国立公園の自然保護官・管理官とも呼ばれるレンジャーの仕事をサポートすることが仕事です。

レンジャー=(イコール)パークレンジャーです。

そのレンジャーの仕事とは、管理事務所によって内容が変わったりもしますが、

・公園内の植物や動物の保護の為の調査

・公園内の環境省が制作した設備の整備や維持

・公園内の施設の安全確認やパトロール

・公園内に何か建造物を建てたりやイベントが行われる場合、自然への影響がないかなどの確認

などです。

そういったことのサポート(特に現地に赴いての活動)をしているのが、アクティブレンジャーで、

小中学生を対象にレンジャーやアクティブレンジャーと一緒に自然の中で活動して、その体験から自然の素晴らしさを感じて学んでもらうのが、子どもパークレンジャープログラムです。

そこで、今回は、

日御碕コミュニティセンターさんが毎年行っている小学生向けのプログラム「海の学校」に、環境省も加えていただき、いつものプログラムにさらにもう少し自然の素晴らしさを学ぶ要素を加えて子どもパークレンジャーを開催させていただけることになりました。

全部で三回開催する予定で、

第一回が7/8()に島根県出雲市の北端、島根半島の西の端にある日御碕のおわし浜で開催されました。

日御碕コミュニティセンター長あいさつ自然保護官によるこどもパークレンジャー説明

  日御碕コミュニティセンター長あいさつ    瀬川自然保護官によるこどもパークレンジャーの説明

三部構成で、

シーカヤック体験、海辺のいきもの観察、サザエの殻積み上げ大会・実食が行われました。

シーカヤックでは、島根半島、主に日御碕・桂島でスクールやツアーをしておられるガイナカヤックスのスタッフのみなさんの指導の下、自然の楽しさを学んでもらいました。

陸でのカヤックの操作の説明

ほとんどのこどもたちが初めての体験で、海のスポーツの楽しさ、練習すると上手くなっていくこと、ルールを守るからみんなで楽しめることなど学んでくれたのではと思います。

終わりの時間が近づくころには、初めてとは思えないほどみんな上手にカヤックを乗りこなしていました。

カヤックを楽しむ様子

海辺のいきもの観察では、(公社)日本技術士会会員の田中先生の指導の下、どんないきものが海にいるか、実際にこどもたちにタモで捕まえてもらい、捕まえたいきものを先生の解説のもと、みんなで観察しました。

貝なのに水が嫌いなタマヒキガイや、カメノテ、ウミウシ、ウニなどいろいろないきものがいました。

青いバケツに入った観察会で捕った海のいきものたち

二班に分かれて観察をし、それぞれいろいろないきものを見つけることができました。

いきものを探した海岸には少なからず海からの漂着物やごみがあり、ゴミ拾いをしました。

そのゴミを、海の上にも浮いていたらどのように見えるか鳥や魚の気持ちになって考えました。えさと間違えて食べてしまう可能性、最終的にはその魚を人間が食べることになる危険性も教えてもらい、ゴミを捨てない大切さを教えてもらいました。

観察後、捕ったいきものは海へ帰しました。

サザエの積み上げ大会・実食では、自然のいきものは同じ種類でもいろいろな形をしているということ、自然のものを使って遊ぶ楽しみ方、自然の恵みをもらって生きているということを学んでもらえたと思います。

焼かれたさざえを受け取るこどもたち

今回の活動で、新しく友達ができた、もっと観察がしたい、シーカヤックが印象に残ったといった感想をアンケートに書いてくれました。

自然の中でいろいろと体験したことによって、みんなそれぞれにとって心に残るもの、自然の素晴らしさを感じる経験になってくれたと思います。

最後に、子どもパークレンジャーの手帳を参加してくれたみんなに手渡しました。

観察ノートが含まれているので、今回の体験をきっかけに植物・鳥・昆虫などの観察に興味を持ってくれたら、その手助けになればと思います。