中国四国地方のアイコン

中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【イベント報告】城山散歩

2017年06月28日
大山隠岐国立公園 湯澤孝介

若干梅雨らしくなってきました。

雨がほとんどなかったので、少しほっとしてます。

さて、

遅くなりましたが、6月10日(土)隠岐の島町(島後)港町地区の城山(シロヤマ)で行った自然観察会「城山散歩」についてご紹介します。

会場の城山という名は、

戦国時代に当時の守護代であった佐々木氏によって国府尾城(コウノオ)が築かれたことから始まるそうです。山中にある国府尾神社は、それより以前鎌倉時代に建立され、信仰の対象となっていました。廃城後も神社は残り、周辺の植生は社寺林として適度な維持管理が行われてきました。

現在では大山隠岐国立公園に指定されているとともに、国の天然記念物であるカラスバト(準絶滅危惧/環境省)の生息地として知られています。

会場はこちら

どんよりとした天気は残念でしたが、無事スタートできました。

今回の講師は、ジオパークガイドの木村さんとジオパークガイド兼自然公園指導員の斉藤さんです。

鳥解説

木村さん(写真右)には野鳥について

斉藤さん(写真左)には動植物や歴史文化について解説いただきました。

 

鳥居  階段

国府神社鳥居                 西郷湾が望めます。

解説  移動

観察できる野鳥や聴こえてくる鳴き声の解説中。 鳥の声を聴き分けながら進みます。

ウォッチング  アカテガニ

エナガやヤマガラなど、身近な野鳥が観察できました。鳥は撮れませんでしたが、アカテガニがこんにちは。

階段を登る  社殿

階段をのぼると...               社殿が構えています。

棟札(提供:港町地区 奥本氏)

こちらは棟札です。

新築、改築時につくるこの棟札から、元禄10年(1697年)にはここに建てられていたことがわかります。

山頂付近では、当時の物見の場として利用されていた形跡を見ます。

社殿内

棟札や社殿から出た資料などを氏子総代に紹介していただきました。

運転されない方は御神酒をいただき、無事終了。


双眼鏡等を使っての野鳥観察や周辺植物の解説、総代による神社の歴史のお話を盛り込んだ「城山散歩」。

参加者の中には、数10年振りに来られた方や今まで一度も来られたことのない方もいたり。

地域の中にある自然、ヒトの歴史とともに歩んできた自然。

今回はそんな国立公園を舞台にお送りしました。

近くにお立ち寄りの際は、是非散歩してみてください!