中国四国地方のアイコン

中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

【体験教室】 蔓を編んで小物をつくろう!

2017年03月06日
瀬戸内海国立公園

まだまだ寒さが残る2月下旬に実施した五色台体験教室は、ビジターセンター(以下VC)周辺に生える蔓(ツル)を使って小物を編むもの。

この小物づくり、形を「コレ!」と決めていないので、参加者独自の形にして作ることができるのが一番の魅力ポイント!

今回の講師は、かがわ自然観察会の蔓編み名人・久保さん。

まずは、講師に蔓の切り方や選ぶポイントなどを教わりながらVC周辺で蔓を採集しましょう。

「こんなカゴを・・・」なんて想像しながら、太さなどいろいろ考えながら夢中に採集。

林の中などには、トゲのある草木やツタウルシ、ハゼノキなどかぶれやすい樹木もあるかもしれません。蔓などを採集する時は、長袖・長ズボン・軍手を着用しましょう。衣服については、トゲや草木が引っかかりにくい素材がオススメですよ。

また山や林の土地には持ち主がおり、誰でも勝手に入って採集してもいいとは限りませんので、必ず採集してもいい場所なのか確認しましょう。もしかすると持ち主が採集して何かに使うはずだった、大切にしている何かがあるかもしれませんので。

VCに戻ったら、編み方講座!

まず、採集した蔓は自分や他の人の足に絡まないよう、また取りやすいように右下写真のように丸く束ねておきましょう。

今回は採集時間が短いため、不足分は講師が予め用意してくれました。ありがとうございました!

そして、基本的な蔓カゴの編み方はコチラ↓

まずは少し太めの蔓7本を選び、図のように縦4本、横3本に並べます。縦の内1本は少し短めになりますよ~。

蔓の長さは作るカゴの大きさにもよりますが、1.5mくらいあれば十分ですかね。この7本(図中:茶色)をベースに蔓(図中:緑)を図のように巻いてから、7本を交互に重ねながら編んでいきます。建物に例えるなら7本の蔓が柱の役割、その周りを囲む壁が図中にある緑の蔓です。

                          最初のうちはこんなふうに・・・

みんな最初の編み始めに苦戦しながらも、講師にヘルプを求めたり、参加者同士で教え合ったりと和気あいあいの中、作業は進んでいきます。

おっ!なんだか形ができてきた?

カゴの形はベース7本を立てらせる加減によって広口のカゴ、一輪挿しのような細いタイプなど自由自在。

最後にはみ出した7本の蔓の端部をくるっと折り返して、木の棒など使って横編み部分に入れ込んで仕舞いをつけましょう。これもいろんなバリエーションありです。

そして、いよいよ・・・

完成です!ご夫婦それぞれで違うタイプのカゴができあがりました。右のカゴも編み模様に変化を付けて、自分だけの物ができあがりました。

参加者の中には1つできあがって、まだ時間に余裕のある方はこんなものも!

ご夫婦仲良く協力しながら・・・

参加者だけでなく、スタッフからも「おおっ!」と絶賛の声が。

名人やスタッフも参加者が作る物を見て、「次作る時の参考にしよう」とディテールアイデアをいただきました。

難しいのは最初の配置なので、これさえ覚えておけば、あとは工夫次第でいろんなバリエーションの物を作ることができます。私はカゴと持ち手のつなぎ目に松ぼっくりやフウなど気に入った木の実などを飾っています。簡単に接着したいならホットボンドでもいいですが、細めの強い蔓で巻き付けると接合部が目立たずよいですよ~。

蔓も茶色だけでなく、違う種類の蔓など使っていろいろアレンジしてみましょう♪