アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
【体験教室】 竹の食器でうどんを食べよう!
2017年01月12日ご挨拶が遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。
本年もAR日記にて、随時自然情報や体験教室など瀬戸内海国立公園のようすをお伝えできればと思います。
年明け最初の五色台体験教室は、竹の器でうどんを食べよう!
そう。香川といえば、名物・讃岐うどん。
昨年2月12日付け全国各紙の一面は重力波の初観測や円の急騰の記事が大きく掲載されたにも関わらず、香川県の地方紙・四国新聞だけが「うどんの平均価格上昇」を大きく一面にあげるというほど、香川県民にとってうどんは欠かせないローカルフード。(このことも後に「うどん県ぶれない」とネットで話題になりました)
今回は冬の定番、しっぽくうどんを作ります。大根や人参などたくさんの野菜と鶏肉や揚げなどを一緒に煮て作った出汁をうどんにかける寒い冬にはもってこいのメニュー。
うどんづくりの講師は、かがわ自然観察会の好井さん。
「うどん打ちってお店の人以外でもできるの?」そう思った人、香川県では家でうどんを作ることも多いため、田舎に行けば各家庭に麺打ちセットがあることも。もちろん、我が家も。
デモンストレーション&レクチャーを受けたら、早速うどん&竹の器づくりスタートです!
竹はミニ門松の時にも使った太いモウソウ竹。
節部分を底にして、食べやすいサイズに切り出した後、食べる時に口を切らないように紙ヤスリで切り口部分の角を丸く滑らかにします。この時にササクレも切り取っておきましょう。
【どっちが上か確認しながら、まっすぐにノコを挽く!】
うどんは1から始めると時間がかかるので、麓のうどん屋さんから予め生地にした状態を購入して、参加者に作ってもらいます。
まずは、まん丸生地を大きなビニール袋に移し替えて足で踏んでのばします。
生地の真ん中に両かかとを置いて、かかとを中心に踏み回りながらのばすのがコツ。
【↑踏みスタイルはこんな感じ】
丸い生地になる前は、中力粉、塩水を混ぜながら団子状にして丸め、ラップをかけて30分程度ねかします。(我が家は一晩ねかせていました)因みに塩と水の分量は季節によって変わります。
その後、生地を厚めのビニール袋に入れて、足で踏んでのばしては丸めの繰り返し。
踏むことで讃岐うどんならではのコシが生まれるのです。子どもの頃はよく爺ちゃんに「踏みがかいない(頼りない)」とよく言われたもんです・・・。
今回はすでに仕上がっているので、ある程度広げたら麺棒でのばしていきます。
初めはぶ厚かった生地も徐々に薄くのばされて・・・
麺棒に丸めた生地は手の腹を使って外に押し広げながら回すと、うまく生地がのびていきます。なかなか難しいのですが、やるとやらないではスピードが断然違いますよ。生地が楕円状になったら長手方向を麺棒に巻いてのばす工程の繰り返し。そうすると、徐々に生地が四角くなり、厚さも5㎜くらいになるはず。
できたら生地を3つ折りにたたんで、中華包丁のようなうどん切り包丁で切っていきます。
たまに子ども達が「ワンタンみたいなうどんが食べたい」と言って、結構な極太サイズに切ることがありますが、茹で上がりに時間がかかること、また太さがバラバラだと茹であがる時間がばらついて太い麺はまだ芯が残っていたりと微妙です。。
ですが、手作りすると出てくる端っこの広いうどん、実は大好物。
沸騰したたっぷりのお湯にうどんをバラッと入れ、麺同士がくっつかないように箸でゆっくり混ぜ、蓋をして約15分。その間、再沸騰したら差し水をし、あとは味見をしながらゆで加減を調整しましょう。
【ツヤッツヤのうどんができました!】
今回はしっぽく出汁を用意していますが、もちろん釜揚げで食べてもOK!タマゴも用意しているので釜玉もできます。
左:水でしめずにそのまま+生タマゴ=釜玉
右:打ち込みうどんと並んで冬の定番、しっぽくうどんは野菜たっぷり!(こっちは水でしめたうどんを使います)
【自分で打ったうどん、しかも出来たては格別!】
県外の人には分かりづらいうどん用語(釜揚げと湯だめの違いとか)を説明できるだけでなく、作り方まで知って、かつ作ることができたら立派な香川県民。
寒い冬からといって何もせず家でじっとしているのは勿体ない!
そんな時こそ温かい郷土料理を作って、みんなでワイワイ楽しむのもいいですし、また郷土料理を知ることで土地の文化や民俗も知ることができますよ。
うどんだけじゃなく、他県にはないトリッキーな雑煮・あん餅雑煮(白味噌ベースの出と一緒にあん餅を煮た雑煮)も今の時期オススメです★