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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

大山・山の日講座 ~自然との付き合い方を考える~/阿弥陀堂コース自然観察会

2016年10月10日
大山隠岐国立公園

ご訪問ありがとうございます。

山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝することを趣旨とする国民の祝日、「山の日」が今年2016年811日に初めて実施されました。ここ国立公園・大山は西日本有数の広大なブナ林があり、様々な動植物を見ることができます。

 この度、この「山の日」制定を機に、国立公園・大山の豊かな自然との付き合い方を考える講座を9月24日(土)、鳥取県大山町大山の大山情報館で開催しました。

参加者16人は、米子自然環境事務所の西所長の挨拶をはじめに、鳥取県立博物館の清末幸久主幹学芸員から「自然との付き合い方」について解説を受け、自然観察会(大山阿弥陀堂コース)では、元大山自然歴史館館長の上橋敬氏と一緒に大山の地蔵文化、ブナや杉の植生などの解説を受けました。

それでは、大山・山の日講座のはじまり~はじまり~

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鳥取県立博物館の清末講師から大山の鏡ヶ成が自然保護憲章発祥の地について解説がスタートしました。

大山の鏡ヶ成 自然憲章発祥の地に刻まれている大切な言葉。

・自然をとうとび、自然を愛し、自然に親しもう。

・自然に学び、自然の調和をそこなわないようにしよう。

・美しい自然、大切な自然を永く子孫に伝えよう。

大山山頂の裸地化から、一木一石運動と大山山頂保護への解説。

数多くの先人達により、大山頂上の植生復元のために調査・研究・保護事業等の歴史が紹介されました。

講座では、大山のみならず日本の緑化運動の事例紹介を受けました。

また、地元の生態系を乱してしまう、「自然保誤」の貴重な事例紹介がありました。

清末講師は、「種を見て環境を見ていない。大切なことはまず自然観察をしてその地域の生態系をそしてその特徴について理解することが大切な基本であるとポイントを押さえて」解説されました。

そして参加者の皆さんも自然保護活動に取り組んでほしいと働きかけをされました。

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さあ、いよいよ待ちに待った大山阿弥陀堂コース自然観察会のはじまりです。

気合いを入れてストレッチに励む方もいらっしゃいます。

大山寺参道にて上橋氏から、餓讖(がしん)地蔵について解説の様子。

餓讖(がしん)地蔵は、天保8年(1837年)、この年は天下の大飢饉で大塩平八郎が乱をおこした年であり、この前後の年も大飢饉で多くの人達が横死しました。これを弔い、将来二度とこのような事がないように祈りをこめて天保12年(1841年)に建立されました。

上橋氏からビールのホップに似たクマシデの解説に興味津々の参加者のみなさま。

夏山登山道手前に生息するキリンソウ。

可憐で美しい花です。ここ大山では沢山見ることができます。

道中に咲くツリフネソウ。

この花も大山で沢山見ることが出来ます。

赤い実はナナカマド。

竈に七回入れても燃えないで、残ることからこの名前になったそうです。

また、一方では7日間、竈で焼いて炭をつくるから、と言う説もある。

植物の名前の由来はなかなか面白いです!

ところで大山では、ナナカマドの実が大きい年は大雪が降ると言われていますが今年の冬は果たしてどうなるのでしょうか?

大山のブナや杉の植生について解説する、清末講師。

阿弥陀堂コース自然観察会の様子。

当コースは比較的なだらかで、人気のコースです。

圓流院前で、クルミの実について話に聞き入る参加者のみなさま・

阿弥陀堂建立の謎について解説する上橋氏。

大山とブナ林について解説する清末講師。

阿弥陀堂コースに落ちているブナの実について解説。

大山の利生水(井戸)の解説。

この水のお蔭で白髪 が黒くなり、髪がきれいになると伝説が残されています。

興味深い伝説の残る利生水とその周辺の様子。

写真左上が利生水の井戸。珍しく水が沢山ありました。

自然観察会も終わりに近づいてきました。

歩きにくい南光河原ですが、結構人気がありました。

清末講師がホソバノヤマハハコを発見されました。

日あたりのよい山地の草原に生える多年草で、地下茎がのびてふえます。母種のヤマハハコよりやや小型で葉が細くて幅は2~6mmの線状披針形です。葉の裏面に綿毛を密生しやわらかな白色が優しく目に映りました。

自然観察会の終点、大山寺に到着しました。

ここで、アンケートを書いていただき、閉会式のあと解散しました。

みなさま、ご参加大変ありがとうございました!

また、機会がございましたらよろしくお願いいたします!

おわりに

この講座をとおして、豊かな自然や史跡が残る国立公園・大山の自然環境をこれからも守っていくために、利用上のルール、マナーなど自然を大切にするために、心がけることなどを考える機会となれば幸いです。

またもう一歩踏み込み、知り得た自然保護の心を機会をとおして時には家族に友人、知人にも知らせ、働きかけることも大切な自然保護活動の基礎にもつながると思います。

最後までご覧くださり大変ありがとうございました。