アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
竜串deサンゴモニタリング!
2016年08月03日朝夕の涼しさが身にしみる夏日が続いていますね。
全国的に局地的な雨が降っていますが、みなさんのところは大丈夫でしょうか?
先週末の7月30日に、竜串でサンゴのモニタリングイベントがありました。
今年で3回目になるこのイベント。
サンゴやモニタリングに関する講習会と、実際に現場に出て行う野外実習を行いました。
まずは講習会。
竜串のサンゴの過去20年ほどの歴史をたどり、今現在の取り組みを伝えます。
こういった歴史になっていくデータをとり続けるひとつの手段がモニタリングです。
モニタリングの重要性を理解してもらったら、次のステップ。
モニタリングの方法です。
黒潮生物研究所でサンゴの研究をしている目崎さんが講師です。
サンゴの種類や異常の見分け方もふくめ、モニタリングについての説明があります。
サンゴの一生のなかで唯一、自分で動き回れる状態の「プラヌラ」も持ってきてくれました。
(写真の茶色い小さな点はすべてプラヌラ)
実際に動く姿をみると、以外と素早くていくらでも見ていられます。
種類、見分け方、被度の出し方、白化や食害の見方などなど・・・
覚えることがたくさんあって、初めての人にはなかなか大変です。
でもベテラン組もいるし、カンニングペーパーも用意されているので、何とかなるはず・・。
講習会は短めにして、着替えたら野外実習へ。
モニタリング地点は、竜串の「ミノコシ」と「爪白」です。
そして今年のモニタリング方法は「スポットチェック法」。
100mのメジャーを1本海底に張って、それを目印に15分かけて観察していきます。
(実際のスポットチェック法を少し簡易的にしたものです。)
ラインを張った状態。
白化が始まっているシコロサンゴ。
参加者の中には、大学生で初めてのフィールドワークであったり、
スノーケル自体初めてだという人もいましたが、
2度のモニタリングを通して、みんなで意見交換をする中で、
自然の変化や異変に気づくための視点が備わったように感じました。
また、今年は台風が少なく、ラニーニャの影響もあって
海水温が高いため、サンゴの白化が懸念されているそうです。
野外実習の後の最後のまとめでは、
そういった情報を得て、自分のフィールドでも注意していきたい、という声もあり、
何かしらの経験や知識を得ていることが伝わってきました。
おまけ
おや??何かが隠れていますよ?