アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
国立公園大山 今年も花の季節がやってきました!!
2016年05月06日ご訪問ありがとうございます。
国立公園大山も徐々に裾野から高山に向けて新緑に包まれつつあります。
今年も花の季節がやってきました。5月の爽やかな風に触れながら、白い花、ピンク色の花、水色の花、黄色い花、紅色の花などオンパレードです。
それでは、5月2日(月)の巡視中に確認した大山の植物を紹介します!
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くましで(くましで科)
落葉広葉樹の高木で、直立し、高さ15メートル、直径60センチに達する。初夏のたくさんの種子をつり下げた姿や、秋の紅葉(黄色)は美しく目立つ樹になります。
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ねこのめそう(ゆきのした科)
花期は4~5月で山地の湿った場所に生息する多年草で茎先に淡い黄色の小さな花が集まってつきます。
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みやまきけまん(けし科)
花期は4-7月で、茎の先に3-10cmの総状花序をつけ、多数の黄色い花を密につける。花の長さは20-23mmになる。 山地の日当たりのよい、林縁、道路法面、崩壊地、谷川の礫地などにふつうに生育する。「ミヤマ」と名前がつくが、深山に自生することは少ないと言われています。
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いちりんそう(きつねのぼたん科)
花期は4~5月で花径4~5cmの五弁の白い清楚な花道端や林の中の半日陰の腐植分の多い場所に生える上向きに一輪だけ花をつける。白く可憐な野の花。
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ゆきのした(ゆきのした科)
湿った半日陰地の岩場などに自生する常緑の多年草。古くから薬用として広く利用されていました。
7月頃に咲く白い花が楽しみです!
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やまぶき(ばら科)
低山や丘陵地に普通に生える落葉の低木です。美しい山吹色の花が咲くので『万葉集』にも詠まれるなど、古くから観賞されている。太田道灌とやまぶきにまつわる美しい説話に心をうたれます。
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いわかがみ(いわうめ科)
常緑多年草で深山の岩場などに自生し葉は卵円形で根生し、革質で光沢があり長い柄をもつ。高さ約20センチメートル 内外。あまりにも美しく登山の疲れも忘れてしまいそうです。
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だいせんみつばつつじ(つつじ科)
落葉低木で暖温帯上部からブナ帯にかけて分布する。尾根などの高木が生育していない明るい場所に生育することが多いが、明るい落葉広葉樹林中にも見られます。
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みやまかたばみ(かたばみ科)
深山の林中に生える。ハート形の小葉三枚が特徴で春,葉間から長い花柄を出し、径約2センチメートルの白色または微紅色の五弁花をつける。
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やましゃくやく(ぼたん科)
写真中央、まだつぼみの状態です。山地や深山の林床に生える野生のシャクヤクです。
地下に大きな塊根をもち、春に発芽すると同時に、二叉に分かれた葉に包まれるようにつぼみを伸ばします。葉が開いたのち、白い5弁の花を1茎に1輪咲かせます。当地では絶滅危惧に指定され大変貴重な植物です。
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さんかよう(めぎ科)
深山の林中にはえる多年草。全草に少し軟毛があり、茎はやや太く高さ30~60cm、上方に幅15~30cmの大型の葉を1枚、その上に形の似た小型葉を1枚つける。朝露に濡れるとガラスのように花が透きとおり清楚で美しい。
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しょうじょうばかま(ゆり科)
ショウジョウバカマの名前は紅色の花を能楽で使う能装束の空想上の猩々(中国の伝説上の動物)赤い頭の毛と見立て、花の下の葉を袴と考えたものだと言われています。
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だいせんひょうたんぼく(すいかずら科)
和名のダイセンは鳥取県の大山で見つかったことによります。
これも大変希少な植物で、まだうぶ毛の残る若葉とともに白に近い淡黄色の花を咲かせます。
穏やかな陽のもとで、ときおり爽やかな春風に揺れる、だいせんひょうたんぼくを見ていると、誰がふりむこうとも、ふりむかまいとも、我は野にありてと言わんばかりに威風堂々としていました。
大山に登るたびに新しい花物語りに出会えるような気がしています。
新緑の大山に是非おこしください!!
最後までご覧くださりありがとうございました。