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中国四国地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]

毎年恒例!こなきり海岸清掃を実施しました

2016年04月14日
瀬戸内海国立公園 大髙下理恵

新年度となりました!

宮島地区パークボランティアの会(以下、PV)で

年度最初の行事はPV総会です。

今年度は更新時期にあたり、48名のメンバーでのスタートとなりました。

会員の殆どが同時に顔を合わせる機会はなかなかないため、

自己紹介と今年度の意気込みを一言ずついただきました。

今年度も清掃に補修作業、観察会など盛りだくさんの活動計画が策定されました。

PV総会]

 

午後は毎年恒例こなきり海岸清掃です。

こなきり海岸は桟橋から徒歩10分。

ハンゲショウ(県準絶滅危惧)が生育する湿地や

ハマゴウが生育する美しい自然海岸があります。

しかし、ここには風や波、地形の関係で大量のゴミが漂着するため、

PVでは毎年清掃をしています。

[清掃の様子]

 

ゴミの多くはペットボトル、食品袋などの生活用品や

カキの養殖に使用されるパイプ、釣り糸などの漁具ですが、

一番の問題は粉々になって回収困難な発泡スチロール!

手で回収できる発泡スチロールはいいのですが、

紫外線や風で劣化すると

写真のように植物の間に入り込み

砂と一体化し回収が困難です。

回収しても砂が付着しているため、

リサイクルはもちろん処分が難しい場合もあります。

[粉々になった発泡スチロール]

こういった細かくなったゴミを

生き物が誤飲食してしまうため

生態系への影響も懸念されています。

  

取っても取っても終わりのない漂着ゴミですが、

こなきりで15年清掃し続けているPVさんは随分ゴミが減ったとおっしゃってました。

地道な作業ですが、

「ゴミになるものを増やさない」「野外でゴミを捨てない」「ゴミを拾う」ことが

漂着ゴミを減らしているのだと思います。

20袋のゴミを回収しました!]