アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
【イベント報告】湿原守ろうプロジェクトin鏡ヶ成
2015年11月20日【2015年11月12日(木)】
大山の南東側に位置する鳥取県江府町・鏡ヶ成(かがみがなる)にて、ボランティアと関係機関とが集まり、
鏡ヶ成の貴重な湿原を守ろうというプロジェクトが実施されました。
◎ところで、湿原ってどんな場所?
水分がとても多く、ジメジメと湿った場所です。
分かりやすく言うと「長ぐつがないと足や靴がビショビショになる場所」。
鏡ヶ成は周りを山に囲まれ、真ん中がお皿のような形をしているため、水がたまりやすく湿原が出来ます。
ジメジメした場所が好きな生き物や、そこでしか生きられない生き物たちが棲んでいます。
ここ鏡ヶ成の湿原は、地下水位の低下によって乾燥化が進み、湿地の植生が失われつつあります。
チシマザサやハイイヌツゲなどが繁茂し、「草原化」が進んでいるのです。
今回は、乾燥化の要因となっているササや低木を除去し、運び出すという作業を協力して行いました。
2010年より春と秋にこの作業を実施していますが、今回は過去最高人数、27名が参加!
オリエンテーションで湿原の概要や作業内容を確認し、作業に取り掛かります。
えっさ、ほいさと 運び出します
木道脇や沢筋に陽が当たるようになり、見た目もすっきり!
水面もよく見えるようになりました。
作業終了後、湿原再生に向けての調査の中間報告会が、鳥取大学農学部の日置研究室に
所属する大学生・山田諒さんによって行われました。
山田さんや日置教授より、湿原保全の対策についても提案があり、
作業に参加された関係者の皆さんと今後の湿原管理方針について意見交換をすることが出来ました。
まだまだ湿原保全のためにできる作業は盛りだくさんですが、今回はこれで終わり。
湿原が本来の姿を取り戻せるよう、少しずつ、続けていきましょう。
また春に雪がとける頃、同じような作業を実施予定です。
皆さんのご参加をお待ちしております!