アクティブ・レンジャー日記 [中国四国地区]
JPR事業~ぼくのわたしの「宮島子ども自然遺産」さがし~(1日目)
2015年11月04日環境省では、子どもたちにレンジャー(自然保護官)の仕事を体験し、
自然保護への興味や理解を深めてもらおうと
子どもパークレンジャー(以下、JPR)事業を実施しています。
広島事務所では~ぼくのわたしの「宮島子ども自然遺産さがし」~をテーマに
10月10~12日(2泊3日)に宮島で実施しました。
宮島口に集合し、船で宮島へ渡って大元公園に移動後、
オリエンテーションを行いました。
今回の任務は学ぶだけではなく、
JPRとして自然調査を遂行し、
自分が伝えたい「宮島子ども自然遺産」を広く周知するというもの。
まずは国立公園てどんなところなのか?
レンジャーとはどんな仕事をしているのか?を学習しました。
最初のミッションは干潟のいきもの調査です。
干潟では場所によってハクセンシオマネキやコメツキガニなどカニが、
岩場では潮位によってカサガイやカメノテなどの生き物がすみ分けをしていることが分かりました。
また、今ではチヌや南方系のエイ・ナルトビエイの増加により数が少なくなっているアサリですが、保護ネットをしている干潟でグループ対抗潮干狩り対決も行いました。
時間制限はわずか10分。
各グループの採取数はなんと400個以上、全部で1800個以上を採取しました!
自分たちでアサリを調理してアサリの味噌汁にして美味しくいただきました。
夕食をすませた後は楽しみにしている子が多かったナイトハイクです!
夜ならではの時間を過ごそうと海の浜辺へ出かけました。
瀬戸内海の夜の生き物といえば、ウミホタル!
昼間は砂の中で眠っていますが、夜にはエサを食べに活動を始めます。
魚のアラを瓶に入れて仕掛けを投入し、30分ほど待ちます。
その間は1人1人が離れて浜辺へ座り、一言も話をせずに静かに過ごす時間を持ちました。
テレビや車など人工的な音や明かりがない代わりに、
瀬戸内海の波の音や繁殖期のシカの鳴き声、対岸の明かりや風の感触など
普段味わえない時間を体験しました。
[1人の時間に感じたことを皆でシェア]
いよいよ、ウミホタルの仕掛けを引き上げます。
数が減る秋で満潮時だったこともあり捕れるか心配でしたが、
全グループたくさん捕獲できました。
ウミホタルは2~3㎜と肉眼で見えますが、顕微鏡を使って観察したり、
発光させたりしてウミホタル観察を終えました。
こうして、初めての仲間と盛りだくさんの体験をして、1日目のJPRを終了しました!